第56話:エンジェ城の舞踏会
<ユーエリア視点>
舞踏会当日、私たちは貴族の戦闘装束である
ドレスとタキシードに身を包み王城へ向かった。
王城ではユーエリア商会傘下の『ユーエリア自動車』の
魔道式特殊リムジンで行く事にした。
特殊リムジンは黒く車体がかなり長い。
なので家族や婚約者一家やメイドや使用人が全員乗れるので重宝する品である。
特殊リムジンの中では王城に行く間、
談笑しながら乗り心地について聞いてみた。
「この『りむじん』という乗り物はすごいな。
こんなに大勢が乗れる乗り物は初めてだ」
「カラクリの乗り物に乗れるとは最近の技術の開花がすさまじいのう」
「豪華だよな、さすがリッチなアークレイ伯爵家。
異世界でリムジンに乗れるなんて思わなかった」
「すごい乗り物」
雷信と信長と拓海とイノーゼはリムジンの乗り心地に感心していた。
「私とお嬢様がこの日の為に設計したかいがありました」
「ホントですねwこれで箔が付くものです」
使用人敬語モードのウィキとお嬢様モードの私は
リムジンの出来に満足していた。
実はこの日の為にこのリムジンは特別に設計したものです。
馬車だと普通すぎて目立たないのでリムジンこそ
上流階級の乗り物だと自負しています。
「さすがお姉様ですw」
「お嬢様すごいです」
「ふむ、これでアークレイ伯爵家の権威に箔が付くな」
「ほほほw伯爵家の乗り物として誇らしい乗り物ですわ」
「旦那様たちの乗り物としてふさわしいですね」
アルフォンスや従者のドーソンや父グレンと義母ドヌーブや
筆頭執事のカイルもリムジンに満足してるようだ。
「お嬢様、これをどうぞ」
「ありがとう、アドバーグ」
執事のアドバーグからシャンパン(お子様用)のグラスを受け取り飲みほした。
「私もお城に行けるなんてwメイド服なんて初めて着たわw」
「私もwデザインがいいわねw」
「ノッレちゃんもロザンナちゃんもメイド服お似合いですww」
「本格的にメイドの指導もしてみましょうかね?」
実はノッレとロザンナもメイドとして同行している。
本物のメイドのアンナとクレアはそれを見て微笑ましく思ってた。
ちなみにニッキーとマークスはお留守番。
堅苦しい所は苦手らしく行かないらしい。
キラは子爵なので別枠でお城に向かうそうだ。
そしてエンジェ城に到着した。
筆頭執事のカイルがリムジンの扉を開けると颯爽と私たちは外に出た。
「なんだ、あの乗り物は?」
「魔道式自動車のようですが;あのタイプは初めて見ますね」
「あの美しい淑女は誰でしょうか?」
「・・・・//////(見とれている)」
なんか、周りから注目されてる・・・。
ちなみに、私のドレスは白銀色の生地と白い絹のフリルのついたドレスで
白薔薇のコサージュと散りばめられたダイヤに似た
光の魔道石がたくさん縫い付けられてる。
イノーゼも同じドレスを着ている。
「何か見られてるな」
「・・・貴族は目立ってなんぼなのよw
さ、エスコートしてw」
「分かりました、婚約者殿」
私は黒いタキシードを着た雷信にエスコートされて前に歩き出した。
後ろからは拓海とイノーゼとウィキが付いてくる。
後からタキシードを着た父上やアルフォンスや信長や
赤いドレスを着た義母上が筆頭執事のカイルと共に出てきた。
周りが「おお!!」となったのでアークレイ伯爵家の方々が
来たと気づいたようだ。
ちなみにアドバーグたち使用人ズ(ノッレとロザンナも含む)も
静かに同行してる。
「僕がお姉様をエスコートしたかったのに(涙)」
「ああ、娘が取られる瞬間を見るのは辛い(涙)」
アルフォンスと父が私が雷信にエスコートされてるのを涙ながらに見ている。
「あなた、アルフォンス、人前なのだから我慢してください;」
「こういうのを『しすこん』と『どたこん』と言うのだったな;」
「・・・なんか情けないです」
「アル様・・・;」
義母と信長とカイルとドーソンがそれを見てため息をついていた;;;;
・・・父達も慣れればいいのに;;;;
お城の中に入ると騎士たちが正装の白い鎧と赤いマントで出迎えてくれた。
どうやら舞踏会の会場の大ホールに案内してくれるようだ。
城内は赤いじゅうたんがいたるところに敷かれ、
高価な絵画と調度品が飾られ、さすが王国のお城だと思った。
