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比較的

 尾山城。


前田利家「大丈夫でありますか!?斯様な時に。」

直江兼続「いえ、我らは今、攻め込まれる状況にありません。比較的平穏な日々を過ごしています。どちらかと言えば忙しいのは前田様の方では無いかと?」

前田利家「まぁそうではある。ただこれは全て身内の不祥事。上杉様を巻き込む形となり申し訳ありません。」

直江兼続「6年前に私も経験しています。前田様に迷惑を掛けぬよう立ち振る舞う所存であります。」

前田利家「助かります。」

直江兼続「本日は此度のいくさに対する上杉の動き方について確認したいと考えお伺いした次第であります。まずは対佐々であります。」

前田利家「新発田が出て来ては?」

直江兼続「新発田が上越に出張った事はこれまで一度としてありません。自分の管轄を主張している場所で騒いでいるだけであります。これは……。」


 柴田勝家が魚津城を包囲していた時も同じ。


直江兼続「新発田の後ろ盾の一人伊達の目は蘆名に向き、もう一人の蘆名は実質当主不在。これで新発田が春日山を攻めて来たら大したものであります。その可能性を強いて探るとするならば……。」


 佐々成政が越後に乱入した時。


直江兼続「に限られます。ただその佐々の視線の先にあるのは……。」

前田利家「私の領域にある。佐々は私で対処する。上杉様に迷惑を掛けるような事はしません。もしお願いするとするならば……。」


 私が佐々に敗れ、この世を去ってからにしてください。


直江兼続「一応、寺島には国境付近の安全な所まで兵を動かすよう指示しています。」

前田利家「助かります。」

直江兼続「次に信濃についてであります。森様の一件があり、場合によっては。と考えていましたが……木曽を利用するとは思いも因りませんでした。そこで気になる点がありまして……。」

前田利家「私のわかる範囲でありましたらお答えします。」

直江兼続「木曽義昌寝返りの条件が……。」


 筑摩安曇ではありませんよね?


前田利家「これについては正直な所わかりません。ここと秀吉が居る尾張とは遠く離れています故。」

直江兼続「はい。」

前田利家「ただ1つ言える事としましては……。」


 羽柴秀吉は上杉景勝を蔑ろにする考えは無い。


前田利家「上杉様の権益を尊重する考えであります。先日の話。今の権益と新発田領。更には出羽は上杉様の管轄が物語っているのでは無いかと。つまり……。」


 上杉が羽柴と敵対しない限り、その条件が発動される事は無い。


直江兼続「これを聞いて安心しました。今日はもう1つあります。それは……。」


 真田昌幸が羽柴秀吉の家臣となる事を望んでいます。

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