第一部に関する資料、用語解説
世界観設定や聞き慣れない固有名詞、解放されたリベリオンの能力などをまとめました。
物語を理解する助けになれば幸いです。
第一部 紅翼のスカイリア(207話)までの内容になります。
・スカイフォール
第一部の物語の舞台となる世界。上にも下にも空が広がるが、限界高度が存在しそれを超えると浮力が失われていく。
大まかにエイヴス王国を中央とし、
東部イストミル(イストミル領主連合)
南部トッコ=ルル(アララウナ王国)
西部ロスメルタ(ルーナリア皇国)
北部アプテノン=デイテス(アプテノン=デイテス帝国)
の五地域に分かれている。
それより外には大雲渦と呼ばれる荒れ狂う雲の激流が広がり、そこから帰ってきたものは皆無とされる。
・距離
1キール=1km、1メイル=1m、1セイル=1cm
・暦
ー・リシャール暦
現代では初代王エイヴス・エアブレイドがスカイフォールを平定し、エイヴス王国を興した年のことをリシャール(新世紀)元年としている。第1話の時点ではリシャール歴724年の六の月13日。第207話では十二の月3日になっている。
ー・年月
一ヶ月は30日間。一の月から十二の月まで数え、360日で一年。月の満ち欠けはなく、一月ごとにとりわけ大きな星が増えて行き、十二の月には空に合計12個の月が見られる。スカイフォールに四季は無く、一年を通して気候が安定している地域が多い。
・時代
大きく分けて神代、古代(旧世紀)、現代(新世紀)の三つの時代が存在する。エイヴス王国の成立と共に古代が終わり、新世紀が始まったのは約700年前。
・スカイリア(創世神話)
各地に残る石碑に残された神代の記録をまとめた神話体系。七英雄や大いなる厄災についての記述が多い。他にも様々な意味を持つ言葉であるらしい。
・フィル
万物の元とされる物質を構成する根源元素。水、火、風、響、地、黒、白の七つの属性を帯びている謎の多いもの。スカイフォールはフィルで満たされており、純度が高まると結晶化する事がある。
・煉気
精神力、気力とも呼ばれる魂に宿るとされる力。その総量には個人差があり、煉気が枯渇するとストーレス反応といわれる失神状態に陥る。
・波導
自らの煉気を媒介にフィルを操作する能力。波導力という適性があり、力の強さには個人差が大きい。
—・波導術
波導の力をより正確かつ効率よく行使するため、詠唱を用い体系立てられた波導行使のための術法。
ー・詠唱
要素と呼ばれるキーワードを組み合わせ、言霊に乗せることで波導の発動をサポートする波導術の基本テクニック。術ごとにセオリーは存在するが、同様の詠唱でも僅かに個人差が生まれるためアレンジを加える者も多い。
ーー・二重詠唱
二つ以上の術を特殊な詠唱を用いて同時に構築する術。地味だがかなり高度な技術を要求される詠唱法。
ーー・属性置換術式
本来属性の決まっている術を、別の系統で再現する技術。
ーー・複合術式
二つの属性波導を混合させることで新たな術とする技術。
ーー・疑似生命波導術
波導自体に複雑な命令を与え、生物であるかのように自律行動をとらせる上級波導術。
ー・アイン・ソピアル
またの名を神の叡智。アイン・ソピアルを得た術士は一線を画す力を身につける。通常の波導七系統とは異なる、オリジナルの波導を行使できるようになる。その力は様々。激しい修行の果てに身に付いたり、ある日突然発現したりとその取得条件には諸説あり、正確な条件は不明とされている。
【銀嶺】東部三大賢者ガルガンティアの力。周囲の熱を奪う能力。
【泡石】マリアンヌの力。水と地、両方の属性性質を併せ持ち、自在に変化させることができる能力。
【恋の病】アガニィの力。身体が一部消失しても肉体が部分的に残っていればアイン・ソピアル発現時の状態に復元が可能。
【紫電】エンゲルス構成員フュリオスの力。雷を発生させ、体内に蓄積、放電することが可能。クレイル曰くとあるアイン・ソピアルの劣化版。
・エリアルアーツ
