表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
エリザベス様の結婚式編
84/126

第66話:エリザベス様とジークハルトの結婚パレード

<ユーエリア視点>


エリザベス様とジークハルトの結婚披露パーティーの翌日。

民衆に向けて王都で結婚パレードが行われます。

結婚したエリザベス様を一目見たいと

国内外からの要望が高かったので行われる事になりました。

さすがエリザベス様は『天使のような美しさを持つ姫』と

呼ばれるだけあるわねw人気がすごいw

パレードは白いオープンカーに乗って王都を一周するみたいです。

ちなみにオープンカーはユーエリア商会の特注品で

この日の為だけに作りました。

警備は青の騎士団の近衛隊がするみたいで

騎士団長のレイルも警備に当たるそうです。

私はユーエリア商会の社長としてパレード出発に立ち会っていました。


王城ではエリザベス様とジークハルトがそれぞれ正装をして

準備していました。

今日のエリザベス様のドレスは

人魚のようなシルエットのマーメイドラインの白いドレスです。

あたまにはもちろん国宝の『光のティアラ』が乗っています。

ジークハルトは結婚式と同様、緑と白の軍服姿で貴公子っぽいですw

白の裏手にはオープンカーがすでに準備してあります。


「ユーエリアちゃん、オープンカー作ってもらってありがとね」


「いえ、これも仕事ですから」


エリザベス様からお礼を言われて私は微笑んだ。


「エリザベスちゃん、ジーク、時間よ」


レイルがそう出発の時間を告げた。


「いってきます」


「エリ、手を」


「はい」


ジークハルトがエリザベス様の手を取りエスコートしつつ

オープンカーに乗り込んだ。

それに続いてレイル率いる近衛の騎士たちも馬に乗って護衛している。

そしてオープンカーがゆっくりと出発してパレードが始まった。


「姉貴たちは行ったか?」


「どうやら無事出発したみたいだな」


リックとウィキがこっそり出発を見に来ていたみたいだった。

ノッレや雷信たちは昨日のパーティーの疲れでまだ寝てるみたいだ。

こっそりお酒飲んでたからなぁ;;;;;

