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無法者の詩  作者: 唯の屍
28/28

第二十八話「人を以て鏡と成し、刃亡き剣を以て人と成す」

※イメージソング


見えない手と手

https://youtu.be/3QDFEuBiKB4?si=1xlhb2sJ924Ix26e @YouTubeより


それでも世界が続くなら「銃声のエンターテイメント」

Lyric Video https://youtu.be/8Mj38mBCrsI?si=VWdNntRYG1EY61IR @YouTubeより


【Ado】ビバリウム(Official Audio)

https://youtu.be/xBxwKeVGFeg?si=ieR3uBriOtcKcTPI @YouTubeより


【Ado】ビバリウム

https://youtu.be/YvYii6dluM8?si=2JULHup0CLJ4c9I2 @YouTubeより


モノガタリ – 君の嫌いな世界 – 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

https://youtu.be/ZHuUfWPoEW4?si=u25XH6EqHb0NtcYg @YouTubeより


※参考文献元ネタというかアレ

エルフェンリート

https://amazon.co.jp/dp/B074CG6RMP?ref=cm_sw_tw_r_mng_sd_rwt_WcR2LPDpwP0ui


派生

ダンダダン

https://www.amazon.co.jp/dp/B09DK9ZQXJ?ref=cm_sw_tw_r_mng_sd_rwt_JmDsRdOFSQUz3

ヤケクソダイマ。というかこれなろうってこういう宣伝しても良いのだろうか?すまんこれぐらいは許して欲しいデス。

依るべのない夜を彩る剣の舞は、何を見下ろし、何を見上げるのか?


宵闇に映るは、刃亡き無力の剣、されど、其れこそが人を人たらしめると知れ、


愚かなる人は、過ちを繰り返す。


普通を普通として生きられぬ。いや、普通ではあれない誰かを想い、死と隣り合う戦場に置いても


普通を貫く異常者の背に映るは、誰かの微笑み、


視界を喪い、憎しみを喪い、その感覚と戦う意志すら忘れた。愚か者に残ったのは


唯一つの唄


耳にかすかに残るフレーズを頼りに、夢を見る。


何故人は、他者を顧みず。その思想と行動が乖離する。


何故?何故?何故?他者との協力も分け合う事すら知らずに、既得権益を守ろうと、奪う事に終始する。


人は奪い。守り、争い、戦う。


それが正しいと思って行動するが、その行動は本当に正しいのか?誰かを不当に、瑕疵していないか?


不撓不屈のこの想いをもって、問いかける。その手に乗った名誉や、願いは、本当に...なのか?


嗚呼、だからこそ人間だ。過ちすら気付かずその歩みを止めず。


気にも留めずに、その庇を手折る。それでも協力する事は出来るはずだ。


手を取り共に歩くことは出来るはずだ。


それが出来ないのは、一体何が原因だ?何を想い何を問う。人が人であると価値を見出すのは、


ただ生きているだけでも尊いはずだった。


鏡を見ろ。その前で、その言葉が言えるのか?今の自分が映る景色は、真に美しいのか?自分自身に誇れるのか?


過去の自分を見ろ。きっとそこに答えがあるはずだ。


もしその歩みに誇りあるのであれば、進め。瑕疵あり、その路に翳りあれば、来た道を戻れ。


それでも、戻る事すら叶わぬのであれば、この手を取れ、


さぁ、その夜に告げるは、幽艶ゆうえんの火照りを宥める、彼女の言葉、


いつか逢える事を夢を見て、謡え、誰も聞くことのない独唱であっても、震える涙を振り払い。


今を断て。



・・・


・・・


・・・


無数の闇と電光の壁を抜け、告げるは、ただ一筋の刃亡き、一閃...


それはまるで天を二分する様な分かたれし一撃、されど、今一度想え、それは本当に、世界を二分する一撃なのか?


それを分け断つモノとし、分断を謳うかは、決めるのは俺じゃない。


...達だ。


賽は投げられた其れを友愛とするか?人の道より外れたモノとするかは?


...が決めろ。


・・・


・・・


・・・



戦場において、無数の閃光の煌めきが、数奇な命運を描き、戦華の花を漆黒の闇へと、踊り狂わせる。


身を捩じる程の劣情に身悶えさせながら、舞うその姿は、美しいのか?


必死に操縦桿を握る俺の視界からでは分らない。



分らないなりに、その手を動かし、感覚を頼りに、どうにか戦局の開放を胸に秘めながら、


コックピット内の隔壁越しに感じる違和感を頼りに、操るは、視界の端から端までを泳ぐ、アルクス・ヴァンフーレンスの姿、メイン兵装である。


デュオ・クァンタム・ランスを喪いながらも、攻撃の手は緩めず、未だ前進を勧める。コロニーミサイルの威容に


突き動かす情念を超えて、その混濁とした意識を揃え天へと還るべく奮戦する。


視界の端で次々と撃墜の華を咲かせるも反撃の砲撃の雨に晒され、防御網を敷く、アルクス・ヴァンフーレンスの武装コンテナの動きに合わせて、


左腕で支えるシュバルトレーゲン《黒い雨》の漆黒の極薄刃の刃が、次第にメインカメラの視界を焼きながら、振るわれるひと振りを


ヘリアントゥス・インサヌスの反射板を解放と共に、狙いを定め偏光する砲撃と化した刃が、


周囲の機体や、その粒子を吸収、光波を乱して防御する《アイン・アングリフ》と《コントラファクト》の防御帯を切り抜けていく、


操縦桿のスロットを開閉と共に何かが映る。腕部に接続された球体状のジェネレーターらしき基部が発光し離脱したまま


二つの球体より際限なく吐き出される青緑の光は勢力的な勢いを放ちながら、春幸のその身に力を宿し、


腕部の接続を180度回転した、その前腕より放つ一撃は僅かな手首の動作により、射角を揃えて、輝が中継基地として動作するヘリアントゥス・インサヌスの反射板より


供給されるエネルギーを原資としさらにその刃を伸縮する刃として、発動、その刀身を数倍にまで膨れ上がせながら防御を担当する。


敵の艦船と、機体の防御を紙屑の様に切り開き、同時に発動するは...


連動する様に操縦桿のスロットルを展開し、既にクイックモードへと選択が為された機体の脚部の一部が180度回転。接近戦用の形態から、高速機動戦闘用へと変更。更に撃発する、


コンソール上の文字列には、推力を示すインジケーターが、測定不能※∞を指し占めし、《切り札》のクイックモードの本領を発揮0と1の間に滑り込む軌道の制限時間は5分間。


5分限りのその行為に対して、迫るは、無数の氷壁の数々、突如現れた障害物を、すり抜ける軌道ではなく。振るう刃で切り開きながら戦場で置いての僚機達への動きのフォローをしながら、其の河岸を変えるべく残像すら残さず。音速の数十倍すら超える速度で飛翔するその姿に、瑕疵なく可視する事すら能わず。


その動きは、巨大なコロニーを利用したはずの弾体をその側面部より輪切りにする様に一気に再加速へと突入、迎撃として撃ちだされた、思考誘導弾の群れに対して、


其の優速を以てその追尾すら一気にふりきり。遅れて追従するは、無数のアルクス・ヴァンフーレンスとヘリアントゥス・インサヌスの姿、


数々の武装の姿を魅せながら周囲に対して砲撃とビーム形成刃による攻撃を加え。其れゆえに誰もその速度に追い付く事すら叶わず、その動きは、天を切り取る大きな円を描きながら、


様々な障害物を、無数の反射板を駆使して、上下左右に繋がる様な光のラインを形成し、敵陣の防御を切り拓き、マレディクト側の切り札の一基であるコローニーの姿を、崩壊へと導きいでしは、


その終点まで飛び上がったコックピット内では天地が逆転していることを示すジャイロセンサーの動作音が遅々として刻み込み、その頂点から


機体を540度ロールしながら振るわれる刃は多数の敵を巻き込み、その姿と火花散る光景を雨氷滴る似姿へと変え、そして


背面機動のまま、急転直下。重力の無い天の元で、翳る光と、推進機構の全てを使い。重力加速を再びの光景とし、一陣の風を幻視させるその速度に翻弄され敵機の陣形が崩れ始める。


残りの脅威は...二基のコロニー...と、謎の機体、しかし奴ら...あれだけ殲滅したのにまだこれだけの戦力を隠して居たのか?


兵站はどうなってやがるのか?


・・・


・・・



・・・



暗転する世界の中



「コーディー=スルー特別技官。兵站はどうなっているだ?一大生産拠点である月都市を喪ってどうするだぁ?」


「ギアナ高地よりあがるまでの間、十分な資材と、培養技術による《シンギュラリタス・テクノロギカ》(技術特異点)の確保は十分です。


宙に上がれば、我々はまだ、10年は戦えます。」


それに...我が家でもある《エンゼルフィッシュ》には、月都市にも負けず劣らずの生産機能を保持しています。


先に兵站が尽きるのは向こうの方ですよ。


・・・


・・・


・・・


そうか...未だこちらの方が優位を誇っているらしいが...ソォンナ=コッタネーは呟き、且つてのやり取りを思い返す。


「おい、そんだらこったねぇーことしてないずら、コロニーに敵を近づけるなだでッ!!!!弾薬と粒子量はケチるな。戦闘シュミレーションを怠らず。食むべく兵站を確保した上で、

その〇ごと絞り出すだ!!戦場の兵士を飢えさせて、勝てる戦なぞないぞ!!!!」


「撃て、撃て、撃て、此処が時代の分水嶺ぞ。」


無数の船体が、繰り出す砲撃の数々を悠々と右へ左へと回避し続けるその姿を眺めながら、


「なんだ?その機能は?何故その様な行為が行使できる。その姿その形その動き、とても不断の決意によるものではない。こちらの機体には、変化がないが?という事は、


《グリムズヘイムッ(陰鬱な世界)》や、それに類するものではないという事だ。」


何故だかその姿を見た瞬間に下腹部が蠕動をはじめ、涎を垂らしながら、垂涎とするその意識を前へと向けてその手を翳す。


「なんだ、その動き、その速度、その秘密を寄こせッ!!!!」


見知らぬ技術体系への羨望とそして強欲なるその想いに呼応して、その言を告げる。


《アージナリーワン・ウェポンⅥ》アンロック ツー マヌス・デイ《神の手》


無数の不可視の手が、周囲の機体をその手に掴みながら伸び、絶望の波涛が押し迫る


触れられた不可侵領域たるそれらの不可視の手が、砲撃戦を仕掛けるも、天を行く一筋の流星に対し、追いつく事も亜光速の射撃による迎撃の手も途絶え


無力感に苛まれる機体の端々へと到達。


巻き添えでいくつかの友軍を巻き込み、唯の肉塊へと換えて逝く。その姿を投擲のモーションで射出し、放たれた一撃が、大きく旋回軌道を描きながら、


推進方向を定めず。相対する春幸の元にも訪れる。天体の星の中に紛れる様に、視界を塞ぐスモークを展開しながら、見えぬ欠けた世界を見る目の合間に、相手へと同様の不利を押し付け、


その状態で操作する一日の長を以て、その意識を刈り取り続ける。


悪いがこいつはあんたの物じゃない。世話になってる親父と俺が、会話をしながら育てたものだ。友人ならば貸してやれるが、とばかりに冷静に突っ込みをいれながら、




相対するその姿が仰ぎ、放つは、転写する光の檻の断閃まう、その姿は闇を切り裂く。一筋の火花を散らし、その命すら散らせ、


祭り火の残り香をその場に残しながら、点々と光点の間を渡り歩くその姿は、明滅する星の超新星の輝きの如く、膨れ上がりながらもその姿と色を変え


虹彩放つ、輝は其の全てを一つづつ塗りつぶしながら消し去っていく。



浮遊し、目標を中心にしてアルクス・ヴァンフーレンスの武装コンテナから放つ、流動性を持つ弾体、二種混合の流体金属を磁性で操り、敵機の直前で混ざ合わせ起爆する


レアクト・ボーゲンと共に、マルチロックオン複合ミサイルを追尾方式を画像、熱源、位置情報追尾、条件の真偽を扱う式論理演算式の複数を同時展開、


コックピット内部のジャイロセンサーを確認して、天と地の落差を転換し、射角を付けづに、発射と共に後方へと流れ、飛翔体が目標を捉えると


攻勢眩き、彩とりどりの光を放ち、そして命中するも、逆回転する様に、爆裂が連鎖し、射出した基部へと伝播し、攻勢に転じたはずの天を掛ける要塞の一部が陥落する。


Σ(・ω・ノ)ノ!


