表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/81

赤い髪のプール破り

近頃プール破りが出没しているらしい。

意地でも驚かないからな。


「プール主に勝ったら看板もらえるの?」

「プール主ってなによ」

橋本。

「看板ってなんだ」

俺。うん、無理。

千種はときどきアホの子になる。

それも可愛い。

「幸平もお馬鹿の仲間?」

「再試験だったよな?」

OK…傷つけ合うのは止めよう。

あっけに取られる大杉姉弟。


噂を最初に聞いたのは大杉姉。なんでも赤い髪の女性が公営プールのセンターコースで、辺り構わず全力で泳ぎ散らかしたあと、あっと言う間に消えたらしい。

「むしろプール某仔馬?」

字まで違うぞ千種。暴行魔な。

近況を東京のコーチだった人にしたところ、怪事件だとしてちょっとだけ話題になってるらしい。


次が橋本。やっぱり地域の知り合いに連絡をした際に同様の話題が出たらしい。

「橋本に知り合いいたんだ」

「あたしにだって選手権に付き添ってくれるコーチくらいいたわ。その人くらいだけど」

不憫だな、橋本よ。黙ってりゃ美不良少女なのにな。

そして尻をつねるな、千種。

痛いです。


御地の出来事から一週間後の大杉宅(俺は引っ越しと言う名の強制連行で千種邸居候中)で橋本は騒いでいた。

野球以外は無口な光太郎、内気な美樹、基本は静かなること湖のごとし千種、だからいつの間にか橋本が中心になる。

ムードメーカーって大切。


美樹は(大杉だと弟も含めるから呼び名が美樹になってた)高高へ、光太郎も近くの中学へ無事編入した。光太郎は病院に毎日通いながら、高高の野球同好会にこれから時折参加するらしい。付属病院が高校のすぐ近くだからね。にしてもこれは同好会の癖に青田刈り?

ナカジマのニマニマした顔が浮かぶ。


美樹はフィットネス教室と言う名の女子水泳部へ。なんでも実績がありすぎて、逆にアルバイト制限がかかったらしい。行朝さんの配慮によるものだろう。なんか姉ちゃんの設立する予定の基金に多額の寄附が寄せられる見込みがあるらしい。そうでなくてもあの夫婦稼いでるからなあ。


っと嫌らしい話でなく、赤い髪のプール破りの話が続く。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