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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
レオンバロン皇国編
97/126

第76話:レオンバロン皇国への外交の誘い

<ユーエリア視点>


シンフォニア教国の吸血鬼騒動から1カ月経ちました。

あれからヒデトはユーエリア商会の従業員として働いています。

200年前の地球の日本(江戸時代)で商人のバイトをしていたらしく、

計算のレジなどをスムーズにこなしてくれます。

それとヒデトとイノーゼの母親エリーゼと従僕のアロンも

『ピュアスーパープルーン』を食べて徐々に人間に戻っているようです。

その果物を私も錬金術での作り方をウィキに教わって作り量産しています。

材料の1つである聖者の血はイノーゼの血を拝借しました。

イノーゼの力がチートなのかかなり効き目が強い物ができましたw

これで吸血鬼問題は解決ねwwww


で、私は今、別邸で優雅にお茶を飲んでいます。

膝にはペットのハイにゃんを乗せてます。

季節はもう夏・・・。

別邸の中はエアコン機能で涼しいですが外は猛暑日です。


「もうすっかり夏だな」


「そうねw」


「暑いにゃぁ~・・・;」


ウィキは冷たい桃のフレーバーティーを

氷の入ったグラスに注いでそう言いました。

ハイにゃんは水猫なのか暑さが苦手なようで外へは出かけません。


「お嬢様!お城からの使いから陛下の勅命書が届きました!」


執事のアドバーグが慌ててエンジェルム王国の印が

入った手紙を持って来ました。


「陛下から?何かしら?」


私はアドバーグから手紙を受け取ると

ペーパーナイフで開けて中身を見ました。


「なになに?どうやら隣国のレオンバロン皇国から使者が来たようね。

 ユーエリア商会として技術協力がほしいそうよ」


「また国外へ行くのか?」


「旅行にゃw旅行にゃw」


ウィキはそれを聞いてまた国外へ出るのかとため息をついてました。

ハイにゃんは旅行気分でわくわくしてます。


「ともかく陛下が呼んでるみたいだから、

 王都に向かうわよ。ハイにゃんはお留守番ね」


「わかった」


「また放置にゃwあとでしばきが心地よくなるにゃw」


私とウィキは王都へワープポイントで出かけました。

ハイにゃんは放置プレイに興奮して家でお留守番です。

後でしばかないとハイにゃんから怒られるわね;;;


それで王都に辿り着いた私たちはエンジェ城の謁見の間で

エンジェルム王国のリムニスタ陛下に跪き謁見していた。


「ふむ、面を上げよ。

 ユーエリア殿、従者殿、よく来てくれた」


「「はっ」」


私たちは陛下に向かい合い、貴族の礼式にしたがってあいさつすると、

陛下は本題に入った。


「ふむ、手紙でも書いたとおり先日、レオンバロン皇国から使者が来てな、

 どうやら今夏の水不足が深刻化しているようなのだ」


レオンバルト皇国は国土の3分の1が砂漠に囲まれた暑い国だ。

どうやら夏の暑さで水不足になっているようだ。


「そこでだ。ユーエリア商会のお風呂の技術で

 水を無限に湧く技術があったはずだな。

 レオンバロン皇国へ行き水道設置の外交をしてほしいのだ。

 補佐としてセドリックも付けよう。必ず成功させてくれ」


「はっ、分かりました。必ずやレオンバロン皇国との

 外交を成功させて見せます」


こうして陛下から外交の依頼を受ける事になった。

暑い国に行くんだから準備は厳重にしないとね。

こうして別邸に戻り準備に取り掛かった。


<2週間後、リンカ視点>


国で水不足が深刻化してる。

井戸は枯れ果て日々の生活の水でさえ困るほどだった。

父上は隣国のエンジェルム王国に使者を送ったようだけど;

待っていられない!!

弟も日射病なのか寝込んでるし;;;;