(一体何が?確かに攻撃したのはこちらだぞ?何故攻撃が効かないばかりか?こちらが撃墜される...)


此処で迂闊に攻撃してシュバルトレーゲン《黒い雨》や他の武装迄、喪うわけには行かない...触れれば痛い目に合う。


その謎に対して、明確な答えが出ないまま。このままの戦闘継続は...戦力を無駄に堕とすだけの状況になりかねない...。


打開策として、春幸は、残りの思考導索の展開を決定。一度に起爆するのではなく...と共にを射出。


として、放出足止めを行う。


「あいつ...駒を浮かせて、無駄足を踏ませてやる...」


急速離脱と共に目標を次のコロニーへと向けて飛翔するその姿に、訝しみながらコーディー=スルーは自機の周囲に展開された異物の排除へとその目標を変える。





あいつは厄介すぎる。謎が分るまで、は...。


場面は、別の星の姿を映す。


「なぬ?泣ぬ?男尻が動いただと?!」「今こそ男尻に続けだと、誰がこの電文を打った?だれだ?自陣の誰でもないぞ?!」


「艦長...敵味方識別コード、グリーン、僚機ですッ!!!!ですがこれは、L2宙域のコロニー...アイリス...クロッカス...ムスカリ所属の...」


「男尻大隊所属機..。曲芸飛行のスカーレットヒップですッ!!!」


「ん?なにそれ?聞いたことない誰?」


互いを見回し、困惑する艦長を他所に、鼻息荒い通信士は、無駄な情報を垂れ流しのべる。


「知らないんですか?あらゆる曲芸飛行をする。その特徴的な背面飛行の姿から、一部の界隈では有名ですよ。何より部隊を率いる...は、あの...」


横合いから、味方よりの砲撃をガイドし飛翔する。アンザスの尻に、喰らい付く様に、540度のロールを繰り返しながら、三機の赤く染まった


《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が突如現れ援護射撃を試み、その尻を押し上げ、更に加速を試みる、


ん?なんですと?男尻に肉薄してくるこの動きはなんぞ?


まるで十年来の連れ合いの様にこちらの動きに合わせて、機体を傾け進み、その機体背面部と脚部から、球体と光の環の波動を足場にし、急制動を掛けつつ空を渡り、宙の果てより来るべく


飛来しは...


口に一輪挿しの薔薇をひと差し、逝くぞ、パンパンッその手を鳴らして、進み出るは。


「L2コロニー所属《仏頂面》(トルウス)01、02、03及びスカーレットヒップは、これより、直掩に入るッ!!!」


「その巧みな尻捌きは?《仏頂面》(トルウス)04だろ?久しぶりだな。俺達も混ぜて貰おう。」


「えっ隊長なんで?何其の一輪挿し?てか?L2コロニー?遅れて来るんじゃないの?合流地点違うし、なんで?今?というかキャラ変わり過ぎでは?」


「嗚呼、演説は聞かせて貰ったよ??こっちは鼠からの報告でいち早く奴らが、L1コロニーを襲撃する情報を捉えてな、半分疑心暗鬼ではあったが...おかげで連絡と参戦が直前になってしまった。」


「積もる話はあるだろうが、今は目の前の問題を処理するぞッ」


その前に通常の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》で追従できるのかと、疑問に思うもその疑問も240度の視界を誇るヘルメット上に三機の機体が直列接続、


加速形態のままで、アンザスの尻捌きに追従しながら、その身体を回し、尻の合間に射撃を旋回の一つ一つへと割り込ませ、


大型のエネルギーパックを備えた、単銃身の機関銃型のビームライフルを巧みに操り、男尻を避けて飛ぶように、連続射撃を繰り出すも


コントラファクトの光波妨害を抜けるには、粒子体の強度も威力も足らないだがその敵艦のぎりぎりまで肉薄するその熱い尻捌きが、銀劫放つ八つ手の拡散粒子の乱れに重なる様に三機の銃撃が轟き、光波妨害の孔となる超至近距離による、ビームライフルの乱打により、


無力な奇兵となり兼ねぬその性能差を超えて、その防御を食い荒らす。


艦砲射撃を続ける駆逐艦ディミディウムの船体が大きく傅き、爆炎を轟かせながら、その四機編隊の機影が通り過ぎた後に暴風の如き尻が舞う。


崩れ落ちる船体を越えて更に飛翔する四機の編隊は、次々と獲物となる機影に其の得物の銃撃を射かけては、破壊を繰り返し、


男尻舞う暴風として暴れまわる。


その一手で、敵陣の護りが崩れ、その穴を広げる様に、徐々に数の不利を見せる敵陣の砲撃を躱し、一人の男尻と続く三名、イゴール=マッケンジー、フォイマン=ハイマン、ミスルギ=劉の三名姿。


「行くぞ、百合には絶対挟まるなよッ!!!」「了解」「了解((リャオジエラ))」


其の掛け掛け声と共に、


後方での戦局の変化をその敏感な肌感覚で感じ取ると、此処が勝負どころだと、その禁じられた一手を行使する。


戦線が大きく開き、互いの援護が行き届かぬ、時間と距離の制約に晒されながら、告げる言葉は...


《アージナリーワン・ウェポンⅠ》アンロック...フォー。


「音声認識による命令を受諾しろ。キーワードは...《Eleos is white(エレオス・イズ・ホワイト )》その詩は、憐みを以て慈悲を捨てよ。


純白の慈悲亡き慈悲を謳えアンリミテッド(Unlimited)...我が名は、春幸=ブラットワーカー。」


「俺が与える慈悲は、常に、弱き踏みつぶされる者と共にある。其れゆえ我思う故、我は、天より振る、其の泣き顔を晴らせッ!!」


高らかに歌うは、無法者の唄。Eleos is white(エレオス・イズ・ホワイト)その慈悲を以て白に堕とせ


「彼方より仲間の危機をその手で掴めッ!!!!!」


五つの王冠の内、四つが外れ、隠れていた頭部が顕わになる。発光する光が、急激に膨れ上がり、浮遊する漆黒の王冠が、輝ける御手へと装填される。


二つの球体より際限なく吐き出される青緑の光は勢力的な勢いを放ちながら、春幸は、その嚆矢の行使に踏み切る。


駆け上がる前線を維持するべく進み出た作業機体を改造し、無理やり戦場へと送り出した


頭部の半透明の球体状のコックピットが丸出しかつフレームにもその場限りの現地改修を経て戦場に投入された《アル・ディエゴ》が溶接用の機材を小型のビームライフルとして流用して。


戦速遅い、その機体に向かい。マレディクト陣営の射列の飽和攻撃が直撃する。


爆散しその姿が消え去るかに見えたその瞬間に光る障壁を掲げ何かが浮遊する姿が見える。一方的な攻撃が突如現れたツェルレークト・ヴァント《分解壁面衝撃楯》の輝き。


無数の場所で、刻と場所を切り替えながら、罹る砲撃の数々が、その直前で、その不思議な光景により、弾かれる。


熱せられた銃撃の数々を受けて飛行するアルクス・ヴァンフーレンスの数々は、《改修型カルペ・ディエム》、《アルディエゴ・リム》《アル・ディエゴ》のその脚の遅い僚機に対して


戦場を彩るは、何もない天に掛かるは、巨大な極光の凡百の姿を宵闇の天へと映し出し、陰影深き光と闇のコントラストを描く、


オーロラにも似た光のカーテンは、戦場の至る所で顕在化する。


マレディクト側の艦砲射撃は、その極光に触れた瞬間に、原子分解され、塵へと還り、反射的に下された、無数の旧式機の群れが、追いすがる敵機を狙い注がれる。


小口径且つ通常兵器の範疇であるビームライフルの射撃を透過させ一方的な攻勢へと仕掛けていく。


「各機、男尻を撃て、後は《仏頂面》(トルウス)がなんとかしてくれる。続け、その照準に合わせて精進しろ。敵は、目前ぞッ!!!!」


縋りつく様に迫る敵機の数々を、撃ち落としながら、その違和感に対して、なんら答えを持たぬまま進むには、遠く夜空に光る星の光としては弱くとも


我らは六等星にしか足りえぬそのか弱き光を目印にして、進む。


嗚呼、これが男尻?!なのか?


「いや、隊長、多分違うと思う。」


冷静な突っ込みを入れつつ、単独での《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)ではなく四機編隊での行使を顕現し、


焼け付く砲身を、30秒を要する冷却期間を四機で分け合う事により7.5秒へとその影響をおさる軌道を描き


投射する砲撃戦の光が、敵陣の母艦へと到達する間に、唐突に空域へ到達する間に、行使されるであろうコントラファクトの防御に対して、


更なる一手となる、その現象が戦場に繰り広げられる。


親父の姿は此処には無い。だが、戦場の趨勢を喫すべく手札があるのは、此方も同じ、


「音声認識による命令を受諾しろ。俺は、憎しみに染まる復讐者よりも、弱者に寄り添う当事者でありたい。キーワードは...Life is white(ライフ・イズ・ホワイト)命を謳う無垢であれ...無限の一の中からその鍵を掴み取れッ!」


蒼く光るその眼の中から、何かが産まれる。純白の彩を魅せる機体が、それまで掲げていた。


《アージナリーワン・ウェポンⅠ》アンロック ツー を展開。発光する王冠の輝きを載せた


銀の腕より彩られし、象るは宝食の宴、アンロック...真なるその名は、ダグザの大釜...


其れ迄、小規模であった僚機達の武装の数々の出力が100%を超え上昇し、遠くで、僚機たちが振るう射撃兵装や光の刃がひと際高く伸び行く光の柱として振るわれるその不思議な現象は尽きる事ない無限に食を供する大鍋コイレン・アナンとなる。


その光芒に包まれる敵機の数々を眺めながら、アンザスは一抹の不安を覚えたもののそれでも、奮戦する僚機達の姿に触発され更にひと匙の匙なき一手をその鍋へと投じる。


機体の進行方向を一斉に斜め35度に固定、次々と、艦船と共に、敵陣の下方へ沈み込みながら射線を躱し、次の瞬間には各スラスターの勢いを増して敵陣の下方から


飛び上がる様に飛来する輝線の数々が、その手に掲げし光の奔流を吐きながら、敵陣深く陣形を取る《コントラファクト》の防御帯を抜け、更に《アイン・アングリフ》の粒子吸収の防備を誇る陣形へと注ぎ込まれる。



「あれ?なんだ????」自らの獲物の威力に慄きながらも、目の前の敵を屠る。僚機達は、思い思いに射撃戦を展開。その幾筋の閃光が、二基目のコロニーミサイルに対して襲い掛かる。


嗚呼、それは、慈しむ様に熱い抱擁をその身に纏いし、無数の旧式機体の群れが、一斉にその手に持つ獲物が吐き出す射撃閃が、急襲に対応しながらも吸収機構を発振し、その攻撃を吸い込むかとみえたその瞬間、その赤熱化する。機構がその粒子を吸収しきれず、次々と誘爆の華を咲かせていく。


陰ながら距離を取りつつ支援砲撃と母艦への防御に終始する4機編隊×2の第一部隊と第五部隊の面々は、そろってその違和感の出所にたいして驚愕する。


アンザスは自機が操る粒子攪乱幕の効果範囲が、その範囲を大幅に広げ全方向へと舞い踊る事実に驚愕し、そして迫る敵機の界域の影響が、其の羽を以て打ち払われ続け、


同時に指揮を取るも宗谷=大石は感じとる。


(これはッ?!使ったのか????)


支払われた代価は、いかばかりなのか?その無限に湧き出す大釜の威を借りながら、一斉にそれまでの回避行動を捨て、戦線を押し上げるべく、


八つの星々の流動を開始する。


背面スラースターユニットより放出されるインゴットカートリッジを燃料として、今までにない加速軌道を描き、先行する。


アンザスらの背後を追従しながら、砲撃の数々を吐き出しながらフロントスカートより抜き出したビーム発振器の瞬きを10時の進行方向より迫る


ファルクス・レフレクトールを前面に掲げ突撃を試みる《アド・アストラ》の姿、無造作に奮われたビームサーベルの一撃が、その刃を進伸させ


防御へと回った反射板を備えた《falcisファルキス》に直撃すると、その攻撃が、無為に終わるかと見えたその瞬間に、何の変哲もない光剣の刃は、


膨大な熱量を内包したまま、その基部を焼き切り、背後にいた《アド・アストラ》の姿をまるで火に炙られた飴細工の様に、その形を変え


溶け出す装甲と徐々にコックピット内迄、浸潤する粒子の刃はその熱量をその数限りない温度まで上昇させ、悲鳴をあげる(いとま)も与えず。


この世から消滅させる。


Σ(・ω・ノ)ノ!