リックとウィキは両方とも普段着でゆったりした服装をしている。


「うん、無事行ったわ」


「そっか、それなら俺たちも見に行かないとなw」


「こんなイベントめったに見れないしなw」


リックとウィキもパレードにうきうきしてた。

こっそり見に行くらしいw


「それなら風魔法で飛んで上空からパレードを見ましょうw

 やじ馬の人の波に埋もれるよりよっぽどいいわw」


「お、いいねw」


「こんな時、魔法使えて良かったって思えるよなw」


私たちは風魔法で空を飛んでパレードを見守る事にした。

上空に浮き上がると眼下ではエリザベス様たちの車が

貴族街の1番街を通ってる所だった。


<エリザベス視点>


私たちはオープンカーという天井が無い自動車に乗って

パレードを行っていたわw

それにしてもこんな自動車に乗れるだなんて

これを考えたユーエリアちゃんはホントすごいわねw

そんな事を考えつつパレードの道を進んでた。


まずは1番街のファースト通りを通ります。

ここは貴族専用の店が立ち並ぶ通りで、

エンジェ城から真っ直ぐ伸びる道路になっています。

ここ2年で道路も歩行者と自動車専用道路に分けられて

街並みが変わったわね。

王家の近衛の青の騎士団近衛隊がオープンカーの

周りを馬に乗って取り囲みながら進みますw


「ホントに自動車といい道路といい

 ユーエリアちゃんってすごいわ」


「まさに鬼才だよな。

 リックも気に入るのも分かるよ」


ユーエリアちゃんのすごさを改めて実感したわ。

そんなことをジークと話しつつも、

民衆に手を振りつつパレードはセカンド通りに差し掛かったわ。

ここはここは貴族の済む住宅街で

たくさんの貴族がやじ馬に見に来てるわね。

色とりどりのドレスを着た淑女たちや

貴族服の紳士たちが笑顔で私たちを見守ってた。


セカンド通りを南に向かうとすぐに、宰相官邸があります。

王国の宰相は代々そこに住んでいるらしいです。

結構、モダンな造りの屋敷でした。


「宰相の屋敷って普通のマナーハウスと違う感じがするわね」


「そうだな、なんか建国王がデザインしたって本で読んだな」


ジークの話によると地上5階、

地下1階の鉄でできた四角い箱みたいな構造になってて。

最上階の5階には宰相の部屋、4階には閣議室、執務室が置かれ、

3階は事務室と玄関ホール、2階にはレセプションホールと

貴賓室が設けられているらしいです。

1階は記者会見室や記者専用の広報関係の施設がみたいです。

地下室は防災のためのシェルターになってるそうよ。

結構、施設が整っていてびっくりしたわ。


そこを通り過ぎるとイブニング通りの入口が見えました。

そこを左に曲がります。

イブニング通りを通るとアーチ状の建物の大劇場や

石でできたコロッセオの闘技場が見えました。


「大劇場だわw闘技場も見えるw」


「いつか両方見に行きたいよな」


そうよね、もう王女じゃないんだから堂々と

ジークと一緒に見に行けるわねw

こそこそしなくていいし、

デートするのにもいいかもしれないw


さらに南に進むと

時計台のリック・デンが見えます。

ここはリックが生まれた時の記念に建てられた時計台なのよね。

直径7メートルの鉄枠に312個の乳白ガラスが

ステンドグラスのようにはめこまれ、

文字盤の周囲には金めっきが施されていて立派な建物です。

時計台は100メートルの高さがあり王都の名物になっています。


「なんかリックのために作られたのがもったいない時計台ね」


「ははは。そうだな。でも、カッコいい時計台だとおもうぞ」


父は私やリックやリチャードが生まれると

それぞれに合った施設が王都に建てました。

王都の花であふれたエリザベス王立公園は私の為に、

水晶でできたリチャードクリスタルタワーは

リチャードの為に建てられました。

父の親バカさが分かる気がするわね;


リック・デンの横にある王立公園の

国王である父の銅像が見えてきました。

ここは王国の名物として観光客もたくさん来ているそうです。


「私の為の場所とはいえお父さんの銅像があると恥ずかしいわね;」


「エリの銅像もあるんだろ?」


「家族全員ね;なんか自分たちの家族の姿が銅像なると

 恥ずかしいわ;」


なんか私たちを無理にアピールしてるみたいで恥ずかしいわ/////

恥ずかしさに悶えつつその王立公園を通り過ぎると、

エンジェ大聖堂が見えてきました。


「ここで結婚式したんだな」


「思い出の場所よねw

 ・・・ジーク素敵だったわw」


「エリも綺麗だったよ」


荘厳なエンジェ大聖堂を見ながら私たちは結婚式を思い返し、

キスしましたw結婚式は一生の思い出よねw

そこの正面を通り過ぎ右に曲がります。

ここからは2番街に入ります。

平民の店が立ち並ぶアンユヌ通りに入りました。

ここはユーエリアちゃんのユーエリア商会本店の雑貨店があるらしいわ。

国旗の旗を持った民衆がたくさんパレードを見に来ていました。

私たちが笑顔で手を振ると


「「「「「「わあああああああ!!!!!!」」」」」」


民衆は歓声を上げて私たちを祝福してくれました。

民たちも私たちの結婚を喜んでいてくれると思うと

心が温かくなりました。


「そこの男!!!止まりなさい!!!!」


レイルがそう叫び声をあげています。

見ると幼い男の子を人質に取ったフードを被った怪しい奴が

オープンカーの前に現れました。

一旦、オープンカーと護衛の騎士たちは止まりました。


「ふふふふふ・・・・久しぶりですね。

 エリザベス王女!!!!!」


「あなたは!!!グラスホッパー侯爵!!」


怪しい男がフードを取ると

なんと列車ジャック犯のグラスホッパー侯爵がいました。


「なんで、こんな所に?!」


「私もこのまま捕まっている屈辱を味わいたくないのでね!!

