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無法者の詩  作者: 唯の屍
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第二十二話「人海《塵芥》戦術」

Conton Candy - スノウドロップ / Snow Drop [Official Video]|アニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢... https://youtu.be/4cBCgc5Gb88?si=zbCIRTlwByRJ1OAi @YouTubeより


スノードロップ https://youtu.be/LIGrbQUHGkE?si=vV2vvzS8dW7rjlit @YouTubeより


ばらの花 × ネイティブダンサー

くるり×サカナクション

https://youtu.be/fvCQott3654?si=Y7ljww9BHLx3F1i0 @YouTubeより

果たして、戦槌は振り下ろされる。過大な荷重を掛けられて、天より地へと落つる星を見送り、


戦線は、膠着から視界と一緒に逆転。


その場に釘付けとなった、機影の数々も次々と、大気圏への落下をし始める。


数機の機影が数奇な運命を辿り、その行動が運命の分かれ道となる。


大気との摩擦により次々と大型のスプーマを展開。


断熱された流動性の発泡素材により、保護を胸に、離脱していくその姿を見送り、


更には続く艦影も大地へと引き込む引力につられて、降下していく。


「みんな、大丈夫なのか?」春幸は呟き。


「一番ダメージを負ってるのは。春幸君の機体ですよ。一旦、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)に戻ってください。」


「各自、母艦への収納後、予定通り、降下を試みます。バラバラに降下すると、離れ離れになってしまう恐れが...」


「了解ッ!」


位相空間固定アンカーに鈍器として保持していたを機体の残骸を投棄、流れゆく機影を一瞥して、母艦への着艦を試みる、


そして降下のタイミングを計る複数の機影に対して、先にスプーマを展開していた。


時間差で大気圏突入へと入っていくその艦影に対して、


先行するアドバンテージを利用しての砲撃を仕掛ける。


過大な荷重を掛けられる地獄絵図の様相を呈する戦場において、ラ・パンド=チョトネは、おにょれ、おにょれ、と咄嗟に


罹る重力場の重圧に抵抗する事なく、脱糞する事により、押し潰される事を回避。


折れそうになるその力に対して、友軍たちへと抵抗するなく逆に加圧面たる上部から下へ下へと、逃れ往く様に誘導。


幾人かの思考誘導式の【falcis(ファルキス)】を展開していた友軍機は、逆流されるフィードバックにより意識を失い。


半自動で展開されるスプーマにより、炎に包まれながらも、その姿を徐々に消し始めている。


射かける下方よりの射撃をハルナ=山崎は、肩部反射板状の《falcisファルキス》...ファルクス・レフレクトールを操り、


優位的な位置取りをされて、砲撃に晒される母艦を護りつつ、下る母艦へと、辿り着くと、


操る基部を駆使して、叫ぶ


「不味い。大気圏への降下は、先にスプーマを展開した方が一方的に撃てるのッ!!!一端、タイミングずらそう?」


「だけど、先に降下されて連絡を取られると、敵の勢力圏で包囲される恐れがあるよ。此処で叩かないと...」と、領五が意見を漏らす。


自由に大気圏への降下を可能とする機体でも無ければ...。だが、その機能を持っている《セカンドアーヴル》は、


既に大幅な破損を受けている如何に《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製だとしても、破損した内部へと炎が侵入すれば、

誘爆の恐れがある。「春君着艦してッ!」とユミナリアの指示が飛び、急ぎ、アンザス機を残して着艦を試みる。



続いて青葉機とエクィタス=ユースティティアの機体が着艦し、見るとR.I.Pの面々も防御を担当する第五部隊の面々を残して


着艦へとその行動を試み、成功させていく。


「大丈夫だッ!!!」


三重奏を奏で、機体各部より発する。オーバーヒートを指し占めすERROR表記のアラートを眺めつつ、機体に備わった二つの目が、その行為に涙する。


冷却まで...1800秒


「《R.I.P》ッ!!!!例のモノを射出してくれ」


「こちら《R.I.P》アイジェスさん、《シールドメテオフォール》射出します。展開迄30秒、上手く受け取ってください。」


疑似電磁バレルにより加速と指示されたとおりの奇妙な弾道を描く、一枚の盾らしきその基部が、


二万度にも達する摩擦熱の中で、悠々と泳ぎきると、単独での大気圏突入を試みる《デスペラード》の足元へと滑り込む。


燃え上がる炎を波として、乗りあげるその機構はは、本来であれば機体すら焼くはずの熱を相殺しながら、


眼下において抵抗を続ける機影に対して、追撃を仕掛ける。


掴んだその手には、発振する刃を保持する為の獲物が握られるもその掌中で、その役割を終えるかのように、燃え尽き、その波涛の刃と共に消え去る。


その代わりにと、銃把を構えて、照準を合わせると装弾数八の大型リボルバーの照準を合わせる。


それに合わせて背面部をスプーマの泡で囲み、墜ち往く敵敵は


僅か張りの抵抗として宙の波を乗る《デスペラード》に向かい、二つの火線が重なる様に十字砲火...クロスファイヤーによる攻撃を仕掛けるも。


一呼吸の間に二射された、黒と銀劫を纏わりつかせたる光学質量兵器の光を、砲撃と交錯する様に、放ち。


質量を持った粒子砲は、通常兵器である粒子砲の敵から延びる火線を押し上げるように貫くと、


忽ち、ビームシールドを構えたその防御ごと刺し貫き。


融解と圧壊を同時に生じさせる相反する事象を紡ぐ光に包まれ、コックピット内部では、一瞬に包まれる炎で、身体を炙られる間もなく圧壊する衝撃に晒され


血飛沫をあげて、砕け散る手足は、次の瞬間には、粒子の熱量に晒され、骨も残さず、華と開いた花弁となって散っていく


断末魔の声すら上げず消える友軍機に対して、大気圏への突入で身動きが取れぬ《袖付き》の面々は


波乗りの要領で、輻射熱の波を泳ぎきり、左右へ軽いスラローム(回転)の軌道を描き、機体下部より迫る粒子砲の一射を


《シールドメテオフォール》機体下部の反発揚力機構と共に展開される。質量光学シールドにより、荷重を掛けつつ、


宙に彩られる摩擦熱の波を、切り裂き進む。


虹の光を放出しながら、噴出されるその姿に、恍惚とした表情のまま、流れる男尻が、コンソールのパネルへと映し出され、そして、その光景を


一瞥すると、見なかったこととして、、


重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)を起動して、改めて敵影の数を確認。対処行動へと突入する。



マレディクトは、3機現存し、8機の見慣れぬ機体が残るが


良く見ると...うち一機のマレディクが、自由に大気圏を泳いでいる機影を確認。大気との摩擦熱を展開する《ニヴルヘイム(霧の国)》の霧氷による


強制冷却によりオマエ=ダレヤネンが駆る《マレディクト・クルス・デルストラ》が、天より墜ちる道すがらの中で、


その優美な軌道を魅せつけながら、アイジェスと相対する。


特徴的な、大型の輪転する推進器らしき脚部より放出する粒子の勢いのまま、墜ち往く天の頂においてその機動は健在、


此方の思考誘導体を介しての精神逆流を警戒してか、それらの攻撃を封印したまま、


スキップ再突入と、S字ターンを繰り返しやや推力と、機動補正のふり幅の制御を制限されるも、身にまとう氷の結晶体を生み出し続け、


回避と共に、射撃戦を敢行。


迎え撃つは、重力制御の軌道を描き、摩擦熱と熱波の暴風雨を、丸で意に返さず、墜ちる《デスペラード》は、


射かける獲物の一撃振るうが、目標へと到達する瞬間に、大気中の拡散も物ともせず進む質量光学兵器たるその一打が空中で霧散、


その効果が減じられる。


「B無駄Dなことは辞めろp。」「意味はないo。」「敵には届かない逃がすんだyo」


違和感を感じとる間にも、通信用のコンソールからは、出鱈目な文字列と、聞こえる嘲笑に、違和感を覚えるも、


オーバーヒートの副作用において、量子通信が使用できぬこの状況下で、正しい情報を得られず、失墜する最中で、その応酬は行われる。


砲門として使用できるのは、テールユニットとして機能する背面部のヴェノムレインの砲身を射かけ、徐々にその機体を《デスペラード》が浮遊する


位置まで接近を果たし、光る腕部の発振機構より伸びる爪牙を振るっての接近戦を試みる。


放射する砲撃を、一点反転軌道を描き、その放射される光を、シールドメテオフォールの底面部で受け、逆さ墜としの軌道のまま、


墜ちる敵機の群れへと斬り込んでいく。


機体同士の接触をやり過させられた。オマエ=ダレヤネンは、舌打ち一つくれ、その目標を、追従する様に


転進するが、横揺れ(ローリング)と首振り(ヨーイング)を同時に繰り返し異常飛行を繰り返すダッチロールへと陥るまま

ロール制御を繰り返し、暴風雨となった大気圏突入時の多大なる負荷をどうにか制御しようと試みる。


向かうは、敵の新型機と思わしき機影


大型のスプーマに包まれ、こちらと視線が交錯する。


筒状の砲身をパイプオルガンの様に束ねて、其の鈍重そうな機体から生み出される《コントラファクト》と呼ばれるその機体は、


対象が生じさせる粒子の波長を記憶し、逆位相の波をぶつけて相殺するという特殊機構を備えていた。


その機構を使用しての《デスペラード》の執拗に照準に収め、質量を持った光学兵器の一射を以てしてもその影響下は脱せず。


やや出力差で、その効果が減じられる程度ではあるが、未だ有効。ジェネレーター内の粒子量が徐々に減っていくのも気にせずに妨害行動を行使続ける。


そして、その機能に対して、月都市から強奪したデーターベースでの照会を終えて、それまでの問題が氷解する。


僚機達の攻撃が、命中する直前で掻き消え、戦線を維持しながも、一向に撃墜出来て居なかった理由が顕わになるが、


同時に通信が唯でさえ乱れる大気圏突入時に、《ミヌラ・トルビオー》による通信攪乱と妨害により、大石はその敵の絡繰りを伝えきれずにいた。


防御を担当する第五部隊の面々を第五部隊の面々は、泣き言を言いながらも、大石のハンドサインを受けて


三重機構が備わった楯を使用しての艦隊防御を担当しつつ、アイジェスへの援護を試みる。



その状況を鑑みて...《ヴィキティ》の推力であれば...つかず離れず追従も可能だとばかりに


「拙者も御供するであります。」と敬礼を一つ、(`・ω・´)ゞしゅびっとなと、


自らも機体背面ではなく、前面へとスプーマを展開、降下シークエンスを取りながらの射撃戦を展開し、


敵機の直前で、砲身より放たれる銀劫が分かたれ拡散式に放出される砲撃が、コントラファクトの防御により、寸前で霧散、拡散し、その行動が無為へと移り変わる。


それでも、接近戦を試みればと、燃え盛る火の粉が舞う中で、炎に包まれアンザス機が、安全地帯であるスプーマからその身を躍らせ、


射角を調整し再びの銀劫の砲撃を射かけ堕とさんと、連続射出するが、既にその波長を記憶され、その効果により、敵機に命中うする直前で、


霧散を繰り返し。反撃の火の手が上がり、機体に装備されるビームライフルでの射撃戦を展開。


射かけられる蒼く見える星を燃え上がる火の彩が染める中、ヴィキティの流線型の盾と実体剣を両腕で重ね、


《Pyrolysis Edgeパイロリシスエッジ》を点火、放出される熱分解の炎が巻き起こり


発振する一筋の流星となって隆盛を誇る様に、未だ粒子照射の妨害機構を備えた四機存在するコントラファクトの内一機に狙いを澄ませて突撃を敢行。


十字疵の刃が重なり、叩き伏せる様に、粒子の妨害処理を行う一角が崩れる。


勢いが付き過ぎがヴィキティは、エアブレーキを展開にて過剰加速を殺しつつ、迎角を増やして揚力を生み出すと空気抵抗に弄られ、一気に上空へと舞い上がり、ついでとばかりに伸ばした、蛇腹状に、分割された片側の実体剣を放出、


もう一機の敵機を巻き込み同時に空中へとその機動が曲がる。


その光景を眺めて、敵機の守りの一端が切り崩されていく、


ややあって意を決して飛び出した。オマエ=ナニモノは、「隊長、体調が悪いです。早退してもいいですか???」


「ダメだ、死ぬな。必ず生きて帰ってこいッ!」


「へーぃ、尿漏れパットが溢れるまでには帰ってきますよ。」と、機体制動を掛け、実体シールドとビームシールドを重ね合わせ、


徐々に発光するその基部を前面へと倒し、母艦よりの防衛線より、未だ奮戦する。アイジェスへの伝言を胸に、自由落下に身お任せ、


惹かれる引力のまま、墜ちていく。


その姿をみて、シナドロ=アマイは、「僕も...」ッと、名乗りを上げるが、これ以上友軍機が分際して、敵陣でバラバラになるのは得策ではないと、


宗谷=大石とオウ=コワイイは、最低限の人員での作戦行動を支持し、指示を行い留める。


えっでもッっとそれでもシドロモドロになるシナドロ=アマイは、僚機の姿を見送り、援護射撃を繰り返す。


落下する中において、こちらの粒子射撃の弾体は悉く、霧散する。有効打を与えられそうな実体兵器による投射は、この熱量が充満する摩擦熱の中では、


爆装したままだと危険だと判断して、母船の機体の影へと逃れた僚機以外は既に、装備のパージを済ませもし仮に撃てたとしても、輻射熱で誘爆を起こしかねない。


それでオマエ=ナニモノは、自由落下に加えて推進器を噴霧し、進む。


一機はアンザスが墜としもう一機も連れ出した。残りの《コントラファクト》は二機、


一機は依然としてアイジェスのデスペラードの攻撃を集中して、阻害して、もう一機は、《カルペ・ディエム・アスキック》の砲撃の波長を乱している。


此方の変調する攻撃を合わせて防御していた一機は、男尻男が一人尻祭りを開催して、どこかに連れて行ってしまった。


今が狙い目だとばかりに、こちらの波長に合わせ切るまでに斃して、アイジェスへ伝言を...