その光景を目撃した。無数の眼が、何の変哲もないその機体に注がれる。集中攻撃を加えようと陣形を整える中、視線を外した他の一般機より伸びた


何の変哲もないビームライフルの一撃が、大型粒子砲の一撃とも遜色のない勢いと熱量を保持しながら、罹るファルクス・レフレクトール防御とビームシールドによる。


二重の防御を貫き、機体が大きく損壊する


「おぃッコントラファクトの光波妨害はどうなってる?なんだ奴ら、ワンオフ機を大量に用意してるのか?」


ぐるぐると回転しながら、途絶える無線の声は、誰に聞かれる事もなく、続く無造作な、ビームライフルの一撃に苛まれ、直撃したジェネレーターを爆散しながら戦場の露として消し去っていた。


(おかしい。どうみても奴らは旧式のしかも通常の基本武装しか持たぬ存在にすぎない...一体何がそうさせる。そうか偽装か?それならば他の雑魚を狙えば...)


と、不用意に、前線を押し上げ、おっかなびっくり練度の低いであろう目標の雑兵に対して油断なく、その銃口を向ける。


まずは一匹、引鉄を引いた銃身より、コンバージョンリングの加速をもって撃ちだされる粒子の一撃が、旧式機体のビームシールドに直撃、その防御を貫くかと思えた次の瞬間


攻撃をまるで意に介していないように弾くと、応撃のビームライフルの照射が返ってくる。


その数はこちらに比べて少ないもののその銃弾は、戦場を謳歌し縦断する様に、また一機、マレディクト側の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の姿を掻き消し爆散させる。


コーディー=スルーは、戦場の趨勢を眺めながら、自陣の戦果が思わしくない事を訝しみながら、その理由が物量が足りないと、判断、更に前線に送るべく


その犠牲者の数を増やしていく。


次々に消費される命を、まるで炉に焚べる薪の様に、反撃の糸口をつかんだCarpe diem(カルぺ・ディエム陣営の勢いに飲まれて、その存在感を見失っていく。


その光景を不思議に思いながら、自らの周囲に、敵となる目標が存在しない事に、疑問にも思わず、停滞する。


駒が浮いている...それを自分に対抗する存在が居ないと誤認し悠々と無為な時間を過ごす。


最中、向かってくるは旧式の《改修型カルペ・ディエム》の数機が、気を良くしたのか、無防備に浮かぶ《アンタッチャブル》(Untouchable)へと進軍を開始


正六角形の図形を組み上げ、戦型に浮かぶ、一筋のメインカメラの光が、左右に振れ光を放ち睥睨する《アンタッチャブル》(Untouchable)へと迫り、


その手筋には、無数の電磁誘導板を備え、機体の各部より突き出したそれらが、電磁場とクーロン反発の力場を形成、極小の火花を巻き散らしながら進む船首へと、


打ち出されたその規格外のビームライフルの一撃を加えつつビームサーベルでの近接戦闘を仕掛けるかのように、機体を左右に旋回する事も忘れ、


包囲射撃陣形を形成し、四機編隊の機影が、四方に分かれ、やや乱れた連携でありながらもその推進機構から発振される加速度は通常時よりも強化され。


その勢いを扱えぬまま、機体の進行方向を斜め45度に捻りを加えての連続射撃を敢行


其の無謀な突撃に苛立ちながらも、口腔ないで小さく呟く


《アージナリーワン・ウェポンⅥ》アンロック ワン ウィス・レプルシオー《反撥力場》  


中性物質にすら電荷を生じさせ電磁場とクーロン反発による絶対防御。その膨大な熱量を誇るビームライフルの一撃を機体に到達する直前で防ぐと、


続く返す一手を降す


《アージナリーワン・ウェポンⅥ》アンロック スリー ヌスクァム・エッセ《存在不証明》。


我は求め訴えるなり、其は、何処にも存在しないが、全てはそこの目の前にある。目に見えぬのであれば...そこには無い。


奇妙な謎掛けを掛けながらも、Carpe diem(カルぺ・ディエム側の《改修型カルペ・ディエム》より吐き出すビームライフフルの基部が、


何の前触れもなく自壊し、その誘爆に晒され、中破状況のまま機体が流れていく、その光景を、感覚を拡大した重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)により


無限に繋がる手を頼りに、無謀なる突撃を繰り返す僚機達へと、制止するも。


返す言葉は...至極、まともな返し出会った。


「観たぞ、聴いたぞ。体感した。確かに俺達は無力ではあるが...君が、打開策を撃ちだすまでの時間稼ぎぐらいは出来るぞ?!」


「俺の見立てでは奴の攻撃は、此方の攻撃を当てた武装にその効果が限定されている。適当に撃って、引き付けたら、早々に離脱させて貰う。」


「あんたの名前は?!」


「名乗る名等ない。ただの通りすがりの通行人だ。貴君らの幸運を祈る。」


(`・ω・´)ゞしゅびッ


敬礼のモーションと共に軌跡を描きながら、思考導索の破裂する光と共に向かい来る攻撃の一手を極光のカーテンにより防ぎながら、



《改修型カルペ・ディエム》10機


《アルディエゴ・リム》10機


《アル・ディエゴ》6機


その存在を忘れ去られた、且つての古き存在を今一度語るのであれば、


Carpe Diemカルペ・ディエム「今を生きよ」との慣用句と伴に、地球圏を統していたかつての組織名でもあるその名の一端を飾る機体は、その白い機体色と、広く空いた視界を有するツインアイに、縦に長い六角形の頭部にV型6気筒エンジンのシリンダーを覗かせ馬の鬣のような複数のアンテナを広く有するそれに対して、その機体は、シンプル且つ、洗練された形で、その所々には、レーダー波を減算するべく、繋ぎの見えない流線型の形状と傾斜した外板を持つその手には、基本装備であるビームライフルと耐ビームコーティングを施したシールドを装備、


且つての戦役でその有用性を示し各種マウントラッチに備えた。実体弾の追加武装を忍ばせ映える


《アルディエゴ・リム》その角ばった、四角四面状の機体装甲と、その特徴的なリア・ノーズ、そしてその頭部には、目標の前を見据える為の幅広の視界を確保する為の大型のバイザー型のメインカメラ。


手には、低重力下に於いてコロニーの外壁に被害を出さぬような、収束率を調整できる短銃身のビームスプレーガンと、治安維持とペインティングされた、実体シールドを備え、轡を並べて


《アル・ディエゴ》単純な作業機械としてデザインされた単純な構造の立方体にも似た鈍重そうなその機体に、申し訳程度の武装と増加装甲とスラスターを付けた数々


の旧式の機体たちが、危険を推して、春幸にチャンスを与えるべく奮戦する。


・・・


コーディー=スルーは苛立ち紛れに、執拗に迫る旧式機体の攻撃を


ウィス・レプルシオー《反撥力場》により無力化し、ヌスクァム・エッセ《存在不証明》で、その鉾を圧し折り、自沈する愚か者どもを無力化、


更に返す刀でマヌス・デイ《神の手》によって、戦場から放逐するべく無数の手を戦場へと投下する。


灰燼に帰すべく放たれる無数の見えない手は、オーロラの壁面に到達すると互いにその影響力を行使しながら、


中破し戦場を離れるべく下がる一機の《改修型カルペ・ディエム》へと迫る。


一時的に視界を防がれていた《アンタッチャブル》(Untouchable)を操るコーディー=スルーは、その操作技術は拙い物の思考を伝播して伝えてくる機体の

反応に任せて、無数の手を操り迫る。


その危機に周囲の僚機である《アルディエゴ・リム》と《アル・ディエゴ》の編隊が、何も見えない虚空に対して、その出力を大幅に強化されたビームライフルの十字砲火による


攻撃を浴びせかけ、生じる磁場の乱れを誘発し、僚機へと迫る魔の手を、防ぐも、外れた何機かの銃撃が、ヌスクァム・エッセ《存在不証明》が


自動電磁場による反撃が突き刺さる。


目隠し程度で、私の愛し子を止められるモノかッ!!!薙ぎ払えッ!!!」


目算されるその相対距離と機体同士の視界を写す鏡の様に入れ替えつつ、直前で全天周モニターに亀裂が入り、次々と僚機達が櫛の歯を欠ける様に、


その姿を隠していく。


僚機達が命がけで作ったその時間を無駄とはせずに、アンリミテッド(Unlimited)を操る春幸は、急場しのぎではあるものの戦場に置いての僚機の奮戦に、


其の身を震わせ答えるべく、目標であるコロニーミサイルの破壊へと再び乗り出す。


進む機体の先には、敵陣厚き、《マレディクト・ペルフェクトゥス》数十機と中央部の艦船より迫る艦砲射撃と思考誘導弾に通常弾頭のミサイルの雨


全天周モニターの視界一杯に広がる無数の光と弾体、その総数は不明なモノのその内思考誘導弾により、その数を感覚器官が教えてくる、思考の波の数は640を超える。


その無謀にも近い戦闘の最中においても冷静に、に対応する。


雨には雨を、操縦桿スロットを操作、展開されるは、無数の煌めきを撃ち落とす刃。


シュバルトレーゲン《黒い雨》が掲げ、行使する刃は、機体前面より照射されるフラッシュ機構より、その光を僅かばかりの刹那にも似たタイムラグを越えて


対象たるすべてを敵味方識別を実行。飛来する障害物と粒子砲の一射をその目標に捉え、飛散する光と物体の形式を捉えたアンリミテッド(Unlimited)は、


その左腕部を器用に展開、振り抜く刹那の刃は、飛来するミサイルの雨を掠めただけで目標を破断させるその威力を伴いながら、


振り抜く超極小の刃が、上下左右の角度を付けながら、切り払い切り結ぶ、全自動の防御機構を展開


レーゲン・アプシーセン《撃ち落とす雨》


無数に枝分かれした光の膜、オーロラにも似たその姿は、無数の星を隠す極光のさざめき、光景は、花火会場の見上げる観覧席の如く、


其の彩と光のコントラストを描き、その刃の到達する範囲に不用意に踏み込んだ敵機が、まるで夏場の熱で溶けるアイスクリームを思わせる姿を魅せつつ、


その姿をこの世から消し去っていく。


伸び行くその剣閃の守備範囲は、数百キロを超え、器用に自動判別した僚機を避け、あるいは命中する瞬間に刃の発振を止め、そしてまた瞬く。


縦横無尽に奔る、一筋のか小さき光であってもその放つ光に魅せられ、横断され命を散らす姿は、無数。されどその姿を映すものはおらず


ただただ、爆発の花火だけが、無数の表情を全天周モニターの表の表情に写すのみ。


防御陣形を敷く、艦船のビームシールドでさえ飴細工の様に、次々と処理していく。


其処に相対するは、20機にも及ぶ《深淵(シェンユエン)》と、《ヴィヴィアニテ》10モルス・デンテスト10機の三重に展開されし、陣営が、


深淵(シェンユエン)》の重力刃による回転防御と《ヴィヴィアニテ》の結晶体シールドによる防御を前面に出し、シュバルトレーゲン《黒い雨》の刃がその


防御の前に、その刃を屈折、偏光、変容させ、捻じ曲げ突撃してくる。


「あれは...親父が苦戦してた...奴だ?触れれば...俺の機体でも唯ではすまない...」と、



此処は、クイックモードの行使が途切れる前に決着を着けると、コンソール状に浮かぶカウントダウンを確認。残り340秒...この一手を以て戦線を押し上げ倒す。


視界の端で踊る《アルクス・ヴァンフーレンス》の基部を操り、コロニーミサイルへの迎撃へと奔らせ、その巨躯に対して簡易コッレクティオハンズの砲撃の光が響かせ続けられる。


急加速を続ける機体を操り、全天周モニターに映る、敵影の姿を確認する間もなく、更なる旋回を加えながら


水平飛行から背面飛行へとその体を180度入れ替え、そのまま急降下を試み、方向を判てさせながら、敵機より伸びる光と等速である重力破が


到達する直前で回避。イメメルマンターンとは逆方向へと至る軌道に置いて描く輝線はスプリットS(Split S)


