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43 ディジー村2

 オークの集落を壊滅させた俺は、夕方くらいまで眠りについていた。村で布団が売っていないか聞いて来ればよかったと後悔している。魔力は、半分以上は回復しているが、まだまだ体は万全の状態ではない。

 リビングにでてみると、シルフィーとニーナが夕飯の準備をしていた。今日の夕飯はなんだろう、近づいてみると、ニーナが卵をヘラのような物でぐるぐるかき混ぜていた。お手伝いしているらしい。何故か、遊んでいるようにも見えるけど。。


「目が覚めましたか?気分はどうですか?」

「おはよう、シルフィー。うん、だいぶ魔力は回復してきたけど、まだ少し体は重い感じかな。」

「ご主人しゃま、ニーナたまごかきまぜてるんだよー」

「そうかすごいなぁ、お手伝いできるなんて偉いぞ~」

「えへへー」


 今日もニーナは元気だ。シルフィーはニーナが手伝ってくれるのが嬉しいみたいだ。

 今日の晩御飯は、ご飯とハンバーグ。あと、サラダが付いていた。サラダはシャキシャキとして美味しい。ハンバーグは、中にチーズが入っている。これはニーナも大好きな料理だ。ナイフを入れると、肉汁があふれ出てくる。今日のシルフィーの料理も最高だ。


 ご飯を食べ終わった俺たちは、明日の事をみんなと話し合った。明日村に戻ると、すぐに完了のサインをもらい、すぐにリオに向けて村を出発する事になった。ああ、村で布団の購入を忘れない。大体の方針が決まったので、俺達は順番に風呂に入り部屋に戻った。


 俺は、夕方までぐっすり眠ってしまっていたので、全く眠くない。

 仕方がないので、俺はしばらく魔力操作の練習を始めた。土をこねた粘土のような物を土魔法で作り、それを魔力操作で変形させていく。

 魔力操作とは、物質を動かしたり変形させたりする力だ。魔法を誘導して敵に命中させるためには、魔力操作の技術がいる。変形に関しては、結界の形など変形させる時に使う。魔法を発動する時は、頭でイメージをしたものがそのままの形で出現するが、一度出現した物質の形を変形するのは魔力操作の力である。

 俺は、一度見たものはいつでも思い出せるので、いつでも頭の中に精巧な写真のような被写体を作ることができる。それを見ながら手元の粘土を変形させていく。この変形は器用スキルが利用できるらしく頭の中の精巧なイメージがそのまま粘土に精巧に再現されていく。俺の手元には、ひとりの女神様があった。思わず跪きそうなほど全く瓜二つの女神様の像ができてしまった。


「これはまずい・・・、もう形を崩すことも捨てることも俺にはできない。こんな精巧な女神様を作るんじゃなかった。。」


 器用スキル・・・・、恐るべし。

 俺は、この女神様の像に毎日祈り、感謝をすることにした。俺は、とりあえずリビングのテーブルに置いてその日は眠りについた。そのうち、祭壇のような物も作らないといけないかなぁ。


 次の日、朝起きてリビングに行くと、シルフィーが女神様の像に跪いていた。。

「し、シルフィー何しているの?」

「え、あれ。この女神様の像を見ると、つい跪いてしまいました。」


 うん、どうやらとんでもない物を作ってしまったらしい。朝起きて、こうしてみてみると、どうもオーラのような物を感じる。元はただの土なのに。。とりあえず、俺も女神様の像に跪いて一緒に祈った。感謝を込めて。ニーナも見ていたのか、マネして祈っている。うん、良いことだ。

 しかし、ひとつ問題があった。この像ってアイテムボックスなんかに入れても大丈夫なのだろうか? 罰とか当たらないだろうか?なんか、怖くなって俺は女神様の像だけはアイテムボックスに入れないようにした。これはやはり、家に持って帰って祭壇を作ってそこに祭っているべきだろう。

 いや、まてよ。このログハウスの専用の像にしてはどうか? だってそうだろう、依頼の度に、家から女神様を持ち歩くなんて。。それこそ、手が滑って落としてしまったら目も当てられない。寮に帰って、寮専用に祭るための女神様の像を、もう一体作る決心を俺はした。


 朝食を済ませ、俺達はログハウスを収納して村へと向かった。

 村に着くと、そのまま村長の家に依頼完了の報告に行く。

「村長さん、オークの集落がありました。話が違います。」

「え、そうだったのですか。やはり、討伐は無理だったのですね。。」

「え? いや、集落は壊滅させました。ただ、集落があったことはギルドに報告させていただきます。」

「え、そんな二人で集落のオークすべて倒せるはずがありませんよ。。何か証拠がないと完了のサインもすることはできませんね。。」


 この村長、本当は集落があることを知っていたのではないのか?集落があるなんてギルドに言えば、普通はB~Cランクの依頼となる。お金も莫大にかかるだろう。しかし、完了のサインをしないのは困る。


「いや、倒しましたけど。すべてここに出すのはスペース的に無理ですよ。10匹ほどでよろしいですか?」

「いえいえ、もういいですよ。手ぶらで帰ってきた時点でわかってますから・・・。」


 ああ、俺達にアイテムボックス持ちがいることを知らないからなぁ。


「シルフィー、あの一番強そうなのと、オーク9匹出せる?」

「はい。では、こちらに出しますね。」

「え?何を言っておるのじゃ?」


 村長がそんな事を言った瞬間、俺達の目の前に、オーク将軍とオークが9匹積まれて出てきた。これで証拠には十分だろう。

「な!?」

 村長はしばらく固まってしまった。はやくサインを欲しいのだが。しばらく、待っていると村長は再起動した。

「これだけ見せれば証拠としては十分でしょう。こちらにサインをお願いします。」

「い・・・、いや。これがあの集落のオークとは限らんじゃろう・・。サインはできんな。」

 このおっさん、集落のオークはすべて倒せていないと思って、依頼達成にしたくないのではないのか・・・。結構性根が悪い男なのかもしれない。。


「どうしても信じられないなら仕方がないですね。。シルフィー後ろの広いところに全部だしてもらえるかな・・・?」

「はい、別に収納するのも一瞬ですから、問題ありませんよ。」


 シルフィーは、40匹のオークをピラミッドのように積み重ねてドンッと置いた。それを見た村長さんはまた動かなくなった。


「村長さん、早くサイン。」


 すると、口を開けたままコクコクと首を縦に動かしサインをしてくれた。


「じゃ、また収納してくれるかな。ごめんね、メンドクサイのに。。」

「いえ、大丈夫ですよ。」

「ああ、村長さん、この村に布団とか売ってないですかね?」


 村長さんは、まだぼーっとしているが、俺は体を揺すって無理やり現実に戻す。


「え?はい、なんですか?」

「布団です、布団。この村に売ってないですか?」

「あ、はい。寝具ならここをまっすぐいった・・・・」


 どうやら寝具を売っているお店があるようだ。俺達は礼を言ってそのお店に向かった。村長さんは、まだ呆然としているがもう相手にしていられない。とっとと帰るぞっ。

 俺達は、とりあえず三人分寝具一式を買った。これで快適な野営生活が送れる。俺達は、村を後にした。



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