第二十一話「葬送恋歌」
イメージソング
星月夜
由薫
https://youtu.be/tToiJveylxA?si=i4XVgdgqgbt7-x42
ZAQ / カタラレズトモ -Music video full size- TVアニメ『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』オープニング主題歌
https://youtu.be/1niI4jTyWQo?si=IEnKBaNEo16wV-lR @YouTubeより
其れは、既に死せる男の噎せ返る様な雄の匂いと、死臭漂わせる猛獣の饗宴
饗すは趣向を凝らしたいろとりどりの品は、無情となる結末を漂わせる。
且つての戦役において、地上へと天人の住処が墜ちようとし、限界点直前で止められたその場所で、
燃える機体が天より墜ちそして、その権威は、失墜する。
堕落し墜ちるべくして墜ちた。その獣を貫く一矢たる嚆矢の名は...
一夜の集いを匂わせるその詩...
・・・
・・・
・・・
其れは、唯々美しき、色彩を放つ、虹の彩光、及ぶべきその行為は、いつしか、独奏の音階から、二重奏へと変わり、三重奏へ至る
その姿を目視する。人々の目に焼き付けた。
輝けるその光は、揺さぶる天蓋の園を駆け抜け、そして、乱れ収束され紡がれ
重力と魂の共演に加わるは、色彩が豊かな配色を描く惨憺たるその光景。
燃え上がる炎に弄られ、朽ち果てる事のない鉄壁の守りを誇り、牙城を突き崩すべく、葬送の詩が綴られる。
爪弾くその演奏と共に語られるは、無情の結末
されど、我らが進む道は、一つしかないのか?
・・・
・・・
・・・
其れは、機体が爆散するその瞬間、虚空を掴むかのように、手を伸ばした先に...
誰にも届かないはずだった声は、いつかのどこかで吐いたくだらない。唄の一小節、それでもその一音は、
何も音を通さない真空の耳朶を叩き、震わせ告げる
「エンコードッ!!!!!!!!!!!!!!!」
「一葉灼伏…???%」「その想い。二度と亡くさない様に、啼け《アースガルズ》(神々の庭)!!!!」
そして心の中で小さく呟く、その声を繋げる
テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...《アルフヘイム》(光の国)...《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
黒く淀んだその想いと共に、開かれた重力場を抜けて何かが現れる。
と共に、溢れ出す粒子の雨が、黒い粒子に覆われた光の奔流となって、通り過ぎる。
五体満足ではないその機体に向かって、黒く輝く弾体の群れが襲い掛かり、
そして放たれた閃光が、大破したヴェリタスが、光爆に包まれ、消え去る。
「糞ッ殺りやがったなッ!!!」
「こっちこそ良くもやってくれたなッ!!!(感服したぞ!) 」
握る操縦桿に力を込めて、無謀な特攻に身を窶そうとする中で、その自分以外は塵芥だとでもいうその声が耳朶へと叩く。
「はっんひよっこめ、俺とお前との機体性能の差も運転技術の差も一目瞭然だ(難解だ)。」
「お前の親父は、所詮、三級運転技師者。太陽たる俺の光を受けて翳る影法師に過ぎない。影は翳らしく歴史の陰に埋もれて消え去れッ(陽の元に出てこい。)」
「親父と同じ場所に送ってやる(置き去りにしてやる)。」
(ははっ死んだやったぞッ)
勝利を確信し、弛緩したその表情には、深く長年喰らい続けた。影響なのか且つての精悍な表情とはかけ離れたその醜い姿身を
映す者はおらず、それでも勝利は揺るがないと、慢心する。
突如、脳裏に声が響き渡る。
「春幸ッ!!!離脱しろ。此処は俺と、こいつ...デスペラードで、斃すッ!!!」
そこには見慣れぬ姿の機影が一つ、星の舞う、星月夜に浮かぶその姿は...
「親父?!生きて?!」
(そしてアレは?姿かたちが違うが?デスペラードなのか?????)
三人の意識が交錯し、春幸は、やや逡巡したものの、何かに気付くと、機体の推進器を稼働させ、その場を離脱を選択、
残された二機の機影は互いに接近し撃ち合いに発展する。
いつの間にかそのコックピットへと収まっていたアイジェスは、懐かしき
360度を見渡せる全天周モニターと、その手にフィットするその操縦桿の感触を楽しむと、
且つてあの日に置き忘れた。古びたレコーダーを再びその手に取る。
8年前の最終戦で置き忘れたその懐かしき、躯体は、元の彩と微妙に黒みがかっかった
何かと交じり合うように共存している。
数年ぶりに聞くその声に...涙を震わせ、再会を喜び、
この詩があれば、俺は...
絶対の防御を誇るその機体に相対するは、非力だった己の姿を映す鏡、
歪でありながらもその機体は、失った乗機を彷彿させるような、二本の影を艶やかに映し、
左右対称であったその容姿は、左右非対称へと移り替わる。
V字のツインアンテナには左右から延びる一対の角、吠えるように叫ぶその線型は、煽情的なまでに
戦場を翔ける。
やや大型のそのツインアンテナは、開閉機構が稼働し、機構展開すると、
V字から、左右に横倒ししたY字状に展開して、やや歪なX型の様相に変える。
左目に当たるメインカメラは大きくその開口部を開き、耀劫を滾らせながらも、その姿を変え見通す先は遥か遠く
連動して鬼面の表情となった口元の放熱機構が開いて牙が覗き、
肥大化した右腕の大型楯となる大型マニュピレータは、都合二つの主腕と副腕が、重なりされやや大ぶりのその指と腕部を形成
展開される副腕となって、大型の副腕が、一回り小さい主腕を包み込むと
其の手掌から漏れ出る覇劫が、且つての姿を幻視させる。
その武骨なフォルムは、色は紺鼠色、されど頭部開閉機構が展開されると同時に彩が艶やかなトリコロールカラーへと変態する。と
脳内に流れ込む詩を聴きながら、輪唱するかの様に呟くと、
構えるアンブレイカブルの機体へと、螺旋状に水平方向のバレルロールを繰り返し、接近、一方、敵機を操縦するハルズ=アルマインは、
その光景にやや狼狽えたものの神経接続による、動作を開始。
臭い...臭いぞ。甘ったるい甘ちゃんの匂いがする。
謎の機体の接近を警戒し、射撃戦を展開と同時に、銃弾型の【falcis】...《ファルクス・グラナートゥス》を引き寄せて、
眼前の対象に対して挟撃を仕掛けると同時に、副腕に接続した背面部スラスターユニットを点火。三時方向へと機体を流し、目標に向かって照準を重ねると、
両の腕から構える大型リボルバーの銃撃を繰り出す。
撃鉄を起こしシングルアクションで、撃針を叩き、衝撃が信管を起爆させる。
吐き出される銃弾の雨が、やや直進運動を行い、無防備に接近してくるその機影に叩き込み。
その姿から、恐らく8年前の戦役で、破損した機体を改修したものであると判断し、且つての八本腕の変則軌道は不可、
見える範囲ではその腕は喪失されている。ならば、多少改修されていたとしても...どうせ旧式機に毛が生えた程度だろうと、たかを括って
勝利を確信する。
戦場の趨勢を決しするのは、そのような憶測の多寡ではなく、思考と直感の先にある事も知らずに、その手を切る。
前後左右から迫る《ファルクス・グラナートゥス》を通常では回避不能の軌道で迫る中、突如、《デスペラード》動きが。大きく傅く、
背後から迫る。銃弾を確認するまでもなく、回避し、そして、左右から挟み込むように飛来する其れを、
何ら推進器の補助を受けた様子を見せないまま、急加速...。ではなく急制動を掛けて、絶妙のタイミングですれ違うかのようにやり過ごし、
背面部に一基のみ存在する。副腕が底尾スラスターの一部となっていた、銃身の重心を移動しながら、稼働させ、掴む。
受け渡された銃把を手に、且つて孤高で有った何者かは、高らかに反撃の狼煙を謳い上げる。
銃身には既に装填されていた弾数は、日ごとから使っていた《ヴェリタス》の銃身とは、やや異なり、その装弾数は、
八弾装式...込められた弾丸は、《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の小型ジェネレータを内包した大型弾頭、撃ちだすは、
質量を持った粒子による一射。
射かける黒と銀劫を纏わりつかせた。高出力の粒子砲の一撃が、接近する破壊不能の鉾たるその弾丸い投射される。
その勢いに押され、宙空で何かと何かが、衝突、衝撃と破壊の彩を添える波涛と共に、砕け散る。
ハルズ=アルマインは、罹る相対する獲物に、嫌な感覚を覚え、中折れチップ式の大型リボルバーの銃身を機体の腰部前面、フロントスカートアーマーの交換弾倉ギミックへと差し込むと、回転弾倉毎、排出と交換を実行。
弾頭を補充したアンブレイカブルは、一対の吠える猟犬を再び開放するべく、狙いを定めるが、急制動を翔け
前後左右に縦横無尽と駆け回るその機体は、回避と共に、襲い掛かるその機体の動きを見定め狙いを付けるが...。
それまでの空戦機動とは一線を画す。まるで推進器の噴出方向すら考慮しない、変則軌道により、狙いが定まらない。
猟犬の一匹がその尻に噛みつこうと、背後から忍び寄るが、すんでのところで、機体が突如、高速機動のまま、世界が反転する。
同時に前後から挟み込むように迫るそれらに他にして、身体を人体の構造様式に照らし合わせたかのように捩じると、
回避と共に後方にむかってその大型のハンドガンを目視する事なく、撃ちだす
交錯する瞬間に、はじき出された《ファルクス・グラナートゥス》同士が、宙空で衝突し、砕け散る。
その数を徐々に減らし続ける。自らの獲物たちに、一体何が起きているのか?
確認できぬ間に、
旋回を繰り返しながら、急激な横滑りを加えて旋回半径を縮めるべくそれは起こる。
旋回軌道の、ループの頂点直前で、背面部マニュピレータが、前方にその手を掲げると、その手の平より放たれし、
穿耀と共に、逆噴射と、重力制御による停止にも似た失速を試み横滑りからの斜め旋回に移行し旋回半径を大幅に縮め、
撓めた重力を一気呵成に解放。それまでの惰速を置いてけぼりにして、捻り込み(Snap Roll)の軌道により
アンブレイカブルの背面へと迫る。
追いすがる敵影を嫌がり、ハルズ=アルマインは、神経接続を行った義手に、力を込めて、副腕が掴む、背面部ユニットが放つ、スラスターが噴射をしながらも
副腕との接合部を180度回転、推進機構の回転と共に《アンブレイカブル》(Unbreakable)の動きも捻転し、回転しながら逆方向へと転身する。
互いに互いの死角を奪い合うその行為の最中、打開策を撃とうと、
故に一考し、離れ行く《セカンドアーヴル》の背面の姿を、望遠拡大し、そして、再びその手を打つ
突如として現れた異質はその機体を眺め、いつの間にこいつ乗り込んだ???だがまぁいい、機体を乗り換えた程度で俺に勝てると...
咄嗟に銃口に両刃の刃を重ねると、電磁加速と流動する稲光を放ちながら投射される弾体を分解しての重粒子による射撃を試みる。
放たれた閃光は緋の明星の如き星の輝きを照らし出し《デスペラード》の機影をその光で包み込み
《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)の装甲すら焼き焦がす光が、その姿が...掻き消えるのが、同時ではなく...僅かに早く...その姿が掻き消え
別の場所へと移り変わる。
(・д・)チッ
こいつは、お得意の量子化か?おまけにガキ迄一緒に...。量子化して避けやがった。
となればこいつは《デスペラード》なのか?だが、量子化の弱点は既に知っている。
量子化で存在を分散しても、集結する瞬間に狙って打てば...しかもこいつは...俺の獲物であれば、量子化しても、分かれたまま移動する間に当てれば、量子崩壊を起こして、
灼け付くはずだ...
…
…
…
砲撃と共に閃光に包まれる直前...背筋に嫌な感覚を覚え、回避軌道にはいるも...既にその機体は、量子の光に包まれ、何かが起きた事に気付いた春幸は...
狙い撃ちされてる?!これは《デスペラード》の量子化...やっぱりあれは《デスペラード》だ?!このままじゃ足手まといになっちまう。
僚機達が射線に入らない様にと、機体設定を高速フライトモードに変えると、
ランダム回避を実行、狙いを定められない様に、機体を振って、仲間たちとの合流に向かう
何かを見せつけるかのように、徐々に離れ行く《セカンドアーヴル》の退避軌道の直線状に陣取り、
そして、弱った振りをするかのように、徐々に視線から外す様に機体を流す。
「見え見えなんだよッ(意図が見えない)!!!自分を囮にしてるな(本命は何処にある)?!」
構わず《セカンドアーヴル》へと照準を構えたところに、重粒子による、狙撃が突き刺さり、其の砲口の咆哮が、斜めに傅き、明後日の咆哮が
大型デブリの躯体に直撃し、焼き焦がし破断させる。
消えゆくその光の弾痕を空に描きつつ、ハルズ=アルマインは、悪態を付く、いつの間に、仕込みやがった。どうあっても、ガキは殺させないつもりだな...
(・д・)チッ餓鬼も気付きやがった。
「お前の相手は俺だ。どこで身の丈に合わぬその機体を手に入れたんだ。余所見してる暇があるなら...」と、アイジェスは、機体を左右に振る。急速旋回を繰り返し、尻を振りながら挑発する、ブレイク(Break)の軌道を描くその姿に、
「ははっ、乗ってやるよ。その宥和!!!!!(挑発ッ)」
はんっ、上手く避けやがったな。次はお得意のニヴルヘイム《霧の国》か?それともムスペルヘイム《灼熱の国》か?
