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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
シンフォニア教国の吸血鬼編
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第72話:地下古代遺跡シンフォニー2

<ユーエリア視点>


地下古代遺跡シンフォニーの地下3Fまで階段を下りると

そこは水が所々、滝のように流れていた。


「ここは地下水脈が遺跡に流れ込んでいるのです」


「水浸しみたいだしね」


アロンの説明から遺跡の地下水脈で水浸しになってるみたいだ。

所々、水生生物がそこから見られるし。

私たちは水の流れる遺跡を通りながら地下の階段を探した。


「ウオッ!!」


「魚のモンスターか!!」


脇の水脈から魚のモンスターが飛び出してきた。

それをウィキが切り捨てる。


「今度はタコかよ!!」


「こっちはイカだな;」


「いそぎんちゃくもおるぞ;」


「海の水生生物ばかりだ;」


「海とつながってんのか?この水脈は;」


「おいしそうにゃw」


リックと信長と雷信とリチャード様は

出てくるそれらのモンスターを切り捨てながら進んだ。

拓海はこの水脈が海とつながっているなと呆れていた。

ハイにゃんは猫なので海の生き物をおいしそうに見ていた。

そうしながら入り組んだ水脈の遺跡を進むと、

今度はヒドラのモンスターが出てきた。


「きしゃあああああ!!!!!」


「げ、毒液を飛ばしてきたわ!!」


飛んできたヒドラの毒液をノッレは避けた。


「うわっ!!毒を吐きまくってる!!」


「これじゃ近づけないわ!!」


私とウィキやみんなもそれらを避けるのに精いっぱいだった。

その後もヒドラは毒液を飛ばし近づけなかった。


「魔法を使うのよ!!

 『アクアローリングカッター』」


「『ブロックバレット』!!」


私とノッレが水の刃と岩の塊の魔法を飛ばしたが、

ヒドラはそれらをしっぽで叩きつけて相殺した。


「げっ!!魔法を無効化してるわ!!」


どうやらあのしっぽはそんな効果があるらしい。

私は焦った。


「妖術がダメなら陰陽術はどうじゃ?

 『青龍』!!」


「『白虎』!!」


信長と雷信は陰陽術の札を取り出し

青龍と白虎を呼び出し水と風の霊力の攻撃をした。


「きしゃああああ!!!!」


ヒドラはそれらもしっぽで叩きつぶした。


「くっ・・・陰陽術でもだめか」


「俺もさっきからクナイに霊力を込めて攻撃しているけど、

 ダメみたいです」


信長は悔しそうに爪を噛んだ。

拓海も霊力を込めたクナイを投げているがヒドラには効かないようだ。


「じゃ、俺の出番だな」


「あら、ニッキー。なにか秘策でもあるの?」


今まで活躍してなかったニッキーが剣を構えながら、

なにやら秘策があるみたいだ。


「おう!!修行の成果を見せてやるぜ!!

