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高良フェノミナン/phenomenon〜キイロバナのまわりに咲く  作者: ライターとキャメル
第10章:三馬鹿、三人娘、三姉妹

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雨の夕べの噂話(後編)

「その橋本姉妹の姉さんって金髪の人だろ?俺あー言う強気な感じの人苦手っつーか」

「…たぶん繊細な人じゃないかな」

 ?光太郎、何を知ってる?


「美人でいったら早名先輩の次だよな。スタイルめっちゃいいし」

 そう言う評価もあるのか。確かに手足長いもんな。「背泳ぎ」って感じする。陸上で言うと走り高跳びみたいな。


「で、その妹さん、やっぱり」

「銀色」

「えっ?」

「染めてるらしいけど、アッシュグレーっての?」

「中学生でか」

「理由とか聞いてないから、見た目だけの話な。おまえたちも橋本先輩は分かるよな」

「美人」

「金髪を銀髪に変えて、幼くした感じだ」

 名前を覚えることは壊滅的なのに、描写はうまいのか光太郎。


 ちらとキントキさんを見ると興味津々で三人組に聞き入っている。


「それよりすっげぇ美人の子はどうなんだ」

 姉妹して()()()()扱いされる運命か…。来週橋本になにかおごってやろ。


「んー…」

 光太郎が言い淀む。

「なんかいろいろ振り切っている人」

「どういうことだ?」

「嫌いなものは嫌いだし…好きなものは好きって…」

「当たり前じゃん」

「えっと、貫く?なんかそんな感じ」

「カッコいいな」

「幸平先輩一筋だったって言ってたし」

「川上先輩が『早名くんはハーレム作るのが夢らしいよ』って言ってたな」

 おい川上ぃ。


 風評被害だろ。キントキさんは頷いてこっちを一度見た。


「貫く先がいいか悪いか、好きか嫌いかは見てる人次第だろうな」

「なんだ、それ?」

 さすが光太郎(ピッチャー)だ。的確に読んでいる。

「美人なのは間違いないよ。見たことない」

 美也子もすげーな。

「おぉ。おまえがそこまで言い切ることないもんな」

「紹介してくれよ」

「幸平先輩に頼んでみろよ」

「なんでだろ…幸平先輩に悪いような気が…」


『女神様』の逆鱗に触れないでいてくれよ…おまえら…。

 キントキさんは今度は明らかに俺に向けてにこやかに笑った。千種の古い友達だもんな。


「二人とも高良に行くみたいだよ」

「じゃあ同級生になるのか」

「楽しみだよな」


「で、折井先輩」

 …やっぱり出ちまったか。なんだかんだ野球愛好会のマネージャーが一番接点あるもんな。

 若葉と言えばそのたわわな…。

「やっぱりおっぱ…」


「幸平」

 柔らかな声が耳に届く。

「千種。こっち」

 練習を終えてマネ仕事のあと千種と合流する手筈だった。入り口から千種が近づいてくる。


「幸平さん、いつから?」

 素早く俺に近づいた光太郎は小声で俺に問う。 

「『女神様』の当たりから」

「ほとんど最初からじゃないすか」

「忘れよう」

「はい…」

「お互いの安全のためだ」

「了解す」


 千種は俺と光太郎、キントキさんを見比べ

「珍しい組み合わせね」

 と言い、俺の隣に座って向かいのキントキさんと話し出した。


 英米はとっくに逃走していた。

噂話はいけないことなんでしょうけど、少し背徳感を感じさせます。次話からヒメ、マロ、キントキ三人娘。最初からいるのに初めて触れていきます。

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