表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/146

退いているのは

 暫くして……。


出浦盛清「小笠原信嶺の姿はありません。保科は居ましたが、小野宿にまで後退しています。」

高坂昌元「我らを誘い出すために酒井が出張ったわけでは無い?」

出浦盛清「そう見て間違いありません。しかし我らは木曽とのいくさに疲れています。しかも相手は酒井忠次。仮に三方から囲い込んだとしても……。」


 跳ね返される恐れがあります。


高坂昌元「ん~~~ん。悔しいが芋川にせよ島津にせよそして私もそうであるが、得意としているのは守りいくさ。攻めいくさは得意では無い。一方、酒井は徳川のいくさのほぼ全てに関わっている。特に亡き信玄公とのいくさは常に徳川が劣勢であったと聞く。そこを潜り抜けて来た酒井と戦うのは……。」

出浦盛清「私もお勧めする事は出来ません。ただこのまま睨み合いを続けるのも芸がありません。ここは……。」


酒井忠次「ん!高坂が私に会いたい?」

「はい。上杉の使者から申し出がありました。」

酒井忠次「しかし我らは今こうして相対しているでは無いか。」

「はい。これについて上杉は

『徳川と戦うつもりはありません。』

との事であります。」

酒井忠次「うむ。わかった。」


 暫くして……。


酒井忠次「わざわざ我が陣所に御足労いただきありがとうございました。」

高坂昌元「此度は互いの意思疎通に齟齬があり、斯様な事態になりましたが徳川様と上杉は共に織田大名。戦う理由はありません。殿は徳川と和を結び、信濃の安定化を図りたいとの考えにあります。そのためには……。」

 

 境を定める必要があります。


高坂昌元「今のこの場所を以てと言うのが自然かも知れませんが……。」

酒井忠次「流石にこんな三方を囲まれた場所が境では……。同盟関係とは言え、安心して田を耕す事が出来ません。」

高坂昌元「我らとしましても、折角米が獲れる場所を。となってしまう恐れがあります。そうなりますと……。」


 今、保科正直が居る辺りが妥当では無いかと。


酒井忠次「小野宿か……。小野宿の権益は?」

高坂昌元「徳川様で。こちらとしましては小野宿に出入りする事が出来れば、それで十分であります。」

酒井忠次「深志一帯の平は上杉。それより南は徳川と言う解釈で宜しいですか?」

高坂昌元「はい。それでお願いします。」

酒井忠次「北条方となっている諏訪については?」

高坂昌元「依田殿に委ねられたと聞いていますが。」

酒井忠次「それを聞いて安心しました。」


 戻って。


芋川親正「高坂。お疲れ様。」

島津忠直「しかし驚いた。依田が亡くなるとはな……。」

高坂昌元「いくさで起こった事。仕方無い。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