燃え上がる視界と機体を操り向かう先に、横やりを入れるように飛来する。《 マレディクト・クルス・デルストラ》の機影が映る。


此方の中型ビームライフルの一射が放出する間もなく銃口の付近で霧散する。


(・д・)チッ


此方の変調させた砲撃に合わせて、粒子のジャミング波長を合わせてきたなッ、盾を縦を構えて、ヴェノムレインの砲身を僅かに逸らしながら防御。


ビームライフルの射撃を取りやめ、腕部機構か稼働、接近戦への手の甲の頭上を奔り、延びるビーム発振器の刃を掲げ、接近戦を仕掛けてくるその爪牙に合わせて、


機体がブレる。どうにかバーニーアーを噴射し機体の制動を整えるが、すぐさま方向転換してきた《 マレディクト・クルス・デルストラ》の毒牙と毒針が、襲い掛かり、


直上より伸びるの一射が敵を巻き込まんと放射される。


既に第五部隊の面々は、それぞれ近距離でのハンドサインを使用して、各機の発振波長を変更しており、その場に足踏みしつつ自由落下に巻かせる間にも、


僚機への砲撃支援を忘れて居なかった。


混戦する中、


途切れ途切れで通信される。会話の中で、ノイズの走った声で、「その声はッオマエ?!」


数合合わせた応酬の中、《 マレディクト・クルス・デルストラ》の軌道が、戦闘空域から徐々に離れ、そして離脱と共に、大気圏突入コースへと一早く入っていく


これで残りの機体は、どこかに連れて行かれたモノも併せて《コントラファクト》三機と、《マレディクト》二機、


そして惑乱活動を行うミヌラ・トルビオ二機に、新型機らしき、異形の機体モルス・デンテスト二機の合計9機と、今も尚砲撃戦を仕掛けつつ、決め手を掛けたまま次第に離れて行く


数隻の艦隊の姿。


ラ・パンド=チョトネが駆る、マレディクトとは別に残存する。友軍機、最後のポルチーニ=ポポニチンの陣営の《マレディクト・レフトガンズ》が、


砲撃戦を仕掛けるも、敵陣の防備を破れず苦々しくも、視線を下げたその場所で、単騎で惑う機影を確認。


准将が消えた今、その加護を見失い。陣形が瓦解する中に、それでも引鉄を引き続け、宙貫く御柱として、その行為を無駄だとは言わせないと、


ばかりに、照準を付けて狙いを絞る。放たれし、燐光纏う極大の光が、今まさに残る《コントラファクト》に対して攻撃を加えようと墜ちる。


オマエ=ナニモノの機影に対して襲い掛かる。


斜め下、下方より不意打ち気味に放たれる閃光の一射が、軌道に乗れずダッチロール状態のまま、上手く防御姿勢を取れぬ側面部へと迫る。


「あっちんだ?!」


閃光が超大な砲身エネルギーを込められた機体を覆いかけたその時に、割り込む影が一つ、


《シールドメテオフォール》の基部を逆手にして、加えられた空気抵抗に晒され


上空へと舞い踊るデスペラードは、放たれた閃光を左腕部で展開した結晶体シールドを展開し、


砲撃の射線行へと躍り出でて、斜め前方へ構えようとするも、


オーバーヒートの影響で不完全に展開、小径の外縁を描く盾を前に、即時、機体よりの切り離しを実行。流れ往く結晶シールドを巻き込み光の帯が踊る。


その一瞬の軌道の内、機体の制御を重力制御推進により、90度傾け、トリック軌道を行い、質量光学式のビームシールドを展開、


(・д・)チッ


「マレディクトのメランディルオール《天地暴喰》を防ぐのかよッ!!!」


無名の何者かは、その言葉を吐き連ね、それでも砲身が焼け付く迄、照準を合わせて放射し続ける。


次々と撃発と共に、支援機内部に装填されていた。インジェクション式の弾倉が次々に炸裂しつつ、重加速を加えながらも、展開される。重粒子の盾が、


防ぎ続けそれが反撃の一手となる。


大型リボルバーから放たれ一射は生じると共に霧散...原因の分からぬ状況のまま、攻撃の一手を喪う。


他の兵装は、近接兵装以外、使用不能、しかも、ビーム刃を形成する発振器すら使い潰した後で、攻撃の手が直接での殴打以外残されず。


残りは...。頭部に搭載されている、エリンの穂先。


但し、この空域で使用した場合、狙いが外れれば地上に弾体が降り注ぐ頃になる。やや使用をためらいつつも、痺れを切らしてその手に引鉄を載せようとしたところ


オマエ=ナニモノからの通信が入る。


「アイジェスッ!!!!ビーム兵器が使用できないのはッ下で邪魔してる奴がいる。」


「粒子の...を乱して、相...してる。だかぁらッ!!!」


声が届くか届かないか微妙な、声が、短距離レーザー通信により伝えられる。


そうかッ!!!その答えを類推して、残る弾頭の数は2発ッ、追加の弾倉のリロードには、


《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)の行使が必要となるが、未だオーバーヒートからの復帰に数百秒の猶予が残されている。


しかも大気圏へと突入した炎熱踊る状況では、冷却に時間が掛かる。それまで待っていたら...


銃口を構えて、狙うは一点、放出される粒子の焦点を限界まで絞り、通常は一射に置いて八発分のビームライフルのエネルギー放出を一度に行う一撃を


分割放出。捻出される出力が大幅に減じられそれまでの砲撃とは、比べるもなく脆弱なもののコントラファクトの阻害効果範囲がいの一打となり、


防御する間も与えず、一撃、二撃、と小分けに分けた照射により、焼け付く様に受けたモノを黒砂へと変じる銃撃が、


機体前腕、脚部、頭部と撃ち貫き、二機のコントラファクトを降下中に撃墜していく。


天を足場として傾ける《シールドメテオフォール》を僅かに傾けかかる空気抵抗を乗り越え再び大地を下にしての滑空へと変じる。


熱量に晒されたモノの一瞬の攻防の果てに、難なく乗り越え、残る弾数は、小分けにすれば都合、16発、それをそれぞれに三射づつ行使し、残るは十発。


それまでに残る敵を倒しきるべく、同じく効果軌道へと入ったオマエ=ナニモノ、回収しつつ、見上げると、上空では、機体が爆発する光が見える...


あの方向はアンザスが...連れて行った方向だ...あいつが死んだ感覚はない。という事は、


残りは...《マレディクト》二機と、そして惑乱活動を行う機体二機に、新型機らしき、異形の機体が二機、


合計、六機の敵を倒すには、やや心もとない物の《シールドメテオフォール》の陰に隠れて同期した、僚機の武装も併せて使えば...


まだ勝機は残されている。《マレディクト》の一機と、艦隊については、他のみんなが抑えている。今も尚、艦隊戦の光が瞬き、そしてその艦影が消える。


此処からでは事態の趨勢を期するには、遠い、上に上がったアンザスと、春幸達がカバーしている。


降下する最中で、突如として、機体に破損を知らせるアラートが鳴り響きだす。


研ぎ澄まされた感覚の中でヴェノムレインの侵食を受けた時にも似た、感触だが、事態はそれよりも深刻である。


通常の兵器では、破壊する事が困難で有るはずの《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の装甲が剥離し始めている...


その異常事態に、隣で攻撃の手を緩めず闘い続ける。《カルペ・ディエム・アスキック》の機体には。全くの何故か異常が見られない...


( ,,`・ω・´)ンンン?


「アイジェスどうした?」


「機体が謎の攻撃を受けてる。そっちには影響がないのか?」


「こっちは何ともないぞ?残りは情報戦仕様と、特に特徴的な武装も観られない機体だけだ。楽勝だろ」


(・д・)チッ一体何が起きてやがる。



重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)を起動、モードを状況分析へと切り替え


周囲に充満される何を探り始める。


数秒の沈黙後、


待っている間に、手ごろな得物として残された大型リボルバーの銃口で、予測反応による偏差射撃を、一撃、二撃と、ダブルタップで


叩き込む。オマエ=ナニモノとの集中砲火により、一機の機体を撃ち堕とさんとするが...


間接駆動に難が出始め...狙いが定まらない。


(・д・)チッ、忽ちの残りの弾数が、八発迄減じられ、投射する質量光学兵器の光が、空中で分解され、掻き消えていく。


やはり...おかしい。みれば、《カルペ・ディエム・アスキック》の放つ粒子も特定の空域に到達した瞬間掻き消える。


もう位相妨害するコントラファクトの姿はない。


( ^o^)Г☎チンッ


コックピット内のコンソールに分析結果が出力される。周囲に展開される成分は...有機体を分解する粒子が充満、長時間での滞留区域への滞在は


機体の損壊の可能性あり。直ちに離脱されたし...


であれば...


大気圏突入は中間圏(約50〜80 km)へ到達し、摩擦熱が最大となる空域に置いて、もう猶予はないとばかりに


今まで小分けしていた銃口を通常時の出力まで上げて放出。


狙った一射は。有機体を分解する界面へと突き進むと、膨大な熱量と質量を燃え上がらせながら、霧散、最後の一射が無駄に消え去ったかに見える。


人は他人にお前のしている事は無駄だと言う。だが世の中には他人から見れば無駄だが必要な仕事や、準備が存在する。


肉体鍛錬や訓練をしない。消防士は居るか?機体の整備をしない航空機のメカニックはいるか?線路を毎晩点検する作業者は居ないのか?


故に俺は...


有機体を分解するその空域へ、分解したそれは、放出した質量光学兵器の光と相殺され一筋の道が出来る。


《シールドメテオフォール》の底面から出力される質量光学兵器の光の盾を全開にして、次々と排莢されるそれを巻き散らしながら


辿る道筋を一直線へと急速下降、


前方で、自らの処理と勝利を確信していた。二機の機体は、光の断頭台となった底面に押しつぶされ、爆散する。


一足早く、突き抜けたアイジェスとオマエ=ナニモノは、上空で戦う僚機たちの無事を祈り、危険な入射角のまま、その角度を約25度~35度の間を微調整しながら、同時期に突入した母艦との合流を目指して


大地へのダイブを開始する。


成層圏(約10〜50 km)へ到達したアイジェスは、S字旋回を繰り返し、墜落により生じたエネルギーを捌きながら軽いスラローム(回転)を


描き、対流圏(地表〜約10 km)へと向かい、重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)を起動、母艦と僚機たちの無事を確認すると


落下地点の計算を行い。いち早く合流するべくその脚を向けた先は...



且つて日本と呼ばれたの房総半島沖の太平洋上、遠洋。


経度緯度、北緯35度30分、東経145度00分、僅かに逸れた機動を華麗なるスラローム(回転)で、機体を左右に流しながら進み、


通信有効半径に入ると、無事を知らせる報が、コックピット内で、響き渡る。


共に、損傷軽微...とまでは言えない機体もあるが、凡その機体は健在。


この地点で、其のまま太平洋上を東進して、目的地へと進むのも良いが、暫しの猶予...機体整備や休息が必要と判断し、


母艦を預かるナンネン=ハイマンとエクィタス=ユースティティアは、次善の策として、極東のその地に置いての休養をと、指針を定めて目的地とは逆方向の西進を選択。


慌ただしく、整備作業に入る。メカニックと半自動的に整備作業を行う作業機械リペアマトン(Repairmaton)が慌ただしく稼働する。


特に損傷が酷いのは...《セカンドアーヴル》と《ヴォーパルバニー》《デスペラード》の三機機...破損した武装は、あり合わせのモノで代用するとして、


問題は、《セカンドアーヴル》...の《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の装甲の補修をどうするか?


同様の懸念点を持つ《デスペラード》は、機体の各部を蝕んだ破損個所は、いつの間にか自然治癒の如く、せり上がってきた瘡蓋のように、破損個所が剥がれ、


その不要箇所を削りだす作業へと入っている。


機体から降りて、自らの無事を確認し、抱きしめるように自らを抱きしめると...震える手を感じる。


僕一人じゃ、親父が居なかったら勝てなかった...


そこに走り寄ってくる人影が一つ、何も言わずに抱きしめると、その体温の温かさに、安堵し、何も言わずにその場に佇み、


二つの体温が一つに縒り編まれていく...