 王家にひと泡吹かせたいのですよ!!!」


そう言ってグラスホッパー侯爵はフードのコートを投げ捨てると、

そこには前見た爆弾が体に巻き付かれていました。


「この爆弾は王都一つ吹っ飛ばせます!!!

 私と共に消え伏せなさい!!!」


「「「「なっ!!!!!!」」」」


私たちは絶句しました、侯爵がここまでイカれてるなんて!!

まずいわ、このままじゃ王都はめちゃくちゃになってしまうわ!!

どうしたらいいの!!


<数分前、ユーエリア視点>


「あ、あれグラスホッパー侯爵じゃない?

 魔力反応が同じだわ;」


「げ、あいつ脱獄してきたのかよ;」


「なにかやらかす気か;」


私とリックとウィキはグラスホッパー侯爵を見つけて

何かやらかす気かと戦々恐々していた。


「助けないと;」


「待った!このまま行くより変装していきましょう。

 『変身ドSブレスレット』でねw」


「「え?」」


焦るリックに待ったをかけ、私はブレスレットを2人に渡した。


「腕にはめて『ミラクルドSチェンジ』!!と叫んで」


「「み、『ミラクルドSチェンジ』!!」」


そうすると光り輝き、ウィキとリックは変身した。

ウィキは白い髪に黒のマントに白の騎士服に白の仮面を被った

『サーバントガイ』に、

リックは真っ青な髪に白のマントに黒の騎士服で黒のマントで

黒い仮面の『サーバントプリンス』変身した。

それぞれの変身後の名前を教えると、


「「えええええ!!!!!」」と仰け反って驚いていた。


「私も変身するわよ。

 『ミラクルドSチェンジ』!!」


私は黒い髪に黒の仮面舞踏会に使う仮面に

黒のゴシックドレスを着てムチを持った

『ドSレディ』に変身した。


「なんか恥ずかしい////」


「逆に目立つよな////」


「恥ずかしがってないで行くわよ!!」


恥ずかしがるリックやウィキを連れて

私はグラスホッパー侯爵を倒しに向かった。


「ははは!!!爆弾起動!!

 って起動しない!!!なぜです!!」


グラスホッパー侯爵は身体の爆弾を起動させようとしたが

動かなくて焦ってた。

私の無属性の時魔法で爆弾の周りの時間を止めたのよね。

だから動かないわけ。


「そこまでよ!!爆弾は止めさせてもらったわ!!」


「誰です?!」


「これ以上の悪行は許せない!!

 天が許しても私は許さないわ!!

 ドSなムチでお仕置きよ!!!ドSレディ参上!!」


私は侯爵の前に立ちムチで地面に叩いて参上した。


「ドSレディの1の下僕、サーバントガイ!!参上!!」


そしてどっかの民族が使いそうな白い仮面を付けたウィキがそう言った。


「ドSレディの2の下僕、サーバントプリンス!!参上!!」


続いてウィキと似たような黒い仮面を付けたリックがそう言った。


「な、ドSレディですって?!;;;;;なんか引きますね;」


私たちを見て侯爵はドン引いていた;;;;

失礼ね!!これでも正義の味方なのよ!!


「お仕置きしてあげるから覚悟なさい!!

 その前に人質の男の子は返してもらうわ!!」


私はムチを器用に使い男の子を巻きつけて取りかえした。


「な!!」


いきなりの早技に侯爵は驚いていた。


「サーバントガイ!!サーバントプリンス!!