フィルを操作することで予測不可能な空中機動も実現する格闘術。
ー・気功
エリアルアーツの呼吸法。特殊な呼吸によって特定のフィルを体内へ取り込み、煉気と混合させることで、肉体に直接属性を宿らせた状態。
・波導術士
資格を得た波導術師の元で修行し、波導術を習得した者。波導適性を持つ人間は少なく、術士となればかなりの収入を得る事ができる。護衛や戦闘だけでなく、医療、学問、土木建築、製造、調査など様々な分野で活躍する職業。本編中の登場は少ないが、大多数は戦わない波導術士。
ー・デュプル、トレブル、マステマ
デュプルは2属性、トレブルは3属性を扱える術士の位。マステマは4属性。
ー・術士の適性
均衡型……バランスのとれたオールラウンダータイプ。デュプル以上であることが多い。
気力型……アニマ総量が多い。単色使いが多く、タフ。
感知型……アニマ総量が少ない。フィルの気配に対して鋭敏な感覚派。
・刻印術士
刻印術を学び修めた者。機械に刻印回路を刻む事で、より複雑な命令を実行可能な刻印機械の製作に携わる職業。
人間に刻印を刻む事は禁忌とされる。
・狩人
主にモンスターを討伐し素材を売ったり、バベルから出される依頼をこなし生計を立てている者達。稼ぎには実力が露骨に反映される職業。
ー・特定危険生物
人類種の天敵であると同時に生活の糧となる生物の総称。モンスターはいくつかの点において通常の動植物と区別される。
・人間に対して特別な憎しみを抱き、積極的に襲いかかる。
・体内に生成される紫水晶。
ーー・スターレベル
モンスターにはバベルによって5段階のスターレベルが設定されている。
★……一般人でも武装すれば対処可能
★★……武装した一般人の集団なら対抗可能
★★★……一般人では対処不可能な脅威。
★★★★……実績のある狩人や波導術士でも危険が伴う強力無比な個体。
★★★★★……魔龍と呼ばれる最上位個体。スカイフォールに数体のみ存在するが、人里に出現すれば漏れ無く災害級の被害を齎すとされる。
ーー・星骸
モンスターの特性を付加した特殊な武具。素材元のモンスターによって様々な効果を持つ。レベル4以上のモンスター素材から作成される。
・特定危険生物対策機関(モンスター・カウンタック 通称バベル)
新世紀に入り組織された、対モンスター対策機関。スカイフォール各地に支部を置き、モンスターの討伐依頼の受付、斡旋、要請、素材の売買を担う。スターレベルという基準を設けることで、素材の価値やモンスターの脅威度を決定する影響力のある機関。バベルは狩人に対しユニットを組むことを推奨している。
ー・ユニット
狩人の基本行動単位。
・拳闘士
己の肉体を鍛え、活かすエリアルアーツと呼ばれる体術を武器とする者達。各地の拳闘武会へ出場したり、狩人として生計を立てる者が多い。
・王宮神官
エイヴス王国が擁する、突出した波導力を持つ者で構成された実動部隊。王宮議会の決定により王国のため諜報活動から武力鎮圧まで様々な任務をこなす。
・波導生命体
肉体を持たず、エネルギーそのものが留まり意思を持った存在。
—・エルヒム
神と呼ばれる波導生命体。あまり人前に姿を見せることはないが、その多くは人の信仰によって生まれるとされる。
・エル・シャーデ
スカイフォール北部で信仰されるエルヒム。「最古のエルヒム」とも。
・空の加護
生物が生まれながらに持っているフィルとの親和性。加護が強い程フィルに干渉する力が高まり、身体能力が向上する。
ー・ドドーリア
単にドドとも。空の加護を一切得ることなく生まれた者に対する蔑称。非常に稀な存在であるが、神話での扱いが酷い事から世間では不吉の象徴であり忌み嫌われる存在。
・七英雄
遥かな昔、神の時代と伝承に語られる頃、エルヒム達と共に大いなる厄災を倒しスカイフォールを救ったとされる各種族の英雄達。
・七種族
スカイフォールの誕生と同時にエルヒム達によって創造されたとされる種族。人類種。エアル・ネコ・ストルキオ・ラクーン・コッペリア・ユリクセス・ドラゴニアの七種族。※種族ごとの特性については「番外 七種族についての資料」参照。