数秒のその時が流れる中に、二人は、どちらかともなく離れ、気恥ずかしそうに、呟く。


「おかえり」








舞台は移り、メンテナンスドッグ内のキャットウォークにて、


「親父、そう言えば通常兵器では傷もつかない《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の装備なんて、デスペラードが無かったのにどうやって作ったんだ?」


半自動で、削りだしを行う《デスペラード》の様子を伺いながら、会話が続く


「嗚呼其れか?」


「それについては僕からお話しましょう。」と、エクィタス=ユースティティアが語り掛ける


「世間一般では秘匿されていますが、製造工程に従事する人たちには常識で、」


「加工には、《慈聖体》と呼ばれる生体生成された細胞片と一緒に炉に焚べる必要がありまして、」


「それまで一向に溶け出さないその部位が自然と火と交じり合い加工可能になるのです。恐らくアイジェスさんもどこかで手に入れた細胞片を加えて加工したんでしょう、」


「流石に希少部位の為、機体全てを補う様な分量を手に入れる事が出来なかったというところでしょうか?」


まぁな、と、ひとりごちり、本来ならヴェリタスで使用する想定だったが、乗る前に撃墜されちまったからなと、ポリポリと頭を掻きながら、


作業者たちへと指示を飛ばす。


「恐らくクピドレスやマレディクトは、同様の製法で加工処理して、炉心の一部や、思考制御の制御盤に使用してると見てよいですね。」


(いや、俺は、切り溜めて置いた、爪や髪を触媒にして加工してたんだが、それでも炉心を作る程度であれば、良いが、


流石にフルフレームの機体迄作るには、足りるか足りないかだからな。)と思い浮かぶも、言葉には出さず。


「恐らくクピドレスや、マレディクトもその製法で、加工しているのだろ。向こうにはコーディー=スルーが居るからな、」


「且つての味方が敵に回るとは、厳しい戦いになる。」とマルチタスクをこなしながらも締めくくる。


「で?親父、今何作ってるんだ?」春幸が問い


アイジェスが答える。「お前の機体の補修と喪った武装の削りだしだよ。凡その設計は終わったから後は組み上げるだけだ。」


それは分かるけどよぉーと、「でも、素材はどうするんだ?昔みたいにインゴットは無いよ?」


あーそれか?と疑問顔の息子にたいしてアイジェスが答える


「素材は。8年間の間、ずっとこいつの装甲内に圧縮されて構成されてる。必要があれば、それを吐き立させれば良い。」


「少なくとも機体10機分以上...前回の戦闘で数パーセントは消費しているが、凡そ1880%以上分の《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)の素材は確保できてる。」


解放されたコックピット内部では、CNC(Computerized Numerical Control)機械と3Dプリンターを組み合わせた、


自動実行プログラムを起動その画面に表示された文字は、


《Gifted Unchained Navigators Defying All Misconceptions》と刻まれ


「天より与えられし力を持って、何者にも束縛されず、すべての誤解に立ち向かう案内人」を自称するべく、其の行動が開始される。


作られし装備と補修作業が進んでいく。


まずは、破損した《セカンドアーヴル》の箇所を練鍛する金属でのパーツ交換を開始、続いて、新武装として


重力圏内での戦闘を考慮した、


連弩式の中折れ装填式クロスボウと《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の鏃を持ち、

ノイズキャンセルの機能を持った隠密用のクロークと機体背面部に搭載される矢筒状の装弾及び罠製造ユニットの組み合わせによる。

特殊武装ロビンフッド


大型の脚部強化用途の脚光を浴びせる脚甲に、砲撃戦仕様の大型補助砲身に実体弾投射用の特殊機能を魅せる装備シュートサプレンダー


一対の尾型の換装型のブレード及びハンマー、各種先端部分を換装して主に中距離戦を想定しての装備ヴルカヌス・ツインテール


円筒状の基部を掴んで保持する両腕のアームカバーが肘部分まで覆われ背面部の二尾の尻尾が揺れる。


各種ハンマー(電動ブレーカーとハンマーファルキス、推進式金づち型ハンマー)装備を揃えた重装甲ハンマーブレーカーユニット


地上での高機動戦闘を想定しての大型の円盤型のバイク型装備ハングオンライダー


幾つかのまだ見ぬ案を提示しながら、会話は続き、


・・・


・・・


・・・


それに何に使うのか分からぬ。外装部品の数々...。一体何に使うんだと訝しみながら、


次々と補修作業共に部品の組み上げを行う《デスペラード》のマニュピレーターの動きを見守る...


「親父、いくつ装備を作るつもりだヨ?」


( ,,`・ω・´)ンンン?


「まぁ何が起きるか分からないからなとりあえずこれから起きる問題を想定して、打開策になるべく温めてた装備を作る心算だ。」


まぁ、これ全部作り上げるには、数週間かかるかもしれんがな、がッはッはッは


規格自体は、《セカンドアーヴル》と《デスペラード》は互換性があるからな、二機分の新装備を作って置く必要がある。


まあ出来上がり次第好きなのを選べ


「てか、《セカンドアーヴル》と《デスぺラード》って一体何なんだよ。8年前に大破して乗り捨てられてたのに、いつの間に補修したんだよ。」


嗚呼、其れはな...


恐らく...。


...


...


...


寄せては返す波間の音に揺られながら、春幸は、海原踊る。《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)甲板の上で、


ぶらぶらとぶらつきながら、レコーダーの音楽に耳を澄ませて、久々に浴びる潮の香りを堪能しつつ、呟く。


俺は親父のようになれない。ユミナリアから貰った唄を戦闘中や暇を見ては聞いていても、親父の様に敵を斃せない。


何が足りないのか?それとも、何を持ち得て居ないのか?詩に集中できない。


その理由が分からないまま、詩に集中できずに、唯、潮騒の響きだけが残っていた。


領五は、夕食用に魚を釣るとか息巻いていたが、あいつらも久々の地球の光景を楽しんでるようだ。重力酔いや潮の香への

拒絶反応は、エメラルドの目を持つ少女、アイ=フライヤーだけが、今も寝込んでいる。


後でお菓子でも持っていって、ご機嫌でも伺おうかな?と、


暫しの余暇を過ごして、未だ作業を続ける《デスペラード》の稼働を横目に、《リペアマトン》(Repairmaton)が動き回る姿を眺め、


且つて日本と呼ばれた極東の地か...1988年年前の世界中に降り注いだ、巨大隕石の爪痕が今だ残る。


その地は、主に五つの大きな島によって構成され、且つて首都があったとされる場所には、


巨大なクレーターが形成されているものの既に、復興は果たされていると、話には聞いているけれども、


そう言えば、リン=山崎さんも...ハルナさんのお姉さん...も確か、今、日本にお子さんたちと滞在していたはず。


流石に、戦線に復帰する様な打診はできないけど、一目でも会えたら良いのにな...


やや寒空を匂わすその気候の中、一路船は、進む。


着実に、そして確かな足取りを以て、洋上を移動しながらも機体の補修作業と船脚は進む。


通常であれば半日と掛からない道のりを、周囲を警戒しつつ、ゆっくりと時間をかけて進むことにする。


半舷休息の指示を出した、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)の艦橋では、操舵を外崎が担当したまま、緩いローテーションを組みながら、休息を取り、

今は、通信と索敵を担当するハルナ=山崎と、火器管制を担当する春幸が、


如何にマレディクトの影響力が薄い極東の地で置いても、戦力の落ちた今の状況での戦闘行為は、危うさを孕んでいると語り掛けながら、

※2025年12月9日、脱字を修正


その対策として、船体の一部機能として、船体各部の兵装を収納、迫り出した装甲版を操作してその船体形を変えて、偽装を行う。


数日が経過する中、エクィタス=ユースティティアは表情を変えず、指揮席へと座り込むと、手ずから入れたホットココアに舌鼓を打ちながら、フーフーと熱々のその液体を下で遊び、口腔と食道を通して胃へと流し込む。


「ハルナさん、索敵範囲での敵影は?」


「へぃ!艦長ッ!!散布濃度軽微、四方500km。敵味方識別コード共にレーダ影無し、他に映っているのは、小型船舶か民間船が主ですね。」


「目的地の坂東(ばんだお)には、あと数時間で到着する。《セカンドアーヴル》の機体修復は終わったんだろ?だったら、物資の補給は要らねぇんじゃねぇのか?」


「嗚呼、親父があらかたの作業を終えてる。問題は、喪った武装の代わりが必要なのと、《セカンドアーヴル》の機能で、生命線たる物資の補充を当てにしてて、

肝心な時に使えませんでした、撃墜されましたじゃ、困るからな。物資の補充は必要だよ。」


「そうかもなーでもその話はユミナリアにはするなよ。お前の機体が被弾したって話聞いて蒼くなってたからなぁ。」


「そうだな...」


「ムフフな予感。叡智かな?叡智なのかな?Hなことならお姉さんに相談するよろし。」


些か、意味深な振りを振られて、返しの言葉を紡ぐ。


「そうですねー、リンさん、今から向かう目的地に居るみたいだから、今から合うの楽しみですね。」


「なんですとーっ!!!!ヘタこいたッ!!!お姉ちゃんにケツバットされるッ!!!」


フフリ


満足げに笑う春幸に、エクィタス=ユースティティアが語り掛ける。


「嗚呼そういえば、領五君からの贈り物ですよ。」と、コンソールを操作して端末へと音声データを送る。


ん?


これは?母さんの歌?


ノイズ交じりのその声は、酷く不鮮明なモノの唄と一緒に込められたメッセージに耳を傾けると、


もし、この詩を聴いている。彼が今もこの画面の向こうに居るのであれば、地上の目的地に行く前に...へ、寄りなさい。


そこに...が隠されて...


ぶつ切りの音声を聞いて、月に続いて、母の唄が流れている。一体誰が何の目的でこれを流しているのか?


謎を残したまま。


日本と呼ばれた首都たる坂東(ばんだお)への寄港を試みる。日本は、マレディクトの勢力圏内に存在するも、独自の自治権を有している為、


入港を試みても問題が無いはずだが、《R.I.P》は、既に反旗を掲げてその船籍を離脱してる。其のままの入港には偽造IDと船籍情報を隠したとしても、


問題があるかもしれない。その為に、目立つ機体である《ヴィキティ》を含め、洋上への待機を願い。物資の補給の為に、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)のみの入港を試みる。


入国に対しては、物資の搬入を行う。エクィタス・ウッドスプライト社が予め用意していた。


IDと偽の船籍情報による、偽装のまま、何事もなく入港を果たす。


坂東(ばんだお)では、停泊中に、


エクィタス・ウッドスプライト社の支社の人間が出向いを行う。すぐさま、必要な物資の一覧をまとめたリストを渡すと物資の搬入が開始され、

その間にも、入港に当たり、所属艦載機の登録と検査を求められるが、念のために隠しメンテナンスドッグへ収められるのは...


《セカンドアーヴル》と《デスペラード》二機のみ...


無事臨検作業をクリアして、正式に、許された停泊期間は3週間。


その作業が始まる頃に作成された装備品は、ひと揃え現れる。


まずは、出来上がったのは...《シュートサプレンダー》《ヴルカヌス・ツインテール》のふた装備、さらには、


船体格納庫に存在していた。既存兵装を改良を加えた大型ドラムマガジン製の実体弾投射兵器に、喪った刀身の代わりに、


ビームサーベルを束ねられる様に改良した。大型クリップで急場を凌ぐ。


それらの最終確認が終わる頃、準備が終わった事を知らせるために、アイジェスの姿を探すが、船内のメンテナンスドッグには、その姿は見られず


親父とエクィタス=ユースティティアが、臨検を担当する検査員と、船外で何かを話し合ってる...。


その顔色から何かがあった事が、伺い知れる。


離れ行く検査官の背中を見ながら、走り寄り、親父に話しかける。


「なにか問題でも?」


「嗚呼、大問題があるな...どうやら、この地では、反マレディクト組織が、テロ活動をしているらしく、入港する機体に対して制限が掛かってるみたいだな。」


「それで一般市民にも被害が出ていて、今にも不満が、暴発寸前らしい。」


「旧型艦船と旧型機ばかりのあっちは、外装は変えてるし問題ないが...。規格外の機体は、封印若しくは接収される。あとはわかるな?」


「は???!《ホーリーグレイル》と《ヴォーパルバニー》盗られちまうのか?」


その問いに対してエクィタス=ユースティティアが答えると、


「いや、封印措置のみで切り抜けた。もしそれ以上の性能の機体があれば...恐らく接収されていただろう。」


ごくりと唾を飲み込み。


「細かい対応は、僕の方でしておくよ。作業はこのまま一端停止して、引き続き余暇を楽しんで欲しい。」


「どうやら、機体を使用しての爆破と暗殺事件が同時に発生しているらしい。」


「其の所為で、街中には大部隊が展開されてるらしい。」


「街中での散策は控えてくれ。」


...


...


...


「そうか...折角、日本に来たから、暫くぶりに会いたかったんだけどなぁ...」


「まぁ、お姉ちゃんには、また会えるよッ!!!」


(よかったーケツバット回避ッ)⊂⌒~⊃。Д。)⊃


...


...


...


腕で額の汗を拭うと同時に港湾内へ、コックピット部分を光剣に貫かれ、噴煙を拭きながら沈黙する《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が、乱入してくる。


炸裂する閃光と共に別の機体が、墜落と共に爆散。


(・д・)チッ


何が起きてる?!



急いで、三人は、メンテナンスドック内の通信端末へ駆け寄り、艦橋で索敵を担当している。


ハルナ=山崎に事態の状態を問いかける。


「あら~なんだろ?」と、ゴチンコチンコするも、もしょもしょ顔の眠気まなこで、急ぎ操作すると...


「なんで急に?周囲に機影10、敵味方識別コードから...所属はどれもマレディクと所属の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》仲間同士で撃ちあってる??!!」


「「「寝てたな???」」」


機体を出すか?!


反瞬、迷う最中に一機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》がその銃口を偽装の為に、写したエクィタス・ウッドスプライト社のロゴに向かって


引鉄を放つ。


光の劫爆が注がれる瞬間に、別の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の手が、銃口振り払い、狙いが外れた粒子砲の一射が、並列していたコンテナを薙ぎ払い、爆炎の火をあげ


「どうしてですか?マザーッ!!!」


「あの船は関係ないッ!!!無関係な者を撃つなッ!!!インヴィクトゥス《不敗》07、08は、私に続けッ!!!」


浮遊する《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の機体が、その機体背面部と脚部から、球体と光の環の波動を足場にし、急制動を掛けつつ空を渡り、


宙の果てより来るべく、星々の煌めきを纏い蒼く澄んだ空を飛行機雲を描きながら、その推力を駆使して、


艦船内のセンサーの視界の端へと消え去る軌道を描き、駐留中のマレディクト駐留軍の動きを翻弄する。


「えっ今の声?おねぇちゃん?!」


「なんでリンさんが?確か地球で家族と暮らしてるはずじゃ?!」


「春幸ッ出るぞ!情報が欲しい。戦闘中はお互いコールサインで呼びかけろ、俺は知ってる通りで、春幸は...。そうだなスノードロップでどうだ?」


「了解ッ!!!ドン・キホーテ」


「えっそれならあたしも?!」


「ハルナさんの《アド・アストラ》は、目立ちすぎるし、機体照合されたら困りますよッ」


どたどたと慌ただしく艦橋から走り、一路、隠しメンテナンスドックへと続く隠し通路とぬけて、状況に追い立てられながらも、


アイジェスは春幸と共に、それぞれの乗機へと乗り込む。


オペレーターに、ドックの隔壁開放を求めると、偽装から解き放たれた二機の機影が、掛け声と共に、電磁カタパルト式の射出口より、射出される。


「デスぺラード、ヴルカヌス・ツインテールカスタム...アイジェス=ブラットワーカーでるぞッ」


「同じく、セカンドアーヴル、シュートサプレンダー...春幸=ブラットワーカーでるよッ」


独特の音階を奏でながら吐き出される二機の閃光が稲光と共に、投射された視界を覆うスモークディスチャージャーの煙が


周囲のセンサー類を使用不能にしながらもその機体に保持された。翼と重力の力場を展開と共に飛翔を開始。


消えゆく3機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の機影を確認すると、一直線に向かう。


「なんだお前らは?敵味方識別コード、不明???どこの新型だ?!」


追従するべく向かう進行方向の6時に、七機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の姿が踊る。


その空力を無視した軌道を魅せる見慣れた機体の数々を一先ず、話し合いの邪魔だとばかりに蹴散らす選択をする。


「スノードロップッスモークを射出しろッ、まだここは母艦からも近い。敵対行動を起こして、撃墜するよりも目くらましを優先しろ。」


その指示に合わせて、アイジェスは、


テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ、


一度に、一秒間に一コマンドを入力し都合十秒のみの効果を宣言するその言葉により、《ニヴルヘイム》(霧の国)を発動


周囲に充満するは、氷雪と散乱する霧氷の嵐、瞬時に展開されるその効果により、リン=山崎らしき機影を追う機体の目を眩ませる。


突如飛来する新型らしき存在に...警戒の彩を見せるもランダム回避運動により、迫る敵機の攻撃を捌くリン=山崎は...状況を把握しきれず


(ニヴルヘイム《霧の国》...A型装備なの???追加武装を付けている機体は見られなかったが...)