お前の機体の優位性はもう8年も前に終わってるんだよ。
現存する機体には既に同じ装備がされている標準装備だ。一山いくらで其処ら辺の雑魚が着けてる、其の全ては、既に対抗策が出来ているんだよ。
旧式のロートルのおやじが、最新機として俺専用にチューンされたこの機体に勝てる訳ないだろうがッ?
脳裏にかつての光景が浮かぶ、それは星の行方がまだ定まらない刻...
アイジェスと青葉が単身での月への渡航を試みた後の話...
輸送機らしき機影を捉え襲撃し喰らったその後に...
互いに、戦闘行為を収めて、敵が一体なにを後生大事に、確保しようと動いていたのかと?、その輸送機らしき基部の装甲を引きはがすと、
其処には、訛獣かじゅう》(ウアショウ)を操るパイロットが黙して語らなかった掠れた声の正体「これには、■■■■■が乗っている」...
月の都市より離脱した数機の封印されし機体...語られぬ者の翳。ごくりと唾を飲み込み、遠く離れたコーディー=スルーへ報告すると、何が待ち構えているのかは、未だ誰も知らない。
これで俺達は...天の頂へと立つ。
...
...
...
そうか?果たして本当にそうなのか?
ぐるりと、コックピット内のコンソールに浮かぶ、文字が次々と変わっていく。
《アースガルズ》(神々の庭)
《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
《ミズガルズ 》(世界の庭)
《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)
《ニヴルヘイム》(霧の国)
《ムスペルヘイム 》(灼熱の国)
《アルフヘイム》(光の国)
《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)
《ヘルヘイム》(死者の国)
一秒、一秒、移り変わるその姿は、千変万化、10秒ワンセットで、様々な組み合わせと組み換えを行い翻弄する。
それは其の宙域へと瞬時に伝わる。罪深き粒子が起こす奇跡の軌跡。
遠くで戦う僚機達の最中で、敵機の動きが止まり、そして、敵機が電磁加速の束縛を受けて、同士討ちの戦場の華が咲く。
テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...脳内に流れ込んでくる。こいつ《デスペラード》の使い方と使い道。
その全てがまるで、使い古した道具の様に、瞬時に、伝達され、その動きが、その行動が、戦場の趨勢を変えていく。
…
…
…
遠くの宙の元で、互いに一進一退のワルツを踊る。《デスペラード》と《アンブレイカブル》の放射する。重粒子による。
ドッグファイトの光が、瞬き、そして消える。
その頃、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)の周辺を防御しながら、迫る《袖無し》らの猛攻を凌いでいた。
《アド・アストラ》、《ヴォーパルバニー》、《ホーリーグレイル》の三機は、
それぞれ《ハルナ=山崎》、《青葉=穣》、《エクィタス=ユースティティア》が乗り込み、そして、数隻の艦隊との艦隊戦を繰り広げる。
相対するは、《ブレイズ=ガルヴ・ディム》、《アイン・アングリフ》、そして、マレディクト...《マレディクト・レフトガンズ》でも《マレディクト・ライトブレード》でも
ない、特徴的な、大型の輪転する推進器らしき脚部を誇る《マレディクト・ クルス・デルストラ》
防御を固めるハルナ=山崎は、肩部反射板状の【falcis】...ファルクス・レフレクトールを展開、壁打ちのスカッシュの如く、
撃ち合いで、敵の攻撃から母艦を護り続ける。
「ちょぉぉなんで合流地点に、居るの?!?」
「これは困ったね。情報が洩れると言う事は、監視している限り、有り得ない。理由はわからないけど、先読みされたかな?とりあえず、春幸君が、一番厄介な頭を押さえてる内に、片付けて応援に向かわないと。」
「えっあたし、監視されてんの?!」
言い合いをしながらも射撃戦を行いつつ、《エクィタス=ユースティティア》も同様に、自ら操る《ホーリーグレイル》に備えられた反射機構を展開する。
背面部に備え付けられた、湾曲した複数の筒状何かが脱落し、掲げるは聖杯の如き、器を模した、ファルクス・レフレクトールを展開。
それは、ハルナが操る【falcis】とは、異なり、より攻撃的な手段として振るい始める。
その場では、《ヴォーパルバニー》を駆る青葉が、機体に備えられた。敵機と自機の回避運動を反転させる機能をONとして、
自らは動かぬ砲台とかして、狙い続け、同時に散開と、展開を繰り返す、僚機に対して援護を試みる。
戦場からやや離れた地点で船体の回頭をしながら
操舵を担当する外崎は、「糞がぁッっ、ユミナリアッ敵船の位置と方角を教えやがれッ」と悪態を付きながらも器用な操舵で、敵船の攻撃を回避し、
火器管制を任された領五=羽住は、機体各部の発射機構から連続射出される。ミサイルや砲座を半自動展開し艦載装備として備えられた【falcis】を
操作しながら対艦船を仕掛ける。
「敵船団、後方6時...回頭したから、12時方向、距離、1万2000...数は...2隻...機体識別コードとデータによると駆逐艦アーヴィング級1隻(艦載機2機)、巡洋艦ハンマーウォー級1隻(艦載機6機)
「先行する敵影は、交戦中のアンブレイカブル一機...。随伴機と思われる機影4...残りの二機は、敵艦船の防御に回っています。」
「外崎君、敵船は...こちらからみて三時へ転身して、戦場から離脱しそう。反対に...」
「何言ってんだ。ユミナリアここは、敵の母艦を叩いて春幸の援護すっぞッ!!!いくら機体が強かろうが、母艦が無きゃこっちの勝ちだッ!!領五狙え」
「墜とせ、墜とせ、墜ッとせよッ!!!」
操舵を左に面舵を切ると、まるで操舵を行うには不釣り合いな、機動と艦橋内にGが掛かるが、同時に発動した重力制御により、その勢いは薄まり、
指揮席ではきゃっきゃとアイ=フライヤーが、エメラルドの瞳を輝かせながら、外崎の後姿を見守る。
「飛び込むぞッ!!!」
入水するかのように機首を傾け滑り込むように落ちる
ロー・ヨー・ヨー(Low Yo-Yo)に下降と共に速度をあげつつ、敵の砲線を回避しながらも、上昇。敵船を追従する様に追尾を翔ける
寸前でその姿がアーヴィング級の視界から掻き消え、護衛機が警告と共に、下方への射撃を開始。すり抜けるように回避し続ける艦影に、慄きながらも、
二機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》姿を仰ぎ見る。
多数の砲撃が、繰り出されるも護衛機は、回避と共に駆逐艦の側面に展開し、ビームシールドによる攻撃の防御と砲撃の撃ち堕としを試みる。
懐に潜り込まれ、至近での砲撃戦を展開する二機の艦船を預かる。
樽眞厨=タルムは、引きちぎられた袖をプルプルと振り乱しながら、望むところとばかりに、接近戦を試みる。
轟音を轟かせる何かは、未だ見られず、その姿は隠れたまま、
遥か前方で、奮戦する僚機と敵機の蒼炎混じる死を司る人形の操演が続く、三か所で相争う、戦場の中間地点では、
敵からの砲撃を防ぎ続けていた《アド・アストラ》を置き去りにして高速機動に入った《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)に対して、
《エクィタス=ユースティティア》は、母艦のカバーに入る様に指示をだしながら、自らは構え、
上下左右に、バナナ型に湾曲した弾倉を装弾し、多数の弾体を使い分ける奇妙なライフルから、出力する弾帯を亜光速の粒子砲の連射へと切り替えながら
縦横無尽に翔けるファルクス・レフレクトールを操り、その基部自体から発生させる粒子砲の一撃に更なる光量を喰わせ、互いに乱反射させながら、
戦場に幾何学模様のライン描き、光鱗の檻とかした戦場に於いて、
対峙する《マレディクト・ クルス・デルストラ》1機、《アイン・アングリフ》2機、《ブレイズ=ガルヴ・ディム》2機の敵陣に対して攻撃を仕掛ける。
ヴォーパルバニーの機能により、回避行動を無力化され、それらの機体は、ビームシールドでの防御を強制されるが、
幻惑する様に、スラスターを前後左右に展開しながら実体と光膜を二重展開する楯を前に、一機残った僚機の周囲を付かず離れず、攻撃を仕掛け続ける
《エクィタス=ユースティティア》の行動は、《アイン・アングリフ》が互いに、機体の象眼部分より、展開される粒子吸収フィールドに乱され、分解されていく
すかさず、ライフルの弾倉を切り替え、実体弾による攻撃へと切り返る。
ファルクス・レフレクトールの反射面を僅かに振動するその機構を展開、反発と吸着を司るその機能駆使して、
放たれた銃弾を吸着しつつ、反射。
今度は実体弾による乱反射と跳弾を駆使したオールレンジ攻撃へと切り替えていく、
Σ(・ω・ノ)ノ!
唐突なその責め苦にたいし...
「実体弾の武装もあるのか?!だが、これは敗れまぃッ!!!」
相手の戦法の切り替えに合わせて、象眼から実体弾への防御能力を載せた。メンブラーナ・ニグラ《黒膜》を放出し、友軍機のカバーに入る軌道を魅せて、
こちらに向かってくる敵機に対して
宙域のど真ん中でで大きな円を描くように編隊を組み。
円周機動で回る軌道で、友軍機の背後から更にカバーに入る様に戦陣を展開する。
唯一単独行動を行う《マレディクト・ クルス・デルストラ》は、転輪する脚部の推進機構を駆使し、
惑星に追従する衛星の如き動きを魅せて、背面テールユニットから延びるヴェノムレインと、神経接続とAIによる実体弾の投射を実施、
まばらに飛んでいく弾帯の群れが、《ホーリーグレイル》の実体弾による反射射撃により、瞬時に展開された電磁加速を加えられ反射するごとに加速する弾体によって、宙空で、撃墜の華を咲かせ、迎撃に入る。
ファルクス・レフレクトールの反射角度を調整し、編隊機動による誘いに対して、《ヴォーパルバニー》の回避行動反転機能により、無理やり足を止めさせ、
敵の一体のみに火力を集中。
乱れ飛ぶ弾体に晒され友軍機のカバーの届かぬ戦場の端で、その命を散らし、
二体四の依然として、数の優位性は劣るものの互いの連携の差においてその戦局をコントロールしつつ、
外装ユニットに備え付けられた実体弾、種類を熔解焼夷弾にセットすると、相手の進路上に照準を合わせて
更にもう一方の弾帯を粘着性捕縛弾へと切り替え、まずは、粘着性捕縛弾を射出、大きく広がるその弾帯の影響範囲に、
遅まきながら着弾する熔解焼夷弾の化学反応により燃え上がる炎に対して、逃げ遅れた、友軍機の一機が、火に巻き込まれて、
スラスターの噴射口を燃え上がらせながら、堪らず、円周軌道からはなれ、機体背面部と脚部から、球体と光の環の波動を足場にし、急制動を掛けつつ空を渡り、
視界の端へと逃亡を図るも、
逃れ往く、襲撃者に対して《エクィタス=ユースティティア》は、冷静に操縦桿のトリガーを引き絞り、偏差射撃を敢行、
曳光弾を交えて飛来する徹甲弾が敵機の逃げ行くその背を、一弾、一弾、命中するごとにその基部を弾き飛ばしながら、
まるで自らの死を嫌々する様に、拒絶するが、まず最初に、武装を握った腕部が、守りに使用したビームシールドの基部が
全方位から集中させられる【falcis】とライフルの弾帯に晒され、溜まらず弾け飛ぶ、
ガチャガチャと動かぬ機体の操縦桿を掴み前進させようとするが、動かぬ状況に業を煮やし、叫ぶ、
「俺は、俺は、まだ...うんこがしたいんだ(錯乱)ッ!!!」
それでも逃げ行くその背に、また一発、一発と、弾丸が撃ち込まれ、ふらふらと、火の手と噴煙が広がる事なく消えゆき、
その装甲を貫いた弾痕が、コックピット内で喚き散らす。パイロットの絶命の瞬間まで、その身体を
こそぎ落とし、問答無用に、爆散させる。
「ねぇ、エクィタス君、さっきから、機体のアラートがなってるんだけど、これなぁに?」
「青葉さん、それはきっと、ムスペルヘイム 《灼熱の国》に対応するために自動起動した冷却機構のアラートです。」
「敵機が、氷壁の形成を試みてないのは、二重発動させて機体の限界冷却点を超えさせる為でしょう。」
「ですが、最小限の機構により熱暴走を起こさない様に想定しています。問題無いですよ。」
「ただ、アラートの危険信号は見逃さないでください。ダメだと思ったら戦域から退避して、冷却機関のクールタイムを保持してください。」
のほほんと、進む戦場において、《袖無し》の面々は、当初の予定が狂ったと、《アイン・アングリフ》の氷壁展開を行使し始める。
陣形を崩され、次なる宙戦機動を試みるが、所々で、《ヴォーパルバニー》のその機能により、その脚が途中で止まり、
更に接近する。
《エクィタス=ユースティティア》に対して、氷壁による封鎖を実行、前後左右を封ぜられようとする瞬間。
脚部と腰部の実体弾兵装の弾頭を粒子攪乱幕へと切り替え、投射。
「効果時間は精々、1秒から2秒でしたか?それだけあれば...」
十分です!!!