更に下った高度を其の向きを逆天させ機体の向きを天を下に、足下を上として、今度はその動きを合わせ鏡の様に再度の


スプリットS(Split S)の軌道を描き、降下する目標に対して、照準を合わせ、観察を開始。


目標の機体群は《深淵(シェンユエン)》と《ヴィヴィアニテ》の防御陣形を敷き、背後に守る《モルス・デンテスト》により、此方の装甲にダメージを与えるつもりだと推測、


それならばと...コンソール上に黑龍(ヘイロン)の文字が躍る。


大きく前腕部アーマーが上下に開き、龍の咢へと変貌すると、その口腔より、暗闇にも似た白にも黒にも染まらない二つの彩が交じり合いつつも共存する雷鳴の一撃を世界へと問いかける。明滅する閃光が、まるで生き物の様に動き出し、電光奔るその光は、ゆっくりと刃を収めてその手を離したシュバルトレーゲン《黒い雨》の基部へと注がれると


その動きは、生じる刀身を発振させながら、伸び行く電光に操れられ、飛翔し、其の方向を左腕の雷を操りながら、


右腕の黑龍(ヘイロン)を目くらましついでに広域投射、敵機の陣形の中心地からその陣形の端へと迸らせ、その場に釘付けとし、


曲線を描き進む刃を操る電光は、その機動の変化を見せながら、敵陣の死角、斜め75度より迫り、


一筋の極小の刃を展開。本来であれば使用するにあたり、自機のメインカメラや装甲への損傷すら生じかねないその刃の行方を、その手を放すことにより、解決させる。


シュバルトレーゲン《黒い雨》の刀身は、無数の結晶体シールドの防御面を僅かに逸らし、その斜め側面を貫きながら、陣形を切り崩し、刃を振りって、


背後に控えた《モルス・デンテスト》と共に撫で斬りとして、回避軌道を描き、回避したと思われた数機の機体は数奇な運命を辿る。


メインカメラをその余波で焼かれ、方向を見失った《モルス・デンテスト》同士が衝突。


機体の装甲を飛散しながら舞うその姿を黑龍(ヘイロン)の雷がその姿を消し去り、放つ稲光に晒され、機体の電子部品の動作が、EMPの直撃を受けたかのように停止。


降す裁決の名は、断頭台。


奔る極小の刃が襲い掛かり、一瞬その姿が交錯したかに感じた次の瞬間には爆炎の焔のみがその結果を推し量り、手応えをその身に感じさせる。


残る機影は、とその数をカウントする間もなく。更に背後に控える《マレディクト・ペルフェクトゥス》による十重二重と重なる


メランディルオール《天地暴喰》の極光眩き光の檻となし、無数の砲撃を咄嗟に、すり抜ける対象を、粒子砲へと換え、直進する機動を描きながら、


更なる上昇となる下降を続け、飛散する破損した残骸を潜り抜け、進行方向の二十余基にもわたる《マレディクト・ペルフェクトゥス》のから放たれる砲撃の数々を


アンリミテッド(Unlimited)の援護によりその効果範囲を無限へと至った。無数のグレフズフェザーが形成する足場を渡り歩きながら、真なるその姿を魅せるべく進む姿は、残像すらその機動の端に残さず、弾幕の壁を抜ける。


敵陣の真っただ中へと到達し飛び込むと、其れ迄、貯め込んでいた、腕部の浮遊するジェネレーターから吐き出さる。無限への近似値にも似た発振を轟かせる


青緑の光を周囲に展開と共にその光景は。一切のその表情を塗り替えるべく放たれる無情の諦念すら焼き尽くす。


輝の波涛、機体の各部に搭載され、戦場のあちらこちらへと投棄され、今も尚届く太陽光とジェネレーターより漏れ出した。そのエネルギーを一気に放出させる。


ヘリアントゥス・インサヌスの彩は、いつの間にか白色の輝きからその命の輝きを見せながら、放つは狂える向日葵の叫び。


その陽弁は、終点として到達るは、360度、照射される対象を内向きに、自爆覚悟のその行為に、震える手と手を繋ぎ、その出力をあげながら、


暗闇の最中で、光芒を放つ光の暴力で、数多の《マレディクト・ペルフェクトゥス》姿を、劫暴ひらめく花弁を閉じて逃げ場の無い灼熱地獄へと叩き堕とす。


圧搾する光に押しつぶされ砕ける機体、その熱量に晒され、融解する装甲と、熱に浮かされ、ノーマルスーツの耐熱限界を超えると、


網膜に宿る水分が蒸発、喉が焼け皮膚が爛れ、絶命の声すら届かぬ虚無へと墜とす。


爆裂の覇劫に包まれ、更には、戦場の全域へとばら撒き。輝の檻となったヘリアントゥス・インサヌスの反射板使って、シュバルトレーゲン《黒い雨》の砲撃にも似た太刀筋捻じ曲げ、光の波涛を


抜けて、無傷のアンリミテッド(Unlimited)が進み出ると、既に追い抜き置き去りにした。その数の半数近くを削り、一体何が起きてるのかと、


判断が付かない迷いの中に置いても、未だ残る牙の冴えを信じその手を切る


《モルス・デンテスト》黒い異形の機体、手足は、僅かに伸び、すらりと細身の複数の牙ある長身から繰り出される。無色透明の何かを散布展開する。


その微生物は空中散布され、抗体を持たない有機体を分解するその牙が放出されるも、目標の周辺を丸ごと焼き払うシュバルトレーゲン《黒い雨》の刃に


晒され、《モルス・デンテスト》の切り札の効果が十全と発揮され得ぬ。その不利を、


天の星々より、舞う《深淵(シェンユエン)》と《ヴィヴィアニテ》の姿は、それぞれ12機と5機にまでその数を減らし、それでも


駆ける天上を越えての多重立方軌道により、幾何学模様にも似た軌跡を描く無数の機体に翻弄されながら、放射される重力場の咆哮を


機体を傾け180度転身すると、機体を逆さまより、その向きを合わせて、天へと下るのではなく昇る様に再加速。


追従するべく駆け上がる無数の機影が、その前面に結晶体シールドを展開、凹凸を反転し、虫眼鏡の容量で収束された粒子光を吐き出しながら、


重力破による砲撃と合わせ、こちらの攻撃をすり抜けるクイックモードの効果を封じに出るその姿に、脚を止めてのバスターモード若しくはエラディケーションシュラウドモードの


発動の選択も考慮するが、囲まれた状態で脚を止めれば、奴らには《モルス・デンテスト》がある。


忽ち包囲殲滅攻撃を受けて、墜とされる。


そうであれば、初手から無限に伸びるその手を使って超超超超距離による狙撃で墜とす事が最良で逢ったが、


ヘリアントゥス・インサヌスがあれば、不要と、出し惜しみをした。


その油断がこの現状を招いている。捨てるモノを厭うて、リスクを取らなければ何も得られないとは知っていたはずなのに、


判断を見誤った。


もう少し早く決断するべきだったと、胸中に過る焦燥感に焦がれながら、


「まだ、俺は逝ける。」


握る操縦桿と踏み込むフットペダルに力を込めて、


粒子攪乱幕の乱舞に晒され、自陣の攻撃の内いくつかの射線が、目測を外して、其の羽の如き現象と触れ、阻害される。同様に《アイン・アングリフ》の氷壁の形成すら妨害される戦場に置いて、更なる高速戦闘へと突入する。


駆けるその機体より噴出されるスラスターの光を見送り、追従すら許さぬ、その姿に、機体を斜め45度に捻りを加えながら、


水面に飛び込む、水鳥の如き、その姿は、いと緩やかに、緩急を付けつつ、右腕より展開される黑龍ヘイロンの雷撃と結晶体の微粒子を噴霧。


罹る重力破の砲撃を、潜り抜けながら、防御の一手として繰り出すは。紅きジェネレータと青緑の偏向フィールドの輝き。


無数の一手となるその銃撃の雨を遮り、返す刀の砲撃の手で、一進一退の攻防を広げながらも、


襲い掛かる黒い閃光に対して、左腕に保持するシュバルトレーゲン《黒い雨》による、切り払いに宙空へと飛散する。


(・д・)チッ


「時間切れか...クリックモードが...」


クイックモードの限界点を超える。その加速度的に増えていくその軌道に翳りが見え始める。


コンソール上のカウントダウンが00を示す時、それでも脚部の機構を180度回転し、クイックモードから通常のスタンダードモードへと切り替えを終え、


背面飛行の曲芸を試みながら切り払う刃は、無数の疵を機体の表面へと刻み付け始める。



其の不利において、その合間にその脚部を改変し、結晶自在剣を展開、突撃してくる。《深淵(シェンユエン)》に対して、後方宙返りでの、斬りつけを試み、


接触と同時に撃発される結晶体の刃が、《深淵(シェンユエン)》のその秘部に対して突き刺し、孕んだ凶器と共に吐き出される、


コックピットを正確に射抜かれた機体は、フラフラと其の身を揺らしながら、周囲に展開され、


その手掌より放たれる重力場による偏向軌道を擦過し、崩れ落ちる姿を流し見ながら、次の接触のタイミングを計りながら一機一機の対応を試みる。


刹那にもにた、眼光は、狙い澄ませたが目標を捉え、次ッと、向ける視線の先には、一定の距離を取りながら包囲射撃を仕掛け続ける無数の機体の翳、


一転して、時間稼ぎをかって出た僚機達と対する。


自らの戦果を語る何者かは、ウィス・レプルシオー《反撥力場》により攻撃の無力化と


マヌス・デイ《神の手》による反撃を遠隔発動したツェルレークト・ヴァント《分解壁面衝撃楯》で防ぐも、ヌスクァム・エッセ《存在不証明》による反撃で、一方的な撃墜ショーとなるはずであったが、


一機の《改修型カルペ・ディエム》が、今も尚、其の難敵に対して、僚機の支援をしながらも追従する姿を魅せる。


射かけるビームライフルの陽光が、一瞬の陰影と未だ消えぬメインカメラの不調による不利を利用しての一撃離脱を繰り返し、


次々と補充されていく兵站を無視したアンリミテッド(Unlimited)の行使するその力を遺憾なく利用、射撃した瞬間に、すぐさまバーニアーに逆進を賭け機体各部のスラスターを


器用に操りながら、直進と反転を繰り返し、伝播する電光が花開く間を於かず、その姿は奇妙なダンスにも見えるその姿は、誰の眼にも触れないまま、


踊り狂い続ける。何度目かの実体弾による射撃が、輝を放つ銃口が、何度も何の結果も及ぼさぬ徒労と蟷螂の斧の如き頼りなさを見せるも


その動きに精彩は、欠けず。天を掛けつつ、時間稼ぎに終始する。



その状況の中で、指示を出すマレディクト側の状況は...


「おい、《ミヌラ・トルビオー》の通信妨害はどうなってる?敵の通信は傍受できたか?連携が止まらんぞ?」


「《コントラファクト》の光波妨害と《アイン・アングリフ》の吸収は、何やってる?出力を最大にして敵の火力を堕とせ。」


「出力、効果範囲共に最大ですッ!!!止まりません」


深淵(シェンユエン)》と《マレディクト・ペルフェクトゥス》部隊は何をやってる?はやく展開しろ。


ハイッ...全機展開してますが、敵陣内に粒子の攪乱反応と《ニヴルヘイム (霧の国)》の効果を確認。《アースガルズ(神々の庭)》と《グリムズヘイムッ(陰鬱な世界)》が散乱して、効果がありません。


(・д・)チッ


《ヴィ・ペイン》部隊を前へ、イアクトルによる長距離狙撃で墜とせ。目標のコロニーへ狙え、そうすれば奴らも避けられぬはずだ。


部隊から反応が返ってきません。この熱反応...《イグニス・エト・スルフル》です...奴ら、《イグニス・エト・スルフル》の小型化に成功してます?


何処で情報が漏れた????


事態が徐々に動き始めながら、相対するCarpe diemカルぺ・ディエムの陣営である


ソッチ=コッチ、アッチ=コッチの両名は、前回の戦闘同様の構成のまま、背面部に備え付けた《イグニス・エト・スルフル》を小型化した《イグニス・パルヴァス》を撃ちだす砲身を


右へ左へと装填するべく、大型ビームライフルへとの接続を果たす。


今まさに敵陣より、友軍機を射線上から退避させ、空いた空間には、L1宙域のコロニーである...シラユリ※が、存在する。


避ければいずれは慣性運動により、コロニーに直撃する状況の中で


対応する手段は。二つに一つ、その弾頭を撃ち抜くか?打つ前に叩くのか?


