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約束の輪

その後リオールはレントを抱えて二人の過ごす部屋に帰った。


レントが頑張ってること、ヴィールのお願いもあると思うけど私のために頑張ってくれているその事実がうれしい。


だから今はレントの成長を近くで見守りたい。


ベッドの上に横にさせ、上着を脱がす、手に持っているタオルを手に持ち魔法で湿らせ体温より温め、レントの体をふく。

けががなくてよかった。


レントは私を守るといってくれた。


だけど。 入学早々に格上の相手に勝負を挑まれて完敗した。


レントと先生はどちらも遠距離戦闘タイプだ。


正々堂々戦って負けたレントの心には大きな傷が残ったはずだ。

加勢しなかったことが悔やまれる。


うぅ…リオールごめん。


いつの間にか目を覚ましていた。


私、負けちゃったよ。リオの前で情けない姿ばっかりだ。

守るなんていったけど、私足手まといだ。


そんなことない、リオにはレントの存在が必要だよ。


その確固たる自信を秘めた瞳には強い説得力が秘められていた。

そんな様子のリオールは言葉をさらに紡ぐ。


今夜、付き合ってほしい。レントに話しておかないといけないことがあるんだ。


話?わかった。


レントは今、疲れてるだろうからもう少し休んだほうがいいとおもう。リオはしばらく外すよ。


そういってリオールは部屋を出て行った。


だめだ。一人になった途端、ダムの決壊のように涙が溢れていた。

それは今日の出来事が過去の記憶と重なってしまったからだと思う。

今回の決闘?はほぼ因縁をふっかけられてきたのとなんら変わらない。

身に降りかかってきた理不尽をそういうものだと片づけられるほど、私は強くない。


昔からそうだった。


前世でも人より少しだけ飲み込みが早く、少しばかりだけ秀でていた。

目立つつもりもなかったが、そういう姿勢が反感を買う形になり理不尽を背負うことが度々あった。


これはどこの世界でも共通なんだって今回のことで痛感した。


転生からの学園生活っていうのは全てが順調にいくものだと思っていた。

そうしたら、自分は初日からケンに負けて、今日はジャスティスに完膚なきまでに叩きのめされた。


私は脇役でリオールが主人公の物語だ。

いつだってリオールが助けてくれた。


はっ。


身体が熱い、心臓の動悸で体が揺れているような感覚になるほど激しい。

気づいてしまった。


私、リオールのこと好きなんだ。


自分より背が小さいのに力強くて、優しくて。そんなリオールのことが。


だめだとわかってるのに私はリオールのベットに横たわってしまっていた。

こんな感情、どう抑えたらいいか…


レントは約束の時間まで結局、疲れをとることはできなかった。


ガチャ、と扉が開きリオールが帰ってくる。


ただいま、疲れはとれた?


う、うんとれたよ(どうしよう、好きだって思ったら恥ずかしい。)


じゃあ、早速になるけど話してもいい?


リオールはひどく真剣な顔をする。その雰囲気に私も真剣になれた。


まず、私の力についてなんだけど、レントはかなりの魔力量を持っているからリオの力が規格外だって感じているはずだよね?

レントも魔力適正調べたときに才能の名前が浮かび上がっただろう?


うん、銃の才能だった。


そうだよね、この国は全員の才能を必ず、確認して保管している。

ほとんどの国民は知らないことなんだけど、生まれたときに1度、才能の検査をされているんだ。

私も例外、じゃなかった。

才能の検査によって判った私の才能はre:Allリ・オールつまりは再全だった。


再全?それはどういうことなの?


これを説明するためには、この国の歴史について説明しないといけないんだ。

長くなるんだけど、この国は強い才能を持った人間が統治してきたよね。


この才能婚を繰り返し、強い力を長く残してきた。

だけどね、才能は世代毎にだんだんと弱くなっていったんだ。


このままだと外の国に侵略されてしまうという状況に長らく、上の人たちは頭を抱えていた。


そんなときに私が生まれた、才能婚をしてきた国のトップ層は私の才能が欲しくて仕方がないんだよ。

だから、私はみんなから狙われている。


その一方でレントは適正不明で生まれた。


国の連中はレントの適正不明については稀有性に目も当てずにいたんだけど、ヴィールはほぼ同時期にre:Allと適正不明が生まれたことを偶然ではないと気付いた。


今の私とレントが同室でいるのは全部ヴィールのおかげなんだ。


だから私にはレントが必要なんだ。


リオールはらしくなく、私の手の甲に手を重ねる。

その手は冷たく、震えていた。


リオ?手震えて…


ううん、大丈夫。それよりレントの言葉がほしいんだ。


リオは手が震えてる理由までは話してくれなかった。

いつか話してくれるように、私がリオを支えたい。


わかったよ!私はもう負けない。リオールのことを支えられるように、強くなるよ。


今日負けたばかりで自信がないし、私は戦いに敗れたときに全員の前で醜態を晒した。

それでも、私はヴィールとの約束。いや、好きな人を守るためにここで躓いている場合じゃない。


ありがとレンちゃん、お互いに支えあっていこうね。


あのさ、リオ。私からも一ついい?


うん?なんでもいって。


私、リオのこと気になっちゃって、今日ずっとリオのこと考えてたんだ。

同性だし、不自然かもしれないってわかってるんだけど、、


不自然じゃないよ、リオはレンちゃんのことずっと気になってたよ。


才能検査の日も、偶然助けたんじゃなくてずっと見てたんだ。


え、


突然のどんでん返しに唖然としてしまった。

前世でも人と付き合ったことがない私が急に両想いだなんて理解が追い付かない。

リオにそんなそぶりはなにもなかった…?


そこまで考えたが、才能検査の助太刀や同室までのスムーズな話の運び。

それにヴィールとの約束で全てがつながってしまった。


私の最近の出来事はリオールの恋情と密接に関わっていたんだ。


リオールのほうに目をやると、いつも冷気を感じるほどのブルベよりな肌に熱気がこもっていた。

(リオールが照れてる…)


……私たち、同じ気持ちだって、思っていいのかな


うん…


らしくない、こういうときに私がリードしないと。


付き…あ、あ


恥ずかしい、私は立ち上がって、部屋の扉めがけて、駆け出した。


待って!!


強い力でリオに手を引かれる。


ごめん、リオのほうから言えばよかった。レント。私と付き合ってください。


リオールはそういって、私の右手の薬指に指輪を生成した。

長い時間をかけ緻密に模様が刻まれていく。


私はその模様、1つ1つが私のために刻まれている嬉しさに涙がこぼれる。


レントは重ねるように、リオールの薬指に同じ要領で指輪を生成する。


!?


リオールはレントからの沈黙の返事に頬を赤らめる。


リオみたいに細かく綺麗な模様は作れないけど、今の私の全力で作りたい。

今日生まれた、初々しくて青臭い感情に胸が躍る。



2人は心と魔力が重なりじんわりと熱が満ちる


……できた


魔力をほとんど注ぎ疲れたレントとリオールは手を触れたまま同じベットに脱力して意識を遠ざけた

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