1話ー①『お前・・・哀れ過ぎん?』
『やぁ、神だよ』
「あ、どうも」
まるで友達にでも話しかけるかのように、気軽に、楽しげに、明るく話しかけてきた自称神。
それは突然やってきた
『突然だけど、君、死んだから。』
まるで挨拶を交わすように、手を振るようにいった。
『だけどさ、君の死に様がさ・・・だね』
性別不詳の自称神は言葉を濁し言った
『脚立から落下し、バケツに頭を突っ込み、窒息し、なんとか抜け出したものの黒塗りの高級車に追突してしまう。
バケツをかばいすべての責任を負った黒田に対し、車の主、暴力団員「ちょっと待ってもらえますか?」なんだよいいところなのに。』
「どこからが嘘ですか?」
『んっとねぇ、それはねぇ、なんとか抜け出したところからだね。』
「6割くらい嘘だったなおい」
『まぁ、だいたいわかったでしょ。』
「まぁ、わかりましたけど。」
『でな、ここで提案なんだけどな、この死に様、変えたくない?』
「いや。別に」
『何でだよ、話進まないよぉ!!、変えたいって言えよぉ!!』
「大人の都合なんて知らない。」
『この痛ましい事件はもちろんテレビで報道される、そうなればお前は一躍笑いものだ、お前だけじゃない、お前の家族にも迷惑がかかることになる、嫁、子供、親、親戚、この何人もの人生をめちゃくちゃにしかねないんだぞ?いいのか?いぃぃいぃぃのぉぉかぁぁぁん!?』
「わかったよっ!やめろよそういう子というの、怖いなぁ。」
『よっしゃあよく言ったぁぁぁ!、では続きといこうか。』
『君には、とある世界を救ってきてほしい』
「・・・」
『わぁ~、なんかめっちゃ酸っぱそうな顔してる』
少し心配そうな顔を浮かべる自称神。
「できる分けないでしょ、俺が何か知ってますか?人間で掃除屋ですよ?何から救うか知らないですが、無理ですね」
断固拒否の意を示す黒田
『そう言うと思ってました、えぇ。』
そう言うと神はポケットに手を突っ込みとあるものを取り出す
『これを授けよう!!』
「何ですかこれ」
『カミートフォンだ』
「スマー○ォンですね」
『そんなのはどうでもいい、受け取れ』
「まるで将棋だな」
『やめろ!スマホ太郎の名を出すな!』
「まずどういった世界で何を何から救うのか、そこから説明しやがれください」
『長くなるヨ?』
「いいから、早く話せよ」