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46 国王様の呼び出し。

ニーナの歳が5歳になってました。6歳に変更しました。2019/04/09

5歳で正解でした。。

元に戻しました。。

 10歳になった夏のある日、俺は突然国王様から呼び出された。


 決して無礼な一方的な呼び出しではない。使者の者がいきなり跪き、国の危機なので是非王都までお越し頂きたいとの事。馬車の手配と途中の宿の手配もしているという。おそらく、前回のように『だが、断る!』と言えば国王自ら乗り込んでくるだろう。。

 俺は、国の一大事に王様が王都を離れる訳にもいかないかと思い、今回は自らが王都へ向かうことにした。


 シルフィーは10歳、ニーナは5歳になっていた。シルフィーは、ますます大人っぽくなり、ニーナは幼女から少女へとジョブチェンジしていた。


「ご主人様、ニーナも連れて行ってもらえるのですか?」


 ニーナの喋り方も、幼い感じが無くなってしまった。少し残念でもある。自分が奴隷から解放されたことを今ではしっかり理解している。それでなのか、俺に対して主従の関係を取っている。俺は妹くらいに思っているのだが。ただし、甘えモードに入ると結構わがままになってしまう。


「当然、ニーナも連れて行くよ。もう立派なPTの戦力だしね。」


 ニーナは、攻撃魔法に特化した神獣だ。そして、まだまだ威力は小さいけど神通力も使える。まだ5歳なのでギルド会員には登録できない。俺たちのPTは登録上は二人だが、実際は三人で行動している。ただし、ニーナは魔物専用の戦力だ。人間相手だとすぐに殺してしまうから。


「よかったですね、ニーナ。」

「はい姉さま。嬉しいです。」


 シルフィーとニーナは実際の姉妹のように仲が良い。

 シルフィーはあれから支援魔法のエキスパートとして成長した。あらゆる結界から、支援魔法、簡単な攻撃魔法まで何でもこなすオールマイティーな戦力である。そして怒らすと怖い。俺でも怖い。。シルフィーが怒ると、森が怒るのである。。さすが、森の加護を受けた女。そして、いまでも俺の彼女である。抱きしめた事しかないけど、ちゃんと相思相愛だぞ。


 まったく、異世界に来てステータス最大を貰ったのに、いまだにシルフィーには勝てる気がしない。もちろん、ステータス的には俺が圧勝するが、精神的には完敗である。まったく俺って無双できていない気がするんだが。。



 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇



 さて、時は少し流れて馬車旅の途中。馬車に乗り込んでいるのは、俺達三人のみ。護衛は必要ありませんと丁重に断った。一緒にいるのは御者のみである。王族の専用馬車で移動しているので、これを攻撃してくる馬鹿な盗賊などはいない。魔物は襲い掛かってきた奴のみ俺が討伐している。といっても、急いでいるので、穴に落として生き埋めにするだけだが。


 そして俺たちは領都経由で王都に初めてやってきた。


 王都は、領都から北東の方角に5日ほど馬車で走った所にあった。さすがに王様が住んでいる場所だけあって、防御がしっかりとしている。都市部を巨大な石の壁が囲っていて、門は東西と南にある。北側は山があり、山の北側は絶壁になっている。とても北側から攻めることはできないだろう。自然の要塞にふさわしい場所だ。その山の頂上にお城がそびえ立つ。山の南側斜面から裾野が全て城下町となっている。


 俺たちの馬車は南の門から入り、そのまま北の山へ向かっている。門もフリーパスで入れた。さすが王族専用の馬車だ。城の周りは堀があり、城門の前に橋が架かっている。いざという時はこの橋が持ち上がる仕組みなのだろう。俺たちは城の中まで馬車で入っていった。


 いよいよ、王様と謁見である。俺はもう王様は顔見知りだが、今は立場的に向こうが上。俺は、御使い様としてではなく、冒険者として参ったのだから。俺たちは城に入るとすぐに謁見の間へと通された。どうやら王都に到着した時点で、城へ早馬が行ったようだ。王様自ら待っている状態であった。

 謁見の間に入ると、国王様、その部下の多くの大臣達が跪いていた。。これは、流石に予想していなかった。。


「御使い様、わざわざ遠くから足を運んでくださり、誠にありがとうございます。」

「お待ちください、立場が逆です。今日は冒険者のひとつのパーティーとして参ったのです。どうか、お立ちください。」

 と言うと、俺たちは逆に跪いた。


「え?」

 王様は唖然としている。


「いや、ですから我々は冒険者です。あなた方貴族に頭を下げられる所以はありません。」

「しかし、女神様のご意向をお聞きしたいのですが・・。」


 この王様は基本的に勘違いしている。女神様に俺から問う事はできない。女神様の指示があるときのみ、御使い様は動くのだ。


「あの、女神様の神託があれば、人間など関係なく俺はその問題を直接解決しに行きます。例えば、この国が何処かから攻められたとしましょう。女神様が敵国を討てと仰れば俺は単身で敵国に出向いて滅ぼします。しかし、今現在女神様からの神託は何もありません。ですので、私はただの冒険者として現在の国の危機と言うその状況を聞きに参ったのでございます。」


「う・・・、女神様から神託はありませんでしょうか・・?」

「はい、何もありません。どの様な状況なのかお話しいただけますか?」

「は、はい。この国の東の隣国、レネア王国が宣戦布告をしてきたのです。現在、外交でなんとか治めようと努力していますが、近いうちに決裂する予想です。そうなれば、この国は戦争状態に入ります。」


 ふむ、予想通りである。


「あのですね、女神様は人間同士の争いなどまったく興味はありませんよ。」

「ええ!?」

「まったく見向きもしないと思われます。そもそも、女神様は人類だけを管理しているのではないのです。この星に住むすべての生き物を管理しているのです。その中の人類が、お互い喧嘩をして数が多少減ったとしても、全体的にバランスが変わらないのであれば放置するでしょうね。」

「そ・・・、そんなぁ。。」


 王様は、唖然として両膝を地面につく。


 しかし、当然のことである。女神様がわざわざ人間の戦争のためにお力を使うことなどありえない。人間の分際で女神様にすがろうというのが、そもそも大きな間違いなのである。














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