盾を前面に翳して、回転する光の刃を纏いながら、半壊する氷壁を打ち破り、その囲いから飛び出した《ホーリーグレイル》はいつの間にか獲物を
多目的ライフルから引き抜いた実体剣へと切り替え、無防備にも接近しつつあった《アイン・アングリフ》の正面に躍り出る。
さらに、警戒ついでに回避軌道をこころみるが、再度の《ヴォーパルバニー》による妨害の果てに、
脚を止め、互いに近接兵装による斬りあいを試みる。
繰り出されし実体剣の刃は、相対する《アイン・アングリフ》の腕部に装備された銃身と刀身が一体化された刃と
数合切り結ぶと、弾ける光の粒を巻き散らしながら、徐々にその刀身を、削り取り始める。
焦った《アイン・アングリフ》を駆るパイロットは、距離を取ろうと至近距離からの実体兵装と象眼部から放たれる
光の投射攻撃を組み合わせ、離脱を選択。
繰り出された攻撃と共に、更に後方から迫る敵機が援護射撃を更に重ねて発射。
逃げる隙などない、其の窮地に、何を思ったのか。
《エクィタス=ユースティティア》は、操縦桿を冷静に操りながら、罹る。縦横無尽に奔る射撃の数々を
両腕に備えた刃を振るい迎撃に入る。
剣閃が、瞬くごとに、放出される光の投射攻撃が、弾け飛び、振るう楯が、爆散する弾体から機体を防御するも、
一斉に発動した、それらの攻撃に、本来であれば噴出しない機体を覆う程の煙に覆われ、その猛襲に対して、出した答えは...
直撃する瞬間に僅かに傾いだファルクス・レフレクトールを射撃モードで展開。
中口径の粒子砲の斉射が、降り注ぎ今にも命中しそうなその光の応酬を、宙空で撃ち堕とし、罹る危機を脱しながらも
一歩踏み込み、防御に掲げた《アド・アストラ》の実体剣を、真っ向から切り結ぶ一太刀にて、切り上げる
推進剤に点火する、機動により右斜め前へと抜けつつ、蹴り脚をその側頭部に叩き込むと同時に、旋回軌道へと入り込み、
実体兵装を投棄、流れでる弾体が、離れ行く機影に対して最後の通告を押し付ける。
後方機よりの襲撃を
左右に旋回とバレルロールを繰り返しで切り抜けるとそれまで展開していたファルクス・レフレクトールを次々と回収
再装填までのチャージ時間を作る為、一時を作る為、獲物を楯へと収めると、懸架していたラッチより、銃把を掴み、射撃戦へと移行。振り向きざまに銃弾の雨を巻き散らし、離れた虚空の最中に、爆裂の光景を残して、果てる。
始終、特定の機体を警戒して、牽制射撃と機体の制御を妨害するその機能を駆使して抑え続けていたその機体と、
漸く多対2の数の優位性が拮抗し、その警戒が高まる中、
オマエ=ダレヤネンは、其れ迄の妨害行為に業を煮やし、罹るプラズマ状の弾頭を何度目か繰り返した《マレディクト・ クルス・デルストラ》の脚部による蹴りにより、弾き飛ばし、
自らの強みを封ぜられたまま、どうにか、《ヴォーパルバニー》の厄介な機能に対して対策方法を試みる。
一つ、こちらも動きを止めて敵機の回避行動を防ぎ、其のまま落とすが、先に撃った方があたるが、敵には、
僚機が存在し、それが奇妙な防御体制と攻撃行動を行いこちらの攻撃が当たらない。
であれば、残された手段は、これは最近オマエー=ダレヤネンが発見したが、試作型の機体...《ヴォーパルバニー》のその機体性能には
致命的な穴がある。
其れには、一点、問題がある。空域に突入するブリーフィングでもその存在を示唆されていたが、
機体装備の準備が終わる前に准将が飛び出してしまった。故に、戦闘開始までに準備が終わらず...
それでも、母艦よりその知らせが長距離レーザー通信により、オマエ=ダレヤネンの耳にその声が届く。
注文通り、A型装備のアタッチメントを送ったぞ。受け取れ...
開閉式の翼を開く、孔雀の羽根の如く花開く放熱板を展開するそれが、その宙域へと投下される。
人が載っているかのように自立し、砲撃戦の流れ弾を上へ上へと昇る上昇軌道を泳ぐその機影に気付いた。
オマエ=ダレヤネンは、回避軌道ではなく、目的地へと向かう軌道を取って、《ヴォーパルバニー》の機構の穴を付き、
二機の敵機の動きのけん制を残る一機の友軍に任せて、アタッチメントへのドッキングを優先。
ガイドレーンの誘導ビーコンを捉え、空宙合体を試み、脚部と比較して貧弱なその腕部と胴体部に、フィットする様に
A型装備のアタッチ面との接続と共に、それを発動させる。
「「悉ことごとく寒さに震えて眠れ。《ニヴルヘイム(霧の国)》!!!!!」
繰り出されるは、その姿を隠す霧と氷雪を巻き散らす領域
それでもその効果は、此処まで接近した戦闘ではその効果は半減する。ステルス機動をされたとて、
《ホーリーグレイル》のオールレンジによる檻で広範囲を焼けば、炙り出すのは容易...
ではあるが、その狙いは別に存在していた。
皮肉にもそれは且つて、アイジェスが、通信妨害の状況下において通信を通した方法とは逆の目的で展開される
所々に形成される反転する結晶体と、霧が覆い隠すのは、その姿やセンサー類にとどまらず、自機に対して影響を及ぼす効果に対するジャミングの効果として付随したそれが、
《ヴォーパルバニー》の回避軌道を反転させるその機能も同時に妨害する。
それまでの、鈍足を強制されていた《マレディクト・ クルス・デルストラ》の脚部推進器が、
回転し、輪転する速度に合わせて一気にその機動に変化が見られる。
加速する機動は、突如現れる氷壁を足場として、加速と方向転換を繰り返し、高速軌道から叩きだす。
AI制御の補助を伴った誘導弾頭と、背面ユニットから放射されるヴェノムレインの射線が、遮蔽物の氷壁を超えて、
投射される。
脚を止めて、撃ち合いを試みる青葉が駆る《ヴォーパルバニー》へと降り注ぐその攻撃が、無防備な青葉機へと迫る。
正確な攻撃と共に敵機への攻撃が通らなくなった違和感を感じるも、一瞬判断が遅れる。
なだらかな弧を描き飛来する。実体弾の雨に...とっさに、プラズマ弾頭の砲撃を以て撃ち墜とさんとするが、大きく弧を描き
3時方向から迫る機影が、その射撃の隙を狙って高速旋回と共に直進、罹る。
病的なまでに追従してくるその軌道に対して、対応が...遅れる。
構えた砲身の一部にヴェノムレインの敵装甲を侵食する毒針が、照射され...その基部を焼き焦がし、誘爆を嫌い、砲身をパージ。
その異常事態に、《エクィタス=ユースティティア》は。
どうして?!と疑問顔になるが、はたりと、その結論に至る...。
「青葉さん、直ちに回避行動をッ敵は、機能をジャミングしてますッ!!!!」
警告御、耳を傾け、すかさず。戦策を変更。
足を止めての砲撃戦から機動戦へと移行。敵影は、敵母艦を護る二機と合わせて都合、四機と二隻、
それも数的不利も、ほゞ無くなっている。もう一押しだと、ショートライフルとなった、獲物を構え、
まずは敵の連携を破る方が先だと、先行する《エクィタス=ユースティティア》との合流を急ぎ、機体各部のスラスターを点火
大きく稼働を掛けてジグザグの鉤状状の軌跡を描きながらコックピット内で
揺れる振動により、大きく青葉の身体が上下する。
大幅に火力を落した青葉機は、もう一方の手に掲げる刀身を構え、射撃線から近接武装による接近戦を試みるが、
前傾姿勢で推進剤の消耗を考えず、高速機動により肉薄するが、接敵する寸前に、
突如現れいでしその氷壁が、僚機との合流と連携の間に入り込みそれを妨害し続ける。
それでも青葉機への援護の為に再びの射撃戦へと移行。
襲いかかる氷壁には、《ホーリーグレイル》が装備している武装では、容易く射抜くことが出来ず。
事態は膠着しながらも、対峙する二機同士は、互いに戦局を変えるべく奮戦する。
その頃、敵船と交戦中の《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)は。領五が操り火器管制を行使する。
乱れ飛ぶ《falcis》の猛攻に晒され、その機体各部を焼け付く様に放たれし、小口径の粒子砲の集中砲火を受けて、
その姿が一機、また一機と消失していく。
追従し、敵船からの砲撃を防御するハルナは、一息ついて、バナナを食べようか悩み始めるが
轟音轟く、その声は真空の無音の世界に鳴り響く、
気付くと、機体前面部にビームシールドを張った《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)へと、
残る巡洋艦ハンマーウォー級1隻が猛然と接近戦を仕掛け始める。船体各部より展開される船体を軸として
回転するハンマー状の基部が、次々と打面の尻より点火されるロケットの炎が上がり、その改変軌道を以て、
空戦機動する戦艦、《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)へと追従し、
そして肉薄する。各部推進器を操作して、逆進を掛けつつ相対距離を保つと、砲撃戦を仕掛けながらの
艦船での接近戦を敢行。
船体を護るビームシールドへと大型の戦鎚と砲撃が突き刺さる
艦橋では震える振動に晒され、死の危険を孕む、緊迫感が広がるも、舵を切る外崎は、
「この程度の事で狼狽えてたら春幸の奴に笑われるわッ!!」
逆境を発条にして、打開策を撃つ。
接近戦に見舞われた《サルヴァートル・エクス》は、応戦する為に、船体中央部の大鋏を展開と共に
逆進を掛けつつ横滑りにしながら船体を流し、ハンマーの連撃を回避すると、大きく開けた
大ばさみを展開、その咢を以て戦槌を丸ごと飲み込みその船体の腹を食い破る、と同時に、再度の逆噴射と共に
即時離脱、船体を抉られたハンマーウォー級は、船体の前半分の破損個所を爆破。自切にも似た切り離しにより
戦場よりの即時離脱しようと試みるが、逃亡するその背に対して、領五は照準を向け、その引鉄を引く。
放射される砲弾と光学兵器の雨に見舞われ次第に船体が傾き、地球へと降下していく。
これで、相手の母艦は叩いた。あとは、戦場から逃げれば...俺たちの勝ちだ。
だが、その戦局において突如乱入者が現れる。
二体二の光芒を撃ちあう攻防の中で、膠着状態の《サルヴァートル・エクス》(超越する救済者)は、
突如現れた大いなる目を焼きつかせんと輝く閃光の光とともに一人の男尻の光を目撃する。
半自動で展開される対閃光防御機構が働くも、
障害物として乱立する氷壁に対して、ただの一閃を放つとその氷壁をバターで溶かす様に、歪な形に溶断する。
熱分解の炎が戦場を横断し、巻き込まれた。アイン・アングリフが展開する象眼からの吸収機構毎、焼き付く刃の一閃で爆散する。
「ウコン=シタイ?!うんこがっ!!!死体ッになったぞ!!!」
何事だとばかりに新たに表れた者へと視線が集中する。
この感覚は...男尻が来るッ!!!!
外崎がその懐かしき何かを思い浮かべる時に、眼前には汚尻の映像が重なる。
アンザスさん?ッ?違う、尻が汚いッ男尻違いだ?誰だ?!!!!!!
「我は、ポルチーニ=ポポニチンッ、再び戦場へ汚尻を突いてまかりこしたッ!!!」
「デ・ポク・ポクチンめが管理する第5方面部隊所属が預かる。所属船、R.I.Pめッ突如の原隊離脱するばかりか、味方機...准将に弓引くなぞ何するものぞッ!」
今、三匹の男尻は、邂逅する。
ん?
互いに画面に表示される男尻を一頻り眺め...「尻が三つ?おッい、忠司=ローアングラー?!どの男尻が、世界で一番美しい?!」
「もちろんそれは、ポルチーニ=ポポニチンッ様じゃないです!!!」
「そうそう、何を隠そうポルチーニ=ポポニチン日ごろからの手入れは忘れずにって、違うんかいッ!!!!」
「ポルチーニ=ポポニチン相変わらず汚い汚尻を見せつけるな?真の男尻たるは、ぽくちんぞ!!!!!」
「あーッその弛んだ男尻は、デ・ポク・ポクチンッ!!!!ここは管轄区域外だろ?!なんで?」
「本部から正式に追跡任務を受領しているにか?、知らないのか男尻には国境なぞないのだよ。」
「そうだそうだと、男尻も言っている。男尻に国境は有らず。されど、全てを曝け出すのではなく、ひと房の布を当てるべし。」
「何を言う。ローアングルからの接写こそ正義。パシャパシャ」
「弛んだ男尻は全てを解決するッ!!!」
「浣腸はッ!艦長の尻に入りますかッ!!!!」
「「入りません!!!」」
なにこれ?代わる代わる通信画面には色とりどりの男尻が踊る。
議題はいつしか、戦場の趨勢から徐々に逸脱し始める。
「大体お前の男尻は、男尻じゃなくて、汚尻で唯のポポのチンだろッ!!!!!」
「ポポのチンは仕舞うべきだろ!!!」
「胸毛隠して玉は隠さずッ!!!朕こそがポポニチンだッ!!!!」
「貴様の胸毛も袖の様に毟って、やろうか?」
アンザスは、震える男尻を震わせながら、答える。
「男尻は心の太陽だ。」
「拙者、男尻を接写するであります。パシャパシャ」
「男尻道とは、皆の心にあるものだッ!!!接写するモノじゃない」
「よぅ、その男尻、バルクが立ってる。パシャパシャ」
「敵の男尻を撮影するなッ!!!!」
(えッでも男尻には国境ないって言ってたじゃん?)