イアクトル...放つ流体金属を磁性によって生じる球体上の弾体を鞭の様に操り、液体金属を電磁加速し撃ち、圧縮を繰り返し爆縮反応を見せる榴弾の一撃


は、こちらの回避と防御する軌道を先読みし、蛇行を繰り返しながら高速で飛翔し、僚機よりの迎撃を避けながら飛翔体が加速状態を維持したまま、放たれる。


その一撃を弾導を予測して撃ち抜けるのは...アイジェスや、そのアシストを受けるか?で、なければ恐らく厳しい。


そして、二人が選んだ手段は、《イグニス・パルヴァス》による先制攻撃、アンリミテッド(Unlimited)が行使するアンロックフォーとアンロックツー


によりその意識は拡大し、重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)により、目標の状況を確認し、


発射準備に入った10機の《ヴィ・ペイン》部隊は、イアクトルの投射モーションへ入り、敵陣への大打撃を試みる。


投射される弾道が、星空を横断するかに見えた瞬間、やや遅れて到達した、《イグニス・パルヴァス》が着弾、発射間際で脚を止めた《ヴィ・ペイン》ごと破裂する衝撃と熱量に晒され、周囲の艦船を巻き込む様に破壊の暴風雨の如きそれらに辛くもその攻撃が阻止される。


敵の主力である。


深淵(シェンユエン)》20機中残りの十数機に


撃墜した《マレディクト・ペルフェクトゥス》20機


更には、《ヴィヴィアニテ》20機の内半数と、


《モルス・デンテスト》10機のすべてを受け持ったアンリミテッド(Unlimited)を見送り


《ヴィキティ=アンディバイン》1機


《カルペ・ディエム・アスキック》8機


《ヴォーパルバニー》4機


《ブレイズ=ガルヴ・ディム》※スカーレットヒップ所属、3機+24機


《ブレイズ=ガルヴ・ディム》※カルペディエム所属、8機


総勢四十八機の内、《ヴォーパルバニー》の半数と元第三部隊の三機を残しての《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の全機が、母艦の防衛へと入ると、


《ヴィキティ=アンディバイン》を筆頭に残りの機体が敵陣への対応へとその進路を変える。


「《仏頂面》(トルウス)04...残りの敵は分かるか?センサーが粒子が濃くて使い物にならんッ!!!」


スノードロップが受け持つ機体以外は...残りは、《マレディクト・ペルフェクトゥス》20機、《ヴィヴィアニテ》8機、《アド・アストラ》5機、《アイン・アングリフ》6機、《コントラファクト》16機、《ブレイズ=ガルヴ・ディム》36機


《ミヌラ・トルビオー》10機、


全機撃墜させたのは《ヴィ・ペイン》10機の編隊


「まだ、半数近く、残ってるでござるッ!!!続け、男尻の元へッ!!!!」


機体を90度バンクさせ宙域の側面を駆け上る様に、円周軌道を描きながら、掲げる銃口を並べ、偏差射撃による。投射攻撃の射列が、一気呵成に、轟き


無数の光の雨となって、立ち向かえしは、数々の艦船と共に巡洋艦ハンマーウォー級1隻が陣取る一角に対して突撃を敢行。


迎え撃つ《マレディクト・ペルフェクトゥス》と《アド・アストラ》と《アイン・アングリフ》の三機編隊を組みつつ迎撃行動へと入っていく、敵機の姿を視認。


僅か数秒で、接敵を果たし、宙空で交錯する光のコントラストが、眩い光を放ち、戦場の中心から離れた場所に置きながら、その数をみるみる内に減していく


迎撃武装である銃火の叫びを四機の機体が踊る煽情的な、その背面部を器用に機体を傾け、背後から直掩に、回った


二機の《ヴォーパルバニー》が回避運動を逆転する機能を仕掛け、敵機の防御を破らんと吠え、持つバスターサイズの砲身より吐き出される。プラズマを纏った巨大火球が、無数の機体を巻き込みその脚を止めた。無惨なる犠牲者を押しのけ進む。色相乱れる暗闇を進む灯台として、


突き進み、行き掛けの駄賃として艦砲射撃を続ける駆逐艦ディミディウムの甲板へ、弾幕を抜けて実体弾の投射を敢行、僅か数秒のタイムラグで炸裂する弾頭が、その圧倒的な火力を見せつける様に、


直撃した艦船がその巨大な火を掲げ、その船体を大きく二つに圧し折り、自沈するかのように沈んでいく。


ん?


「おかしいでござるな?ビーム兵器以外ににも?火力が上がってる?」


(これは以前から?それとも?)


「しかも弾倉が空にならない?なんだ?これ俺は夢でも見てるのか?」


「こいつぁー恐らく、春...いやスノードロップの機体の魅せる。機能の一部でござる。弾切れはないから、撃つべし撃つべし。」


周囲にばら撒かれた。ダミーバルーンの数々を越えて、《R.I.P》や、数少ない空母である


反転式甲板を備えた《ヴァキャリア》より、次と次と発艦し、進む機影を吐き出しながら放つCIWSと実体弾による迎撃が、


天へと打ち上がる機体の援護ととなるが、その様相は様変わりする。


・・・


・・・


・・・


遠くで、無数の光の波涛と共に実体弾と粒子砲撃による援護が、今も響き続けている、クイックモードの加速に置き去りにされたまま、


艦船と浮かぶコロニーミサイルへの大打撃を加えるべく終始するその姿が、遠く離れた僚機達への援護の一手となる。


コーディー=スルーは、次第に晴れていく視界を確認しながら、自らの操縦技術に関しては、准将...ハルズ=アルマインやアハト=佐伯とは


大きく劣っている事は知っている。


視るに、報告に上がっている。新造艦と准将らを墜とした。正体不明機、且つてのボギーワンと呼ばれた男の名を借りて、Bogey Twoボギー・トゥーと呼称


現状ではBogey Threeボギー・スリーまで。確認できているが...。あれはヴィキティ?旧式の機体に過ぎない、将軍の置き土産が、私の計画の障害となっている…


なれば...と、目標とするその姿を探し見回すが、目に映るは、鬱陶しくも跳ね回る。何者かの姿。


全天周モニターの広い視界の中で浮かぶ。機体の姿に、其の全てを掌握するべく

マヌス・デイ《神の手》を多数同時展開。


次々と、機体に掴みかかろうとしてくる。観えない何かに対して、次々と射撃戦による一打により、見えぬはずの何かに対応。


スラスターの限界点ぎりぎりを制御し、孤軍奮闘する。名も無き兵士は、既に、自分を援護する機体がこれよりは、無き事に、


その意を震わせ。最後の通信を行う。


「少年よ。援護は、此処までだ。残り360秒。時間を稼いで見せるが。敵の損害は3割を超えている。早々に撤退に入るだろう、だがそれはこちらも同じ同様に崩れるだろう。」


あとは...


煌めく最後の命を輝かせ飛翔する《改修型カルペ・ディエム》は、無謀なる突撃と、一撃離脱による回避行動を試み、


難易度の高い軌道である。背面飛行のままビームライフルによる軌道で奔り、機体を左右に揺らしてマヌス・デイ《神の手》の攻撃を避けつつ


その前方を確認しないまま、シザース互いにその進路を交差しながら、避けるローリングシザーズ...を難なく決めながら


迫るその手を防ぎ続ける、


「チッ雑魚の癖に最後の一機が、粘るなッ墜ちろッ!!!」


見えない筈のマヌス・デイ《神の手》をまるで視認してるかの様に、スラスターを限界まで吹かしながら、不可視の御手を回避し続ける


名も無き一般兵は、戦場の三時方向へと次第にその目標を、母艦である艦船より引き離しながら、進む先には、


マレディクト側の艦船による砲撃を浴び背駆けられる、背後を向いてでの射撃戦を展開しながらも無数の弾幕を回避し続け、


罹る艦船の艦橋へと、脚部ラッチに装備されている実体弾頭を機体が船体と接触するかに見えた瞬間、後方宙返りのループ軌道を描き、投射、


解き放たれし、榴弾の一撃が、背後から迫る《アンタッチャブル》(Untouchable)の不可視の手が、半拍の間を於いて着弾。


忽ち爆炎と共にその船体が圧し折れ、撃沈していく。


更なる加速軌道を見せながら、跳ぶ《改修型カルペ・ディエム》の姿を捉えきれず。唯、時間を浪費するその姿に、


掛かったなと、声を上げ、最後の仕事に取り掛かる。


「ええい、面倒なッ!!!当たらぬなら纏めて墜ちよッ!!!」


《アージナリーワン・ウェポンⅥ》アンロック フォー サンクタ・レギオ《不可侵領域》


正六角形の図形を組み上げ、戦型に浮かぶ、一筋のメインカメラの光が、左右に振れ光を放ち睥睨する《アンタッチャブル》(Untouchable)は、


その装甲板の数々を、パージ、周囲に六角形の装甲板を展開し、その鈍重そうな機体から、


緩やかな突起物の曲線を描く頭部とややシャープな面立ちを見せ光る一つ目には赤と緑の光が、虹彩を放ち、薄張りのベールに包まれた、


特徴的な、特徴的な、剣呑なその姿は、触れるモノ全てを傷つける、ナイフの様な刀身の煌めきを見せる無数の通信アンテナを備えたその基部より繰り出される。


翳る影を押しのけ進み、下半身を大型の亀の姿にも似た《エンゼルフィッシュ》と同化したまま、


何かが周囲の空間へと転化される


アンリミテッド(Unlimited)の援護を受けて、過大な推力と火力を得た《改修型カルペ・ディエム》であってもその影響下より脱するには、


その戦速は、足りず。


忽ち展開された不可視の領域に押し出されるも、遠隔発動されたツェルレークト・ヴァント《分解壁面衝撃楯》と咄嗟の実体シールドを構え、防御。


更には姿勢制御バーニアーで逆進を賭け衝撃を殺し、背後へと逃れる。


その敵の左陣側で、展開されていた数隻の艦隊を巻き込みながら放たれるその一撃を、左腕及び、左脚部を喪いながら。寸前でその攻撃から逃れら得る。


名も無き兵士は、この戦場での最後の戦へと一歩踏み出す。


・・・


・・・


・・・





「一体何が起きた?いま、まとめて敵の艦船が撃沈したぞ?熱量反応的に、戦艦、若しくは大型の艦船があったはず。」


「拙者達が倒さねばならぬ手合いが一気に消えたでござる。お陰で、敵が総崩れでござる。」


「誰か敵艦の真っただ中ににイグニス・パルヴァスでも撃ち込んだのか?」


「「「「いや?俺達じゃない?」」」」


「「「こっちもだよー」」」「あっちもだー」


後方に控える巡洋艦ハンマーウォー級を預かる。樽眞厨(たるまちゅう)=タルムは、地上での戦いで、散りじりになり、図らずとも宇宙へ上がる事になるも、


マレディクト陣営の中心地であるミーミルが存在する宙域へと放り出され、這う這うの体で、本営との合流を果たし。


試験機である《アルクルージ》を受領し、進宙軍の部隊へと配備されたモノの


突然の光の砲撃に晒され、あまりの光景で臆して、後陣を拝する事となる。あれで、艦隊の半数は沈み、本営は無謀なる徹底抗戦を仕掛けるも、


その旗色は悪くなっていくが。それでも贅肉の弛んだ男が逃げないのは...