 懲らしめてあげなさい!!」


そう私はウィキ達に命じてグラスホッパー侯爵の

お仕置きを開始した。


「『サンダーボルトチョップ』!!!」


「しびしびれびれびれるーーー!!!」


ウィキは手刀で侯爵の腹を殴ると、

侯爵は電撃に痺れた。


「『ウォータースクリュー』!!!」


「うわあああ!!!!」


リックは水をスクリュー状に回転させて

侯爵を撃ちぬいた。


「最後の仕上げね!!

 必殺『亀甲縛り』!!!」


「うわあああ!!!!なんだこのロープは!!!

 動けない!!!」


私は魔法のロープを空中に浮かせて

侯爵を亀甲縛りにして空中に吊るした。

『サイコキネシス』の魔法で浮かせてるだけなんだけど;


「奥義!!『ゴッドミラクルウィップアタック』!!!」


私は縛られた侯爵を渾身のムチでしばいた!


「・・・・っ!!!!!」


侯爵はムチの激痛で気を失った。


「正義は必ず勝つ!!!!!」


「「「「わあああああああ!!!!!」」」」


民衆は拍手して喜んでた。

どうやら余興の一種だと思われたらしい。


「あ、はい。こいつ捕まえといてね;」


「わ、わかったわ;;;;」


捕まえた侯爵をレイルに引き渡した。

ちなみに爆弾は魔法で空間にしまって中で爆発させて処理した。

なんかレイルは私を見て戸惑ってる様子だった;;


「この世に正義がある限りドSの名に賭けて

 人々を守り続けるわ!!それでは、さらば!!」


私たちはそう言うと空に飛んで去って行った。

ぽかんとするエリザベス様たち。


「ぱ、パレードを続行するわよ;;;」


レイルの指揮でパレードは再開された。


「な、なんだったのかしら?でも、あれって・・・;

 もしかして・・・;」


「そうだな;

 ドSレディの正体ってもしかしたら;;;;;」


エリザベス様とジークハルトはドSレディについて

心当たりがありそうな様子で冷や汗を流していた。

そしてパレードが続き平民の住むドゥトロア通りを通って

迂回してエリザベス様たちは王城へ戻りました。


「おかえりなさい」


「た、ただいまユーエリアちゃん;;;

 そういえば、変な事件があったのよ;

 ドSレディっていう正義の味方が

 脱獄したグラスホッパー侯爵を懲らしめてくれたの;」


オープンカーがお城の裏手に戻り、私たちはそれを出迎えた。

エリザベス様はひと足早く戻った私たちに事件の事を話した。


「そんな正義の味方がいたのですね」


「そうだな~一目見たかったな~」


「そうですね~」


私とリックとウィキは口ぐちにそう言い誤魔化した。


「・・・あやしい」


あやしいとじっとジークハルトが私たちを見た。


「ははははは;ジークハルト殿とエリザベス様、

 早く衣装を着替えたほうがいいんじゃないですか?」


「・・・」


憮然としつつもジークハルトはまだ私たちを見ている。


「そうね、着替えてくるわジーク行きましょ」


「ああ;;;」


そう言ってエリザベス様はジークハルトを連れてお城に入ろうとした。

その時、エリザベス様は私に近づき小声で、


「ありがとうドSレディさんw」


そう言って笑ってお城の中に入って行った。


「バレてたみたいだな;」


「ドSといえばユーエだしな;」


そうウィキとリックは苦笑いしてた。

ばれていたのかと私も苦笑いしてエリザベス様たちを見送った。

ちょっとはっちゃけちゃったけどパレードが成功して良かったわ。

安心してパレードを終える事が出来た。

ドSレディ、これからもときどきやってみようかしら?

謎の正義の味方もいいかもしれないw

私はそう思ったw


つづく


もうバレバレな変装でしたね(笑)

知ってる人が見たら一発でまる分かりですね;;;;

餌食になってるグラスホッパー侯爵も哀れですねwww

これでエリザベス様の結婚式編は終わりですw

次回は新章に突入しますw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