表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/156

堰を切って

 藤田信吉は父康邦の時、山内上杉憲政が越後へ逃亡。以来藤田家は北条から氏邦を養子に迎え北条家の家臣に。その後、武田勝頼。武田滅亡後は滝川一益。織田家の内紛に巻き込まれ上杉景勝の家臣に。その間、本貫地を棄て越後に落ち延びなければならない苦難も経験。


中条景泰「上杉が安住の地の場となるよう取り組ませていただきます。」

藤田信吉「私も

『藤田のためなら、全てを投げ打ってでも。』

と殿に言っていただけるよう骨を折る所存にあります。」

中条景泰「ところで……。」


 この後、どうしましょうか?


中条景泰「赤谷を獲得する事により、新発田攻略の障害となるものは全て取り除く事が出来ました。外から新発田領内へ物資を運び入れる事は出来なくなりました。これを殿に連絡し、一度兵を引き上げていただきました上……。」


 堰を切ったら……。


中条景泰「新発田領内は泥沼と化し、記録的な凶作。大飢饉に陥らせる事が出来ます。そこで冬を越させ、疲弊仕切った所に兵を容れれば攻略は容易なものとなります。蘆名は伊達との戦いに気を取られ、赤谷奪還の兵を起こす事は難しく。同じ事は前田様と戦っている佐々にも言える事。」

藤田信吉「確かにそうすれば損害を限りなく零にしての奪取は可能となりましょう。しかし新発田領は蘆名にとっても大事な場所。前田攻めに注力したい佐々にしても新発田の存在は不可欠。となると……。」


 全軍を以ては無いにせよ、少なくない兵を越後に向ける恐れはある。


藤田信吉「伊達も先のいくさで少なくない被害を出していると聞いている。それは蘆名側も承知している。加えてこのいくさを主導したのは佐竹。伊達もおいそれと兵を動かせない状況にある。加えて津川の金上は蘆名の重鎮であり、越後方面の総責任者である。赤谷失陥をそのままにして置くとは考えられない。今、殿自ら浦城に攻め込んでいる。此度の戦は越後のほぼ全ての国衆が参加されている。ならば……。」


 ここで一気に方を付ける事を目指すべきと考えるが如何であろう?

 浦城近郊。


直江兼続「赤谷の奪取に成功しました。」

上杉景勝「うむ。」

直江兼続「藤田より

『蘆名が態勢を整える前に。』

との意見が出ています。赤谷の堰は中条が確保。大水の恐れはありません。ここは……。」

上杉景勝「うむ。ならば藤田に伝えよ。」


 藤田信吉に伝令を飛ばす。これを受け藤田は……。

 赤谷城。


藤田信吉「五十公野へ向かう。」

中条景泰「藤田殿だけでありますか?」

藤田信吉「うむ。中条殿は引き続き赤谷をお願いします。」

中条景泰「五十公野は浦の至近。本隊から回せば済む話ではありませんか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