「いざ。敵は、男尻にあり、おティンティンノーブルへ向かうべし」
なだらかに曲線を描く、臀部にはひと欠片のフレーズを残し沈黙した。
男尻問答の果てに続くは、次々と電磁カタパルトから射出され、接近してくる敵影の
数、数、数。
「ユミナリアッ?!どうしてあの汚尻に、気付かなかった?!」外崎が、問いかけるも...
領五がその答えを代わりに答える。
「外崎君、ユミナリアの所為じゃないッ!!!奴ら、《ニヴルヘイム(霧の国)》を使って隠してる。」
(・д・)チッ
舌打ち一つをくれて突如、戦場の中央部...9時方向から突如として現れた一団に、警戒の言を飛ばし、
その数を凡その目算を付けて、報告を促す。
光学レンズによる超望遠によりユミナリアが、現れた機影の数を確認。
コロニー《オルコメノス》で遭遇した空母1隻(※艦載機10機)に、違う型の空母と巡洋艦と、駆逐艦の艦影、大型1中型1小型2隻(※艦載機合計25機前後)の、標準艦隊...
艦載機の出撃を確認。
「その数...マレディクト七機及び、《ブレイズ=ガルヴ・ディム》その数多数。少なくとも十数機は...他には、未確認の新型複数ッ!!!」
「外崎君ッ!!!」
「わかってる!!!春幸達と合流するぞ。ばらけてたままだと各個撃破される。ハルナさん死角のカバーお願いします。」
「了解ッだよ!!!ところでなんで男尻なの?これじゃ男尻のバーゲンセールだよ!!!!」
撃墜真近の艦影をその場に残し180度回頭を行いつつ推進器の出力を上げて、春幸達に合流を促し、
射かけられる艦砲射撃に晒されるも、自らも船足を上げて進む。
熔解する氷壁が崩れる中、突如現れた機影が次々と名乗りを上げて、現出してくる。
ん?そもそも奇襲してるのになんで態々名乗りをあげてるんだ?
いつのまにか、敵機に囲まれた状況において、アンザスは、今もドーナッツを頬張るおじいちゃんから引き継いだ、自らが駆る機体、《ヴィキティ》を操り、
戦局の打開に入る、何より男尻は、此処にありと男尻が叫び出す。
白と黒のまだらの翼をはためかせると、天使と悪魔にも似たフォルムの機影が踊り、男尻の饗宴を繰り広げるべく
砲門を備えた副砲から、銀劫の光を戦場の戦域へと注ぎ込む。
何の変哲もない第一射は、敵機へと直撃する直前に、その姿を変えて八又の光の尾を引く一打となり、
敵機が、一斉に散開する。
「この場は、拙者が抑えるッ!!!」
「男尻を抑えろとおっしゃりますたか?パシャパシャッ!!!」
「ちがぅッ!!!!」
急速旋回と共に機体を捻り込み、斜め下方へと斬り込みながら、やや小さ目な乳輪を晒し、龍鱗を操作する。煌めく銀劫は、
その先端から乳白色の閃光を瞬き、男アンザスの乳首ここにありと吠える。
誘導弾頭の雨を操る乳輪ならぬ龍鱗を操り、縦横無尽にと墜としていく
更には、攻撃を防ぐために展開されていた《アド・アストラ》が操るファルクス・レフレクトール...【falcisファルキス】の一団とと正面衝突。何の抵抗もなく、
両断されるその姿に、且つての戦場で受けた報告通り、その一撃の鋭さは、且つての旧式だとは思えぬ冴えに
デ・ポク・ポクチンは、弛緩した筋肉を震わせ、驚愕しながらおまるに、跨り、出産へのカウントダウンを刻み始める。
さぁっ脱糞だ!!!
クルクルと螺旋形の軌道を描き、接近してくる敵機の群れへと、飛び込台から入水するジャンパーの如く、敵機のと有効射程範囲のギリギリの範囲で、
器用に相対的な距離を維持しながら、先行する龍鱗を操り、砲撃戦での牽制と攻撃を繰り返す。
氷壁で行動を制限するアイン・アングリフを落し、残るは、《マレディクト・ クルス・デルストラ》一機と、9時方向から現れ、いでしアンザスが単騎で抑えかかる一団と、
今も、6時方向で奮戦する光の勾配を描きながらアイジェスと走る一機の機影のみ。
されど、収まったかのように見えた戦場は、拡大し、事態は捻転する。
機体の各部を撃ち抜かれて、やや機体稼働に難が見られる《セカンドアーヴル》を駆る春幸は、
激戦広がる戦線より後退、目標である僚機たちの援護へと向かう、その進行方向には懐かしき且つての我が家《R.I.P》の艦影、
「やっぱり、R.I.Pだッ!!!でもマレディクト所属のはずのこの船がどうしてここに?」
「その機体は...話に聞く、春幸君か?いや君付けは青年には失礼だったかな?」
ん?懐かしきその声に...
「大石さん?!なんでここに?」
「君とは、あまり話してなかったが...」
「俺達もここにいるぞッ?粉チーズ掛けるか?飛ぶぞ?」
「いや、ヤバい粉みたいな感じでいうなよ。パルメ=ザンさん」
「うるへぇ、ソッチ=コッチ、アッチ=コッチちゃんとあっちとこっちを見張ってろ。敵が来てるぞ!」
左右を確認し最大望遠で、敵影を探し、
「あっちもこっちも観たがこれ以上の追加はないですぞ。」
「そうか」了解した。春幸、これよりマレディクト第5方面部隊所属《R.I.P》...所属の軍属を離れ、戦場にて貴君らを援護する」
「おい、俺たちも居るぞぉ―」
「(ノ・ω・)ノオオオォォォ-おおおコワイ。がくぶるだな。シッコが漏れるぞ。年だからな尿漏れが激しい。」
「オウ=コワイイさんっ?じゃぁほかのみんなも???」
「「「いるぞーぉー」」」と叫ぶ間に飛来する流れ弾を器用に展開される。防壁にも似たその楯で、器用に射線を区切って受け流すと、
最小の動きで難なくその衝撃ごと、相殺する
( ,,`・ω・´)ンンン?
「すまない、今いるのは第一部隊と、第五部隊の面々のみだ、知っての通り第四部隊と第七部隊は隊を離れ、中枢に移り、第二部隊は除隊処分、第三部隊の面々は、アンザスらの様に在野に下ったよ。」
「今は何処に居るのか分からないが、話は聞いた。我らも轡を並べて闘うぞ。」
ディエムペルディディのV8気筒の頭部に似た回転するロックボルトを備え、緊急用の排熱を行う為の湾曲したノズルが付け足され
覗き見るツインアイが、淡く輝るその機体には、更に望遠用の光学サイトが増設され
機体配色を白にも黒にも染まらぬ。灰色にも似た、配色へと変更、
幾何学模様の装甲と排熱機構をそのままに、背面部より伸びる可動式の銃身は、右方を各種弾頭を切り替え投射する実弾兵装のウェポンラックに占められ左方を光学兵器の砲身が覗く
旧式の機体を現地改修を重ね。その様相は原形を留めつつも、新たなる線形を描き
基本武装は、ビームシールドと蓄熱機構を備えた実体シールドに更なる機構を加えた三重兵装に、
実体弾を伴ったアタッチメントを各部に装着、大型のビームライフルにはジェネレーター直結させたものの、着脱可能且つ、によるジェネレーター出力の
低下を抑える為に、クルーニー=ブルースの指揮の元、更なる機構を組み合わせる
その出力調整も可能とする。機影は懐かしき姿、且つての戦役で、何度も観た。
モノに酷似していた。
「なぁ?その機体は初めて見るが、まだ戦えるか?」
「武装の一部は使用不能ではありますが...。まだ戦えます。」
「そうか、もうひと踏ん張りだ、おっと、砲撃射程距離まで入ったな、応戦したまま僚機のカーバーに入れッ!!!」
「「「「「「「「了解!!!」」」」」」」」
一秒、一秒、移り変わるその姿は、千変万化、10秒ワンセットで、様々な組み合わせと組み換えを行い翻弄する。
それは其の宙域へと瞬時に伝わる。罪深き粒子が起こす奇跡の軌跡。
遠くで戦う僚機達の最中で、敵機の動きが止まり、そして、敵機が電磁加速の束縛を受けて、同士討ちの戦場の華が咲く。
テンコマンド...Sec...デケム・プレセプタ...脳内に流れ込んでくる。こいつ《デスペラード》の使い方と使い道。
その全てがまるで、使い古した道具の様に、瞬時に、伝達され、その動きが、その行動が、戦場の趨勢を変えていく。
まずは...《ムスペルヘイム》(灼熱の国)と《ミズガルズ》(世界の庭)を合わせて10秒...
地獄の業火の様に燃え上がるその炎は、旧式のロートルと嘲笑うその嘲笑を止める。一打...
第一段階…熱暴走で操作が効かなくなる
それは最新機の冷却機構を超える事能わず、全てが無為に終わるはずだった。
だが、それは、現実世界に波及し、実働する。断罪の鎌となってハルズ=アルマインの乗機に襲い掛かる。
繰り出す重粒子の射撃戦を繰り広げながら、旧式のはずのその機体から
射かける黒と銀劫を纏わりつかせた。重粒子砲の一撃が迫る中、鼻で嗤って、その望みを蹴散らすべく、
緋色の熱線が、中空で正面衝突。
舞い散る粒子の火の粉を巻き散らしながら、周囲を囲う。《ファルクス・グラナートゥス》に干渉しながら、その動きが、同士討ちを警戒して、
その動きに停滞が走る。
それでも互いに弾倉に残る銃弾を吐き散ると、互いにリロードを開始する大口径の五発を有するアンブレイカブルの弾倉を
交換弾倉ギミックへと差し込み、排莢と共に交換
そして対するアイジェスもスピードローダを使用しての高速装填を実現。都合、八発と五発の装弾数の違いがあるものの
あちらは一丁だがこちらは二丁、その装弾数の差は、無いどころか合わせればこちらの方が上だと。吠え、
直進する敵機と、自らは上方の有利を取るべく斜めの軌道を描き、擦れ違いざまに
砲口を構え、彷徨する戦意を巻き散らしながら、自らは背面ユニットを操作し、360度回転する推進機構を操り、高速機動で上昇と共に
180度、反転し転進、加速しすぎたその速度を落とす為に、上昇して速度を落とすと、
その後、再び降下して加速度を得る。重力の加速は得られない為、代わりにスラスターの推進をひと際高く、呼び上げる。
そして前を行く、デスペラードの尻尾を追尾し、旋回半径を可変するスラスターを調整しつつ、
敵機を捉えて、再びの重粒子砲の一斉射を加えるも、まるで後ろに目を付けるかのように、機体を捻りながら、同時に捻り込み(Snap Roll)の軌道へと入る。
急旋回をくりかえしながら追従してくる敵機に対して、 旋回戦中にループの頂点で失速と共に急激な横滑りを開始。
旋回半径を縮め相手の背面をとった瞬間。
目の前の目標が、視界から掻き消える。
何を思ったのか、更に宙空を、逆上がり気味の軌道で更に背面を執ると照準を揃えて、引鉄を引こうとするが、弾体が、粒子に分解される間もなく
突如、暴発ッ、
破壊不能のその基部へのダメージはない物のそれでもフレームがその衝撃で、僅かばかりに揺れる。
これは?《ムスペルヘイム》(灼熱の国)の熱暴走??!
機体の冷却システムは正常に稼働中だが、機体の温度計が100度近くまで上昇
第二段階…全武装が熱で、誘爆する
が発動している。とっさにこれがデスペラードによる《ムスペルヘイム》(灼熱の国)の効果である事に気付く...
確か、第三段階と四段階目は、致命的な効果である事に気付き、急ぎその空域よりの離脱を選択と、共に
ヘタリ掛けた冷却機関をフルドライブ...。全力展開を行い、これ以上の温度上昇を抑えた上で、追いすがってくる。
デスペラードに対して、《ファルクス・グラナートゥス》を操作して冷却が終わるまでの
足がかりとするも、同士討ちを誘うその射撃線に晒されその数がまた一機と減っていく。
(・д・)チッ
しかも...
突如現れた電磁バレルに捕捉された《ファルクス・グラナートゥス》の一部が何を思ったのか...。
本隊のこちらに向かって射出され、機体の各部を掠めて、破壊不能のその機体にわずかばかりかの傷を残していく、
続く10秒は...
焦るハルズ=アルマインは、義手の腕と神経接続された、機体操作を十全とし、焼けたケロイド状の素肌に、且つての悪夢を見る
そして、灼熱の身を焦がす炎を幻視して...。叫ぶ。
「お前は再び、この業火に焼かれろと言うのか?!偽善者めッ!!!」
接続する声は輪唱となり告げる。
まずは、《ヴァナヘイム》 (豊穣の国)...量子コンピュータ―による予測演算を展開、次の掛かる行動を
先読みし
《ミズガルズ 》(世界の庭)による疑似電磁バレルによる、誘導処理により、相手の行動の終点へと置き球を仕掛け、
《アルフヘイム》 (光の国) による。消滅攻撃を仕掛け、十字に瞬く閃光に包まれるも
その装甲に減衰され、効果は薄い...