後方より接近するアイジェスは引鉄を引くと、其の銃把を掴んだ右腕が狙う銃口より、黒と銀劫を纏わりつかせた光学質量兵器の光を放ち、戦場を横過おうかする。


あっという間に一機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》を撃ち落とし、


更に釣瓶撃ちで、《セカンドアーヴル》が喪った突撃螺旋戦葬の穂先の代わりに備えた外部武装たる《シュートサプレンダー》の大型サプレッサーを連結。


独特の静音を響かせ放出される。


棚引く光の尾が、前を行く三機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の姿と粒子を散乱させる霧氷の間を避け


稲光の様に戦場を駆け抜けた光の砲撃が、機体の姿を掻き消す。


都合二機の友軍機を喪い、


突如として現れた新手に、5機編成となった《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の隊長機らしき機体が、


散開と共に迎撃を指示。


二手に分かれた、機影の数々に、


「右手の三機は俺がやる...残りは任せた。」とばかりに急激な方向転換を実行。まるで慣性飛行と空力的学を無視して、行われる変則軌道で、


逆回転する機体と共に180度ロールを極めて、飛行機雲が、機体の前方へ流れる。


大きく、機体を捻転させながら繰り出される射手の一撃が...単銃身の機関銃型のビームライフルでこちらを狙う《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の射線へを重なり、質量を伴った光が、


空中で衝突すると粒子の粉が霧散、弱装状態で放たれた質量光学兵器の光が、一射、二射と瞬かせると、


その高熱の粒子に炙られ、右に左に、機体が落下していく。


対する春幸は、機体を高速フライトモードへと変形、逆に敵陣を超えて、上昇。


飛行機雲を後方へと流して、振り切ると同時に、腰部、脚部の実体弾装で狙いを付けつつ、投射。


やや粗い狙いで放たれた粘着性捕縛弾の弾頭が空中で炸裂。


対象とした二機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が空中で、その影響範囲から、逃れるべく互いの脚部を蹴りあっての急速方向転換により回避。


目の前でスタンダードモードへと変形し追撃を放とうとした《セカンドアーヴル》の姿を追い越し、上空へ舞い上がると地上へと惹かれる


重力と共に、落下。すれ違うように背面を執って、機関銃型のビームライフルを向けつつこちらも実体弾兵装の投射を開始。


空中で散乱する。投射散弾弾頭が、炸裂。


直径数㎝の散弾の雨が、内蔵された信管と炸薬に反応に押し出され半径50mより放射状に吐き出される。


待ち構えていた《セカンドアーヴル》の基部に襲い掛かるも、機関銃の投射と共に、その狙いを目視しつつ回避行動を実行、避けきれない散弾の雨は...。


展開する左腕の龍の咢より放つ熱分解の炎により防御。


バラバラに左右から迫る《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の機体が十字砲火を加えながら、追従し迫る中、帯同するその機体を巻き込み、急転直下の落下と共に放たれる


脚部機構から放出される結晶自在剣の結晶を新たに増設された《シュートサプレンダー》の脚部装甲により、瞬時に分解と再構成を試みる、


質量を持った光学兵器の光となった、超重力波の指向を逆鉾として、下方より迫る《ブレイズ=ガルヴ・ディム》を重力波によって巻き込み圧壊と共に地上へと叩き堕とす。


地面すれすれまで直下するその機影が、急速上昇の軌道を描き、去り行くリン=山崎らの機体の進行方向へと再び舵を切る。


突如として現れた二機のUnknownに対して、警戒色を覚えつつ、迎撃の体制に入る...


そこに、早々と三機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》を片付け、追い付いてきたアイジェスが吠える


「インヴィクトゥス《不敗》01ッ俺だ!!!ドン・キホーテだ。至急、応答されたし...」


Σ(゜Д゜)



「なぬ?!男尻は健在なの?!」


(?!?!?!男尻?!)



・・・



・・・



・・・




「一先ず...合流を...ドン・キホーテ...その機体は大分形状が変わってるけど?昔の乗機と同じって事でいいのかしら?」


「そう思って貰っても問題ない。所々は変わっているがな。」


「了解ッじゃぁ、ニヴルヘイム《霧の国》を張って貰える?アジトには...。まだ、敵の目を引きたくないの。」


・・・



・・・



・・・



そこは、戦闘が勃発した港湾地区から程離れた。元から堆く高く聳え立つその山の頂は、且つての隕石の落下に伴う大地の隆起により、


更に高くそして難解な地形へと変貌したモノのその森林部の植生は生い茂り、その姿を残していた



そして、その森に隠れた一角にその街は存在した。


廃棄された機体らしき残骸を中心に発展したその光景にやや違和感を受けつつも、指示に従い、機体を下降し、周囲に影響を与えない様に静かに着地し

機体より、降下用ワイヤーを降ろし、大地へと降り立つと


久々の友人との再会と会話に花を咲かせようとすると、


「かーたん!!!」と、とてとてとシーツをマントにして歩く幼児たちが現れ、だっこぉぉぉぉぉーっと群れを成して迫ってくる。


その様子を、ニコニコとよすよすと、する母の姿を見て、少し気恥ずかしそうに俯く。


「それで第二部隊のみんなは...?」


・・・


「茉莉...ナクワイ、ナルア、秋光。みんな知ってるよね。お父さん達の友達の春幸お兄ちゃんだよ。」

※2025年12月7日修正

ウッ


うるうると涙を溜める少女は、ぐずぐずと咽び泣く。


「うーんナルワは、泣き虫だなぁ」とナクワイが、そうなるわなと、あやし始める。

※2025年12月7日修正


なんか聞いちゃいけない話だったのだろうか?それにお父さん達?お父さんは特殊な事例がない限り、複数形にはならんはずだが?


「嗚呼、あいつらは今は此処には居ない。みんな気の良い奴らだったんだけど、居なくなっちまったよ。」


ふーん、なにやら触れては不味そうな気配を感じ取り、話題を収めて、現状を把握に努めるべく


「なんでリンさん、レジスタンスなんてやってる出すか?連絡貰ってる時は、幸せそうだったのに?」


「それは...」


酷く歯切れの悪い口調で告げた事実に、事の経緯の流れを掴んでおじさんが、会話を引き継ぎ重ねて問う。


「これをが話したら巻き込んでしまうよ...」と、答えるリンさんに対して、おじさんは、家庭の話として仮定をする。


「もしかして、奴らが、《人喰い》...。クピドレスを喰っているって事か?」


見るにその発言を聞いた。リンさんの表情が苦虫を噛み潰した様に変わる。


「どうしてそれを?!」


アイジェスは宙を指さし、


「あそこで、第四部隊の面子とやり合ったからな。凡その事情はその時、アンザスと一緒に把握した。」


「春幸も月面として奴らの所業をこの目で見ている。巻き添えを心配する必要はないぞ。俺達もそれで追われているしな。」


でも、なんでリンさんは...。其の事を知ったのだろうか?と問いかけると、


「私たちは、勧誘されたんだ。最初は...インヴィクトゥス《不敗》03...ソウハ=クワナイの奴が、戦闘糧食を渡されたんだが...」


「あいつは嗚呼言う奴だろ?喰わないで放置して、既に喰った後だと思われて、種明かしをされたが...」


「当然あいつは喰わなかったので、内の部隊だけ、その事実が知れ渡り、あとは、焦ったあいつらが裏で手をまわして除隊扱いにされたんだよ。」


その後は...流れ流れてあいつらが、私の故郷を見てみたいって言うから、この国に...居付いたんだ。


ただ、この場所も、数度の引っ越しを経て、今に至る。と


説明を受けて凡その事情は把握したものの。ふと見ると、木々の間に膝を折って、鎮座するは、且つてリン=山崎さんが、居た部隊の


第二部隊インヴィクトゥス《不敗》を表す矢の刺さった林檎の意匠を凝らした、エンブレムが一部のが禿掛かるもその意匠を確認する事が出来る


懐かしいな、あれは、カルペディエム...且つて所属した部隊での乗機を見つけ、


「あれは?なんで放置してるんですか?」


「あれはこの町の動力源...。電池として使ってるんだ、お陰で、温かい湯や寒さに震える事もない。」


へーそうなんだ...


で、現状、この国の状況はどうなっているんだ?周りの港湾地区は平和そのものの様に聞いていたが?



「嗚呼、国自体は、自治を認められていてはいるが、その実、銃口を常に突き付けられて、マレディクトに意義を唱える事すら許されていない。」


「銃口って単純な、機体の物量による圧力ですか?」


ちがうんだとぶるぶると首を振るリン=山崎の姿を心配そうに、布地のマントを纏い、その服の袖を掴む子供たちを落ち着ける様に手を添えると、


天の頭上を指さしその名を告げる。


「...。だ。」



その日は、久しぶりの再会を祝して、ささやかな、宴を催する。


作るメニューはカレーライスと豚カツにウズラの卵のトッピング


玉ねぎ、じゃがいも、ニンジン、肉をそれぞれ、食べやすい大きさに具材を切って


熱した鍋へとサラダ油を回してまずは、玉ねぎをきつね色になるまで炒め、残りの肉と野菜を

投入すると、軽く焦げ目がつく程度に炒める


適時、市販のルーに記載されている分量の水を投入し中火で具を約20分間程度煮込む


続いて市販のルー...一端、火を止めるとこれはおじさんが常備していたストックからの放出品。


我が家ではカロリーオフと中辛のルーを割って、半々に投入し、良く混ぜ込む。


完全に解けたら隠し味として、コーヒーに醤油とソースを少量、擦ったニンニクは味を見ながら適量


具材を煮込んで味を染み込ませている間に、別の料理の仕込みを始める。


ウズラの卵を水に入れた鍋へと投入。3分から3分半、様子を見つつ茹る。


更には、豚ヒレなどの上等なモノのは、準備できず、薄切りの豚ロースを重ねてミルフィーユ風の豚カツに仕上げるべく。


一間一枚塩コショウを豚ロースにまぶし、豚肉を数枚重ねて、薄力粉、溶き卵、パン粉を用意し、その順番で重ねた豚肉の表面に付け、


熱した油を熱して、十分な熱さになるまで様子をみて、各種粉と溶液に浸した豚肉を投入。


きつね色になるまで揚げる。出来上がったカツを取り出し手ごろな大きさへカットする。


以上、準備を終えて、始まる。


緩やかな食事会のなかで、マザーと呼ばれるリンさんに、周囲の人間たちが、紹介してくださいと声を掛けてくる


「しかし、春幸は分かるけど、アイジェスも日本語喋れたんだね。」


「嗚呼、昔馴染みに教えて貰ったんだよ。どうでもいい事だ。」


そんな軽い会話の中、緩い感じの座談で、紹介を始める。その光景は、まるで最後の晩餐の様に、みんな何かを確信して笑っている。


運び込まれたカツに視線を落とすと、ツルッっと運び込む幼児の一人が、すべった瞬間熱々のカツが宙を飛ぶ。


豚カツ大丈夫か!大丈夫です!うわぁあぁ


空中でその肉厚なカツを手にした箸でキャッチする春幸の元へどたどたと、幼児たちが集結し、飛び掛かる。


そんな光景を眺めながらも、且つての戦場での話に華を咲かせながら、夜は更けていく。


数日の逗留の果てに、アイジェスは、街の随所で不具合を起こしている機械類の手直しに奔走する。


且つて何でも屋を自称するサラリーマンとしての手腕をいかんなく発揮し、壊れた電子機器のはんだ付けから


水車の歯車を一まで


その手で削りだし、補修を行う。


その周りにはキャッキャと遊ぶ子供たちの姿を目を細めて、眺めて、刃物の近くは危ないよと、


春幸が相手を買って出る、山深い、隠れ里でおこなれたかくれんぼ大会は、昼まで続いた。


あっ春兄にぃの男尻見つけたッ


つんつんと、木の枝で頭隠して男尻は隠さず。


ちょぉっふんどし、引っ張らないで...そこは、ちんちんッ!!!敏感だから?!


もろちんになっちゃう><


物珍しそうに、ふんどしの袖を引っ張るその光景を...おちんがッちんしちゃう><木霊する叫びを残して...これじゃぁアンザスさんみたいになれないな...とひとりごちりながら微笑ましく眺める一人の男の背に、一抹の不安と共に、灯火を吹き消す荒波として投下される。


「マザーッ!!!軍の討伐隊がッ!!!!物見に遣ったインヴィクトゥス《不敗》07が帰ってこないッ!!!」


どうしてこの場所が?


・・・


・・・


・・・


「畜生...あの時と同じだ...みんな私を置いて逝っちまう...だから」


目の前には、千の機体の波、地平線一杯に点となり立ち上るその機影に対し、数年前のあの時、


「隊長、相変わらず体調が悪いけど、隊長大好き!!!」


(`・ω・´)ゞしゅびッ


「お願いです。笑顔で行ってらっしゃいって言ってください。」


「いってらっしゃい...」


「それじゃぁ、逝ってきます!!!」


お願い...戻ってきて...声を押し殺して、鳴く声は、無線のノイズに途切れて、聞こえなかった事は幸いだったのか?