途中でアドバーグ達使用人はホールに入れないので別室に待機するので別れた。
ノッレとロザンナは少し不満そうだったが
ユーエリア商会幹部バッチを私もお互い付けているので、
それを通して監視水晶で会場内が見れるので我慢してもらった。
騎士に案内され舞踏会場の大ホールの扉の前にやってきた。
息をのんでそれが開けられました。
「アークレイ伯爵家御一家ご入場!!!!」
高らかに扉を開けたお城の使用人がそう言うと私たちは中に入りました。
中はまさに貴族たちの世界でした。
光属性の魔道石で作られた豪華なシャンデリアが吊るされてるホールは
貴族たちで溢れかえっていました。
赤、青、黄、薄銀、薄緑などのドレスを着た淑女や
立派な貴族服やタキシードを着た紳士で溢れかえっていました。
ダンスホールでは紳士淑女がダンスを踊っています。
くるくると回る姿はさすが貴族の紳士淑女だと思いました。
「な、なんか緊張するな・・・;」
「これがえんじぇるむ王国の宴か」
「緊張する・・・」
あまりに世界が違いすぎるのか拓海や雷信やイノーゼは緊張しているようです。
「食事もえんじぇるむ風か。お、天ぷらもあるのか」
「ノブナガ殿、会場に来ている貴族の方々に
挨拶してからそれは食べるものですぞ」
テーブルに並べられた料理を興味深そうに眺める信長、
さっそく食べようとしている。
それを窘める父は呆れてた。
立食形式なのでテーブルの上にさまざまな料理が並んでいました。
ホワイトアスパラガスとグリーンピースの
ピューレのアミューズブーシュ(小前菜)、
イベリコ豚のサラミのコクが嬉しい
ほうれん草のポタージュスープ、
メインのローストビーフや若鶏のローストチキン、
ウズラの半熟卵と牡蠣のコンフィのパイ包み、
自家製アンチョビと春野菜のパイ仕立て、
ブランダードとミニホタテのグラタン、
白身魚のソテーのポワソンなどなどいろんな料理が並んでいます。
さすがに洋風な料理が多いです。
あ、日本食もある・・・;なんで天ぷらとトンカツが・・・;
私の商会の影響力を思い知った;
さすがに食事は後回しにしてコネの貴族のあいさつ回りをした。
私の社交界デビューでもあるので優雅に挨拶する。
「初めまして、アークレイ伯爵家第一子ユーエリア・アークレイでございます」
「初めまして、私はカタジナ・ジェヴスキ子爵です。
アークレイ伯爵家の娘さんがここまでお美しい方とは会えて光栄です」
「あら、お上手ですわね」
なんてやりつつ私は次々と貴族たちにそつなく挨拶していく。
「私は雷森羅国の
征夷大将軍織田信長の息子の織田雷信です。
お見知りおきをお願い申し上げます」
「ほう、新興国の王子様ですか。
このたびはユーエリア・アークレイ殿との
ご婚約者と出会えるとはうれしいですな」
さすがに一国のトップの息子なので雷信も
かなり外交上手なのかあいさつも上手かった。
「はじめまして、イノーゼ・アークレイです」
「かわいいお嬢ちゃんですな。こちらこそよろしくお願いします」
イノーゼもたどたどしいながら貴族たちにおいさつしていった。
イノーゼは愛嬌があるのか、かわいらしさで
貴族たちに受け入れられてるみたいで安心した。
「・・・・!!!!」
「?」
遠くからイノーゼを見て驚く修道服の年老いた男女がいる。
イノーゼは不思議に思っていたがすぐ挨拶に行った。
「はじめまして、イノーゼ・アークレイです」
「よ、よろしく。私はシンフォニア教国の大教主、
カレドニア・ムジカ・シンフォニア23世だ」
「同じく、シルフェニア・ムジカ・シンフォニア導師です;」
どうやらこの老夫婦は隣国のシンフォニア教国の
トップとナンバー2だったらしい。
シンフォニア教国は大陸のメジャーな宗教の
救世の女神シンフォニアを祀っている宗教国だ。
この国に認められないと宗教的に白い目で見られるので取扱い注意な国である。
国の規模は小さいが地球のバチカン市国ほどかなり影響力のある国です。
イノーゼ、そんなVIPな人たちにあいさつするなんて度胸あるよね;
私もついでなので挨拶しに行く。
「私の妹が失礼いたしました。
私、アークレイ伯爵家第一子ユーエリア・アークレイでございます」
「私は雷森羅国の
征夷大将軍織田信長の息子の織田雷信です」