それでも直撃した反動で、その機体の動きが、反作用により、機体の軌道がブレる。
コックピット内に小刻みに震える振動にさらされながらも、自らの怒張する其れを握り込み
操縦桿を通じて自らの神経と同調した動きを魅せて、連撃を叩き込み続ける
その行為に対して、意を唱える。
「全ては貴様の所為だ。貴様が居なければ(居れば)。俺はこんな姿になっている。(俺はこんな姿になってねぇ)。
与えられた尊厳を分け与えて(奪われた尊厳を取り返して)何が悪いッ!!!」
「何故だッ!!!!何故だ!!!何故、あの地獄の戦場で居たんだ(居なかったんだ)ッ!!!!!」
「貴様に奪われた(与えられたッ!!!)物をこの手を離す(この手に掴む)」
「全てはお前の所為だッ!!!(お前のお陰だ)ッ!!!」
震える程の汚辱と諦念に彩られた男は、己の怒張する其れを掴み、叫ぶ。
「行け、《アージナリーワン・ウェポン?Ⅶ》...アンロック…ワン…アンチブレイクショットッ!!!」
さっきは量子化により、逃げられたが...。この機体の重粒子砲の一撃で有ればッ
今度は逃げられないよう。照準を性格に狙い。今もジグザグの軌道を描きながら時計回りに、自機の周囲を舞い。
その銃把を掴んで、射かけてくる一撃毎、巻き込むような、逆巻く大渦の災禍を呼び出す。
背面のシールドユニットが浮かび離脱すると、機体前面へと移動、その咢を大きく開けると。
前面へと広がる虚空に空いた穴が生じ、相対するそれらを巻き込み。酷使する黒死の渦となって、二つの銃口と重なり、
弾倉に備えられた《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製の銃弾を消費しての対消滅を行いながら生じる膨大な熱量と質量を駆使して、
極大の虚無の刺し貫く、鼓動を刻むその一射は、機動力が減じられるモノの
大きく薙ぎら払うように振るわれた一撃が、遠く離れた廃棄コロニーの一部を貫き、崩壊を彩る
結果を生み出し、地上に映る蒼い星に、強い翳を墜として、更に周転する。
回避軌道を追って捻転、
質量を持った粒子砲の一射をまるで、幅広な光子剣の如く振るわれるそれは、射線上に躍り出た友軍機
駆逐艦アーヴィング級の船体を真っ二つに切り裂くと、その船体の合金製の装甲を
まるで抵抗を感じさせずに、熔解と圧壊を繰り返し、其の側杖を喰らった機体が半ばから折れ、
この世の何処にも居場所ないまま、その尻尾の影すら残さず消滅させる・
徐々に近付く閃光に、戦闘最中の艦船の艦橋では、最後の瞬間の一時でさえ、何が起きたのか何もわからないまま
無意味な声を上げて、果て散り、霧散する。
周囲に巻き散らされる。人体の部品が音もなく消失するも一部が戦場の宙域へばら撒かれる。
数秒間の《ヴァナヘイム》(豊穣の国)を以て、
量子コンピューターによる物理演算を行使、咄嗟に、展開する界域を広げると、周囲の僚機達へとその効果を伝播させ、
其々が射線を避けるべく行動し始め、
広範囲への重粒子の砲撃は、量子化では、逃げきれない。切り札の一枚を喪いながらも今ある手札でどうにか対処を行う。
口々に
一体何が起きたのかと訝しみながらも、量子通信による情報共有により、アンブレイカブルの砲撃である事実を知る。
あれと...闘うのか?親父?!逝けるのか?
(・д・)チッ
「あれは、不味いな...広範囲での砲撃は、味方を巻きかねない...」
適時、物理演算での予測を実行する必要が出る。
機体のインジケーターには、未だ十数秒間のみの行使に留まり、ジェネレーターの欠損は感じられず。
コックピット内のコンソールには、8年の間蓄えられた《黒曜鉄鋼》(ブラックライト)製は、圧縮積層化され、十分な余力と密度を以て顕在化する。
物理演算での予測を常態化したとしても問題はない。
《ムスペルヘイム》(灼熱の国)
《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
《ミズガルズ》(世界の庭)
《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)
《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
《アルフヘイム》(光の国)
《ヴァナヘイム》(豊穣の国)
《ミズガルズ》(世界の庭)
《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)
互い違いに一秒間ずつ損耗するその行為と出力により、砲撃戦を仕掛けようとする
アンブレイカブルへと肉薄する。
砲撃後、損耗し、《ムスペルヘイム》(灼熱の国)暴発を誘発された
弾体を中折れ式の機構を操作して強制排莢と共に回転弾倉ごと、交換を実行。
次々と装填される弾丸の原始がどこにあるのか、訝しみながらアイジェスもラピッドローダー駆使しての高速装弾を実施、
まずは《ムスペルヘイム》(灼熱の国)による熱暴走で、その動きを止めると
装弾中に向かってくる《ファルクス・グラナートゥス》を
《ミズガルズ》(世界の庭)の疑似電磁バレルを展開し、
高速機動により、今も尚追従してくる《ファルクス・グラナートゥス》をいなしながら
リボルバー式のライフルで、エネルギーパックを排莢とリロードを装填、
フレーム左側にあるラッチを押下し弾倉を横にスイングアウトし排莢ロッドを押し込むと同時に排莢し、
予め備えていた通常時は展開される状態からラピッドローダーを引き抜き、瞬時に巻き取られる様に変形すると共に、
シリンダーに装填すると、引っ張りシリンダーが回転しながら元のフレームに収まり、すぐさま次射への準備が整い、
追従してくる《ファルクス・グラナートゥス》に対して射かけると同時に、
装弾により損耗した、ローダーを宙に浮かべて、《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)で作りかえると、
新たな弾倉の複製と共に鍛造を実施...
以後、早回しで展開されるそれらの行為は、説明もなく進む。
推力偏向ノズルを活用ならぬ、重力制御による推進機構を以て急激な減速および方向転換を行使し、
合間合間に、跳ねるように飛び出した副腕より、回転式の弾倉が稼働すると...装填された弾丸より、
対消滅と共に粒子化された質量のある粒子が、放出され推進機構替わりに、噴出すると急激な加速を生み出し、
可変式の推力偏向を行使しながら、
ベクタード・スラスト(Vectored Thrust) と共に、その機影が、コックピット内部の羅針盤を兼ねたジャイロセンサーを確認、天地を逆転させ錐もみ状に、降下すると、獲物を構えて、急上昇を挟み込みつつ逆落としとして、天上に向かって急降下、
更に手の空いた左腕より、弾倉を撃発、誘発された結晶体の萌芽が、其の芽を吹き出し、
結晶体シールドを形成させると、射かける質量のある粒子砲の一撃を、器用にその設置面積を斜めへと傅き、
最小限に角度を付けて。防御。
重量子砲の一撃は、僅かにその結晶の表面を弄り変更させるもその狙いは屈折し、明後日の方向へと咆哮を上げながら、反射。
立体的な機動を魅せつつ、その応酬は続く。
砲撃戦用のシフトから、高速機動用に背面ユニットを副腕に掴むと、更なる追撃を試み、スラスターの180度捻転、
急降下と共に、狙い撃ち。そして、重粒子砲の一撃が効果薄とみれば、《ファルクス・グラナートゥス》を放ち、
それが狙い撃たれれば...重粒子の砲撃へと切り替えるが、
互いに、可変する推進機構を駆使して、
高度な機動で、急激なピッチアップと共に機体をほぼその場で回転させることで敵機の後方を取る軌道を魅せつつ
推力偏向ノズルにも似たその機動で、敵機の後方を取ろうとするも、
鼬ごっこの空戦技の応酬をくりだすのにも飽きたのか。再び、アンブレイカブルを駆る。
ハルズ=アルマインは、吠える。
「行け、これはお前を救う(斃す)為に練り上げた牙だ。恐れず騒がず逝け(恐れ騒ぎ俺を置いて逝くな)《アージナリーワン・ウェポン?Ⅶ》...アンロック…ツー…アンチシェイプシフト!!!」
やはりその機構、其のでたらめな性能は、8年前に相対した、未来の技術で作られた機体...
機体内部では、同型機を認識するアラートが鳴り響いている。それでもやる事は変わらず。その音を無視しながら、つぶやく。
彼女がやり残した仕事は俺が片付ける...。
《PyrolysisHands》...その熱量を以てしてもその防御は。破れず、選択肢から却下
《FreezingBite》...冷却する刃は通らず。譬え寒暖差をつけての攻撃であっても、その構造体の頑強さには些かな衰えや劣化は恐らく見られないだろう。選択肢から却下。
《Rise Rising》...電光の刃は、その装甲に阻まれ、影響は軽微、繰り出しても散らされ、行使するだけでその意味はない。本当に意味がない事ならば、試す必要すらない。選択肢から却下。
古くから続く基本武装のいくつかは使用する必要性すら見いだせずこの戦いにおいては、封印
思考を繰り出しながら光の流体となって、加速する《デスペラード》が瞬時に目標の背面に移動、予測線の先から覗くは、周囲に散乱する且つてコロニーだったデブリの一部を
極大化させた大型の疑似電磁バレルを展開、四方八方360度から囲むように、狙い撃つその一斉射が、
瞬時に展開され、発動と共に急襲する。
もし奴に加えられる攻撃があるというのであれば、それは絶対の質量兵器...固い装甲の殻に守られたとしても、その衝撃迄は殺せない。
中世の重装甲の騎士を、鈍器で斃すのと同じ理論...それでも...その効果が見られるかは...その結果次第。
大型の戦鎚の如く振るわれた大型デブリの弾頭が、猛烈な速度を上げながら、多数の弾体と共に自らの鉾を逆に利用され、一点に集中し着弾する。
それらの弾痕が、アンブレイカブルの装甲に極大な衝撃を見舞うかに思えた瞬間に、
無数の鏃の牙を機体各部から出し、それらの弾体を刺し貫く先端鋭く戦端を切るべく振るわれし、
それらは、同時に機体各部に装着された盾の如き装甲板が、分離と共にその基部を上下に割ってかみ合わせ状の歯を上下に分割する。
防壁として、流れゆく流星群の照射を、直前で防御
崩れ行く残骸を仰ぎ見ながら、いつのまにか銃身が刀身となる斧状のバレルとして、排莢アクションを繰り出すそれは、再度の自動装填を繰り返し、
その数を減らした《ファルクス・グラナートゥス》による攻撃を一時、停止し、質量を持った粒子の砲撃へと切り替えていく。
確かに奴の獲物も俺と同じ光学質量兵器ではあるが...。その原資たる素材の構成は、こちらに部がある。
ならば通常の砲撃戦に終始すれば勝てるッ
と、心の中でつぶやくと。背面のスラスターを点火、360度可変する回転機構で、スラスターの方向を転換し、上に上がれば下へ向かい。
周転の頭頂部で捻転、直線に沿ってすべらないまま回転軌道を描くトロコイド曲線を進み、射かける攻撃を回避するとともに、
振り向きざまに、錐揉み状に回転しながら、背後から迫るデスペラードに対して砲撃を仕掛ける。
罹る。緋色の熱線が、中空で正面衝突。角度を付けて放たれる光学質量兵器の一撃は、拮抗しているかに見えるも
その原資たる素材の優劣によって、僅かに、デスペラード側の弾道が僅かに逸れて弾き飛ばされる。
(・д・)チッ
芯に当てなければ...相殺できまいか?破壊不能の咢となって迫る。アンチシェイプシフトの装甲板の群れが、追従する《デスペラード》に対して、
迎撃行動へと入る。
光学質量兵器たる銃身を向け、撃ち堕とすも、その動きの導線を僅かに逸らす程度の行為でしかないそれを、再装填と共に繰り出すが、
機体の側面を破壊不能の咢が通り過ぎ、反転し再度、背後と前方から迫る中、銃把を掴む弾頭が弾切れし、
リロードの隙も儘ならぬ、その状況においても、焦らず騒がず、驕る事なく唯々、日々を生きるべく命の息吹を解放させるべく打開策の切り札の一つを切る。
其れは死せる魂を行使する。奇跡、且つて失われた魂は、高速軌道で離れ行く機影に対して...
その身動きを捉える。金縛り...
(・д・)チッ
一体何が起きてやがる...操作が受け付けないッ!!!!身体が...動かない...
...45秒
其れはかつての戦場で、行使した死者の声を伝える。暴虐の詩。
哀しみ震わすその声音に対し、
暗闇の宙を一塵の波濤が押し寄せ、その向かう先は、遥か彼方の銀河の園。いつか訪れる闇を見送り、続くその結果に息をのむ。…
その闇に触れるは、幾千幾万幾億の喪われ死、傷み、痛み、悼む。その最後の断末魔、
アイジェスは、虐殺者と呼ばれる道を選び、其の全てを狂う事なく、全てを受け止め、何事も無いように、喪われた乗機と共に再び前へとその路へと至る。
戦争という異常な状況で有っても、普段と変わらず、正しさを追い求め、普段と変わらぬ行動と思考をするのは、果たして正常なのか異常なのか?
