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第6話
朝、携帯のアラームの音で目を覚ました。私はすぐに日付を確認する。
「戻れた。」
また、あの彼と付き合い始める日になっていた。
「今度こそ、間違えない。」
私は気合を入れ直し、彼と待ち合わせの場所に向かった。
1回目のタイムリープした時と同じように、待ち合わせにも遅刻せず、ご飯を一緒に食べてから映画を見て、デートした。
「実は今日言おうか悩んでたんだけど、この気持ちを抑えられなくなったから伝える。
好きです。僕と付き合ってください」
彼は同じ事を言う。そして私も同じ事を言う。
「私も貴方のことが好きです。こちらこそよろしくお願いいたします。」
それから時間が経ち、1回目のタイムリープで別れた日になった。
私はドキドキしながら携帯を見つめていたが、一向に鳴る気配がない。
しかしながら、私は安心できなかった。
何度やり直しても、別れる事を先延ばしにするだけで、「最良の結末」にたどり着くことはできないんじゃないだろうか?
私の懸念通り、やはりその1週間後に、彼から別れを告げられるのであった。