「シンフォニア教国の大教主、カレドニア・シンフォニア13世です」
「同じく、シルフェニア・シンフォニア導師です」
お互いに笑顔であいさつし合う私たち。
しかし、視線はイノーゼに大主教たちは向かっているようだ。
「い。イノーゼ殿はユーエリア殿の妹君ですかな;」
「はい、養子ですが大切な妹ですわ」
「そ、そうですか;」
大主教は私からそれを聞いてドキマギしている。
そして、大教主と導師は世間話を少しした後、パーティーに戻って行った。
「イノーゼ、知ってる人なの?」
「・・・?見た事あるような気がするけど;
分からない」
大主教たちはイノーゼを知ってる感じがしたけど
イノーゼ自身は覚えてないようだ。
ふむ、後でオニワバン調査団にシンフォニア教国について
調べさせてみようかしら。
「あらユーエリアちゃんたちじゃないw」
「そうですかユーエリア殿はデビュタントの時期でしたね」
「お綺麗ですな」
「見違えましたよユーエ先生、イノーゼちゃん」
赤いマーメイドドレスを着た女装の青の騎士団長のレイル・サートクリフと
青地に銀の装飾の刺繍の貴族服の正装をした
赤の騎士団長のリイム・スピアーズと
タキシード姿の商業ギルド長、トリーコ・カネダイースッキ男爵がやってきた。
あと子爵のキラもフリルのついた濃紺の貴族服を着て貴族らしくなってる。
「レイル殿もリイム殿も商業ギルド長もおひさしぶりです。
キラも貴族として会うのは初めてですわね」
そういえば、レイルやリイムは公爵だからパーティーにいるのは当たり前か、
商業ギルド長はタキシードあんまり似合ってないわね;
キラは改めてみると貴族の風格が出てる。
「ユーエリアちゃんとイノーゼちゃんの光属性の魔道石のドレスw
お揃いなのねwとってもリッチで素敵よw」
レイルが私をイノーゼをぎゅ~っと抱きしめてきた。
どうやらオカマでもこのドレスの価値が分かるようだった。
「レイル、パーティーの席でやめなさい;
でも、お二人ともすごいお綺麗ですよ」
「まったくですなwまさにパーティーの華ですw」
リイムも商業ギルド長も口ぐちに私とイノーゼのドレスを褒めてくれた。
ちょっと照れたw
「あら、あたしは綺麗な物はどこでも愛でるのよw」
「やりすぎはよくないのです。場所を考えなさい。」
そう言ってリイムはレイルから私とイノーゼを引きはがして窘めた。
「あんwリイムはケチねw
そういえば、今日はジークとエリザベス王女の
結婚式の日取りの発表だったわね」
「それとリチャード王子とナカハラト公爵令嬢の婚約発表の場でもあります」
「王家の方々のめでたい席ですな」
「そうですね。楽しみです」
そういえばそうだったわね。
リイムとレイルと商業ギルド長とキラは
しみじみと王家の方々を祝っているようだった。
「まだ王家の方々は出てない様ね」
「準備に時間がかかっているのでしょう」
レイルとリイムは王家の方々の席を見るがまだ誰も居ないようだった。
準備に時間が掛かっているようだった。
「待ってる間に踊りましょwリイムw」
「・・・あなたは男でしょう;
男同士で踊るのはちょっと・・・;」
「あたしは心はレディよ!!行くわよ!!」
「ちょっ:;レイル;;」
レイルに引っ張られリイムはダンスホールに連れてかれた。
「ダンス、私たちも踊りましょうか?」
「そうだな、練習したし」
私と雷信もダンスホールも向かう事にした。
「あとで優絵、俺とも踊れよな」
「はいはい」
拓海にも催促されて私は手を振った。
「アルくん、踊りましょ」
「・・・ダンス苦手だけど練習したし;
踊ろうか」
イノーゼもアルフォンスを連れてダンスを踊るらしい。
そして、一同ダンスに興じる事にした。
ワルツの流れるようなクラシックな音楽が流れる。
ステップを踏み出し私たちは踊りだした。
「結構、上手くなったんじゃない?」
「このためにダンス練習したからな」
そう言って雷信と私はくるくる回りながらステップを踏んだ。
美男美女のカップルっていうか婚約者の私たちに会場が注目する。
華麗にステップする私と雷信に息を飲む会場。
「綺麗・・・」
「ほう、目の保養ですな」
「あれはどこの淑女と紳士ですかな?」
「アークレイ伯爵令嬢とライシンラ国の王子様ですわよ」
「絵になりますな・・・」