俺には、その答えはないが。だが誰しもそうであれば、無理解での殺し合いは少なくとも無くなるはず。
だが、その答えはまだない。
嗚呼、そうだった君の声は、こうだった...譲れぬ願い、譲れぬ想い、重ねて乱れて咲き誇る。誇りを胸に、
我らは死者の意を背負い。重荷を担いで歩む。ならばもうそこには答えは要らない。
哀しみが別の哀しみを産むのであれば涙を呑んで、災禍を砕いて、宴の詩を誇る様に、謳おう。
それは、且つての戦場で相まみえた光景が眼前に広がる。
最後の灯が墜ちる。無数の亡者の怨嗟の声を受けて、金縛りを受けた、ハルズ=アルマインは、神経接続による思考誘導を行った【falcis】から
逆流する断末魔の声と思念を受けて、精神を揺さぶる呪いにも似た苦痛を受けて、絶叫する。
思考が、神経が繋がっているというのであれば、その流れを掴みこちらの思念を逆流させれば...乗機は破壊できないもののその心、精神は、破壊できる。
「お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”お”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”」
操作する思考と神経をジャックし、脳内に直接電極を差し込まれる様な苦痛と共にその激痛が走る
「友の亡骸を抱えて眠れ。《ヘルヘイム》(死者の国)ッ!!!!!」
身動き取れぬその機影に向かい。一切の遊び無く、もしもの反撃を考慮しながら、水平方向へのバレルロールを、逆さの軌道のまま迫り
時間的、精神的猶予を得ながら、その声を叫び届けて、散り行くかつての共に、捧ぐ。
無防備なその身体に対して、光学質量兵器の黒と銀劫を纏わりつかせた。重粒子砲の一撃が迫り、一撃、二撃と繰り出し、
その機体を大きく揺さぶり、自動発動のエアバックと共に、ヘルメット内で、鼻元より血が流れ、鮮血が舞う
更には、その手に構えた獲物を投棄して、腕部の袖口より射出され、掴んだ、発振器らしき柄を掴むと、
黒と銀劫を纏わりつかせた収束する様に、掠るだけでも質量を持った光刃に晒され圧搾と衝撃と共に、溶断する。
殺意の塊の様なその刃を振るい。無防備のまま浮かぶ、アンブレイカブルの装甲の隙間へと、
その一撃、一撃を、殺意を以て、切り伏せ、衝撃の嵐に見舞わせ、揺れるコックピット内において、シェイカーに入れられたカクテルの如く、揺らす。
更には、追撃とばかりに、斬撃を放つ、慣性に機体が振られ大きく後退するも機体を制御しながら横に一回転、慣性を殺し、
何もない虚空を左腕の撃鉄を上げ信管を叩く内部機構の撃発と共に、突撃
前方に掲げた刺突の刃が、粒子の粉を巻き散らして突き刺さるが、依然としてその装甲は健在。
コックピット内部で振幅を繰り返され、その衝撃で、機体が吹き飛ばされ、身体へ衝撃と暴虐がその身をさらし、震え、三百六十度、縦、斜め横と回転し続ける機体を持ちなおすべく。
身体を僅かに浮かせ。声を絞り出すように痺れる身体より告げる
「くっそ。こいつはアレか?????これで斃したと思うなッ!!!アンロック...スリーッ!!!!ドッペルゲンガーッ!!!!!」
苦痛で歪む表情のまま繰り出されるは、背面部に搭載された...。大型のバックパックが離脱それまで副腕として偽装されていたそれが、
人の形の手足となり、ツインアイの頭部がせり上がると、人型の姿へと変わっていく。
未だ動けぬアンブレイカブルの本体を残しての自律活動を開始。
離脱と共にその反動により、振り回されていた機体の慣性の荒波が止まり
片手に、それまで背面軌道ユニットとしていた大型シールドを、右腕に装着すると、
咢、獣の牙を模したその機構が大きくその咢を開くと、そこから延びる砲門から、波涛押し寄せる青白い粘着性の熱線を放射状では無く、
直線状の熱線として放出。
直近の距離で放射される炎に対して、すんでの所で、通常展開の界域とは異なる。一瞬を差し込む。急激に膨らむ、巨大な結晶体の盾を生成、
炙られる熱量をそのままに、離脱を選択。
氷壁を楯として、当たら現れた敵影の下方部より、デコイとして残した、盾へと攻撃を集中するその機影に向かい。
光学質量兵器たるその刃の発振器を投擲。
質量を持った刃は、慣性軌道に従い、回転しながら砲撃を仕掛ける敵機に向かって飛んでいく
再び呼び戻し大型のリボルバー状の獲物をその手に掴むと、周囲に浮かぶ、ラピッドローダーでの高速リロードを行う猶予はなく、
その代わりに、肥大化した右腕の大型楯となる大型マニュピレータが
前腕部中央部で回転軌道する、回転弾倉から排出される弾頭と、直列励起を試みる
構えた獲物を通して、極光を伴う、光学質量兵器たる。その一射を注ぎ込む。
弾かれる重粒子の波涛が、自立稼働し、迎撃の一打を加えてくるドッペルゲンガーにたいして、一撃を入れるも、
其れ迄の思考制御権を奪われた《ファルクス・グラナートゥス》の制御権を、思考制御から、自立稼働制御へと変更、
思考の流れの接続を書き換えるその一手により、動きを取れずにいたアンブレイカブルが、金縛りから復帰すると、
「クソぉ金縛りだと?!」と悪態を吐きながら、
(これでは、ファルキスが使えん...だがドッペルゲンガーの自律行動で補えれば戦える、)
浮遊する独立機構は、命中した衝撃で、バランスを崩し、その相対距離を引き離すも、健在、唯々目標とするその姿に対して、主機と挟み込むように、挟撃を仕掛ける。
二重螺旋形の軌道を描き、互いに接近と離脱を繰り返しながら、振るう刃で撃ち合い。
それでも追従してくる二機の機影に対して、
アイジェスは、操縦桿を倒して、 水平飛行から背面飛行へと移行し機体をロールさせると、そのまま下降し、無重力の宙の中で、罹る機体性能による荷重をかけて重力加速度を加え
進行方向を反転させるは、スプリットS(Split S)の軌道、夜空の星を写す水鏡の園に、誘うべく視界の視点を上下逆さまへと、輪転し、
急速に蒼き地球が浮かぶ空へとダイブする。
再び、《ファルクス・グラナートゥス》の制御を取り戻した《アンブレイカブル》とドッペルゲンガーの二機は、互いの死角を補いながら迫る。
右腕で銃身を保持しながらも残る左腕で振るう光学質量兵器の刃を振るい、残る背面副腕を使用しての高速リロードを展開、
機体が接触して、揺れる手元を調整し、機体を離した瞬間に、
フレーム左側にあるラッチを押下し弾倉を横にスイングアウトし排莢ロッドを押し込むと同時に排莢し、
ラピッドローダーの基部を副腕を器用に操作して、投げ入れる。
思考誘導の操作に伴い、投げ込まれたラピッドローダーの基部は、寸分たがわずへと装填される。
シリンダーに装填すると、シリンダーが回転しながら元のフレームに収まり、すぐさま次射への準備が整えると、
迫る《ファルクス・グラナートゥス》の接近を、機体を捻りながら回避すると共に、
《ヘルヘイム》(死者の国)の効果が薄い...分離した機体は...。思考制御じゃない自律機構か?おまけにあの動きは、
【falcis】の動きも復活してる...
ならば先に堕とすのは...本体だッ...
光学質量兵器の刃を無造作に敵の軌道を予測し、投擲を実施。質量を保持したまま明滅すつ刃が自重によって
加速と回転を進行する速度が慣性に起動に乗り、閑静な戦場において彩りを魅せる。
その基部に対して、通常の八発分の粒子量が込められた射かける黒と銀劫を纏わりつかせた一射が
狙い違わず。発振器の基部を貫き、爆散。
機構と素材に充填されていた粒子が質量を伴い拡散。
ビーム発振器を撃ち堕として、周囲に質量を持った粒子をばら撒くと、周囲から迫る《ファルクス・グラナートゥス》の動きが阻害され
至近で爆発の余波を受けた《アンブレイカブル》の動きが鈍る。
続く二投目を投擲し、狙いを定めるが、急激な重力変換軌道を描き、水深深く沈み込むように推進器を瞬きさせながら、急降下を開始。
二丁の銃身より放たれる光学質量の緋桜の熱線を吐き出し、アイジェスの攻撃による拡散を阻止、
狙いを外されたタイミングで炸裂した光の粉が、目標を喪い無為に終わるかと思われた。
下方より迫る。《ファルクス・グラナートゥス》と同時にアンブレイカブルが攻撃を仕掛ける。
銃口の狙いを定めて、コックピットへと照準合わせた瞬間にそれが実行される。
デケム・プレセプタ...。震え満ちては堕とせ、《アースガルズ》(神々の庭)
繰り出されるは、全周展開される。重力場の広範囲展開。
都合十秒の間展開されたそれが、アンブレイカブルらの動きを制限し、重力場の力によって、その体内から、内臓を排り出す(ひりだす)かに
思えたその重力場は、コックピット内部で恒常的に形成される重力場と相殺され、僅かにその動きを阻害する。
うッ...操縦桿が重い...
其れと共に、広範囲重力で逆転し墜とされた、光学質量兵器の放射が、重力加速度を受けて、下方より迫る機影たちを巻き込み、
粒子の雨が降り注ぎ、傘も刺さずに忽ち、濡れ鼠として、高速機動を行うその勢いのまま、
編隊飛行をするそれらが《ファルクス・グラナートゥス》と装甲版の咢がバランスを崩して、衝突、
同士討ちの様相を見せる。なか、戦場においてその趨勢を期すべく、変動をもたらす力が振るわれる。
見ると遠くでは、生じる戦闘の火を見るに、やや趨勢が此方《袖無し》側に不利の様に働いている。
あの動き、指揮...多対少数の戦闘でおいても、互いの死角をカバーしつつ、上手く別の分体と挟撃させてる...
さっきの砲撃といい。R.I.P...大石さん...
「味方に(敵に)回ったな...こちらにも...援軍が来ている、となれば...」
「《アージナリーワン・ウェポン?Ⅶ》...アンロック…フォー…アンブレイカブル・コード!!!」
「やっはー釣瓶撃ちだッ!!!」攻め手に回った、《カルペ・ディエム・アスキック》を駆る第一部隊(四機編隊)と第五部隊(四機編隊)に、単騎で進む《セカンドア―ヴル》が、加わり、
先行するアンザス機の援護に回るべく、その背後に向かって上下左右を逆さまに、クルリとロールを繰り返し敵機の攻撃のタイミングを外し、
掲げる備え付けられた砲身へ圧縮粒子を解放。機体左右の砲門の内、左側の砲身を構えた大型ビームライフルへと連結させると、
機体各部の装甲をスライドし、ソーラ―パネルを露出。陽の光を浴びて発行する金属が、何かを吐き出すように、瞬き、
銃身を蛇腹状に展開。それと共に斉射を開始。
斜め前方で展開される戦場の火に対して、単独での《天地併呑》(ウニヴェルスム・デヴォラーレ)を行使、焼け付く砲身を、30秒を要する冷却と共に、実体弾の慣性射撃を実行し、砲撃戦に応対する。
投射する砲撃戦の光が、敵陣の母艦へと到達する間に、唐突に空域へ到達する間に、空中で霧散し、連携の為に通信する会話に、僚機が語るその声で、意味不明な羅列を並べ立て
困惑する様に、耳に聞こえる情報が錯綜する。
「敵が12時方向からくルぞ?!」
「いや違う3時方向だ。」「母艦に退避しろp」「攻撃が効かない勝てない逃げるぞoッ!!!」
私は、そんな指示を出していない?「逃げるなッ!!!」だが、これは俺の声だ?
こいつは、新型の機能か?外様の自分達には伝えられていないなにかがあるのかもしれない。と気付いた大石は、実体弾での攻撃をメインに、射出する獲物の収束率を変えて、図らずとも
その機能と戦術の対抗策を見出し、対処する。さらには通信による伝達を捨てて、機体のマニュピレーターを駆使してのハンドサインで、指示を出す。
でたらめな命令や、指示に違和感を感じた。僚機達が、隊長機のハンドサインとの違いに気付き、戦線の乱れを最小限に抑え、対応していく。
その頃、敵の猛攻を獲物と龍鱗の展開によって抑え込み続けるアンザス機は、水平飛行中から45度バンクし、そのまま斜めに上方宙返りし速度を高度に変え
初動と終端でその方位が180度変わり、速度が減少する代わりに高度を上げ、シャンデルを実行
更に下がった速度を補うために、斜め下方に旋回しながらシャンデルとは逆の軌道を描き、水平飛行からマイナス45度(135度)バンクし、
そのまま斜めに下方宙返りし高度を速度へと変換を繰り返し、敵機の攻撃を避けつつ、敵集団との相対距離を維持したまま、背面飛行し、
同時にその数を減らすべく奮戦する。
背後から到着した《セカンドアーヴル》を確認して、アンザスは、合流を喜び、勇んでのロッテ戦術による敵陣突破を提言、了承と共に、友軍機をその場へと残し
友軍機との衝突と友軍同士の射線の錯綜を嫌い足を止めての包囲殲滅用の散開陣形を取りつつ低速で接近してくる機影らに対してガンパス(Gun Pass)による一撃離脱戦法を敢行。
数の上でのは、優位を見せるも、突如突撃してきた敵影を舐めてかかって、集中砲火を仕掛ける。
繰り出される砲撃は、前面に展開された龍鱗の刃に阻まれ中空で、粒子の火の粉を孕んだまま、霧散させ、
無数のそれらを操りつつ、長機を僚機の戦形を保ちながら突撃する。
其の内一機の機体が溜まらず迎撃に入る。
「おぃ陣形を乱すなッ!!!火線を集中して撃ち堕とせ、数はこちらが多いんだぞッ!!!!」
プリプリと男尻で踏み鳴らし、怒りの拳を握り、腰に当てると、踏み込む脚と同期するように、
一歩一歩踏み鳴らしながら尻を振る歩みにぷにぷにと尻が鳴る様に為ると、ローアングルからの接写が襲い掛かると共に、
忠告を無視した友軍機が推進器を点火し、操縦桿を倒すと、射かける襲撃を繰り返す二機の機影に対して、高速軌道を展開、後方より迫る敵機に対して
水平飛行から背面飛行にロールし、回避き軌道のまま下降し高度を下げると方向を反転させ敵機の背面を執ると、
砲身から飛散するガトリング砲と、副腕の砲身から注ぐ銀劫の集中砲火に晒され、回避するまでもなく無惨にも果てる。
(・д・)チッ
だから言ったのにッ!!!!!
