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後輩6-2(一ノ瀬麗視点)

今回の話は優にモデルを頼む日から少し前の麗視点になります。

「麗様、流石にこんな条件の人は見つかりませんよ?」


私の使用人兼マネージャーの東雲が呆れたような口調で私に言ってくる。


「そんなことはわかってるけどできるだけ妥協したくないのよ。新ブランドの立ち上げを任されている訳だし」


「そうは言いましても、女の子らしさがあり、肌も綺麗で美意識も高い、できれば普段から女の子の格好や化粧をしている人で、人を惹き付けるものを持っている。

こんなの高校生なら女でもきついですよ。

案の定、ジェンダーレス男子の有名モデルを全員チェックして該当者0ですし」


「あんなやつら私がかつら被ってモデルやったほうがましなレベルよ。私と並ぶコンセプトにしたいから変なやつだとだめなのよ」


そこから1週間、有名モデルだけではなく無名モデル、SNSで自撮りをアップしてる素人など様々な人をあたったが私が欲するような人は一人もいなかった。



仕事だけやっているわけにもいかないので今は学校にいるが今日は特につまらないな。

元からイベントごとに興味が無いうえにこの生徒会選挙はレベルが低くて退屈だ。どこかで聞いたような公約をただ暗記して話しているように感じてしまう。そんなものは誰にも伝わらない。

最後までこれなら無記入で出そうかなと考えていたら十川先輩が登壇していた。


十川先輩はやっぱり美人だな。初めて会った時にモデルやりませんかと誘ったけどあっさり断られたんだよね。


十川先輩が推薦してる人って、葵が言ってた伊澤先輩かな。初めて見たけどかなり美人だな。


今までの学園美人ランキングは

私、十川先輩>天野先輩>葵>>>>その他くらいだったけど、

私、十川先輩>伊澤先輩、天野先輩>葵>>>>その他になったね。


十川先輩の演説は他の人よりも短いシンプルなものだったが今までの立候補者の誰よりも上手であり、自分の言葉で話している感じがした。十川さんが立候補者ならみんな投票すると思う。


十川先輩の演説が終わり、伊澤先輩の演説の番になった。


あれ?あの歩き方、もしかして男じゃない?でも顔や声などは完全に女の子だ。自分の直感では間違いなく男なのに完成度が高すぎて思わず女の子なんじゃないかと思ってしまう。


演説の声、表情の作り方、演説の組み立てかたも他の立候補者とは全然違う。かなり練習もしているだろうし、人を惹き付ける何かを感じる。


ついに見つけた。もし本当に男の子だったら私の理想のモデルだ。まさか女子校で男性のモデル候補が見つかるとは思ってもいなかった。


選挙が終わりミスコンが始まり当然私は選ばれた。

でも、今の私にとってミスコンなんて全く興味がない。

早く終わらせて伊澤先輩に話を聞きたい。


ミスコンが終わり、伊澤先輩に話しかけようと思ったらすでに縦ロール先輩と何かを話していた。


「私が努力だけのやつに負けるわけがない」


この人頭が悪いな。努力しなければ力は手に入らないし仮に才能があっても努力しないと開花しないから意味はないのに。

私はみんなから元が良いからモデルやれていいねとか言われているが私の努力がなければモデルを続けることなんてできないし、努力しているからこそ自分の綺麗さに自信がある。

ちょっと腹が立ったので言いたいことだけ言って縦ロールさんを天野先輩に任せる。


やっと伊澤先輩と話せたけどこんなに人がいるところで、男の子ですよね?なんて聞けるわけがない。理想のモデルが見つかってテンションが上がりすぎて全然考えてなかった。


とりあえず誤魔化して明日の放課後にまた話をさせてもらうことにした

証拠を掴む時間も取れるし丁度良いだろう。


そうとなれば善は急げだね。私はすぐに人がいない場所に行き、調査会社の宮根さんに電話をかける。


「もしもし、久しぶりね宮根さん。早速だけど堀江学園2年の伊澤優さんについて調べて。知りたいのは性別。大事にならないように他言無用で進めてほしいのだけど」

読んでくださりありがとうございます。


毎日投稿する予定でしたが昨日は投稿することができなかったので今日は2話投稿します。


今日もう一話投稿する話も麗視点になります。

この話が面白い、続きが気になると思ってくださったらブックマークや評価をお願いします。


追記(09/07) 東雲の役職を部下とかいていましたがマネージャーに変更しました。

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