表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/64

懸念していると思われるが

真田昌幸「氏直様は亡き信玄公の孫にあたられます。甲斐の方々もきっと喜ぶ事でありましょう。」

北条氏直「となると真田殿。」

真田昌幸「はい。」

北条氏直「懸念されている事があるのでは無いかと?」

真田昌幸「はい。これまで木曽と連携していました北の上杉への対処を単独でしなければなりませんし、南から徳川が迫っている事であります。」

北条氏直「まず私が甲斐には入るが、佐久にも兵を残す。理由は2つ。1つは補給路の確保。もう1つが……。」


 依田信蕃の行方。


真田昌幸「依田は生きている?」

北条氏直「奴は抵抗を止めてはいない。加えて……。」


 佐久に留まっている。


北条氏直「尤も山奥も山奥であるため、影響は無いと考えている。」

真田昌幸「放っておく。と言う事でありますか?」

北条氏直「憂いを断つためには攻め落とすのに越した事は無いが、正直難しい。ただ奴が居る場所は補給が難しい故時間が解決すると考えている。」

真田昌幸「……わかりました。」

北条氏直「木曽が居なくなった深志についてであるが、あそこに入った小笠原貞慶が……。」


 北条方になる事を表明し、酒井忠次の行く手を阻んでいる。


真田昌幸「なんと!?」

北条氏直「小笠原には、真田殿と共に北の上杉にあたるよう指示を出している。」

真田昌幸「しかしそうなりますと小笠原殿は酒井から……。」

北条氏直「徳川に抵抗する北条方は小笠原だけでは無い。もう1人居る。それが……。」


 諏訪頼忠。


北条氏直「諏訪、深志を押さえておけば真田殿を南から脅かす存在も無くなると考えるが、如何であろう?」

真田昌幸「御配慮痛み入ります。これで安心して上杉に備える事が出来ます。」

北条氏直「ただそうなると諏訪と小笠原への負担が大きくなる事が予想される。」

真田昌幸「はい。」

北条氏直「心配なさらないで下さい。真田殿は上杉の侵攻を防ぐ事に専念していただきますので。」

真田昌幸「ん!?伊那の国衆への調略を?」

北条氏直「勿論進めている。諏訪と伊那は叔父勝頼殿の実家。勝頼殿とは最後。あのようになってしまったが、それまでは良い関係を築いて来た。何とかしたいと言う思いがある。しかし私が最優先に考えているのは甲斐。私自らがすぐに。と言うわけにはいかない。その準備を進めている所である。」


 海津城。


直江兼続「……そうか。北条は甲斐を……。」

中条景泰「『上杉の主力は皆、北信濃に集結しています。が効果を発揮したのでは?』

との事でありました。」

直江兼続「しかし小笠原が攻めて来る恐れがある。備えを怠るでは無いぞ。」

中条景泰「わかりました。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