「ポポニチン様、今撃墜されたのは。デ・ポク・ポクチン側の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》ですよ。パシャリ。」
( ,,`・ω・´)ンンン?
そなの?あっ汚尻が光に消えちゃう><
流れ弾の一射がポルチーニ=ポポニチンが踊り狂う尻めがけて飛来する。
「珍のチンが朕じゃう><」
光に包まれたメインカメラの映像が...途切れたかに見えた瞬間に、其れは起こる。
直撃した一撃が何事もなく過ぎ去り霧散、粒子の一射に変わりはない物の、
友軍機たちにも、違和感と、その行為に対する。感覚に、互いが互いを眺めながら
これは...准将のアブソリュートコード?!の光りゥー!!!!その効果は、アンブレイカブルが吐き出す粒子の効果範囲内の友軍機の
装甲のみを破壊不能へと変える。
チート効果...
これなら同士討ちを気にせずに、敵機を追える。
「奸智めッ敵の攻撃に我々は関知しない。母艦の防御はもういいのこれで我々が汚尻が負ける事は無くなったッ!!!全機、突撃、突撃、突撃ッゥ!!!!」
命を受けたラ・パンド=チョトネ率いる、四機と三機編隊の《マレディクト・ライトブレードorレフトガンズ》の混戦部隊は、
敵と友軍機を射線を気にせず。唯々、その獲物が逃亡を図らぬ事のみに注意し、無防備なその姿を現しながら、
その機影が、でたらめな軌道を描きながら肉薄してくる。
都合、30余機にも迫る機体が、それぞれ独自律動を開始、あるものは誇る様に、自ら敵機の射線上にへと踊りでて、
その装甲の強靭さを誇り、散る粒子の輝きを貫き、無警戒なガンパス(Gun Pass)を試みる。
あるものは、大きくなだらかな楕円系の機動を描き、敵機の物理、粒子共に振るう攻撃を開始ながら
特に連携も呼吸も併せず進み、
更には無作為の左右の二編隊が、それぞれ敵機との距離を調整しながら左右に交互に旋回
友軍の機体がすれすれに交差しながら、敵の照準を外し、左右に不規則に繰り返すブレイクたるシザーズを展開
前方の展開する直進する友軍機を射線に巻き込みながら、それでも攻撃の手を緩めることなく
戦線が徐々に推しあがって良き、そして力む、デ・ポク・ポクチンの腹と共に尻もせり上がり、出産が始まる
「艦長ッ!!!!大きい女の子です!!!!」
( ,,`・ω・´)ンンン?
敵の機動が変わった。友軍同士のニアミス...クピドレスでもないのに同士討ちが怖くないのか?
戦場へと僚機達が、砲撃による迎撃戦へと移行するが、狙いすませた一撃が敵影へと突き刺さるが、
無風の海原を逝くが如く、なんの抵抗も見せずに、中距離への間合いへと進軍を試みる。
敵の攻撃を捌きながら。ネライ=アッタライナは、違和感に気付く。
普段であれば、当たらない自分の攻撃が、無防備すぎるその動きの所為か成果を上げる事も、外すことなく次々と命中していくが、その効果は見られない...。
「なんだあれ?!」
それまで投射される攻撃を、実体シールドとビームシールドと、粒子を吸収するその機構をフル活用して、相手の攻撃を、最小限の動きで
完封し続ける第五部隊に面々は、隠し玉を撃った直後にエネルギーダウンを起こした、《R.I.P》の防御と砲座の代わりとして砲撃戦を仕掛けるが、
感じ取った違和感を大石へと伝達すると...
すぐさま敵味方識別コードと共にデーターベースを照会するが、敵に《ガンベルー》の保持する電磁シールドを持っている機体の姿は確認できない。
試しに、ミスルギ=劉へと、その防御を破る為、着弾と共に熱量を放つ火器の使用を促す隠語を告げる
「パルメ=ザン、チェック。男尻を鈴と共に燃やせ。」「了解」
距離5000、着弾迄、5秒...3...2...1着弾。
放出される熔解焼夷弾の弾頭が、無防備に近づいてくる敵影に突き刺さるが、依然としてその防御が剥がれず、念の為に、狙った粒子砲の一射を追撃として放っても依然として効果が薄い。
頭を捻って考えてみる。
マレディクトに所属している袖無しの一部のみに、共有されている。准将の友軍の損耗率を0にすると言う隠し玉か?
次第に砲撃戦による圧力におされ次第に僚機たちの後退が始まる。
・・・
・・・
・・・
「大石さん、無敵ってなんだか?知らないか?俺は、誰にも負けない力を喪った(得た)。誰も俺を傷つける(傷つけられないッ)あんたも...同じ力が要らなくはないか?(欲しくないか?)」
「昔の奴らに義理立てしないで(して)(知ってるか?)昔馴染みだ。袖を引き千切らないで(引き千切って)、上に(下に)付けば...」
あの時は何の話をしているのか分からなかったが、准将の機体には、あらゆる兵装が効かない...もしもそれを他の機体にも...行使できるのであれば。
これが、常勝無敗を謳う。《自信家》コンフィデンスの奥の手か?
思考する中、次の指示を。撤退を促そうとしたその瞬間に、敵機よりの妨害を無視しての
脳内へと量子通信による思考共有がされる。
同時に物理演算による。対象への予測反応を開始。その予測が、それまで考えて居た内容と合致する。
それでも無遠慮に突撃してくる《袖無し》が振るう射撃の光が、防御陣形を敷きながら、相対する《R.I .P》の面々へとその狙いが当たらなくなる。
背後では、青葉と《ホーリグレイル》を駆るエクィタス=ユースティティアは。
オマエ=ダレヤネンが駆る《マレディクト・ クルス・デルストラ》は、絶妙な、間合いを取りながらも、追いすがる。
青葉の《ヴォーパルバニー》の砲身の短くなったその基部より放つ、小口径のビーム刃の一射をするりと急旋回を掛けて、回避すると共に、
その蹴り脚を叩き込む。
閃光が瞬き、実体剣の刀身で受けると、その衝撃で、刀身が撓み、エアバックが発動、視界を塞がれるのを嫌い、青葉は膨れ上がるそれを
押しのけると、スラスターを点火、上昇による回避を選択。
そこに、僚機の危機を察知して、《ホーリグレイル》の獲物、実体弾とビーム射撃の弾頭を切り替えるライフルを
種類を切り替えながら、射撃を繰り返す。
上方へと逃れ出でし、その軌道に追従するべく 目標機を追いながら螺旋状にロールし、敵機の動きを予測しながら更に、
敵機との距離を調整しながら左右に交互に旋回し、敵の照準を外し、狙う、ヴァーティカル・ローリング・シザーズ(Vertical Rolling Scissors) たるその軌道に対して
僚機を狙う動きを予測しての、偏差射撃を試みる。
狙いはまるで次の瞬間には、その位置に要る事すら、把握するその一打により、忽ち火だるまになるかに思えた。
だが、その行為は次々と吐き出される。徹甲弾とビーム投射の饗宴を嘲笑うかの様に、弾くと、その脚部より展開される。やや大き目の球体、
土星の輪にも似たその姿を映し、《ヴォーパルバニー》を一気に追い抜くと、振り上げた脚部を目標に対して叩き堕とす。
交差する刀身と短くなったバスターライフルの基部で受け止めるが、撃発されるその球状の重力場に押しつぶされ、
二つの獲物が圧し折れ、さらにはその衝動に弄られ一気に上昇から反転する急降下を強いられる。
急ぎ、カバーに入るエクィタス=ユースティティアは、回避運動も忘れ、追いすがる敵影に対して自らを囮にするかのように射撃を繰り返すが...
その結果は変わらない。ビーム兵器が通じないのか?代わりに実体兵装の投射や、熱質量弾体を叩き込んでみるが、
まるで異を介さない。
不味いですね。さっきから攻撃を何度か当ててるのに、一向に損傷されませんね。
此方は一撃でも貰えば危ういのに...
その脳裏に、春幸の父親らしき男からの声が響き渡る。
途端に脳裏に過るのは、敵機の回避軌道と弾導線が、面白いようにその手に取ってわかり得る。
そして逆に相手の攻撃はこちらを掠りもしなくなる。
下降軌道を描く《ヴォーパルバニー》に対して、脚部を反転させ、逆落としの急降下を仕掛けてくるしの機動に対して、
予測反応を繰り返し、更なる連撃を叩き込むが、射撃戦を捨てての近接戦闘へと切り替えるべく
盾から引き抜いた実体剣を構えてのバレルロールを駆使しての突撃を敢行。
(・д・)チッ
間に合いませんね...これでは春幸君には...怒られ...
更なる追撃を試みる《マレディクト・ クルス・デルストラ》に対して、回避行動を反転させる能力は、《ニヴルヘイム(霧の国)》の結晶体による凹面レンズを
重ねて無効化されている。折れた刀身を掲げて、脳裏に過る懐かしいその感覚に、
咄嗟に量子通信で、エクィタス=ユースティティアに指示を出す。「剥がしてッ!!!!」
唐突な指示を受けて、左に構える正三角形の大楯を投擲。
回避軌道を描くモノの、大きく追尾する様に繰り出された発光するビーム刃による、斬撃が、急襲する《マレディクト・ クルス・デルストラ》の装甲を浅く撫でる。
何の抵抗も見せないまま弾かれたそれに、オマエ=ダレヤネンは、意にも介さず、鮮烈な青い機体への攻撃を試みるが、
繰り出した一撃が、交差する瞬間に突如機体の動きが鈍る。
Σ(・ω・ノ)ノ!
しまった奴の狙いは、機体じゃない...《ニヴルヘイム(霧の国)》の
回避軌道が逆転し、直撃する瞬間に回避が成立、
輪転する機体ごと叩きるつける様に折れた刃を機体のメインカメラへと振り抜くが、
その刃と苦し紛れに出した脚部の一撃が、薙ぎ、寸前のところで完全に交錯しない攻防の果てに、結実する萌芽の発露を魅せる
其れは、既に死せる男の噎せ返る様な雄の匂いと、死臭漂わせる猛獣の饗宴
饗すは趣向を凝らしたいろとりどりの品は、無情となる結末を漂わせる。
且つての戦役において、地上へと天人の住処が墜ちようとし、限界点直前で止められたその場所で、
燃える機体が天より墜ちそして、その権威は、失墜する。
堕落し墜ちるべくして墜ちた。その獣を貫く一矢たる嚆矢の名は...
一夜の集いを匂わせるその詩...
且つて彼女が唄った死者へと手向ける葬送の詩は、乗機を操るアイジェスの耳元で鳴り響き、
破壊不能の刃と質量を持った光刃が瞬き、そして、振るう銃口と刃を重なり合わせながら、数合の音階を紡いで、音の鳴らない真空の宙へと響かせる。
互いに僚機への援護を行う為に、行使するその力は、宙に光の尾を引きながら、
散る姿を幻視させず。それでも尚、向かってくる、不滅の盾を持つ者どもと、物理演算とと光の波涛への回避に、紛れ、
一進一退の攻防を魅せる。
大部隊の攻撃に晒されながらも敵陣を切り裂き、数度目かの一撃離脱を繰り返す。春幸とアンザス機の元にも
その光明は到達し、そして攻撃が面白いように、目標へと放たれる。
が、依然として効果は薄い。
(やはり、意識共有された通り、こいつらの装甲がみんな...アンブレイカブル...破壊不能となっているのか?)
(だったら...親父がやっていた通りに...。)
手元にあるレコーダーの音源を流し、自らもその詩に耳を傾ける。
( ,,`・ω・´)ンンン?
そうだね。奴らに男尻をぶつけてやるんだな?と、それまでの長機を僚機の戦形を交代し
アンザスは、春幸の援護へと回り、
何を思ったのか、機体のモードをクイックモードに選択、脚部を高速起動用に180度回転させ変形を終えると、位相空間固定アンカーの一番から4番を連続射出。
此方の攻撃などどこ吹く風で、慢心する。その機影に対して、射かけ、装甲の強度とは関係なくその対象を固定し、
推力差で、引き回す。
急激な、Gを掛けられるもコックピット内の重力制御により、その重圧を振り払い。満身創痍の《セカンドアーヴル》に対して、銃口を向けるが
龍鱗の刃がその光の弾体を器用に切り裂きカバーに入る。
一体何を?