拝領した機体の性能と、残る語られざる者の姿が健在な上、今回は、何が理由なのか分らないが、准将を屠ったであろうあの機体がこの戦場に居ない。



先ほどの損害で、未だ、その存在を堅持する。勢力も次々と撤退行動へと入っていく。


遠くでは、今もビームライフルの射撃の光だけがその争いが今も続いている事を知らしめる。


その光を背景に樽眞厨(たるまちゅう)=タルムは自らも機体を操り、出撃する事を決める。


子飼いのオマエ=ダレヤネンは、理由が分からないが、戦線から離脱して戻らない。


仕方ないのでと、弛んだ贅肉を締めながら、あれれ?お肉でノーマルスーツが入らないよぉぉぉぉお


ムチムチのボンレスハム状態に膨らんだ、ノーマルスーツが盛大に、盛り上がった肉に関しての


答えは出ないまま、艦橋に龍鱗型の《falcisファルキス》がその基部から生じさせる発振する刃が突き刺さると、


寸前で、転がる肉が、脱出用のダストシュートの如き救助袋へと投入、転がり出でると、そのぜい肉を震わせて、


メンテナンスドックへと、叩き堕とされる。


「あー尻がッ!!!なんともない?!まずいまずい、身体が浮く重力制御が...船が墜ちちゃうッ!!!」


と、沈みゆく船の中で右往左往する、乗組員を掻き分け全裸の中年がただ一機残された《アルクルージ》へと乗り込む。


射出シークエンスを省略。手に持った小型のハンドガン式のビームガンを構え、未だ生存者が残る倉庫内の隔壁に


その熱量で大穴を開け、叫び声を上げて吸い込まれていく整備員を他所に、


仄暗い水底より這い出たかのような光沢を持って、背面部に小型の球体状の推進機構を備え


黒いその装甲には、四つの砲身にも似た皮膜を持った翼の骨組みを見せ


羽ばたくその姿は、巨大な蝙蝠に似た姿の機体が、崩壊する船舶の中から飛翔し、5機の友軍機と合流。


大爆発を起こし、その光源に照らされ、その姿が一瞬浮かび上がると。


目標と思しき四機編隊のアンザスらに向かい、空戦機動の構えを取る。



ん?あれは何だろう?総崩れとなる機体らの追撃か、それとも駒が浮いている《アンタッチャブル》(Untouchable)の撃破に向かうのか


一つに二つの選択肢の中で、それらの機体が、Carpe diem(カルぺ・ディエム)側の正面十二時方向の戦域で繰り広げられる。

※修正2026年3月2日

「隊長、迎撃するよッ!!!」


「いや、あれは不味い。新型だ...曲芸飛行の大会で一度見かけたが...ヤバい。大気中でもないのに、宇宙空間で、オーバーシュートを誘発させるコブラやピッチアップの軌道を可能としやがる。」


「今いるのは第一部隊と第五部隊の面子か?戦線をあげろッ!!陣形を組むぞ。」


6機編隊の《アルクルージ》が、闇に紛れて進む中、加速と共に急制動を駆けて機体を傾けるとまるで大気を泳ぐかのようにピッチアップを仕掛け、


誇る様に手に持った小型ハンドガンより、極小の粒子砲の一射を射かける。


前方より都合12条に分かたれた射戦が、先頭を行くアンザスが操る機体である《ヴィキティ=アンディバイン》へと降り注がれる。


ん?その銃身と輝けるその光体の大きさから大した出力でもないだろうと、両手に備えられた実体シールドで軽く受け流そうと、その壁面を傾けると


沈み込むかのようにその装甲が過熱。溶断する姿を魅せながら、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)と《星屑鉄鋼》(スターダストダイト)の混合金属で有る


《ヴィキティ=アンディバイン》が、融解と共に、機体内部に対してアラートが鳴り響く、久々に聞き見る光景に、焦る間もなく、機体より放出していた


龍鱗の《falcisファルキス》を数基、射線上へと割り込ませると、熱暴走を起こしながらその刃が爆発四散する。


途切れたラインから免れた瞬間に機体を立て直し、後に続けとばかりに、刀身を分離した実体剣の蛇腹を背後に控える《ブレイズ=ガルヴ・ディム》と共に


引き連れ退避行動へと入る。


機体各部から吐き出されるERRORの数々に、戦線を押し上げる為に、入れ替わる様に上がった第一部隊、第五部隊の面々は、その凶暴な小口径兵器による十字砲火に晒される。


咄嗟に機体を90度傾け展開された《シールドメテオフォール》機体下部の反発揚力機構と共に展開される。質量光学シールドにより、荷重を掛けつつ、天を刻む魔獣の牙の様に


放たれた銃口にその効果が、徐々に熱を帯び、違和感を感じ、離脱を選択。


目標の動きに違和感を感じて、その照準が僅かに逸らされ、多重の銃身が、その壁面で踊る。空中で高速展開される《ラッドチェスト》の防御を越えて、


《カルペ・ディエム・アスキック》を操る《オマエ=ナニモノ》の機体にその余波が襲い掛かる。


やや重装甲の為、鈍重な機体制動を見せるモノの、機体各部の装甲の一部をパージ、デコイ代わりに放出された装甲板に着弾すると


その口径小さき獣の牙が蹂躙を果たし、千々に乱れて、焼き貫かれる。《ハンマーブレーカー》のアタッチメントの防御が役に立たないのか?と



疑問に思いながら、互いに危機感を覚え、ジャイロセンサーが描く上下のサインが示す天地を頭上に、


潜り込むような捻りをいれながら、天へとダイブを仕掛ける。


高速機動戦闘へと突入し、インゴットを消費しての再加速により、敵機の襲撃を警戒して、背後に視線を感じながらの


旋回軌道を描き、90度のバンクを描きながら高度と速度を備えたままの急速旋回に対し、追いすがる


《アルクルージ》は、バレルロール。機体を捻転させ、推力をそのまま、上昇旋回を試み、速度を高度エネルギーへと入れ替え、


背面姿勢のまま小半径のまま足早に旋回、下降と共に加速...。



(・д・)チッ


240度の視界を誇るヘルメットには、背後から迫る敵の姿が映る。


急ぎスラスターの勢いを殺す為に各種バーニアーとスラスターで逆進を変け、敵のオーバーシュートを誘発させる。


通り過ぎるかに見えた其の機影は、その船首を大きく傾け翼部を展開、まるで空中で、ピッチアップによる急速停止するかのようなエアブレーキの動きに、


「なにを馬鹿な、此処は宇宙だ。真空上でのそれには意味がないッ」が、みるみる内に敵機と僚機の相対速度が縮まり、先に低速軌道へ入ったにもかかわらず。


此方の方が優速えある事実を突きつけられる。この場合、早い方が...背面を執られる。


「どういう訳だ?宙で、地上と同じような加速軌道だぞ。重力制御か?」


背後を獲ったまま照射される銃口の乱舞に対して、対抗する《オウ=コワイイ》は、《ラッドチェスト》を高速展開、降り注ぐ十二の銃口を反射装甲が、長時間放射するビームサーベルの如き射線を器用に反射し、僚機達の姿を守る。


遅れて到達したアンザスらが襲われる隊の援護の為、銀劫と単銃身の機関銃型から放たれる牽制の一撃が、襲い掛かる。


機体のピッチアップからの再加速を以て引き離そうと続くその姿に、舞い踊る四機の機体が追従する。


射かける粒子の砲撃は、ピッチアップと再加速を繰り返し、急速上昇と共に翻弄するその姿に、一発の銃撃が《アルクルージ》へと降り注ぐ、すわ撃墜かとみられた


機体は頭上に光の膜の防御を積層式に四枚展開、其の内の三枚と貫き、僅かに逸れた粒子の一だが、可翼を広げる、前腕部分に浅く命中する。


精彩を欠いたまま、《アルクルージ》へ追撃と反撃が重なる時に同時に位相空間固定アンカーの防御が奔る。


同様に虚空に設置されたアンカーの水面に光が吸い込まれると、その位相と位置エネルギーが、何処か違う空間の裏側へと転写される。


異なる位相と接続し掛かる攻撃の位置を変える守りにより守られた僚機へ


「すまん。防御が漏れた...」と伝えるも。その実情、


(防御と攻撃の手が足りない。)同時展開の戦場に置いて、春幸が誇る。多重展開する防御にも限界が見え始める。


無数の針金の雨の如く降り注ぐ破劫を機体を傾け、旋回軌道を描きデットヒートを繰り返す。


《アルクルージ》が銃口から放ち、裸一貫、そのぜい肉が詰まった腹を叩き樽眞厨(たるまちゅう)=タルムは、肉を震わせ、


ある事に気付く敵の《falcisファルキス》の動きに防御され、此方の攻撃が届かなくなる違和感を感じとる。


はは、これは見た事があるぞ...確かコロニーヴァルハル...L4宙域での戦闘記録で見た。ならば、と銃口の照準を合わせて、射線を再設定、


破劫を以て、その弾道を変え、防御面を壁面を展開する位相空間固定アンカーの基部を器用に撃ち抜き、爆散させ、返す弾道は、


波間に揺れるその光が湾曲する度に、小径の光の波紋を放ちながら、避ける機体を追いすがる様に突き刺さる。


ツェルレークト・ヴァント《分解壁面衝撃楯》の守りは別の戦場で使用中、此処は残された防御の手たる。


位相空間固定アンカーの防御に頼らざる負えない。


構成する陣形をワゴン・ホイール...宙空で大きな円を描くように互いの死角を補い僚機の背面に移れば、後方の僚機の前に飛び出す罠とするが...


弾道を曲げる《アルクルージ》には、用を足さず。防御陣形へとその動きを変える事を強いられる。


「チッワゴン・ホイールはダメだ、」


「《頭脳》(セレブルム)02と《臆病者》(クヴァイリス)01は、盾と鼠で、僚機を守れ、作戦変更だ、各機は、男尻じゃなく、アレを狙えッ!!!!」


宗谷=大石の指示が飛び、アンカーを楯にしながら、《ラッドチェスト》と《シールドメテオフォール》の護りを掲げながら反撃の砲撃を打ち払い、アンザスは、敵の視覚外から


《falcisファルキス》を忍ばせ、挟撃と試みるが6機の《アルクルージ》の内2機が、ピッチアップを掲げ、速度を落としながら、機体軌道を反転し、迎撃を選択


撃ち抜かれた一番、二番の位相空間固定アンカーを投棄、三番、四番を守りに、残りび五番、六番を攻撃の手として替え、


四機編隊による《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)を投射、放てば攻撃の一手を喪うにも関わらずその狙いは大きく逸れ、


そして、突如として現れる五番、六番のアンカーへと降り注がれ、高速機動をの最中に、機体を90度傾け、陣形を立て直し、その相対距離を変えながら進む目標に狙いを付けながら


その防御陣形を整え、攻撃の一手を吐き出し続ける、各機体の腰部、脚部に搭載された合間合間に放たれる実体弾頭を吐き出し、


その攻撃すら、自動照準の冴えを見せて迎撃するハンドガンの乱舞に晒され、その防御を越えられないが、


突如、敵機の背面より現れた。《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)が射線上の僚機を避け、残りの七番、八番のアンカーへと再度突入、


続く砲撃の光が敵陣の中央部へとその姿を直下より巻き込み、


あっという間に、二機の《アルクルージ》が、その挟撃にも似た砲撃に晒され、ピッチアップ機動による稼働が間に合わず、


その機体を爆散させる。


「あっ?これダメな奴だ?!?!贅肉がまだ足りないのか?」


操縦桿を操るごとにぷにぷに音を立てる弛んだ肉に対して、


「しまったッおまるが無い!!!!!!保て俺の括約筋ッ!!!!脱糞は待て!!!!活躍するのは今ぞ!!!」


形成不利と観て、一機の《アルクルージ》が、戦線を離脱を試みるが、


「トイレ以外で逃げるなッ!!!!」背後を撃ち抜かれ爆散する敵機を眺める樽眞厨(たるまちゅう)=タルムは、残る三機の《アルクルージ》に、


「アレを使うぞ。」


「ですがアレは?まだ試験中ですよ。」「このままだとおまるが届く迄、間に合わない。燃えろ括約筋、まだ出るな、敵を斃せッ!!」


「行くぞッ」


黒い機体色から、赤熱化する紅い朱い色を見せながら、一気にその加速度を上げて、急上昇を試み、宇宙空間では不可能とみられた。


スラスターの点火を停止し、意図的に失速状態を起こす。木の葉墜としを敢行。


失速した自機を追従するアンザスらオーバーシュートを起こし追い越したところで、


慣性による姿勢制御で失速状態から回復。相手の背後に回りこむ機動で、前方に射出されたハンドガンの破劫をその中点で、捻じ曲げ、


ミサイルによる攻撃の軌道に乗って、急上昇により、足の速さの違うCarpe diemカルぺ・ディエムの陣営の守りに、穴が開く。


降り注ぐ光の螺旋軌道の銃撃が、守りに入った《臆病者》(クヴァイリス)01の《ラッドチェスト》の防御に吸い込まれるかに見えた瞬間。


その軌道を反転させて、攻撃の手となっていた七番、八番のアンカーへ降り注ぎ、その基部を焼きつかせ破壊する。


次々と乱れ飛ぶハンドガンの曲射の数々に次第にアンカーの数が減っていく。


(・д・)チッ


(このままだと、親父が呼べなくなる...だが、親父を呼んで、此処までくる間に間に合うのか?その間に味方が墜ちちまう。)


(それに今呼べば...秋桜さんたちが...)







何度目かのビームライフルが放たれ、名も無き兵士は、違和感を覚える。どういう原理で防御しているのかは不明だが...


少なくとも重力と光は透過するはず。何故ならば、光が透過しなければ...その視界に入る光景は特別な眼でも持たねば、ただの暗闇の筈...


