第7話
朝目を覚ますと、あの彼に告白される日に戻っていた。
私は遅刻しないように準備をして、待ち合わせの場所に向かった。
先に来ていた彼と合流して、何度も繰り返したデートを、今日もした。
でも、私はとても今日のデートを楽しんだ。繰り返した中で一番楽しんだ。
そして、例の告白。
「実は今日言おうか悩んでたんだけど、この気持ちを抑えられなくなったから伝える。
好きです。僕と付き合ってください」
私は悟っていた。神様が、なぜ付き合う前の今日にタイムリープさせるのか。
私たちにとって「最良の結末」とは何か。
私は覚悟を決めて、口を開いた。
「ごめんなさい。私はあなたのことが好きだけれど、この好きは、友人としての好きだから。貴方と男女交際することはありません。」
すると彼は悲しそうな顔で言う。
「分かった。ちゃんと返事をしてくれてありがとう。でも、付き合ったら、上手くいくと思ったんだけどな。」
彼と別れた後、振ったのは私の方なのに、涙が出た。私も彼のことが本当に好きだった。
でも、付き合って、もっと好きになってから別れるのは、もっと辛いことだとよく分かってしまったから。
だから、さよなら。私の愛しき人。




