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後輩6-3(一ノ瀬麗視点)

前話に引き続き麗視点となります。次回からは通常通り優視点にもどります。

「わかりました。いつまでに結果が必要ですか?」


「明日の昼休みにくれるかしら」


「わかりました。1日あれば余裕です」


結構無茶なことを言っているのに、宮根さんはあっさりオッケーをしてくれた。


「流石ね。じゃあよろしく頼むわ」


これで明日が楽しみになったわ。


午前の授業がおわり、昼休みになる。


「1年1組一ノ瀬さん、お客様が来ているので応接室まで来て下さい」


応接室に入ると調査会社の宮根さんと東雲がいた。

宮根さんは相変わらず美人でスーツが良く似合うな。調査会社で働くよりもモデルのほうがあってるんじゃないかといつも思う。


「ご苦労様、急に頼んで悪いわね」


「いいえ、年中無休ですのでいつでもお使いください。しかし今回の依頼は驚きました。こちら結果になります」


「ええ、ありがとう」


一通り内容を確認して、にやけがとまらなくなった。特にあの美貌で男子校に通っていたなんて驚きだ。


「やっぱりあってたわね。事前に言った通りこの内容については他言無用でよろしくね」


「もちろんです。こんなこと言って良いと言われたとしてもだれにも言えないです」


たしかに女子校に男がいるというのは普通に大問題なので言えないだろう。


「まあ、そうよね。東雲、あのモデルは伊澤さんでいくわ。今週の土曜日から撮影だから準備しておいて」


「資料の写真を見たときに、モデルを頼むんじゃないかと思いましたけど向こうの合意を取る前に進めて良いんですか?」


「大丈夫よ、絶対断れないから。そのために男っていう証拠を掴んだんだから」


「本当に手段を選ばないですね」


「当たり前でしょ。欲しいものはどんな手を使っても手にいれるわ」



教室に戻ると私の唯一の親友である葵が近づいてきた。


「麗ちゃん、さっき放送で呼ばれてたけどなんかあったの?」


「うん、ちょっと仕事関係の人が来てたから、呼び出されてたの」


「お仕事忙しいんだね」


「そんなこともないけど、今すぐ結果を知りたかったから学校に来てもらったの」


「そうなんだ、珍しいね」


「うん。今回の仕事は結構イレギュラーだからね」


「そういえば葵って伊澤先輩と寮一緒よね?」


「うん、そうだよ」


「伊澤先輩ってどんな人?」


「うーん、伊澤先生の妹」


「ほんとにぶれないね。先生のこと好きすぎでしょ」


本当は弟なんだけど流石に葵には言えないよね。


「当たり前でしょ。先生が寮長をしているからあの寮を選んだってくらいには好きだからね」


「まあ真面目に答えるなら伊澤さんは人当たりが良くて優しい人かな。五條さんはともかくあまり人と馴れあわない天野さんや十川さんとも仲が良いみたいだし。まあ伊澤先生に名前で呼ばれてるのは気にくわないけどね」


それは姉弟なんだから当たり前なんじゃと思いつつ言葉を飲むことにした。


葵は自分の思ったことは結構はっきり言うタイプだから本心で言っているだろう。まあ葵のあの言い方からして悪い人ではないらしい。これでモデルに誘うことに完全に躊躇がなくなった。

読んで頂きありがとうございます。


本当は1日で調べた宮根にジェバンニネタを使おうとしましたが古すぎて伝わるか自信が無かったのでなくなくカットしました 笑


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