その推測を確認する為、破損した機体を、残った手足のAMBAC機動で、補うべく奮戦するが、その操縦桿の巧みさをもってしても機体の制動は不安定な姿を魅せる。


展開していたサンクタ・レギオ《不可侵領域》は既にその役目を終え、


追いすがる《アンタッチャブル》(Untouchable)に対して、増加装甲のバルカンポットより曳光弾を交えて吐き出される銃撃を


其の頭部へと集中させ。弾かれる弾体の数々を他所に、半瞬の刹那に置いて、繰り出すは、強化増幅されたビームライフルの一撃。


それまでの鉄壁の防御とは違い。その光芒を描く光の銃弾は、何の抵抗もなくその頭部へと直撃する。


焼き付く様に放たれた攻撃に一瞬目が眩み、機体のメインカメラに亀裂が奔る。


くぁwせdrftgyふじこlp;?????


(・д・)チッ


「固いな。」


狼狽えるコーディー=スルーを他所に、機体の制動に限界が見え始め。名も無き兵士は、時間稼ぎは十分果たしたと、


最後の通信を終えて、その場を離脱していく


・・・


・・・


・・・


「奴の防御には、穴がある...それを...できるかは...の腕に掛かっている。検討を祈る」


全ての位相空間固定アンカーが喪われた。《アンタッチャブル》(Untouchable)を抑え続けていた、名も無き兵士も戦場を離脱した。


鏡面越しの親父の手は...借りられない。しかもアンザスさんは、自軍の防御に追われて手が回らない、


此処は俺がどうにかするしかない。


そして、意を決して、親父に注意され、温存していたその一手を斬る。


深淵(シェンユエン)》と《ヴィヴィアニテ》の姿を、背後に感じながら、クイックモードによる優速を手放したとは云え、その推力と偏向フィールドの守りに守られながら


迫る光と等速である重力破の砲撃を回避し、それらを引き連れながら戦線に穴が開いた敵陣中央左舷側を抜け一直線に三時方向へとその歩みを進め、

※2026年3月2日修正1時37分


目標足る《アンタッチャブル》(Untouchable)の姿を視認。その言葉を放つ。


振り向き迫り分かたれた道を往く機影に対して、《エンゼルフィッシュ》の船体から放たれる。艦砲射撃を浴びながら、進む。


凶気にも似たその声に合わせて、応対するは侠気を見せる青年の声


「待たせたなッコーディー=スルー何故、奪い、弄ぶ。アハトに聞いたぞ。」


「一体なんの事かね?何も言わずに逃げたと思ったら、意気揚々と私の手の内へと戻るとは。」


「この世の技術は、私の手になければならない。」


「奴らの犠牲は実に、良い実験結果をもたらした。《人喰い》どもが誇る。聖痕を疑似的に再現できるようになったのは大きい成果である。」


「そもそも技術革新には、犠牲はつきもの、さぁその機体の技術を頂こう...その操る、身体、その秘されたその力、あの愚鈍のさまの様に、分解してすべからく其の全て捧げて貰う。」


「そんな訳あるか?貴方が、既得権益を守ろうとする事は分かる。一度手にしたモノは、譬え自分の物でも無くても手放すことは難しいだろう。」


「だが、そもそも自分の権利を訴えるのであれば、他人の権利も尊重せねばならない。そんな単純な事が解らないのか?貴方はそこまで愚かじゃない筈だ。」


(俺は知っている。自らに課せられた才能を容易く捨て去ることが出来る馬鹿の事を。俺はそんな背中を見て育った。俺は犠牲者が出ない道を探し続ける。)


「悪いが断らせて貰おう。俺の身体は俺の物だし、何より、その技術は尊敬する親父や、クルーニー=ブルースさんの物だ。


それは貴方の物じゃない。こいつはお前の言うとおりにはならないよ。命を弄んだ咎は受けて貰う。」


(この身を...悪魔に捧げたとしても...)


会話を告げる間にも、目に見えぬ《神の手》を簡易コッレクティオハンズの応酬を重ね、その余波で攻撃のタイミングを逸した《アルクス・ヴァンフーレンス》の一部が剥落していく。


《アージナリーワン・ウェポンⅠ》アンロック...ワン、スリー、ファイブ、残りすべてを持っていけッ!!!と告げるは、


「音声認識による命令を受諾しろ。キーワードは... Rise is whiteライズ・イズ・ホワイト始まりの詩を歌えアンリミテッド(Unlimited)...我が名は、春幸=ブラットワーカー。」


「Life is whiteライフ・イズ・ホワイト命を謳う無垢であれ...憎しみに染まる復讐者よりも、弱者に寄り添う当事者でありたい。」


「続けて音声認識による命令を受諾しろ。キーワードは...《Lufu is whiteルヴ・イズ・ホワイト》見返りを求めぬ無私の親愛で白く覆え、その愛は、己を捧げて、愛を守る為に愛を捨てよ。失う事を恐れて、嘆くより、譬え無為に終わるとしても、唯、君の為にその愛に殉じよう。この命が絶えようとも、その想いの火は消えない。」


「無限の一の中からその鍵を掴み取れッ!」高らかに歌うは、無法者の唄。展開するこの紅玉は、青緑の光と共に、膨大な熱量と共に自機にエネルギーフィールドを形成し、


周囲に浮かぶアルクス・ヴァンフーレンスとヘリアントゥス・インサヌスの基部を全方位に引き連れ爪弾くように弾き《アンタッチャブル》(Untouchable)の攻撃を防き、


五つの王冠の内、五つが外れ、発光する光が、急激に膨れ上がり、浮遊する漆黒の王冠が、輝ける御手へと装填される。


それは無限に伸びる手を筆頭に、次々と様変わる現象が巻き起こる。その距離や時間を超えて繋がる手と手は、其々の窮地へと降り注ぎ、チャージ出力強化及び冷却、リチャージまでの速度を上げ、クールタイムを排除し、喪われた弾倉やエネルギーを補充し強化させ、其の全ての攻撃を外さぬ威を要しながら、己の限界を超える行動を、提示し続ける。


唄が、詩が聞こえる。此の耳朶に機械少女の声で、彼女の詩が聞こえる。既にその声は何処にも届かないが、密やかなる想いを胸に、詩を思い描き、天に、文字を描く軌道を以て、


輪唱する歌と為す。


限界を超える機体は。機体を、スタンダードモード、クイックモード、フライトモード、バスターモード、エラディケーションシュラウドモードの五段階変形を、


瞬時に繰り替えし、敵の攻撃が迫れば高速機動のクイックモード、接敵すればスタンダードモードとエラディケーションシュラウドモードを交互に切り替えながら


敵との距離を開くべく、その戦型は、今一度その手に掴んだシュバルトレーゲン《黒い雨》を保持したまま器用に展開される。


その一瞬の展覧会を擁し、目に映るマヌス・デイ《神の手》を急激な捻り込みを加え下降する機影が擦れ違いざまに、結晶自在剣の刀身を射出。


繰り出された一射をヌスクァム・エッセ《存在不証明》による反撃が、迫る瞬間にクイックモードへの変形を終え、180度回転した脚部より生じる推進機構で


一気に背面飛行での加速と転身を行い、相対距離を離しながら、ループによる後方宙返りを見せつつ、


シュバルトレーゲン《黒い雨》の刃がその頭部へと注がれるが視界を封じてのウィス・レプルシオー《反撥力場》の防御に阻まれる


名も無き兵士より受けた薫陶通りには、逝かずとも、その瞬間鋭敏な感覚を得た、春幸には対象の焦りを感じ、確かな手ごたえを受ける。


《ぺリ・インカヌス》を使う手も脳裏に過るが...。現状前回の戦闘で使用した影響で、一部武装に原因不明の不調が見られ、その機能が本調子でない...使用するには部の悪い賭けになりそうだ。


遅れて追従してきた《深淵(シェンユエン)》と《ヴィヴィアニテ》の集団へと向きを変えると、


通常では有り得ない程の軌道を見せながら瞬間変形を終え、コンソール上の文字列には、選択したバスターモードの彩。


機体の上半身と下半身の機構を180度回転させ、反転すると、それまで隠れていた異貌が顕わになる。燃え上がる様に光る左右非対称の、ツインアイは、その大きく輝く相貌が反転し、変形時に機首となるユニットカバーが、競り上がると、覗く光をその隙間から魅せ、それまでフライトユニットと思われていたブースタは、


其の羽を束ね収束する砲身へと変わり、発振する刃を収め袖へを忍ばせると、左右の腕部へと収まり、反転した機体の脚部も、副砲として機能する。


クイックモードの加速を維持しながらも進み、機体を逆転し照準の先には、コロニーミサイルの影、動き往くその巨躯に相対距離を合わせながら、


画面に移り込む射程が示すインジケーターは、測定不能を指し占めし、その威容を晒すべく稼働する重量子崩壊砲奏蒼穿弓アバリス砲身冷却機構の出力が、∞の一文字を指し示し、急速冷却を実行。


それまで徐々に溜まっていた出力のリチャージが一気に1000%へと到達


朱く光るその眼の中から、何かが産まれる。純白の彩を魅せる機体が、それまで掲げていた。五つの王冠の内、五つが外れ、頭部が顕わになったまま。発光する光が、急激に膨れ上がり、一対の羽がその手へと収まり、其の羽を重ね長弓の如き威容がまざまざと現れ、其の引き絞る先に浮遊する漆黒の王冠と共にシュバルトレーゲン《黒い雨》の刀身が、装填される。


そして阻止限界点間近の躯体へとその銃口を引き絞る。


聳え立つ、砲身を構え、燦然と輝く機影を背に、春幸は、番える光の矢が、蒼く、碧く、青く、煌めき藍より青く、一射が、膨大な熱量と、その存在を崩壊しこの世から消し去るべく放たれる覇劫の奔流が、


彼我の距離を一気に縮め、天に向かって唾を吐き、そして己の絶対的優位を誇る。その矮小なる存在へと、無慈悲なる断頭台の刃となって振り下ろされる。


互いに放った一射は、コロニーミサイルとアンリミテッド(Unlimited)の中間の宙域で炸裂し、多大なる熱量と放射する粒子を散らしながら、強大な炸裂の暴風雨を巻き起こし、その光景を見た者は、眩い光を目撃し、半自動で展開される耐閃光防御を備えない機体は、眼窩を光に晒された後遺症により暫くの間その目を開くことが出来なかった。


一転、その勢いが、洗い流す波涛となり天ソラと大地を繋ぐ回廊を繋ぎ、襲い掛かると、その射撃延長上に到達した。矢が直撃した半径数十キロに及ぶ、



傅く様に崩れ行く二基のコロニーミサイルの威容がその勢いに晒され、膨大な熱量に晒され大きく窪み融解の果てに、隕石の落下地点を思わせる様な、クレーターを生み出し、その場にいた全てのモノを焼却し、消却する。高く高く聳え立つ、高き先頭を切り崩す、忽然と、緋色の亀裂を走らせ、爆散し、真空の暗闇に浮かぶ夜を締め出す極光の光を残してこの世界から消えた。


直撃を受けた《ヴィヴィアニテ》は、ビーム兵器に対して絶対の防御を誇る結晶体をその光の奔流で包み込みその愚行は無為としれ、


僅かに砲撃を察知し回避した《深淵(シェンユエン)》数、四機までにその数を減らした機体が、耐閃光防御の機構を展開後復帰し、大きく迂回をしながら、


目標であるアンリミテッド(Unlimited)接敵を果たす。


鈍重な、砲撃戦仕様の機体であれば接近戦で墜とせると高を括った瞬間に、エラディケーションシュラウドモードを起動、


其の羽を刃煌めくアームカバーへと変じさせると、左右の腕部へと収め、反転した機体の脚部は、高速機動とプラズマによる脚撃を見る基部へと180度回転し、


浮かぶシュバルトレーゲン《黒い雨》を回収


画面に移り込む出力を示すインジケーターは、測定不能を指し占めし、その威容を晒すべく稼働する重破砕塵刹双皇刃クリュセイオン・アオル。発光する光が、急激に膨れ上がり、一対の羽のそれぞれに、漆黒の王冠が、装填される。燐光を巻き散らしながらその暴風雨が、全てを洗い流さんと振るわれる


四方から同時に切りかかる、《深淵(シェンユエン)》の重力場の刃に対して、一瞬で、その背後へと移動すると、一呼吸の内で、振るわれた刃は、


防御として、差し込まれた


咄嗟に踏み込んだその脚が、その彼我の距離を10から0へと瞬時変じさせ繰り出されたその護拳する刃が、敵機刃が受け止めたかに思われた瞬間。《深淵(シェンユエン)》は


触れた端から、その機体の装甲を塵へと帰しながら、焼却され、熱量を感じさせない冷たく熱い、その衝動に身を炙られながら...「ああああああ、温か...きもちぃ...逝く...ばぶぅ」


あふれ出るママ味に包まれて、死の苦しみすらその限界を超えて、発射されたそれは何の抵抗も見せずにこの世の果てまで昇天させる。それは死すら救いとする。慈愛の剣、あっと言う間に、背後の数機の機体ごとその衝撃はで貫かれ散り塵となったその光景に慄き、遅れて追撃に入った、コーディー=スル―は、


その光景に、何が一体、ふと気づくと自機の周りには友軍の姿はなく、奥の手として持ち寄ったコロニーミサイルはその姿を見失っていた。



上下を反転し下降...即ち上昇の軌道を描き、エラディケーションシュラウドモードから


高速フライトモードへの変形を選択。背面部のユニットカバーが機首となって頭部を覆うと、腕部と脚部を折りたたみ、喪った戦槍代わりに前腕部を機首下部へと収めると、


腰部を回転させて、背面のブースターと同一化されたフライトユニットが展開し翼となると、一撃離脱を旨とするその機体は、戦闘機形態へと変形すると、


接敵した敵の追撃を完全に振り切りながら、去っていく不完全ながらのフライト機構により瞬時に引き離すと、空いた距離を利用しての


フライトモードへを展開したアンリミテッド(Unlimited)は、《アンタッチャブル》(Untouchable)と対峙する。



残る敵は...


