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高良フェノミナン/phenomenon〜キイロバナのまわりに咲く  作者: ライターとキャメル
第3章:ツガイ

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葉の危機感8

「いちゃつくな、バカップル」

「いいんですか?」

「あたしがいただきます、そう言うことだね?」

「歯ごたえ…ありました♡」

 あちゃー、ハートマーク見えた。千紗さんになんて言おう。

「幸平、もしかして…ごちそう様したの?」


 我慢ならんとばかり

「この医院の前で待ち合わせって千種が傷ついていいことあるの?」

「千種ちゃん、どうなの?」

「早かれ、遅かれ、です」

 気合い入った女だなと私は舌をまく。

「いいのね?」

「今日でなくていいです。いつか…教えてください」

「じゃ30分下を向いて…シリトリ」

「マジかよ、姉ちゃん」

 その後30分、『キミヨリ』縛りと言う謎のしりとりが続いたのだった。


 ヒロインの私を差し置いて圧勝した千種ちゃんに再戦を挑むべくド○○○んしりとりを提案し、軽く二人に一蹴されて私は泉田先生に電話をする。

 挨拶もそこそこに(お土産買い忘れたから)、二人のサボりを連絡する。二人と○○産婦人科の前にいますが、ほんの偶然ですとほのめかし、

「もしなにかありましたら」

「言わんでいい。任せなさい」

 はいはーいと受け合ってくれた。なぜ軽い。


「おりょ?千種?幸平くん?謎のビショビショ?

 」

「美少女?美女?ロリ姉さん」

 通りかかったロリっ子(にしては妙に色気のある子だ)に戦いを挑まれたので、軽く圧勝。

「俺の姉ちゃん」

「幸平くんの?保護者つきでうちに求婚かい?」

「この流れもういい」

 面白い子だけど今日はごめんなさいね。

「千種ちゃん?」

 目で確かめるとうんと肯く。

「ははあ。葉さんって人だね、千種」

 いいお友達がいるのね、私の義妹には。

 …………私もほしかったな。

 まっいっか。サボってもなんのやましい……ことだらけか。

「また()()ね、千種」


 ………そろそろいいかな。

「さっ、行くわよ」

「それ聞きたかったんだ、どこ行くんだよ姉ちゃん」

「早名神社」

 二人は顔を見合わせ不思議そうに後に付いてくる。

(まだ道を覚えていたんだ)

 肌がピリつく。思い出すと胸がムカつく。

 千種ちゃんを巻き込まないように。

 私が解放してあげる、このクソッタレな装置から。



今まで出発しなかったのは葉さんが渋ってたからですね

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