と思った瞬間、春幸の目を瞑ってッ!!!の意思伝達と共に、胸部より弱出力の粒子光発生装置によるフラッシュ機構が瞬く、
半自動で展開される。閃光防御機構も、構わず照射された機体らのセンサー類が一時的にブラックアウトする。
一体何が起きたのか分からぬまま、互いを結ぶアンカーのラインを掴み切断を試みるが、
推進機関を全開にして、飛翔するその動きに合わせて、残る敵機からの砲撃と実体弾投射の雨を、
物理演算による予測により、その戦火の華の間をすり抜け更にその渦中に飛び込む。
且つてアンザスが見せた機動と同じく、
水平飛行中から45度バンクし、そのまま斜めに上方宙返りし速度を高度に変え初動と終端でその方位が180度変わり、速度が減少する代わりに高度を上げ、シャンデルを実行
振り回す慣性と共に、何を思ったのか、アンカーに接続したままの機体を振り回し、四体まとめて、無警戒なガンパス(Gun Pass)を試みる。
《ブレイズ=ガルヴ・ディム》の一機に対して鈍器の様に叩き付ける。
堪らず衝撃を受けコックピット内部で押しつぶされ、破裂する血袋の様な重圧を受け、一機が爆散。鈍器となった四機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》も衝撃と共に、
エアバックが破裂し、重力制御による防御も圧死するにも当たるその衝撃は殺せず。後は振り回される鈍器と化し敵陣に、無情なる結果を巻き散らし始める。
何も敵の機体が破壊不能であっても、打開策など腐るほどある。
これで5機を撃墜
「アンザスさん、まだまだいけるよ」
その場に留まらず、獲物を探して飛翔する進行方向に、春幸は、何かの違和感を感じ、旋回軌道を取る、
追従する様に転進するアンザス機は、見るも無残な打撃兵器へと変わった敵機の機体の一部が、旋回軌道の終端を担った瞬間に、
その装甲の一部がグズグズと、空中で有機分解され解け墜ちる。
( ,,`・ω・´)ンンン?
「春幸殿ッ!!!これは?気を付けるでござる。宙域に何かが散布されてるッ!!!」
物理演算による未来予測で、危険な宙域帯を先読みし、回避行動に移りながら、反撃の糸口をつかむ
そこに脳内に響く声が聞こえる。
アンザス...に大石さん...今から渡すぞッ、受け取って上手く使ってくれッ
ん?親父?アイジェス殿ぉ???
一体何を?
奮戦し、砲撃戦を仕掛けながら、母艦を護る第一部隊と第五部隊の面々は、
眼前で光の粒子が集結し、光点の中心へと光の粒子が直進する艶やかな彩と共に、
黒く輝く枝葉上の伸びる球状放射体と化し、その姿を顕わにする
そこに生まれ死は、
「その未来、想像し、造り上げろ、《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)ッ!!!」
其の武装を鍛造する。組みあがるべき獲物は、戦槌。金属の枝が伸びあがりながら、絡み合いその獲物を作り上げる。
形成され死は、二鎚の《トールハンマー》
その威容を以て、撃ち堕とせ
おっかなびっくり、突如、形成され死その異物を機体のマニュピュレーターで保持し、試しに軽く振るってみる。
振るった瞬間、雷霆の稲光が瞬き、広範囲にまき散らされる雷霆の一撃は、周囲に浮かぶ謎の罠ごと、
接近する機影らを放電する渦へと巻き込み、機体を操る《袖無し》達は突如として現れた、
電装の再起動画面と、、ERRORの警告音と文字が踊る異常事態に...
一体何が起きているのか?と色めき立つ。
次々と踊る雷霆の一射が、敵陣を深く抉り、次々と行動不能へと墜とし、
《セカンドアーヴル》が保持する。鈍器と化した四機の《ブレイズ=ガルヴ・ディム》を振るうと
アンザスが放つ雷霆による電磁パルスのEMPに晒され、停止する機体に撃ち震わされ、大きく機体を歪ませ爆散させていく。
ちょぉ?なんかエグくない?
...
...
...
遠くで瞬く雷光に、何かの異変を感じ取ったハルズ=アルマインは、自立機動するドッペルゲンガーと共に
敵機との距離を調整しながら左右に交互に旋回するシザーズを掲げ、
交錯する頂点を駆使して、《デスぺラード》を挟撃の形で、挟み込み。
その絶対的な強度と、繰り出す鉾の冴えにより撃ち堕とさんとするが、その砲撃を、逆さの機動のまま、
前後に気を払いながらも、
《スヴァルトアルフヘイム》(鍛造の国)で新たに鍛造した、光学質量兵器たるその発振器を構え、
繰り出される緋桜の光を切り払う。
やや重めのその一射に機体が流れるも、もう一本の発振器を生成。
徐々に燃え尽きるように次第に破損していくその基部と、直列接続を試みる。
放出される光学質量兵器の黒と銀劫を纏わりつかせた刃が一層輝きをまして、
その刃を以て切り払い。背後からの砲撃を繰り出された瞬間に、ノールックで機体を後方宙返りを行い、
背面を執ると、その刃を機体へと注ぎ込む。
衝撃で機体の動きに翳りが見える。も、
「だからお前の攻撃は、無駄なんだよッ!」と、ドッペルゲンガーの援護の為に直進してくるアンブレイカブルの投射攻撃が襲い掛かる。
刃を振るって弾くも、防ぎきれないとみて、急上昇、敵機の上方を取りつつ、次の案を考え
作り出すは、トリコロールの極彩色の機体から覗く、赤黒いフレームの基部より、枝葉の様に生えるフレームが敵の機体を覆い尽くさんばかりに伸び続けるも
咄嗟に展開されたアンチシェイプシフトの錐状の刃に防がれ、その枝葉が削れ墜ちるのもそのまま
徐々に何らかしらの形を形作る様に、そのフレームを自由自在に加工し始める。その選択を選び取り、作り出した得物は...《トールハンマー》
その基部を掲げる刀身の光に焚べると、ひと際高い雷鳴と雷光が当たりを包み360度逃げ場などない、その光景に、
アンブレイカブルを駆るハルズ=アルマインは、その光景を目に焼き付かせるも、半自動展開される対閃光機能により視界を取り戻すと、
周囲を状況を見回す。
「チッおどかしやがって、効いてるじゃないか(きかないじゃないか)」と悪態を付く状況を確認し
(・д・)チッ
本体は、他と違って機械内部の構造も破壊不可能か?雷霆による被害は軽微。また違う手を考える必要がある。
次の手は...
脳裏に響くは、「その想い。二度と亡くさない様に、啼け《アースガルズ》(神々の庭)!!!!」且つての戦場で猛威を振るった旧式の能力。
「ダメだ、ドン・キホーテッ!!!!知らないだろうが...マレディクト所属の機体は全て、重力制御でコックピット内で防御されているッ無駄なんだ。」
「おじさんッ!!それは効き目が薄い。トールハンマーの一撃が効いてないなら。他の方法が必要だ離脱した方が良い。」
共有される思考の中でそこに新たな声が響き渡る。
「併せて繋げよ。天より、驕り高ぶるモノ共を大地へ堕とせ。《ヨトゥンヘイム》(巨人の国)ッ!!!」
60秒
天へと昇るかの軌道を描き、地に映る蒼き星々を仰ぎ見て、その名を名乗り広範囲に展開されたそれは、
其れ迄悠々と、宙を泳ぎ飛来するマレディクト陣営の動きを悉くその場に止め、その意を止める。
その戦域より息が止まり反抗する意気すら途絶える。急激に高まる荷重により、
操縦桿を握るその手が、重みに耐えきれず圧し折り、パイロットスーツ内に溜まった血袋と化したその瞬間に
絶叫が上がる。
さらに続くは、死者の呼び声、
「友の亡骸を抱えて眠れ。《ヘルヘイム》(死者の国)ッ!!!!!」
同時に思考誘導弾による投射攻撃を試みるも、マレディクトの集団は、自らが操る破壊不能の鉾となった
その弾体を通して逆流してくる負荷により、目と耳と鼻...。体中の穴という穴から鮮血を滴らせながら、
処理しきれないフィードバックを受け沈黙と共に、反転した、思考誘導弾に貫かれ、爆散する。
次々と、機体の制御すら手放した《袖付き》の機影が、大気圏へと突入するも、その頑強な装甲に守られ
茹だるような灼熱の空気にその肺を焼かれ、皮膚が爛れ落ちる最中に、アブソリュート・コードの効果範囲から離脱し、
蒼空に、火の華を咲かせ消えて逝く。
其れは、唯々美しき、色彩を放つ、虹の彩光、及ぶべきその行為は、いつしか、独奏の音階から、二重奏へと変わり、三重奏へ至る
その姿を目視する。人々の目に焼き付けた。
輝けるその光は、揺さぶる天蓋の園を駆け抜け、そして、乱れ収束され紡がれるは、
重力と魂の共演に加わるは、色彩が豊かな配色を描く惨憺たるその光景。
燃え上がる炎に弄られ、朽ち果てる事のない鉄壁の守りを誇り、牙城を突き崩すべく、葬送の詩が綴られる。
爪弾くその演奏と共に語られるは、無情の結末
されど、我らが進む道は、一つしかないのか?
急激な重力場を受け、機体内部に標準装備されている重力制御機構が、その負荷により、動きが緩慢になり、
罹る重圧に推されその操縦桿捌きに翳りが見え始める。
身動きの取れぬアンブレイカブルらのその姿に、
背面部副腕で保持する銃口を構え、放つ光学質量兵器を横方向へと荷重を掛ける重力加速で、
超電磁砲を模した一射を撃ちだす。
その行為にも意味はないと思われるも、過大な重力加速を与えられし、質量のある光が、目標へと突き刺さると、
衝撃吸収の為に展開されるエアバックが、その衝撃に堪らず破裂し、コックピット内部では、では、暴れまわる衝撃を相殺しきれずに、
ハルズ=アルマインの身体を無惨にも叩きのめす。
衝撃で口を切り、その鼻は、圧し折れ、目からは血が滲み視界が塞がれる。そして異物を感知して自動起動する吸引機が動作不良を起こし、
ヘルメット内に鮮血が舞うも亀裂の走ったシールドから漏れ出でる。機体はその勢いに流され、斜め下の軌道へ消えてゆく、更には
喪われた腕部より覗く、義手は、其の半ばより圧し折れ、思考の伝達にタイムラグが生じ、身動きの取れぬまま、叫ぶ。
「何故だ、何故、俺はお前に負けない(勝てないッ!!!)俺は天の頂へと到達した。誰にも勝てないだ(負けないんだ)」
「あの憧憬は確かに...貴様に捧げられたものだ。だがお前は、誰にも理解されないまま死ぬべきだ。何故ならば憧憬は理解から一番遠い。」
「嗚呼そうか?だが、無駄話をして、背後からの奇襲だろ?それは分かってる。そもそも負けない奴なんて存在しない。」
と、振り向かぬまま撃ちだされた重力加速で模した一撃が、隙を狙って背後から近づくが、既にその動きを察知した一射により、大きく軌道をずらされ、
救援が間に合わない。
思い出した。俺の在処は、天の上になぞ、ありえない。
泥に塗れて血を這う蟲は、
それでも、かつての空を憧れ仰ぎ見る。憧憬にも似たその想いが、俺の心の在処だ。
憧れは理解から遠い言葉だと、神は言う。だが、それは違う。
憧れるから人は、その人の事を知りたいと理解しようとする。
俺は、間違っていた。
俺が望んでいた事は、俺が眺める景色と同じ場所に立ち、一緒に同じ、景色を見て欲しかった。
そこには、なんの裏もなにもない。そんなのは、嘘だと、言うかも知れない。
だが、一人だけで観る景色の狭さを知る俺には、それは、当たり前の事だった。
俺にできる事は、ただ一つだけ、
荒波燃ゆる、境界に立つ灯台の様に嵐の時にも、迷わない様に目印になる事だけだ。
お前に告げる言葉は…だ。
ノイズの走る通信の波間に、男は吼える。
副腕を重ね大ぶりのその手に添えられた光学質量兵器の刃を掌中と腕部より撃発される。質量を持った粒子が反発しながらその意を以て威を通すべく
重ねて告げるは、天を夢見て宙を飛ぶ鷲を撃ち堕とす一撃。
《アースガルズ》(神々の庭)で、生じた重力場を更に《ヨトゥンヘイム 》(巨人の国)で極大化し、超重力場を展開
生じた、超重力で加速により、天を貫くその刃と衝撃を以て最大化して衝撃で潰す。
その光は刃などには見えずその巨大な姿を見た者は、巨大な戦鎚が振り下ろされたかと、幻視する。
「俺は...」
破壊不能の機体を道連れに。その機体が天より墜ちる。モノとして、燃え上がる炎に包まれ
大気圏へと突入する。機影を見送り、
呟く、機体は熱に耐えられるだろうが?果たして、生身の身体は耐えられるのだろうか?
去り行くかつての友人に手を振り笑うと
「...。」
...
...
...
沈黙を守ったまま戦線は、壊されぬ者よりの援護を喪い、急速に縮小していき、
物語は、続く。
〆
毎月、月末最終日に2話更新予定。
誤字脱字、誤りがあったら修正するので、教えてください。