私はレオンバロン皇国の王女

リンカ・ヴァン・レオンバロンとしてなんとかしなければと思い、

隣国へ向かうため砂漠越えをしていた。


「暑い・・・」


レオンバロン皇国は火の大精霊を加護に持つ暑い国。

シャンバラ大陸の南にあるので位置的にも南国にあたる。

獣人が収める国で戦闘気質の国だ。

私も獣人のハーフでその血が流れている。

私の国は実力主義で男女とも実力があれば誰でも成り上がれる。

私は王女だけど実力は中程度なので父上ほどの力はない。

鍛冶も盛んでなぜか刀が作られていて、

私も刀を武器に切磋琢磨してる。

レオンバロンは新興国で30年しか経ってなくて、

それ以前は戦国時代のような民族間の内紛で荒れていたらしい。

父上が国を統一して今は安定してるけど。

今は水不足での争いが原因で荒れかけている。


「一刻も早く・・・

 エンジェルム王国に行ってなんとかしてもらわないと」


私は砂に足を取られながら暑い砂漠の中を歩いて進んだ。


「水・・・」


私は喉が渇いて水筒の水を飲もうとしたが空っぽだ。

・・・ろくに水が手に入らない状況なので砂漠越えはキツさを極めた。


「・・・ううう;暑い・・・水・・・」


私は空の太陽の暑さにやられて倒れ込んだ。

このままだと私は干からびてしまう。

そう思いつつ私は気絶した。


<ユーエリア視点>


「月の砂漠をはるばると♪レオンバロン皇国へやってきたわw」


「ユーエ、今、月は出てないぞ;;;」


私の歌に突っ込みを汗をかきながらリックはしてきた。


「お嬢様は暑くても元気だな・・・」


「暑いにゃ・・・;」


「こんなくそ暑い時期に砂漠なんて

 陛下もひどい依頼するわね;;;」


「暑い・・・お水・・・」


私たちはレオンバロン皇国の砂漠をラクダに乗って越えてる最中だ。

ウィキは元気な私を見て呆れていた。

ハイにゃんは暑さにバテていていつものドMもなりを潜めてた。

ノッレは陛下の依頼に文句言い、

イノーゼは水筒の水を飲んで暑さをしのいでた。


「砂漠というのは初めて見るがこんなにも辛いとはな;」


「・・・サハラ砂漠並みじゃないか?;;;;」


雷信と拓海も外交に付き合ってくれている。

砂漠の暑さに2人も参ってるようだ。


「あああ!!!!暑い!!俺、暑いの嫌いなんだよ!!」


「ニッキー、しっかり;」


「夏にこの砂漠は確かに叫びたくなるほど嫌よね」


バカ暑いこの状況にニッキーは

頭をかきむしり錯乱して声を荒げた。

マークスはニッキーを落ちつかせるよう窘め、

ロザンナは確かに叫びたくなると納得してた。


「たしかにニッキーくんの気持ちは分かります;;」


「・・・暑いもんな」


キラも医療班としてついてきて、

ヒデトも護衛として私たちの旅に同行していた。

ニッキーが叫ぶのをキラも納得してるようだ。


「お嬢様、首都バロンへはいつ着くんだ?」

 

「ラクダで2日といった所かしら?」


「うへぇ・・・;2日も砂漠に苦しむのかよ」


ウィキにいつ目的地へ着くのか聞かれ

あと2日と言うとリックは顔をしかめ嫌な顔をした。


「あああ!!!もう嫌だああああ!!!暑い!!!」


「ニッキー、錯乱した」


「気を確かにして!!」


ニッキーもそれを聞いて乱心してた。

慌ててマークスとロザンナはニッキーを落ちつかせようとしてた。


「なぁ、優絵はなんで涼しそうなんだ?」


「そういえば汗一つかいてないな」


雷信と拓海から今更な疑問を投げかけられた。


「あ、魔法で私の周りを涼しくしてあるから。

 気温調整の魔法で『サーモコントロール』っていうのを

 この日の為にオリジナルで開発したわ」


「「「「「「「「ずるい!!!わたし

 (僕)たちにもやってくれ(よ)!!!」」」」」」」」


「な!!ラクダで詰め寄らないで;;;分かったやるから」


もの凄い形相でみんなに詰め寄られ

私はみんなに『サーモコントロール』の魔法を掛けて

一同、涼しさにほっとしたようだった。


こうした事がありつつも私たちは砂漠を進み、

首都近くでとある人が倒れてるのが見えた。


「おい;人が倒れてるぞ」


「こんな所で気絶すると死んじゃうわ!!

 助けないと」


ウィキが誰かが倒れているのを見つけたようだ。

砂漠で行き倒れたのかしら?

私はその倒れている人に方角にラクダを進めた。

そこには10代であろう獣人の女の子が倒れていた。

見た感じ人間と混じってるからハーフだろうね。

耳としっぽがライオンのようで身体は人間だった。

紺色に近い黒髪のショートカットで元気だったら活発なタイプに見えた。


「へぇ・・・獣人のハーフなんて初めて近くで見るな」


「感心してる場合じゃないでしょ。誰か、お水!!」


「飲んで」


リックは獣人のハーフを初めて見たのか感心してた。

のん気なリックにノッレは突っ込みを入れた。

イノーゼは獣人の女の子に水筒の水を飲ませた。


「うううう・・・・ぐるるるるるるるる!!!!」


獣人のハーフの女の子は起きたようだが様子が変だ;

目の焦点が合ってなく獣のように唸って錯乱している。

腰の半月刀を抜いて私たちに切り掛かってきた。


「なっ!!『ガードフィールド』」


私は結界で刀の攻撃を防いだ。

それでもガンガンと刀で女の子は攻撃してる。


「どうやら女の子は錯乱してるようです!

 かなりの脱水症状で命の危険があったので防衛本能でしょう」


キラが女の子がなぜ暴れているのか説明した。

さすが医者なので見ただけで分かるらしい。


「『ブラッドソード』!!

 俺が引きつけるからその隙になんとか

 女の子を正気に戻してくれ」


ヒデトが血の剣を作り出して女の子の刀を防いでいた。


「『アイスブロック』」


「なっ!!」


女の子は氷の魔法を使えるみたいだ。

ヒデトは驚いてバックステップで距離を取る。

氷状の氷の塊が私たちに降り注いでいる。

しかし、小さいので少し痛い程度だった。


「お嬢様、女の子が脱水症状なら

 水をぶっかければ正気に戻るんじゃないか?」


「そうね、水でもかぶって反省してもらいましょ。

 『アクアスプレットアウト』」


ウィキの助言から私は魔法で

地面から複数の間欠泉を吹き出した。

砂漠に大量の水が降り注いで女の子はその水で溺れた。


「ぐばっ!!ごぼぼぼぼぼぼ・・・・」


水が引いていくと女の子は気絶しているようだった。


「この女の子どうするんだ?」


「とりあえず近くのバロンの街で休ませましょ。

 宿屋でも取るわ」


私たちは一旦、近くの首都バロンへ向かう事にした。

ウィキは女の子をラクダに乗せて私たちは出発した。

宿屋でも取って休ませた方がいいわね;;;

しかし、この獣人のハーフの女の子何者なのかしら?


つづく


今度は砂漠の国のレオンバロン皇国に行ったユーエリアたちw

謎の少女も登場してどうなるんでしょ?

次回に続きますw

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