 行くぞ!!」


そうニッキーが言うと剣を持ってヒドラに向かって駆けて行った。

ヒドラはニッキーに毒液を吐いたが見えない壁が

ニッキーの周りに発生していた。


「あの剣はアーティファクトか?」


「古代の道具って事?」


「ああ、結界は剣から発生してる。

 毒を無効化する結界のようだ。

 どうやらあの剣は古代の魔道具の一種らしいな。

 だから毒液を防げているのか」


ウィキの説明からどうやらニッキーは古代の魔道具を手に入れたらしい。

そうしているうちにニッキーはヒドラの近くまで辿りついた。


「『水平斬すいへいざんかい』」


「ぎゃああああああ!!!!」


ニッキーは横なぎに強力な斬撃をヒドラにした。

するとヒドラは叫び声をあげて真っ二つになった。


「どうだ!!これが俺の実力だ!!」


ニッキーがガッツポーズしながらそう叫んだ。


「違う、剣のおかげ」


「マークスから3年ローンで買い取った剣だって」


「う・・・;」


マークスとロザンナの指摘にニッキーは声を詰まらせた。


「僕、知り合いに、古代の剣、もらった」


「それをニッキーがめざとく見つけてマークスから譲ってもらったのよね。

 350万イエンとレア物の古文書と引き換えに」


「・・・orz;;;」


マークスとロザンナから剣を貰った経緯をバラされた

ニッキーは床に突っ伏した。


「なんか、ニッキー、ロザンナに、強くなった所、見せたいって」


「なああああ!!!!マークス!!バラすなよ!!/////」


マークスからさらなる事実をバラされたニッキーは顔を真っ赤にした。


「ほほう(ニヤリ)」


「へ~(ニヤリ)」


「そんな事実がね~(ニヤリ)」


「これぞ愛の力だね(ニヤリ)」


「青春じゃな(ニヤリ)」


「相思相愛だな(ニヤリ)」


「ひゅ~ひゅ~(ニヤリ)」


「ラブラブだわね(ニヤリ)」


「愛(ニヤリ)」


「愛にゃw(ニヤリ)」


「ぜひ、結婚式には私に立ちあわせてくださいね」


「カップルっていいものだな」


「アベックですね」


「「////////(真っ赤)」」


ニッキーとロザンナ除くみんながニヤニヤしていた。

パトロ大司祭は将来、

ニッキーとロザンナの結婚式の司祭をしたいみたいだ。

ヤーコブとアロンもしみじみ2人を見ている。

ニッキーとロザンナは顔を真っ赤にしていた。


「さ、イノーゼを助けに行かないと!!//////」


「そうよ!!こうしている間にも危機が迫ってるはずよ!////」


2人は真っ赤になりながら棒読みでそう言って先に進み始めた。

微笑ましいな~そう思いながら先に進んだ。

そうこうして進むと先に断崖絶壁が見えた。


「どうやら向こう側に階段があるようです」


「どうやって渡るのよ?風魔法で飛べばいいの?」


「特殊な結界が断崖の上空にあるので飛ぶのは不可能です。

 なのでそのまま渡りましょう」


そう言ってアロンはその断崖を進み出した。


「お、落ちるわよ!!」


「大丈夫です」


私はびっくりしてそう言うと、

アロンは何もない断崖に浮いている。


「風魔法使ってるの?」


「いえ、これは見えない橋なのです。

 空中に浮いている訳ではありません。

 よくある古代の遺跡の仕掛けの一つです」


どうやら古代の遺跡の仕掛けらしい。

私たちはアロンに続いて見えない橋を渡リ始めた。

こうして無事、向こう側に渡りきると、

地面に古代文字で描かれた魔法陣があった。


「ここに無垢なる魔力を注げばいいわけです。

 だれか無属性の魔法を使える人はいませんか?」


「私がやるわ」


アロンに促され私は魔法陣に無属性の魔力を流した。

すると、目の前の扉が開いて地下4Fへの階段が現れた。

私たちはそこを降りて地下4Fへ降り立った。


「な、なんじゃこりゃああああ!!!!」


「包帯の化け物か?」


「腐食した死体が動いてるな」


「ミイラやゾンビばっかりだ;」


リックが地下4Fの惨状にびっくりして叫び声をあげた。

そこはゾンビやミイラのモンスターがいっぱいいた。

信長や雷信や拓海のその状況に顔をしかめている。


「ここを切りぬけて進むわよ!!!」


「切って切って切りまくれ!!!」


私とウィキは拳と剣でそれらを攻撃しまくって、

先導して進んだ。


「切っても切っても湧いてくるぜ;」


「しつこいわね!!」


「無限湧き」


「なんかイヤにゃ;」


ニッキーとロザンナとマークスは

いくらでも湧いてくるミイラたちに嫌な顔しながら剣を振るってた。

ハイにゃんもさすがにイヤそうだった。


「このままじゃ埒があかないわ;

 ならこうよ!!

 『ピュアリフレイム』!!」


私は魔法で浄化の炎を作り出してミイラどもを纏めて焼きつくした。

ミイラどもは灰になった。


「ふむ、浄化の炎か。

 霊力も使っておるな」


「陰陽術の霊力も魔法にプラスしたのよ」


「優絵はすごいな」


「さすが、織田家の嫁だな」


信長は私が魔法に霊力を使ってるのを気付いたようだ。

なので、私はさっきの炎を説明した。

信長と雷信は私の魔法に感心してるようだ。

陰陽術と魔法のオリジナル術が上手く言ってよかったわ。

ミイラたちもいなくなった所で奥に進み、大部屋に辿り着いた。

そこには巨大なガイコツの剣を持った戦士が地下へ続く扉を守っていた。


「ふむ、怨霊の化け物か」


「これは俺たち武士の出番だな」


信長と雷信は刀を抜き、ガイコツの化け物に切り掛かった。

アンデッド系は陰陽術が得意な信長と雷信の得意分野か。


「『流水りゅうすい』」


「『牙追きばおい』」


「がああああああ!!!!!」


刀の突きと切りで信長と雷信はガイコツの化け物を攻撃した。

さすがに霊力の籠った立ち筋なのでかなり効いてるようだ。


「『強牙きょうが』」


信長が至近距離の突きの渾身の一撃で貫いた。

その隙に雷信がジャンプした。


「『正追せいつい』」


雷信が刀を振り下ろしそれをガイコツの化け物が剣で防ぐ、

しかし、剣は脆いのか雷信の刀で壊れた。


「一気に決めるぞ!!

 臨兵闘者皆陣列在前りんぴょうとうしゃかいじんれつざいぜん

 『九行霊波突くぎょうれいはとつ』!!」


「『霊気闘雷剣れいきとうらいけん』!!」


信長の霊力の籠った9つの突きの奥義と

雷の霊力の雷信の奥義がガイコツに炸裂した。


「ぎゃああああああ!!!!!!」


奥義を喰らったガイコツは叫び声をあげて消え去った。

無事、成仏したようだ。


「怨霊などワシらの敵ではないな」


「これぞ雷森羅ライシンラ国の武士の力だ」


そう言って信長と雷信が刀を仕舞った。

かなりキマってるようでさすが武士って感じがした。


「かっこいいわ」


「え?そうか?////////」


「俺も活躍すればよかった・・・;」


私が正直に褒めると雷信は顔を真っ赤にした。

拓海は悔しそうにそれを見つめてた。


「ふむ、いい感じじゃの。

 夫婦仲が良いのはいい事だ」


「ち、父上!!///////」


「さ、行きましょ。イノーゼを助けないと」


「ふむ、優絵殿は『くーる』だのう」


微笑ましく見る信長に雷信は顔を真っ赤にした。

それを余所に私が先に進むよう促すと

信長は最近覚えた外来語を使ってやれやれと言った表情をした。

そう茶化されつつ、私たちは最下層の地下5Fへ降り立った。

イノーゼはここにいるのね。無事だといいけど。


つづく


戦う理由に恋愛感情があるのもいいですよねw

ニッキーといい雷信といいそういうのもあってもいいと思いますw

さて、地下古代遺跡はまだまだ続きますw

次回も遺跡ですw

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