...


○○○、子供たちは頼んだよ。次は、私の番だ...子供たちが逃げ出せる、時間を稼ぐ。


あの時も、あの時もあの時も、みんなあいつらが、私がするべき姿を肩代わりしてくれた。だから…


「嗚呼そうだな、次は、俺達の番だ...」


迫る大群の眼前に、二機の機体が立ちはだかる。


「リンさん、貴方が時間を稼ぐよりも、僕たちが、戦った方が、勝機があるよ。」


「だけどッ!!!二機だけじゃ、物量で押されて...」


「貴女は母親だ。子供が生きて居れば、それで僕たちの勝利なんだよ。」


「俺(僕)には、こんな闘いしかできない。」


(俺達二人は、既に8年前から、ずっと負け戦をしてる。彼女を護れず。母さんを護れず。喪った。役立たずの番犬でしかない。俺達に出来る事はこれだけなんだよ。)


「だから、僕(俺)たちは逝くよ。」


・・・


・・・


・・・


山の裾野を乗り越えて進軍する敵の津波へと相対し、駆ける。二機の機影が互いに追い越し追い抜き、


二機による戦闘軌道を描く、サッチ・ウィーブを試みる。


囮役と攻撃役が織り込む糸目の如くに互いにクロスしながらS字旋回を繰り返し前進し、互いの視界の死角を補いながら、


群れでくる機体へと、まずは、一斉射による。砲撃戦を仕掛ける。


一呼吸の内に六連射を敵陣に向かって照射、薙ぎ払い気味に放たれる連撃により、巻き込まれた数機の機体が爆発四散する。


戦場へとその開戦の狼煙をあげる嚆矢が離れた時、離れた場所で、戦場を俯瞰する。


片桐=護は、周囲で通信網の統括を行うオペレーター達と共に副官よりの具申を受ける。


「陸将補ッ、相手はたった二機ですよ。態々伏兵を仕掛けて挟撃するまでもなく押しつぶせば良いのでは?」


「1等陸佐、わかっていないな。君は...あのかつての戦場を知らんのか?100の機体で囲ったにもかかわらず。無名の何者かが、20機の機体を巻き添えにして、我らに一杯喰わせた事を」


「しかも、それが一度ならず、三度続いた。最後には、敵陣深く突入してきた瀕死の機体に、偶々、観覧に来ていた。当時の陸将が討ち取られた。」


「えっ?!」


「これは当時の軍部の恥として、機密扱いにはなっているが...。まぁ公然の秘密という奴だな、その時に参戦した隊員は、大勢いるからな、同じ轍は踏まんよ。」


「ここでマザー共々、レジスタンスを一網打尽にする。そうでもなければ、マレディクトからの圧力が一層強まる。」


ハッとする副官が画面を見ると、リアルタイムに戦場の光景を写すそのカメラに、異常事態が発生する。


...


...



...



加速する。加速する。加速する。その身体を一筋の弾丸と化して、戦場を穿つ二つの弾頭が、推進器から火を噴き、飛翔するワイヤーの乱舞により、忽ち一呼吸の内に、


一機、二機と、其の実体剣刃が、縦横無尽に千々に乱れて大きく弧を描きながら、命中する瞬間にジグザグの軌道を空に描き、着弾する。


有機生体装甲の一部が、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の重粒子を纏わり付かせて、輝きも得る刃と、重厚感を思わせ発光する戦鎚を閃かせ、一機、二機ッと左右の戦場へ、降り注ぐと目標足る群がる《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が、画用紙を引き裂くかのように、何の抵抗も見せずに、紙くずと化した装甲をばら撒きちらし、


生い茂る木々を切り開きながら、貴重な命の煌きが、燃え唯の糞を詰め込んだ血袋と化す。


敵陣を斬り込む《デスペラード》は、重力加速で時に羽根の様に軽く舞い、着地と共に自重を増しながら、着弾するその脚で、加速と共に再起動、背面部の左右より伸びるワイヤー機動が、着地と共に振り上げ、巻き戻り、そして叩き付けるように振るわれる。


上空背後よりの支援に徹する春幸は、投射する結晶弾体の誘導弾の雨を降らせながら、同時に、高出力の粒子砲の一射を薙ぎ払い気味に照射。


こちらが一返せば十、百と押し返さんと振るわれる。銃口の叫びを大地を舞う《デスペラード》が、その狙いを自身に集中させようと、派手に動き回るが、


相手が反撃する間の一呼吸の間に、回避とその行動は既に終わっていた。十の攻撃を撃ち返し、相手が十返す内のその倍を撃ち返す。


その光景を眺めて、これが、多数一での闘い方かと、自分も置いて行かれない様にと、推進機構を全開にして、左腕よりビーム発振器を取り出し、その刃の具合を確かめる。


確変し伸び縮みする不安定だった刃は、いつの間にかその安定性を取り戻し、薄く剃刀の刃のように、収束すると、陽光に照らし出されたその刀身から、


虹色の極光を纏わせ、振るわれる。


光の弾幕を、機体を左右に旋回を繰り返し、迫る機影に対して機関銃型のビームライフルの砲撃と、発振する光剣を展開し、向かい合うように構え


左右から味方の援護射撃を受けながら接近してくる二機の機影に対して、大きく振りかぶる横なぎの一閃が、叩き込まれる。


震えるビーム状の発振が、重ねて振るう光の刃同士が接触。


その威力に抗しきれずに、通りすがる刃が、迫る機体のコックピットを焼け付く刃によって溶断と共に、枯れ逝く姿を火に炙られる小枝の様に、その姿を一瞬で炭化、蒸発させ、


通り過ぎた後には、上半身が消失した何者かの姿が切り裂かれた装甲上から覗き、胴体と下半身の分かれた機体が、大地にその上半身を地鳴りの響きを響かせながら、静かに膝を折って崩れ落ちる。


ん?


《セカンドアーヴル》の出力が上がってる?????これは親父の仕業か?!はたまた別の理由か、判然としたまま事態は進む。



敵陣への斬り込みに、反応して前衛の機体が一斉に抜刀と共に突撃、背後の友軍機が機関銃型のビームライフルを手に、射撃戦による援護を開始。


降り注ぐ連射の雨を、木々の合間を薙ぎ倒しながら大地を翔る。二匹の獣が、重力制御と増加装甲から生じる、反発式の無軌道推進器を駆使してのS字ロールの軌道により、互いに振るう刃と、空いた手から迸る質量を持った光学兵器の光を浴びせて、次々と撃ち落としていくも、


土煙をあげて、蛇行運転を繰り返すその機影を問いきれないまま、自由に伸び行く二本のワイヤー経由で襲い掛かる鈍器と刃に晒され、


背後を取って襲い掛かる二機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が、目標に一太刀入れる事すら叶わず、振り上げた体制のまま、二つのワイヤーがまるで生き物のように、動き回ると


コックピットのみを的確に潰し、潤滑油の涙を流しながら果てる機体が次々と量産されていく。


四方八方を囲まれつつも目標に到達できない不甲斐なさに、上官の叱咤激励が情感を以て伝えられるが、目の前で起こる異常事態はかつての光景を夢想する。


100機で囲んでも、被弾しながらも、その囲いを破り、その当時の本営を敗走せしめた。立った一機のその機体の姿がフラッシュバックする。


その機体には矢に貫かれしリンゴのエンブレム、その意味を知るものはその場におらず。


今回は、その10倍近い人員と機体を投入し、かつ、その時の反省を元に近年、開発された...


《コントラファクト》の防御陣形からの妨害攻撃を多重展開し、放つ粒子の帯域を満遍なく封鎖する。


これで、無力化した敵機を、囲んで、隠していた伏兵で逃げ場を無くし逃亡するレジスタンス共々、一方的に蹂躙する。それが本営が割り出した必勝の手立てではあったが、


そこに想定外の事象が生じ始める。


大地に突き刺さる獲物が潰す機体の数が突如として次第に増し始める中、


大部隊に踏み固められた緑深き大地に、伸びあがる様に上昇と共に急速降下、重心を僅かに傾け、振るうツインテールの基部の反作用を利用しての


AMBAC(アンバック...Active Mass Balance Auto Control=能動的質量移動による自動姿勢制御)を伴い、貫く刃を視点として、反対側のワイヤー先端に伸びる獲物が、


高速軌道と共に回転、振るう重粒子の質量を持った光刃と共に敵機の陣形を切り崩すべく、無惨に屍の山を築いていく。


それでも、その状況を見守っていた本営は、敵機の武装の無力化を行使。


パイプオルガンらしき筒状の砲身を並べ、一定帯域体のビーム兵装によるその攻撃を搔き乱す異様な姿に、且つての伴侶が無残に散った姿を幻視する。


「それは既に見せて貰った...」既に対策は終わっているとばかりに、


機体に備え付けられたリボルバー式のライフルより、排莢とラピッドローダーによる、装填を一呼吸の内に行い。


振るうその射出する出力と粒子の波長を僅かにずらし、逆位相による妨害を回避。


弱装状態の質量の持った光学兵器の光を吐き出し、吐き焦がした。銃口を、敵機の装甲の隙間へと差し込むと、問答無用のゼロ距離射撃に、


偏差射撃を交えて、機体の手足を吹き飛ばし、一対の尻尾に機体を振り回された機体を、絶妙の空間把握と予測反応により、回避と同時に攻撃の手を十重二重と、その行動に対しての問いを刻み、滲ませていくが、次第にその獲物が照射できる帯域幅の封鎖を完了させる。


ついにはその独特な武装の弱点と思しき、ワイヤー同士の干渉...を誘発するべく決死隊っとなった、三機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が、A装備による隠密軌道と共に、


背後から接近し、察知されるのも計算に入れたうえで、左右の背面部で振るわれる尻尾を絡まる様にX字の交錯する機動を以て接近と接触寸前の回避行動を選択。


噴出する姿勢制御用のバーニアーと球体と光の環の波動を足場にし、ブレイクダウンッ宙返りを決めつつ、実弾兵装の置き土産を投下。


降り注ぐ弾体の雨を掻い潜るも衝撃と弾け飛び飛散する木々の合間に漂う、土煙に襲われ、周囲の木々が焼け焦げ、火の海と化すその場で、


脚を止めたアイジェスの元へと周囲の射線を通して、更なる攻撃が襲い掛かる。


それは遠く離れた場所より、長距離狙撃の粒子ビームの一射。ワイヤーを絡ませられ、動きが緩慢となった《デスペラード》へと迫る。


その機影は黒くそして、機体の頭部を覆うヘッドセットから除くモノ・アイを駆使して、目標を捉え続ける。《ヴェナートル・ノクティス》の姿


以前と比べやや小型化された。大型対物ビームライフルを掲げ狙うは、正体不明機へとその光の奔流を注ぎ込み都合六条の機体の装甲の隙間を狙う一斉狙撃に対し、


アイジェスが取った行動は...絡み合うワイヤーの組成を流動性の流体へと変え、絡み合う二つのワイヤーを一つの尻尾へと変え、


捩じる様に絡まったまま、捻転する基部を合わせ重ね、一つの獲物として、周囲を囲む機体の群れへと叩き付ける。


それでも動きを止めた瞬間へと降り注ぐ長距離射撃の十字砲火には、機体を180度ロールしながら、左腕より生じる。結晶体を形成、即席のシールドとして展開

光を屈折し、折り曲げるその防壁を器用に射線を変えると重なり合うようにそれぞれの光の柱を調節。


遠くから狙う、狙撃の一射が僅かに逸れて射撃体勢へと入った《ヴェナートル・ノクティス》の一部をその滑らかな銃口の刃で、溶断し、ジェネレーターへ直撃した光の柱によって本陣付近の射撃点にて誘爆。


大音声の方向を浴びせ、その衝撃で本営からの優先ケーブルによる通信網へのダメージと共に一時的な通信障害を誘発させる。


ちぃぃぃぃぃ


大型対物ビームライフルを抱えて、その銃身から排熱の水蒸気を噴き上げながら斜面を下る機影が数機、次の狙撃ポイントへと移動するべく稼働する。



其れを見ていた春幸が、自らにも迫る敵機の姿を対処しながら、援護射撃を試みるが気付いた瞬間にはその対応が完了していた。


射かける銃身から放たれし、粒子の雨が、衝突する機影の装甲を飴細工の様に溶かし、砕き、突き放す。


何度目かの再装填を繰り返し、負けじと春幸も機体脚部に搭載されている機構を解放。


反発する磁場と重力を駆使して、急上昇を伴った跳躍を行い、空中で機体を反転させると、天翔ける虚空の宙を蹴り上げ、急転直下の蹴り脚を群れる機体へ叩き込む。


放出される質量を伴った光学兵器の圧力に、直撃を受けた機体の全長が。本来の十分の一まで圧搾、潰れた機体より、溢れ出す潤滑油と血と何かが混じった液体を巻き散らしながら


爆発四散、その爆圧に乗って更なる跳躍と共に、射撃戦を展開、降り注ぐ銃把より出でし、光の放物線を狙い澄ませたサプレッサーにより銃身を延長及び偏向を受ける


砲撃が、それらの銃撃を纏めてその光の奔流で偏光させ、命中する直前でその姿を貫く事無く、周囲の友軍機へと降り注がせ、激化する戦場の中で、


飛び出したのは三つのタイヤを三角形のフレームに収めて、左右で六輪駆動し、木々を押し倒しながら、大地を疾走する。新手の機体が迫る。


繰り出されるは、多連装のターレットを展開しつつ、背面部の武装コンテナより大量の実体兵装の弾薬をばら撒き、迫る火の粉と爆炎が放射状に連続着弾。


進行方向の木々を薙ぎ払いその場の地上を焼き尽くさんと迫る泥と暴風が乱舞する最中、逆位相を対象に流す妨害の一手が突き刺さる。攻撃の手を防がれつつも、空宙に位相空間固定アンカーを射出。


