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本隊が

藤田信吉「……ここでありますか?」

中条景泰「しかしここを取らなければ……。」

藤田信吉「……これを実現させる事は出来ません。」

中条景泰「我らが露払いをしなければなりません。それにこの作戦……。」


 上杉景勝も参戦します。

 上杉景勝は春日山を出撃。信濃川に阿賀野川と言った大河を越えた景勝が向かったのは攻略目標の水原城では無く……。

 浦城。

「申し上げます!上杉景勝!浦城に向け進軍!!」

新発田重家「性懲りも無くまたやって来たか。皆の者。各所に兵を伏せ、奴を城近くまで引き付けよ!!」

「おぅ!!!」

 しかし上杉景勝は城を遠巻きから眺めだけ……。

「示威行為でありましょうか?」

新発田重家「……負けた素振りを見せて油断させるか?」

「わかりました。」

 新発田重家。浦城を出撃。城の北、八幡で軽く一戦を交え……。

新発田重家「頃合いは善し!引き上げるぞ!!」

と隊を乱しながら退却を試みるも……。

「動く気配は見られません。」

新発田重家「何か企んでいるに違いない。皆の者。油断するでないぞ!」

「申し上げます。」

新発田重家「どうした?……ん!?」


 戻って天神山城。


藤田信吉「水原城でありますか……。」


 水原城は今の新潟県阿賀野市にあった城で代々水原氏が治めていたが断絶。そこで景勝が細越将監を城将に据えたが新発田重家に内通。そのまま占領され今に至っている。


藤田信吉「新発田の本拠地浦城からは離れていますが、水原城は阿賀野川の向こう岸。城攻めの最中に重家が来たら一溜りもありません。」

中条景泰「そのための殿であります。」

藤田信吉「城攻めを殿に?」

中条景泰「水原を攻めるのは我らであります。」

藤田信吉「その間殿は……。」


 浦城。

新発田重家「景勝自らが盾になるとは……。」


 水原城近郊。


中条景泰「浦と水原。多くの兵が駐屯しているのは勿論浦。ここから後詰の兵を出されては厄介。戦う事なく封じ込めるに越した事はありません。これを実現させるのに必要なのは……。」


 敵が救援を諦めさせるだけの兵力。


中条景泰「が必要となります。越後でその兵数を動かす事が出来るのは上杉景勝様をおいて他には居ません。故に殿には今回、別動隊としての活動をお願いした次第であります。目的は浦城の攻略ではありませんので、危険な湿地帯に足を踏み入れる必要もありません。後は……。」

藤田信吉「裏切り者の細越将監を討ち取るだけであります。」

中条景泰「一応降伏を打診しますが、断る事でしょう。」

藤田信吉「わかりました。雪が降る前に片付けます。」

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