・迷宮
スカイフォール各地に点在する正体不明の建造物。建造時期や建造方法すら謎に包まれる過去の遺物。迷宮に眠る宝を求め侵入を試みた者達の中で、帰還できたものは極僅かであり、公の記録では踏破者は今だ存在していなかったが、イストミル地方に立つ翠樹の迷宮ベインストルクが踏破された。
・セフィロト
死後魂が還るとされる場所。
・セフィラ
セフィロトへと通じる門。
・王冠
古代文明において使用されたとされる超兵器。現代技術による再現は不可能。
・盟約の印
神の力を刻印に封じたもの。これを持つものは卓越した能力と厄災に抗する力を得る。七英雄が持っていたものだが、本人の死亡と同時に所在が分からなくなったものも多い。ある種の人体刻印。
【火の刻印】
クレイルが受け継ぐ印。より高温かつ物質化可能な蒼炎を操る力が刻まれている。
【黒の刻印】
リッカがダルクから継承した印。時空間を掌握し、操作する力が刻まれている。
・エンゲルス
世界各地で古くから暗躍し、破壊工作と殺戮を行なってきた最悪の犯罪組織。
・影の群勢
厄災をはじめとする怪しげな紫色の光を纏った者達。魔法の力を行使するものも存在する。
・大いなる厄災
神の時代、いずこからか突如出現しスカイフォールを崩壊に導いた災禍。厄災によって陸地の半分が消失したと伝えられる。
・ノーフェイス
迷宮に巣食う化け物。コアを中心に影のような物質で体を形成し生あるものを殺戮する。厄災の眷属で様々な種類が存在する。
・ゲーティアー
影に潜む者と呼ばれ、スカイフォール各地で危険視されつつあるノーフェイスの上位種。神出鬼没で迷宮外にも現れ、非常に高い魔力を持つ。
・魔法
影の群勢が行使する理外の力。
—・魔法
厄災の行使するとりわけ強大な力。世界の理を破壊しかねない危険性を秘める。
【絶対者】
嫉妬の厄災レヴィアタンの持つドミネイト。常時発動しており、レヴィアタンの姿を見た者の心を折り無力感を与える。対抗策は慣れること。
【時空迷宮】
色欲の厄災アスモデウスのドミネイト。限定的な魔法空間を形成し、内部の時空間を自在に操作する。発動時に存在していない物質についても記憶から再現可能だが、元々存在しなかったものは時空迷宮解除時に消滅する。
・リベリオンの能力
使用者の煉気を媒介とし、反想子領域を発生させる能力を持つ杖。反想子領域はフィルを消滅させる特性を持つ。使用者の任意の場所に具現化できるが、空間に物理的制約がある状態では不可能。
【アンチレイ】
前方へとビーム状の攻撃を放つ能力。
【ソード・オブ・リベリオン】
一定量の煉気を用いて反想子領域を展開、剣の形状に保持する能力。必要に応じ領域を拡張し、刃の形を変化させることができる。
【ジャッジメント・スピア】
厄災殲滅形態。濃度の高い魔力素子すらも消滅させることが可能な特別な力。
【アトラクタブレード】
ソード・オブ・リベリオン第二の形態。煉気消費が激しくなるが、目に見えないもの、実体がないものでも斬ることができる能力。
ー・時空斬
通常の空間ではない一部の特殊な亜空間などでは時空を切断しワープすることが可能。
【リベリオン・オーバーリミット】
リベリオンに本来備わっていなかった能力。リベリオンの人格リベルによって構築された新機能。本来の能力を反転させることで想子領域を発生させ、ナトリに空の加護を付与することが可能。全身にフィルを巡らせ身体能力を飛躍的に向上させるが煉気消費が非常に激しい。ドドーリアであるナトリは、常人よりも身体にかかる負荷が常時高いため元々強靭な肉体を有しており、加護を得て常人を上回る身体能力を発揮できる。
【イモータル・テンペスト】
オーバーリミット状態で使用できる、エリアルアーツにおける気功と似た能力。
周囲のフィルを拳に纏い、収束させ一気に放つことで短射程の衝撃波を撃つことができる。
オーバーリミット状態では反想子領域を発生させられないため、単に物理的な攻撃となる。