機体を通常の軌道ではない進行方向とは真逆に機体を引っ張り回避。


続く一手を決めかねて、操るは...無情の刃。位相空間固定アンカーの四番、五番を展開。狙い澄ませたアンカーの穂先が、敵機の機体へと到達するも攻撃機能を持たぬその


一手に、振り払うかの様に更に加速し、砲撃戦を仕掛けるも、《セカンドアーヴル》が、左腕に展開した薄刃の光剣を振り、二番機の位相空間固定アンカーを同じく射出、


その無為なる行為に、相対し、差し込むようにその刃を掲げる、


界境面を潜り抜け、放つは電光纏う、光剣の刃、突如距離を無視して振るわれたその刃に忽ち一機の疾走するその機体


《エクゥス・クッリト》の走破するべく保持されたその足回りの一部を切り裂き。足回りの一部を喪った


機体の動きが鈍ると、泥を跳ね飛ばしながら急制動ドリフト軌道を描きながら、停車した目標へと、



刀身を保持したまま龍の咢を展開、放射される《Pyrolysis Breath(パイロリシスブレス》熱分解の炎が、淡い蒼い色を見せながら、放射状に群がる機体を


焼き焦がす龍の吐息となって、ばら撒かれる。


炎上する戦場に置いて、燃え上がる炎を避けて、やや斜め前の上空から、炎の壁を超えて複数の機体が躍り出る。伸びる伸縮式の腕部を折りたためると、


掲げる刃で敵を振るい交錯する刃と刃をぶつけ、剃刀の刃の様に研ぎ澄まされた薄刃の光剣が、縦に目標の光刃を真っ二つに裂きながら、その保持するマニュピレーターごと


真っ二つに叩き伏せる返す刃で、防御するビームシールドごと斬り裂き、いつ果てる事になる戦場に置いて屍が堆く積まれていく


前方の戦場で奮戦する《デスペラード》の姿は危なげなく遂には、その手に構えた獲物を放り投げると、左右の腕部に備わった


円筒状の基部を掴んで保持する両腕のアームカバーを分解状態からから、肘部分まで覆われる様に籠手こてとして再展開、


振るう拳に宿ったパワーアシストの威力でその拳を受けた《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が唯一振りで、横方向に一瞬で数機の機体が圧縮、圧搾。唯の鉄屑のスクラップへと変わり


その接触と衝撃が生み出す慣性運動に従い、一陣を駆ける稲光となって、迫る機影へと無惨な状況となった残骸が他の機体つつを巻き込み直撃、別の犠牲者を作り出しながらも、


土煙が起き、粉塵と泥に交じった血涙が流れ、振るう尻尾(しりお)と腕部が生み出す地獄を孕み、産み出し続ける。


更に戦場へ投入されるは、航空母艦による絨毯爆撃...


青空より襲い掛かる鋼鉄の要塞たる。機影に対してもはや友軍の損耗も恐れずになり振りかまわないのか?と、思った瞬間に


アイジェスの叱咤が飛ぶ


「スノードロップッ!!!ここは良い、狙いはあいつらだ。跳べ。」


短く告げられたその言葉に、反応して、スロットルを展開、モードを高速フライトモードへの変形を選択。


背面部のユニットカバーが機首となって頭部を覆うと、腕部と脚部を折りたたみ、戦槍を機首下部へと収めると、腰部を回転させて、背面のブースターと同一化されたフライトユニットが展開し翼となると、一撃離脱を旨とするその機体は、戦闘機形態へと変形すると、


接敵した敵の追撃を一気に振り切りながら、空中へ、機首を上空に向けて、音の壁を貫き、波紋の衝撃を巻き散らしながら上空へと昇る


その姿を確認し、他の機体がするべき仕事を邪魔させない様に、踊る尻尾を手元へと呼び寄せると、籠手を再分解、戦槌状の基部をその手に掴んで、


籠手と再結合、巻き戻る尻尾を残して、獲物を手にしたその手が、無遠慮に振るわれる。


強化された腕部より生じる音の壁を突き破る衝撃と共に、打音の音が遅れて到達する。


受けたビーム刃が、生じる質量により押しつぶし曲げながら、獲物ごとその腕部が重圧で圧し折れ、その姿を押しつぶし、


据え討つ様に振るわれる音階は、軍属たちの叫び声を書き消し、その打音が通り過ぎた後には、無惨に拉げた機体の残骸が、バラバラにあたり一面にバラまかれる。


堪らず逃げ出す機体の背後に投擲した、戦槌の打面が、突き刺さり、獲物を喪った《デスペラード》に対して、一斉に群がる。


伸びる尻尾のワイヤーが液体金属による靭性を保持したまま、前方の戦槌へと接続されると、再びの円周軌道による薙ぎ払いが吐き出され、


大地に円周状の轍を残して、敵機の接近を阻む。


その行動の間にも振りわされるもう一方の尻尾が逆の死角から忍び寄る敵機を牽制しながら撃墜数を次々とカウントし続ける。その数が、百を超えたあたりから、


アイジェスはその数を数える事を辞めた。


感情は、問うの昔に鑢切れ、そもそも一億近い人喰いを屠って置きながら、罪悪感になど浸るなど、なんの冗談だ?


殺す覚悟は既に済ませている。故に言葉にも思考にも、介在しない感情だ。


澄んだ覚悟の水面に浮かぶ、青空を写す鏡は、唯々、作業として屠り続ける...。


母親と子らから、父親を4度奪ったその行為に対して、降す慈悲などありはしない。


無言で屍の残骸を作り出す暴風雨と化した、その姿に、どうしてあそこまでの境地に唯の三級運転技師者のサラリーマンでしかなかった男がそこまでの境地に至るには

何があったのか?


その断面は既に、自分も見ているが...。


フットペダルとスロットルを全開にして、急上昇と共に、浮かぶ大型爆撃機を守る。機影が泳ぐ、


上空へと昇ると周囲を防衛する《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の群れが一斉にこちらに視線を向ける


その数に僅かに冷や汗をかくも、機関銃型のビームライフルの斉射を機体に捻り込みを入れ、斜め前方の空域へと飛び込むと、


ループの頂点直前で失速と共に横滑りして斜め旋回を入れ、更に数機の編隊が此方を撃墜しようと、追撃へと入る。


追従し、背後を取られたものの


敵機に背後を取られた際に降下し、左右のロールを繰り返し、回避機動を行いながら、スプリットS(Split-S)+バレルロール回避を実行


機体を下へ下へとくだり、敵機の上昇を待たずに上昇しつつ宙返りを展開、インメルマンターンを実行、脚部展開されるシュートサプレンダーの脚甲が、


結晶自在剣と共に粒子変換を実行。虹の光の粒子を巻き散らしながらの再加速を実行。急接近しながら、射かける射撃の集中砲火を受けて


《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の一機が燃え上がる炎を逃して爆散する。


大型の滑空翼を備えた大型爆撃機フォエバストリア...アホウドリの学名を冠したその船体を撃墜するべく飛翔を開始。


飛び行く軌道は、ハイ・ヨー・ヨー(High Yo-Yo)目標よりも優速を示す機動力を上昇と共に余剰速度を高度へ変換し


目標機を追いながら再度の下降線を描きつつ、て再びの追尾を実行。敵機を捉えつつも世界半径を調整しながら、加速と共に敵機目標に対して、


ガンパス(Gun Pass)...通過と共に射撃戦をしかけるその機動を以て、放たれる結晶体による誘導弾の乱舞が、


周囲をカバーする《ブレイズ=ガルヴ・ディム》も交えて襲い掛かる。


飛行機雲を引き連れ飛翔する弾体の数々が、宙でその数を増しながら、一斉に旋回と共に機体腕部に搭載されているビームシールドを展開、


着弾と共に跳ね、放出される粒子を喰いながら増殖する結晶体に覆われ、その防御に穴が開き、着弾した閃光と共に数機の機体爆散する。


(この国の...パイロットには、未だこの攻撃を防ぐ技術と発想はない...《袖無し》達とは違うな...)


変則軌道の迫る《セカンドアーヴル》に対して、防御を貫かれ攻撃が当たらない状況に、H型装備とG型装備を備えた、複数の機体が。


一斉に、 《ムスペルヘイム (熱の国)》と不完全ながらの試作アタッチメントたる《アースガルズ(神々の庭)》を同時展開、


大きく迂回経路にて戦場へと遅参した《フォエバストリア》が、船体各部から覗く重機関銃の弾幕を形成しながらも、友軍機の放つ界域よりの回避を選択し、


街への絨毯爆撃の準備に入り街へ急旋回を開始、後を追う《セカンドアーヴル》の進路上に熱波と、重力場による妨害が掛かる。


機体への負荷と、機体温度の上昇を知らせるアラートががなり立てる間に、春幸は打開策を撃つべく、スロットルを展開し、


機体のモードをクイックモードに選択、脚部を高速起動用に180度回転させ変形を終えると透過する実体を持たぬ存在でも熱量を持った粒子でもなく、


その姿が、0と1との間の無限に存在する実数の間にある原子の隙間に機体を滑り込ませると、空気抵抗を無視し、罹る重力の軛からその機体を解放させる。


一瞬動きを留めた、敵機に対して、気を良くした《ブレイズ=ガルヴ・ディム》が機関銃型のビームライフルを構え弾幕の偏差射撃と共にその熱量と重圧の


効果を上げ始める。多重展開されるそれらに、一向に感化せぬ間に、コンソール上の文字列には、推力を示すインジケーターが、測定不能を指し占めす。


一気に加速。


敵機を追い抜いたと思った瞬間に、左右の獲物、左腕の薄刃のビーム発振器の刃と、右腕のサブレッサー機構を備えた大型シールドの側面が赤く発熱し、


ヒートシールドの刃となった二条の斬戦が、残酷な戦場の常として、無惨にもその命を散らせる。


向かう先は、大型爆撃機の船影、先鋭化し、《セカンドアーヴル》が透過できる対象は、一対象のみ、この空を組成する大気を透過し速度を上げるたびに抵抗が増えていく


大気との摩擦の一切を一部の浮力を得るべき翼部を残しながら無視し高速機動を展開。


まるで敵機からの攻撃を回避するそぶりすら見せぬ、ガンパス(Gun Pass)...目標へと一直線に突き進み機銃の掃射を行う攻撃軌道を描き。


迫る機関銃の弾幕を、残像すら残さないその高速機動を以てすり抜けると、慌てた爆撃機の操縦者が、爆撃用の爆弾の投下を開始、


それが地上に落ちるその瞬間に、一気に下降軌道を描き、爆撃機の直下へと滑り込んだ《セカンドアーヴル》の姿が、掻き消えた瞬間に現れ、


その空力の一切を無視した軌道により下方の死角へと滑り込むと、サプレッサー内部で、装填された弾体、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製のカートリッジを消費しての


都合、五門の透過する粒子の一端、輕量子を撃ちだす砲門が、突撃螺旋戦葬の基部より加速、射出される劫媒となって、華開く、蒼空を翔ける一羽の鳥を模したその機体を守る


幾人かの兵士が駆る《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の姿をこの世から覆い隠さんと欲する。


放たれ死、五つの光が、それぞれの機体が防御用に展開するビームシールドの守りを透過しながら直撃、やや出力と熱量が減じられたものの


その掃射を受けて機体のメインモニターがブラックアウトしながら機体装甲が剥離し、次々とその空域からの離脱を選択。


直近の脅威が去ったものの、おまけとばかりに、墜ちる爆撃機に対して、サプレッサー付のシールド部分の刃を白熱化させての突撃に


その腹を食い破る機体が、爆炎に晒されながらも無傷に、蒼空を謳歌する。


一先ずの脅威が過ぎ去った後には、戦場の中心部に残された《デスペラード》は、ビーム兵器による射撃戦を封じられたまま、その手と尻尾による物理攻撃主体の奮戦で、戦い続けるアイジェスの元に長距離射撃による、狙撃が敵機との交戦の中差し込まれる。



敵機との目算距離は、およそ80000m地上のコリオリも光速に近い対物ビームライフルの照射には影響が小さく、1秒から数秒に掛けて放たれ、その距離からでは、こちらの攻撃が届かない。


以前として、数十、数百のコントラファクトの妨害を受けて、記憶した粒子の波長を使用しての逆位相でこちらの粒子の放出が未だ、上手く行かない。


思い至り、


テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...



《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)による弾頭の生成及び、《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)、更には、《ニヴルヘイム》(霧の国)を展開


アイジェスは機体に備え付けられたリボルバー式のライフルで、重量子生成の肝となる《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の弾頭の空薬莢を排出を試みる


空薬莢が空中で、黒い粉末状の霧へと変わると、其のまま《デスペラード》へと還元されていく。


更には《スヴァルトアルフヘイム 》(鍛造の国)にて産み出した。各種特殊弾頭と交えて、


フレーム左側にあるラッチを押下し弾倉(シリンダー)を横にスイングアウトし排莢ロッドを押し込むと同時に排莢し、


予め備えていた通常時は展開される状態からラピッドローダーを引き抜き、瞬時に巻き取られる様に変形、


シリンダーに装填すると、引っ張りシリンダーが回転しながら元のフレームに収まり、すぐさま次射への準備が整うも、


何を思ったのか、安全装置を切り、回転弾倉を腕部の手掌で弄ぶと、回転と逆回転を加えながら、次弾への準備をしながら連続射撃を敢行。


既に記憶された粒子砲の一射は、何も影響を及ぼす事も出来ずに霧散するはずだったが、最初に、接触信管とした粒子攪乱幕を地面へと撃ちだし、


炸裂する粒子の攪乱幕が直近の空間に放出され、次弾を照射する前に、機体を時計回りに回転させ、背後からの刺突を回避、銃把を掴んだ銃底で、襲撃者の機体へと叩き入れ、


回転する勢いのまま流れゆく機体の慣性に合わせて、敵機の機体が流れバランスを崩して放り投げられた瞬間に、蹴りを叩き込み


流れゆく様に弾け飛んだ装甲が舞う中たたらを踏んで、バランスを取ろうとした機体の胴体部へと銃口を差し入れ、引鉄を引く。


撃鉄が下り、回転弾倉より吐き出された弾頭が、銃身内部の特殊機構により、一気に重粒子化、多重コンバージョンリングを通過し加速と質量を増しながら直進する


光に貫かれ、背後に控えるスナイパーの銃身へと一直線に突き刺さり、遠くで爆発の炎が上がる。


ビーム兵器は完封したはず、それなのに??!と色めき立つ中、背後で暴れまわる尻尾(しりお)の乱舞が舞い、装甲と鮮血にも見える潤滑油があたり一面に吐き出される


回転弾倉を切り替えながら放射する連撃は、粒子攪乱幕による、一時的な粒子の空洞地帯を作り、そこに銃身を潜ませ、更には射線上に


《ニヴルヘイム》(霧の国)により生成した凸レンズの結晶体を前方に向け、初手では使用しなかった《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)による最大化をさらに加え狙い撃つ。


やや、角度を付けつつ、放たれし、重量子の一射は押し砕く一手となりて、忽ち本営近くの安全地帯を薙ぎ払い戦場へと変えていく。


次第に増えていく自軍の損害に目も当てられぬ状況となるなか。陸将補たる片桐=護は、自らの出撃と共に、マレディクト本体への援護を依頼。


「陸将補ッ正気ですか?《イグニス・エト・スルフル》の使用を促すなど、国土の何割かが...焦土と化しますよ。」


「だが、この状況のままで居る方が問題だッ国土を誰とも知らぬ何者かに奪われるよりは...」


...