・・・


・・・


・・・


限界を超える力を得たのは、一人だけでは無かった。オーバーシュートを誘発させる。軌道を見せる《アルクルージ》の姿に、


八機編隊で、続く、《カルペ・ディエム・アスキック》は、踏み込んだフットペダルを一層強く踏み込み、加速をしながらもスラスターを小刻みに展開させ、


機体バランスをわざと崩してのフラットスピン(Flat Spin)水平に回転しながら、滑り込む様に下降する機動を誘発。


敵機の背後へと回り込む軌道を緊急回避、返礼として撃ちだされたビームライフルの一撃が《アルクルージ》のリアスカートを掠める。


目標を見失いながら、射かけるハンドガンの銃口が其の照準の景色が揺れる。いつのまにか機体を機体を立て直し、フライトユニットから生じる勢いを殺さず


加速と減速を切り替え、今一歩踏み込み、機体バランスが崩れるぎりぎりの軌道で、水平回転から、回転と反対方向の脚部をAMBAC機動で蹴り抜くと同時にスラスターを


撃発、その勢いを殺し反対方向へと機体をながす。燃える様に赤く発振するその姿に



「見よ男尻は赤く燃えているのか?心頭滅却すれば尻又涼し、追い込み漁だッ!!!」


「燃えてるのは私の男尻だッ!!!お前じゃない。」


「えっそうなの?知らなかったからてっきり、あっ」


「あっ」


その機体のリアスカートに実体剣の刃が潜り込み、その刀身から蛇腹状に展開される漏れ出た光と共にその身を一刀両断。


僅かな時間の交錯に置いて、どちらの男尻の切れ味が鋭いか?その結果がまざまざと示される。


残りの二機は、アンザス機を追い抜いた三連に連なる。第三部隊の面々が攻撃を回避した《カルペ・ディエム・アスキック》の単独の《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)による


包囲射撃に晒され、手足を捥がれながらも上昇し続け、宇宙空間の慣性を乗り越え再びの失速を果たすが、


「ん?男尻を突いてこない?!」


距離を開けて狙い澄ませた銃口の照準に収まった目標に対し、「その機動は、もう見せて貰ったぞッ男尻を焼いてやれ。」宗谷=大石は、指揮を取りながらその引鉄を引き絞る。


燃え上がる様に多数の光の柱に弄られながら、残る片腕のハンドガンより放たれる極小の銃撃が、此方に向かうが、その反撃の暇も与えず、十字射撃の冴えを以て撃滅する。


「やれやれ、惜しい男尻を喪いましたな。これが別の男尻ンピックの現場で有れば...良かったのに。」


「なんだそれ?」


凡その情勢は、大きくCarpe diemカルぺ・ディエム側へ傾き、次々とマレディクと側の撤退へとうつり変わっていく、


その光景を未だ知らず。目の前の争いとは別に、再びアンリミテッド(Unlimited)と《アンタッチャブル》(Untouchable)の激突へと突入する。


繰り出される。攻撃は90度のバンクを傾け、高速旋回を試みるアンリミテッド(Unlimited)にやや遅れて追従アンタッチャブル(Untouchable)が続く、


高速機動には適さない《アンタッチャブル》(Untouchable)に対し、思考誘導により操られた《アルクス・ヴァンフーレンス》の一打が


突き刺さり、何度目かのウィス・レプルシオー《反撥力場》とヌスクァム・エッセ《存在不証明》の反撃にあう。


確か...名も無き兵士は謂った。奴の反撃は射線を遡って迫ってくるならば、そのラインを射撃から着弾迄の僅かな瞬きの間にその進行方向と、角度を駆けて、


螺旋状に収束する機動を描きながら、包囲殲滅射撃を試み。


そのタイミングを掴むには、一度の試行では足りず。次々と《アルクス・ヴァンフーレンス》の武装コンテナの一部が、破壊されその断片が宙へと浮かぶ。



慎重に、その射線と機動を操りながら、マルチロックオン複合ミサイルを追尾方式を画像、熱源、位置情報追尾、条件の真偽を扱う式論理演算式の複数を同時展開、


コックピット内部のジャイロセンサーを確認して、天と地の落差を転換し、射角を調整し、発射と共に一撃離脱、


後方へと流れ、飛翔体が目標を捉えると攻勢眩き、彩とりどりの光を放ち、そして命中した瞬間に発動する、反撃のヌスクァム・エッセ《存在不証明》を回避


続く簡易コッレクティオハンズの射列を叩き込みつつ一撃離脱の旋回を繰り出しその基部をロールさせる。


徐々にそのタイミングを合わせ始める春幸は、それでもそれでもと高速フライトモードから、クイックモードへの変形を終えた春幸は、その表情を曇らせながら、更なる多重起動する


ヌスクァム・エッセ《存在不証明》の波間を回避し続ける。


機体を上下運動の繰り返しで、視界を切りながら進み、目標の正面へと躍り出る


依るべのない夜を彩る剣の舞は、何を見下ろし、何を見上げるのか?


宵闇に映るは、刃亡き無力の剣、されど、其れこそが人を人たらしめると知れ、


愚かなる人は、過ちを繰り返す。


普通を普通として生きられぬ。いや、普通ではあれない誰かを想い、死と隣り合う戦場に置いても


普通を貫く異常者の背に映るは、誰かの微笑み、


視界を喪い、憎しみを喪い、その感覚と戦う意志すら忘れた。愚か者に残ったのは


唯一つの唄


耳にかすかに残るフレーズを頼りに、夢を見る。


何故人は、他者を顧みず。その思想と行動が乖離する。


何故?何故?何故?他者との協力も分け合う事すら知らずに、既得権益を守ろうと、奪う事に終始する。


人は奪い。守り、争い、戦う。


それが正しいと思って行動するが、その行動は本当に正しいのか?誰かを不当に、瑕疵していないか?


不撓不屈のこの想いをもって、問いかける。その手に乗った名誉や、願いは、本当に正しい事なのか?


嗚呼、だからこそ人間だ。過ちすら気付かずその歩みを止めず。


気にも留めずに、その庇を手折る。それでも協力する事は出来るはずだ。


手を取り共に歩くことは出来るはずだ。


それが出来ないのは、一体何が原因だ?何を想い何を問う。人が人であると価値を見出すのは、


ただ生きているだけでも尊いはずだった。


鏡を見ろ。その前で、その言葉が言えるのか?今の自分が映る景色は、真に美しいのか?自分自身に誇れるのか?


過去の自分を見ろ。きっとそこに答えがあるはずだ。


もしその歩みに誇りあるのであれば、進め。瑕疵あり、その路に翳りあれば、来た道を戻れ。


それでも、戻る事すら叶わぬのであれば、この手を取れ、


さぁ、その夜に告げるは、幽艶ゆうえんの火照りを宥める、彼女の言葉、


いつか逢える事を夢を見て、謡え、誰も聞くことのない独唱であっても、震える涙を振り払い。


今を断て。


なにを世迷言を?!協力する必要などないッ、何故ならばすべては、私のものだッ!!!


戦争を起こす愚行は、全てマレディクトに反旗する貴様にある。


嗚呼そうか、それなら一生その下らない言葉を吐き続ければ良い。


戦争に反対するものは、自ら争いに加わる事を厭わない。


何故、本来の願いとは違う行動をするのか?それこそが世界の歪みであり人の矛盾で業でもある。


人を傷つける為に、親父の技術や、俺の言葉を使うなッ!!!


争いを止める為の介入には、少なくとも親父は、争う事を(よし)とはしてい無かった。


その手に握った、二つの刀身が縦に重なる様に、その先端部を結合を果たした。刃亡き剣を振るう先は、その身体に張り巡らされた。


ウィス・レプルシオー《反撥力場》が形成する絶対防御を破るには...


その刀身に込められたるは、無限を指し示す本らで有れば刃を形成するはずの偏向フィールドを刃亡き剣として振るう。



・・・


・・・


・・・


無数の闇と電光の壁を抜け、告げるは、ただ一筋の刃亡き、一閃...


それはまるで天を二分する様な分かたれし一撃、されど、今一度想え、それは本当に、世界を二分する一撃なのか?


それを分け断つモノとし、分断を謳うかは、決めるのは俺じゃない。


貴方達だ。


賽は投げられた其れを友愛とするか?人の道より外れたモノとするかは?


お前が決めろ。


・・・


・・・


・・・



戦場において、無数の閃光の煌めきが、数奇な命運を描き、戦華の花を漆黒の闇へと、踊り狂わせる。


身を捩じる程の劣情に身悶えさせながら、舞うその姿は、美しいのか?



「俺は、人を以て鏡と成し、刃亡き剣を以て人と成す。」


二つのシュバルトレーゲン《黒い雨》が未だ止まずとも、重ねて繋がれた積層式のビームサーベルの刃が、


周囲に展開されるレプルシオー《反撥力場》の力場から電光輝く粒子を吸い込み、


極小の刃を形成その一撃が、未だ絶対の防御を誇る《アンタッチャブル》(Untouchable)の姿を包み込む。


次の瞬間...


突如として、視界から光を喪った。何も見えない。何も聞こえない。己を握っているはずの操縦桿の感覚すら何も感じない。


これは、先ほどから繰り出した。切り札の代償が一度に襲い掛かってきたのか、吐血するヘルメット内で、異物を検知して吸い込む機構だけが、


静かな宙の中で、薄弱な反応を見せる春幸が現状に対して、思うの事は...目標を墜とせたのか?


最後の瞬間には、こちらの刀身が、《アンタッチャブル》(Untouchable)と《エンゼルフィッシュ》の艦影を確かに圧し折っていた。


だが、その最後の瞬間は、僕の眼には映らなかった。其れより前に、限界を超えた限界が訪れた。


無音だ。敵のジェネレーターを破損させたのであれば、誘爆に巻き込まれ。今頃僕たちは死んでいる。だがもしその攻撃が外れたということは、無防備なアンリミテッド(Unlimited)が


墜とされていない。という事は、少なくとも行動不能には出来ているはずだ。


感覚的に僅かに感じるのは、機体が流され、徐々に意識が遠ざかっている。仲間は無事か?その事ばかりが脳裏に過るが


其れを確認する術は今の僕には無い。目標の奥の手から、背後のコロニーを...する為に、敵機を巻き込んだまま、クイックモードでの加速のまま、戦場を後にした


ジャイロセンサーによる位置情報を確認できない僕にはこの機体がどこへと流されていくことすらわからない。


僕は、完全に光を喪った。彼女の姿すら、もう二度とこの眼で見る事すら叶わないのか?


浮遊する宇宙空間の中、唯、一機で遭難する事、数か月。生命維持を最優先に、簡易的なコールドスリープ機能を実行。


消費する空気と水と食料を最小限に...。


...はっとするアイジェスは、自らの息子の危機を感じ取り、急ぎ《R.I.P》への元へと向かうが...



既に位相空間固定アンカーは喪われ救援へと向かう術を喪い、その刻は既にすべてが終わってからであった。



事態は迷走するなか、その決断から生じる其の全ての結末は要と知れないまま舞台の幕は下りる。




毎月、月末最終日に2話更新予定。

⇒家事をしろという意見が頻繁に届く場合や、家族の体調不良が重なった場合、


月の更新が一話のみか若しくは、休載となる場合があります。


また、作業の邪魔や文章の勝手な削除が発覚した場合、問答無用で休載します。

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