7章-訪問-
ジーマ軍の襲来から、一週間が経った。
今日は世界各地からこの国際色あふれる(?)俺の部屋で、防衛軍会議が開かれる日だ。
ピーンポーン。家のチャイムが鳴った。
はーい、と俺が受話器を取ろうとした横から、憂が受話器を取ってしまった。まずい、防衛軍の人だったらどうしよう。
「もしもし」と憂。
「え?ピアノのお迎えが来てる?...ああー!忘れてた!はーい、今行きまーす!」
ガタッ、っと受話器を置いた憂は部屋へと走り去り、しばらくしてからおめかしをして出て行った。
架空のピアノ教室に行った憂と入れ違いに、夏希が入ってきた。
「あんたか」あきれ顔で言う。
「あら、いけませんでしたか?」
羽を伸ばしながら夏希が首を傾げる。
「いや、むしろ助かったよ」
「ならよかったです」
ニコッと笑う夏希。
「防衛軍の人達はいつくるんだ?」
「うーん、もうすぐ来ると思いますよ?」
時計はまもなく11時を指すところだ。約束の時刻までもう少しである。
と、その時。
突然ドアががちゃりと開き、
「「「「「おっじゃまっしまーす!!!」」」」」
小鳥遊家に大きな騒音が響き渡る。
「うわあああああああああ」
「ぷっ」
混乱して悲鳴をあげる俺を夏希が笑った。不覚。
「笑うな夏希!ってかお前ら誰だ!」
俺が怒ったように言うと、肌色の違う10人達が口々に名乗った。
聖徳太子じゃあるまいし、わかるわけがない。
「待て待て待て、お前ら落ち着け、とりあえず順番に聞くから。」
「はーい!じゃあまずあたしね!」と名乗りを上げたのはいかにもゴツいSPみたいなカッコの黒人男性。
「あたし、南アから来た、セロンだよ!よろしくね!」
「女かよ!」とツッコむと横から夏希が
「この方達は全員、雄くんと一緒で性転換されています。」そういうことか...
「お、おう、よろしくな。じゃあ次」
「次は俺やな〜」となぜか関西弁で現れたのは白人の美人な女性、もとい、中身は男性の人。
「俺は、アメリカのボストンから来た、ダン・ケイヒルっちゅーもんや。よろしくな、雄!」
忘れてた。こいつらすでに友達登録されてるんだった。
でも名前を聞いてもとくに不審に思わないんだな...
「錯覚です。」夏希が耳打ちしてきた。
「読心術か!」
「錯覚です。」お手上げだ。
「では、次は私が。」と名乗ったのは、頭にターバンを巻いた男性。ヒゲが濃いが外見が男だし女性か。
「私、インドから来ました、アナンドと申します。よろしくお願いします。カレー食べたい。」
「わかった、あとで用意しよう」言ったもののヒンドゥー教はウシを食べないからビーフカレーは無理か。
どこかで探さないと。
このあと、アメリカ人の女性でダンの姉のエイミー・ケイヒル、イタリア、ドイツ、イギリスから来たユイ、アズサ、ミオ、中国から来た丨李幸運そして最後に...
「あなたで最後ですね。どうぞ」
「はい、国連本部から派遣されて来ました、冴山遥です。よろしく」
「私のお兄ちゃんです!」夏希が高らかに叫んだ。
「はああああああ!?」
また面倒なことになりそうだ。