...



....



《イグニス・エト・スルフル》それは衛星軌道上に鎮座するマレディクトの高所軌道用、破壊兵器の一基、その射角は、北半球の殆どの地域をカバーし、


マレディクトの軍域を守る柱の一つとも目されている。


その凡その原理は、巨大なオービット・マイン製の流体金属を射出形成させた弾頭に対して


鏡面遮蔽物が陽光を集めて、生じる電力と熱量を蓄積集中させ、地上に対して狙いを付けて、


自由落下の加速と共に電磁射出を実行、目標に命中後に爆発四散、衝撃と共に熱量を解放。


周囲100キロ四方を完全に壊滅示すその示威兵器の一端をのぞかせる。


奮戦する二機が、それぞれの場所で、争う中、危機が迫る。



回避運動の為に、十秒単位のテンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...での物理演算予測を実行。


断続的に読み解く予測反応では、未だ迫る脅威に対しては反応する術を持たないまま、


量子通信による敵、本営での通信網に対して、敵陣の所々で、各通信網と、狙撃の着弾観測を統括する


点在する通信惑乱用のアンテナ状の特徴的な尾羽を備えた《ミヌラ・トルビオー》の姿を確認する。



(敵の動きが静かすぎる...何かが動き嫌な予感がする。)



目標を固定武装を持たぬその機影に対して、一対のテールユニットを操り、追い詰め、左右の腕部、脚部を


両断破砕し、突き刺した拳から、その背面部に有線接続された通信用ケーブルを引き抜き、


《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)を以て接続部位を緊急精製、接合部を合わせて、敵通信網へと侵入。


コード《イグニス・エト・スルフル》の発動を確認。頭上を見上げ...。



重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)を起動、強化された


光学センサーと共にその頭上で静かに動き始めた何かの存在を察知...


量子通信を以て敵の通信惑乱を突破...。群がる機体の群れを一対の尻尾と、左右腕部のアームユニットによる殴打で、殴りつけ、処理しながら頭部を上空へと向ける。


間に合うか?!エリンの穂先による、超高高度への狙撃...。


そこで次善の策として...呼びかける。


「スノードロップッ!!!」


頭上に向かい、頭部を射角を確保しつつ、疑似電磁バレルを展開、口腔より吐き出されし、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の弾体による、投射を開始、


翔る《デスペラード》が跳躍と共に、向かい来る機体の脚部関節部を踏み台にしての膝蹴りを、叩き付ける。


グラつく機体と衝撃を以て打ち倒し跳躍と同時に大地に尻尾(しりお)を叩き付けると、回転しながらも上空の飛翔体へと狙いを付けて


過大な電磁負荷と加速を以て射出される弾体と《イグニス・エト・スルフル》が放つ流体金属体の弾体が宙を二分する。


広がる景色は、上空から発せられる衝撃と熱波の嵐、その威力が魅せるは、その場に死を巻き散らす機械式の死神の唄。


脳内には相反する無法者の唄が鳴り響き、次射を防ぐべく、立ち位置を変えながら、打開策を練る。


重力感覚器官《Sensorium Gravitatis》(センソリウム グラウィタティス)上には、上空の破壊兵器付近に防衛隊らしき機影が続々と増え始め、


己の不利を噛みしめ、強く咬合する奥歯が、鳴る。


砲撃の余波による流体金属の雨が、蓄えられた熱量と共に降り注ぎ、あたり一面を火の海にしながら、友軍敵対者を区別する事なく、


摩耗する装甲と、蒼空に描かれた核爆発にも似た噴煙を巻き散らしながらそれは続く




春幸は空戦中に、量子通信による呼びかけに耳を傾け、父親同様宙の光景を眺める。センサーが感知したその兵器に対して、直前での迎撃を選択し


撃ち落とした余波による衝撃波が、飛翔中の《セカンドアーヴル》に対しても、襲い掛かる。


何とかバランスを取り、旋廻軌道と共に、モード変更に伴う砲撃による迎撃を試みるが、周囲に追従する敵機の射かける射撃に晒され、


左右に交互に旋回するシザーズ(Scissors) 左右の不規則なブレイクで引きはがしにかかるが、射撃戦仕様への変形が阻害される。


機首を真上近くまで急激に持ち上げ(ピッチアップ)進路と高度をほぼ変えないまま、追尾してくる機影をやり過し、敵機が、一瞬で自機を追い越し、


照準内へ目標が収まると、続く引鉄が引かれ連動するガトリング砲から吐き出される結晶体の弾丸が次々と着弾、火をあげて撃墜される


敵機を追い越し再度の空戦マニューバを展開、事態は一刻の猶予もないまま、


「ドンキホーテッ!!!!」


その一言により、脳裏に過る息子の状況を感じ取り、アイジェスは、それまで温存していた切り札を切る。



「一葉灼伏…5%」


そして心の中で小さく呟く、その声を繋げる言葉を超えて、一斉開放を行う。


機体内部に搭載されたジェネレーター内部で、それは熾る。


中央部に鎮座する。赤黒い表皮を備えた樹木に向かい。内部から伸びるマニュピレーターが起動、その腕部で、樹木の一部を切り取ると、樹皮から流れ出る血の色に似た樹液を流し、


心なしか痛みに耐えて叫ぶ声が響き渡る。ジェネレータ内部のかつての文明で使用された蒸気機関の火室の様に、開閉する投入口が開き、手折った枝を放り込むと、炉の灯によって、


焚き付け、一気に貯蔵、放出される。その粒子量が爆発的に、推し広がって逝く。


...


...


...



燃え上がる炉の緋は、その日、無情の傷を戦場へと刻み込む


テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...


天より墜つる死神の咆哮を搔き消すかのように振るわれた一手は、


山深き、森林に囲まれ、台地の大地の上で、その姿を顕わにする。


逆算し天へと昇る一筋の閃光を纏った黒き弾丸は、その権威を失墜させんとばかりに吠え、


その獣どもを貫く一矢たる嚆矢の名は...


夕暮れの匂いを纏った華の香りの詩...


・・・



・・・



・・・



其れは、唯々美しき、色彩を放つ、虹の彩光、及ぶべきその行為は、いつしか、独奏の音階から、二重奏へと変わり、


その姿を目視する。人々の目に焼き付けた。




輝けるその光は、キラキラと輝る、陽光に反射される雪の結晶が舞い落ちる。


そして、千々に乱れ収束され紡がれし、


重力と雪の狂宴の中に加わるは、無限の色彩を放つ、極光の虹色を描く惨憺たるその光景は、


人を人とは、思わぬその所業へと、人を塵へと帰していく。


降り積もる雪に彩られ、いつ果てるのかもわからぬ者どもの進軍を、掻き消す様に、二つの詩が、交じり合い綴られる。


爪弾くその演奏と共に語られるは、せめて悲劇の終末を


されど、我らが進む道は、悲劇の先にしかないのか?





「その想い。二度と亡くさない様に、啼け《アースガルズ》(神々の庭)!!!!」


「悉ことごとく凍えて、その姿を覆い隠せ。《ニヴルヘイム 》(霧の国)!!!!」


「繋ぎ禊て、不離一体を以て、その不利を覆せ。」


コックピット内のコンソールにアースガルズ《神》とニヴル《霧》の文字が瞬き、《connect》の表示が踊る。


《来たれ、餓える餓狼よ。!!!!》


「我は、繋がれざる者、その絶望を世界ごと、飲み込めフェンリル!」

※2026年1月14日修正


以降を威光を以て修正する


周囲数百キロ四方へと展開される重力場が、突き進み包囲網を展開する。機体のフレームを軋ませ、重圧に耐えきれず


圧し折れ、降り積もる雪にその脚を留められ、斃れ伏していく。


そこには、青空の広がる陽光の元で輝き纏いしその姿は...いつしか星墜つる夕暮れにも似た、光景を生み出した破壊の光を滲ませ、対抗すべく放たれる。


アイジェスは、360度を見渡せる全天周モニターと、その手にフィットするその操縦桿の感触を楽しむと、


古びたレコーダーを再びその手に取る。唄を...詩をと、その手を操作して


この詩があれば、俺は...


左右対称であったその容姿は、左右非対称へと移り替わる。V字のツインアンテナには左右から延びる一対の角、吠えるように叫ぶその線型は、煽情的なまでに


戦場を翔ける。やや大型のそのツインアンテナは、開閉機構が稼働し、機構展開すると、V字から、左右に横倒ししたY字状に展開して、やや歪なX型の様相に変える。


左目に当たるメインカメラは大きくその開口部を開き、耀劫を滾らせながらも、その姿を変え見通す先は遥か遠く


連動して鬼面の表情となった口元の放熱機構が開いて牙が覗き、


肥大化した右腕の大型楯となる大型マニュピレータは、都合二つの主腕と副腕が、重なりされやや大ぶりのその指と腕部を形成


展開される副腕となって、大型の副腕が、一回り小さい主腕を包み込むと


其の手掌から漏れ出る覇劫が、且つての姿を幻視させる。


その武骨なフォルムは、色は紺鼠色、されど頭部開閉機構が展開されると同時に彩が艶やかなトリコロールカラーへと変態する。と


脳内に流れ込む詩を聴きながら、輪唱するかの様に呟くと、返す返歌となって、鬨の声をあげて刻を超えて、詩が輪唱し、重なる繋がる。


・・・


・・・


・・・


「来たッ!!!」周囲の機影が重力に惹かれて、大地へと次々に墜落していく、同じ重力場を操るアタッチメントたる《アースガルズ(神々の庭)》を行使するG型の


《ブレイズ=ガルヴ・ディム》のみが、飛行を継続するも、その数は、僅かに4機、


追従するように迫る敵機に対して、再度の機首を上げてのピッチアップを試みコブラ (Cobra Maneuver)の軌道へと入ろうとするも、


タイミングを合わせて同時に《ブレイズ=ガルヴ・ディム》も、機体背面部と脚部から、球体と光の環の波動を足場にし、急制動を掛けつつ同じタイミングで


コブラ (Cobra Maneuver)を仕掛ける。対して《セカンドアーヴル》は、タイミングをずらし、其のまま水平方向へと宙返りを敢行。


その場に留まった《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の背後をとると、


位相空間アンカーの一番から4番までを連続射出、繰り出されるその穂先が、敵機に固定されると、一気に加速を開始し、


敵機を置き去りにしたまま、空中での衝突を誘発させたまま。腰部及び脚部に備え付けられた実体弾兵装の雨を投下し、燃え上がる様に叩き付け、墜とす。


漸く自らがフリーとなった状況で、蒼空から落ちる次射には間に合わないッ機体をぶつけても止めるッと、


急上昇を開始。


降り注ぐ《イグニス・エト・スルフル》の流体金属弾頭に、迫る中、


地上から突如、群狼の咢の如く振るえる。ダイアモンドダスト...細氷さいひょう霧華きばなが花開くとき、


黒き重力場に加速し、撃ちだされた黒い弾丸が、蒼空へと昇り、撃ち落とし、勢い余った弾頭が、防御陣形を敷く空の光のいくつかを消滅させる。



「音声認識による命令を受諾しろ。キーワードは...《Lies is white(ライ・イズ・ホワイト)》 その詩は、嘘さえも白く装われる《セカンドアーヴル》...


我が名は、春幸=ブラットワーカー。」


「俺があるべき姿は、命を惜しむ覚悟ではなく。理想に殉じる弱さでもない。唯、喪う命と守るべきものの重さを測り、捧げるだけだ。」


二人が高らかに歌うは、無法者の唄。


「愛する男と女の間に挟まろうとするなッ!!!」


...


...



...



一方、大気圏突入後、デ・ポク・ポクチン、ポルチーニ=ポポニチンが率いる艦船は、撃墜を(まぬか)れた友軍機を回収しつつ、


北海道沿岸...へと着水と、破損した船体の補修作業に入るも、本格的な補修と、戦力の補充の必要アリとみて、近海に存在する


マレディクト影響下の拠点への寄港へ舵を切る。


・・・


・・・


・・・


着水後、微速前進しつつ、修理用のドッグへと収まると、そこで繰り広げられるのは...


今も繰り広げられる舌戦ならぬ男尻の優位性と向かうべき、目標を語る問答が続く、


「准将が逝っちゃった!!!どうしようそしたら朕は、誰に浣腸して貰えばッ!!!?」


(いや、准将はそんな事頼まれてもしないと思うが...)


「まだ、もう一人の准将、アハト=佐伯様がおられるではないか?確か任地は、地球だったはず。」


ぷぃっ


「あの人無口だから嫌いッ!!!!」


プリプリと男尻を小刻みに震えながら、括約筋を活躍しながら収まるオマルを掴み吠える。デ・ポク・ポクチンは、嫌がるポルチーニ=ポポニチンに対して、


艦橋の技官たちに、ひーひーふーの意気をあげながら、答える


「ぽくちんは、男尻の小さな男の子が好きなのッ!!!デカ男尻は嫌ッ」


「嫌、デカ男尻の方が可愛いッ!!!!意ッー」何かが排出される音を聞きながら艦橋内でいい加減にして欲しいとの空気が流れる。


「艦長、同じ所属なんですから、仲良く出来ませんか?」


「おぃ!!!!オペレーターッ女が、男と男の尻の間に入るなッ!!!」


「そうだ今、男尻問答中だッ!!!」


「それは今の時代コンプライアンス的に問題かと?男尻は常に公平で各あるべしと言いますし...」


「というか、この人達、一体誰なんです???艦長?」


「いや、私も知らん。誰だこいつ?」


(まぁ、《袖無し》からの監察官なんだが...あまりそれを認めたくない。このまま知らない半裸のおじさんとして処理しよう。)


(おじさんのローアングルはきついからな。准将が居なくなったことだし、どこかで捨てて置けばいいだろう。)



極小のそれをひと振りすると、揺れる何かが、ローアングルでの撮影会をする男の視界に入ってくる。


うーん、こんなふわふわ、ぽわぽわのわがままボディを見て、なんの感想もないとは、


プリッと肉厚の尻肉をぱちぱち震わせて、女豹のポーズを取りながら、艶めかしい男尻のポージングが微妙に決まらない。うーん調子悪いな。


・・・


・・・


・・・


宙が茜色に染まる頃、異常事態を察知したエクィタス=ユースティティアたちは、状況把握に努めるが、


不味いッ...入港時にエクィタス・ウッドスプライト社製と、登録している《ホーリグレイル》と《ヴォーパルバニー》は、出撃できない...


だけど...


「ユミナリアさん、今すぐ《R.I .P》へ、打電。最悪...物資の搬入を中断して、合流も...」


降り注ぐ火は、周囲を燃やしながらも、舞う細氷さいひょうによって忽ち鎮火、


コンソール上の文字列には、バスターモードを選択。機体の上半身と下半身の機構を180度回転させ、反転すると、それまで隠れていた異貌が顕わになる。


燃え上がる様に光る左右非対称の、ツインアイは、その大きく輝く相貌が反転し、変形時に機首となるユニットカバーが、競り上がると、覗く光をその隙間から魅せ、


それまでフライトユニットであったブースタは、其の羽を束ね収束する砲身へと変わると、左右の腕部へと収まり、反転した機体の脚部も、副砲として機能する。


更には、深緑の光るその眼の中から、何かが産まれる。純白の彩を魅せる機体が、それまで掲げていた。


五つの王冠の内、三つが外れ、隠れていた頭部と稼働する王冠の如き装飾品に覆われた左右の腕より離脱、備えられた幾何学模様の文様が顕わになる。


象る、無限を撃ち抜く螺旋の大渦、アンロック...ワン、ツー、スリー


画面に移り込む射程が示すインジケーターは、測定不能を指し占めし、その威容を晒すべく稼働する重量子崩壊砲奏蒼穿弓アバリス砲身冷却及び、...


冷却機構の出力が、∞の一文字を指し示し、急速冷却を実行。出力のリチャージが一瞬で1000%へと到達番える


光の矢が、蒼く、碧く、青く、煌めき藍より青く、一射が、膨大な熱量と、その存在を崩壊しこの世から消し去るべく放たれる覇劫の奔流が、


彼我の距離を一気に縮め、天に向かって唾を吐き、そして己の絶対的優位を誇る。その矮小なる存在へと、無慈悲なる無数の穂先となって天を突き、


天へと昇る光の矢は、その蒼空を覆うと、視界一杯に展開され、無数の敵機。悪意と害意を以て攻めてくる対象に照準を合わせると、


無数に天へと昇る、いくつかの矢が、地上へと反転し、大地を覆う、者どもを駆逐していく。


奮う力は...無限にも続くロックオンと、放つ矢の増加...降り注ぐ矢を、在るものは避け、在るものは防ごうと試みるが、


其の一矢は、避ければ追尾し、防げば、事なげもなく無惨にも刺し貫く、


天を仰ぐ者どもが祈るは、切り札足る戦略兵器の一打、墜ちれば自らも死ぬにもかかわらず祈らずには入れなかった。


それでも、《イグニス・エト・スルフル》が放つ第三射と、交錯する光の矢は、無情にも撃ち貫き、留まる事を知らぬその無数の矢は、防御陣形を敷く、防衛隊の防御すら紙屑の様に撃ち貫き、蒼空を浮かぶ要塞をこの世の何処にも存在を許さず、霧散させる。


膨大な熱量に晒され、熱せられた。大きく抉られた要塞は...忽ち自壊し、蒼空に閃光を瞬き、唯の塵へと帰すべく放たれる。


互いに放った一射の、その威力は、上空から迫る戦略兵器の一撃を物ともせずに中間の宙域で炸裂し、多大なる熱量と放射する粒子を分散し無毒化させると


夕暮れの宙に一筋の極光を残し、その柔らかな光を見た者は、眩い光を目撃したものは、その仄かに輝く光が全てを終わらせた事を知る。




夕暮れの宙を光の矢が天を覆う中、本営では、次々と報が届き始める。


そのどれもが、視野狭窄を起こし、援軍の要請と、助けを求める叫びに覆い尽くされ


「陸将補ッ一体何が起きてるんですか?


今も尚、乱れ飛ぶ光の輝線が、狙撃戦を仕掛けようと移動中のヴェナートル・ノクティスをその対装甲ビームライフル毎、射抜き爆散、


待機中の予備軍である《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の集団と、目標であるアイジェスたちへと照準を合わせる無数の《コントラファクト》に対して、


回避運動すら意味を為さぬ、攻撃にさらされ、次々と命中と共に空中に押し上げられると、獲物を探す。獣に群がれる無惨な被捕食者となり、


爆散していく。


片桐=護は、周囲で通信網の統括を行うオペレーター達へ状況把握を務めるが...


「何故、《コントラファクト》光波妨害が機能してない??!!被害は?残っている部隊は?」


「あっ...ありません...。何より射程外からの攻撃です。しかも...新たに記憶させようとしたところに...黒い閃光が、次々と...」


「なんだと?!数は、予備戦力も合わせれば、千余機...あったはずだぞ?」


「残りは...整備中の...」


副官への指示を出しつつ、自らは、整備中だった機体へと向かう。、


・・・


・・・


・・・



二重奏による、オーバーヒートの冷却期間は。1200秒...大地に降り立ち、周囲への警戒を行うアイジェスは...


逃げ惑う機影を舞い踊る様に、追尾し飛翔し続ける。光の矢に対して...何が起きているのかを拡大した知覚と、量子通信による春幸からの声に、凡そ、その状況を把握する。


コックピット内のセンサー類に、何か...数体の疾走する。機体の影を捉える。


左眼のメインカメラで、目標の姿を拡大して確認するも、その姿は、一つ目の頭部には特徴的な前立てにその面差しを隠す面頬には、朱の彩が覗く、 


その立ち姿の肩の大袖の垂れより見え隠れするは、可変式の機動用ブースター、地軸の磁場と反発する浮遊機構を備えた足回りと合わせて


高速機動を展開する。鎧武者姿の機体が迫る。


手には弐本の刃を構え、脛当てから放出する熱風に推されながら、振るう刃は、熱分解の炎、横に控えし、本機とはやや胴回りや機体各部の装飾が貧相な足軽具足を思わせる機体、


その動きから半自動的に主機を半自動的に追従する随伴機だと思われるも、高速移動で突撃する中、


随伴機のモノアイの翳りが見えるその面頬から覗く空洞に向かって、実体剣の刀を差しいれる。


すると、燃え上がる様に吹き上がる炎を纏わり付かせて、ひと際高い、高熱と熱波を巻き散らす刃を解き放つ...アレは...《Pyrolysis Edgeパイロリシスエッジ》か?


耐熱仕様の装甲すら剥離する。その膨大な熱量を放ちつつ、放出される熱分解の刃を構え、こちらに接近してくる。


その行動と共に、コックピット内部で、熱暴走の危険を知らせるアラートが鳴り響く。



テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...は、未だ使用不能。


《アースガルズ》(神々の庭)


《ヴァナヘイム》(豊穣の国)


《ミズガルズ》(世界の庭)


《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)


《ニヴルヘイム》(霧の国)


《ムスペルヘイム》(灼熱の国)


《アルフヘイム》(光の国)


《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)


《ヘルヘイム》(死者の国)


の単独使用も負荷...持てる武装は...大型リボルバー型のハンドガン...に、ツインテール型とアームガード式による物理兵装


そして、未だこの戦場では未使用の質量子ブレード...《グラムクァントラミナ》が二基に、回転弾倉式の撃発機構...そしえ頭部...超電磁砲(レールガン)etc


次第に、操縦桿の効きが悪くなり...各部武装が熱で動作不良を侵し始める。


「こちら、片桐=護...この現場の指揮権の責任者である...戦場の趨勢は既に決したものの。せめて一矢報いたい。対戦をを所望する。」


突如として現れた機影に訝しみながらも、アイジェスは...答える。


「これ以上やる意味はあるのか?」


「貴殿には無いかもしれぬが。私にはあるのだよ。」


大袖の垂れより見え隠れするは、可変式の機動用ブースターで加速しながら弐刀を構えて、


こちらの狙いを外す様に、推力偏向ノズルを活用しての、急激な減速と方向転換試み、その場での回転と回避を実行


同時に、動作可能な背面部のツインテールによる迎撃を試みるが、伸びる尻尾(しりお)を器用にその場で、方向展開を繰り返し、回避と共に、


燃える刃で獲物の接近を弾く


大きく弧を描き、狙いがそれた一対の獲物が敵機の後方へと流れる中、棘の生えた刺すまた状の獲物を持った随伴機が、その基部を大地へと縫い付ける。


繋がれたまま、動きを阻害され。後方へと逃れる事が出来ない《デスペラード》の元へと突撃する刃が迫る。


危機に晒され、尻尾に接続した獲物を自切し、巻き戻るワイヤーが流れる中、更なる加速を試みるその機影に、如何なる射撃兵装での撃墜に、僅かに武装選択に迷いが出る。


咄嗟に、展開した質量子ブレード...《グラムクァントラミナ》の発振器が、熱暴走により噴出する光を制御できずに、粒子を巻き散らしながら、


水を出し過ぎて制御不能となったゴムホースから捻りだされる水の如く、あたり一面を焼き焦がし、危険と断じて、解除。


その間に、迫る刃に対して、安全装置を切り、回転弾倉を腕部の手掌で弄ぶと、回転と逆回転を加えながら、次弾への準備をしながら連続射撃を敢行。


接触信管に設定していた粒子攪乱幕を地面へと撃ちだし、炸裂する粒子の攪乱幕が直近の空間に放出され、それまで機体を覆う


熱波の影響が途切れる。その間1秒にも満たぬその間に、二射、三射と、黒と銀劫を纏わりつかせた。威力を抑えた重粒子砲の連射を繰り出すも、


熱分解の刃と触れ合い、切り払いながらも進む。


切り上げる刃が、構えたハンドガンの銃身を弾くと、獲物を喪った《デスペラード》後方へ、背後を目視せぬまま、スラローム(回転)の軌道を描きながら、


その距離を取るべく回避するが...可変式の機動用ブースターと地軸の磁場と反発する浮遊機構が合わさり、加速する機体に追われ、


距離がひらかない...


(・д・)チッ


夕暮れの空に浮かぶ。リボルバー型の砲身が...。思考誘導に誘われ、その砲身より、粒子攪乱幕の投射を回避行動中の自機へと、降り注ぐ。


着弾と同時に展開される。


粒子攪乱幕が、熱波を抑えて、残り一つとなった質量子ブレード...《グラムクァントラミナ》の展開を実行、僅か1秒から2秒...


右腕の副腕が一回り小さい主腕を包み込み、大型の右腕へと形成、腕部中央部で回転軌道する、回転弾倉から排出される弾頭と直列励起を試みる。


構えた獲物を通して、極光を伴う、光学質量兵器たるその刃を以て熱分解の刃を構えたその刃を手掌を回転させ斜めへと流すと共に、


頭部を狙う二刀目を即時性を加味して、疑似電磁バレルを未展開したままの超電磁砲(レールガン)の射撃により弾くと


同時に左脚部を一歩踏み回転しながら体を入れ替え、擦れ違いざまに体当たりを仕掛ける。


勢い余った打ち込みの態勢のまま、前屈みで体を崩し、擦れ違いざまに振るわれた刃がその頭部を切り墜とす。と、


背後より、コックピットにその発振器を突き付け、告げる


「降参しろ...これ以上の犠牲は意味がない。」


「それは...出来ない。まだ、我らは負けては...」


遠い夕暮れの中で、火の手が上がる。


地形データおよび、位置情報から...坂東(ばんだお)が燃えてる?!


「あちぃッあちち!!!!!男尻は、燃えているのか!!!!!否ッ燃えているのは!!!!...」


「きっと貴方達は知るだろう。男尻を覗くとき、男尻もまた貴方を覗いているのだ。」


「あっそこ、拙者の御印籠だからッ、らめぇ、褌が外れて憤怒ししちゃう、拙者の男尻が全国放映されちゃう><放映する時はカメラアングル工夫して隠してぇぇぇー」


長距離レーザー通信による。その声に、アイジェスは...確信する。


みんな動いてくれたのか???だがどういう状況?


「一体何が起きてる?!援軍はまだか?」


「陸将鋪ッ中央省庁が墜ちましたッ!!!!忘れたんですか?今回の攻撃に、防衛隊の一部を投入していた事を!!!!そうでなければあの数は集められません。」


空いた防空網を何者かが、襲撃したのか?一体誰が??


同時に、示し合わせたかの様に、街で火の手が上がる。その光景を街を逃げ出した一団が、眺め...。


事は為ったと、呟く。


「マザーッこれは一体...もしかして、強奪した《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の追跡装置切らなかったんですか???」


「インヴィクトゥス《不敗》08...貴方は、子供たちを連れて行く役だから、知らなかったでしょうがみんな承知のうえよ。」


・・・


・・・


・・・


そうだよ。この身を塵芥に変えたとしても...必ずあいつらの仇は獲る。


「マンマ?お顔が怖い」



つづく

毎月、月末最終日に2話更新予定。

誤字脱字、誤りがあったら修正するので、教えてください。

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