会場中の貴族たちが注目して噂しながら私らを見ている。
「さすがワシの息子と嫁だな」
「伯爵家の令嬢らしい踊りですわね」
「綺麗です」
「美しいです」
「く・・・、悔しいがパートナーのライシン殿は上手い;
娘が・・・娘が・・・くうううう、私も踊りたいぞ!!!(涙)」
「あなた、私と後で踊ってあげますから;;;」
「うううう・・・・(涙)」
信長と義母とカイルとドーソンと父も
遠目で私たちのダンスを見て感嘆してるようだ。
父は若干悔しがって泣いてた。義母に慰められたる姿が情けない;
「お姉様・・・」
「綺麗」
同じように踊ってるアルフォンスとイノーゼも見とれてるようだった。
こうして、ワルツが1曲終わってダンスホールを出た。
すると、拍手があちこちから聞こえてきた。
「ブラボー!!!ボラボー!!!」
「綺麗でしたわ」
「すばらしいワルツでした!!」
「感動しました!!」
貴族たちのスタンディングオベーションに私と雷信は驚いた。
即座に微笑んで手を振るとますます拍手された。
私のデビュタントと雷信の婚約者披露はおおむね上手く言ったらしい。
「優絵!雷信様!すごかったぞ!」
「綺麗だったw」
「すごかったな」
「先生とライシン殿さすがですw」
「お姉様・・・w素敵でしたw」
「すばらしいです」
拓海やイノーゼやウィキやキラや
アルフォンスやドーソンに労われてほっとした。
そしてつつがなく舞踏会は進んで陛下と王妃様が出てきた。
陛下は真紅のマントに金の王冠に
銀地に金と赤の刺繍のゴージャスな正装服を着ていた。
王妃様はルビーの宝玉でプラチナのティアラに
水色の繊細なレースのドレスを着ていた。
さすがエンジェルム王国の王様のお妃様である。
後、第二王子のリックも王子の正装で白地に銀の刺繍の服を着ていて出てきた。
「今日のめでたい席に出席いただき感謝する。
今日は第一王女エリザベスの結婚式の日取りの発表と
第一王子リチャードの婚約発表の席を兼ねている。
十分楽しんでほしい。
では、エリザベス、ジークハルト殿入って来なさい」
陛下に言われてエリザベス様と婚約者のジークハルトが会場に入ってきた。
エリザベス様は国宝の光属性の魔道石のダイヤモンドカットされた石が
散りばめられたプラチナのティアラを頭に乗せて、
白と水色の綺麗な生地のドレスを着ていた。
ジークハルトは黒地に真紅の刺繍の貴族服を着ている。
黒いマント付きで、さすが公爵の貫録を見せてた。
そして王族専用の席に着席した。
「我が娘エリザベス・サムエル・エンジェルムと
ジークハルト・シュナイダー公爵は
今年の6月30日に結婚式を取り行う!!」
陛下はそう宣言して貴族たちは拍手していた。
エリザベス様とジークハルトは嬉しそうに微笑んで嬉しそうに照れていた。
「そして、リチャード、スーナ殿入って来なさい」
第一王子のリチャード様と婚約者のナカハラト公爵令嬢が入ってきた。
リチャード様は薄銀の生地に金の刺繍の正装をしていて
白いマントを着用していた。
さすが王太子らしく堂々としている。
一方、ナカハラト公爵令嬢は灰色のストレートな長い髪と海色の瞳に
黒いドレスでしとやかな雰囲気の令嬢だった。
目立った雰囲気はないがかわいい感じの女性だった。
そして、両者が席に着いた。
「我が息子リチャード・サムエル・エンジェルムと
スーナ・ナカハラト公爵令嬢の婚約を発表・・」
「ちょっと待ってください!!」
陛下が宣言しようとした時、リチャード様は席から立ち上がって前に出てきた。
「なんだ?リチャード?公式の場だぞ」
「僕、リチャード・サムエル・エンジェルムは
スーナ・ナカハラト公爵令嬢と婚約はいたしません!!」
リチャード様のいきなりの宣言にざわつく会場。
「な、いきなり何を言うか?!リチャード!!」
「そうですよ!!いきなり何の冗談ですか!!」
陛下と王妃様はいきなりのリチャードの発言に混乱している。
「冗談ではありませんよ。僕には心に決めた大切な人がいるのです。
ジュディ、前に出て来て」
リチャード様がそう言うと橙色のサイドテールの髪の
かわいらしい女性が出てきた。
「僕はこのジュディ・ローグナート男爵令嬢と婚約する!!」
リチャード様はそう言ってジュディの肩を抱いた。
「待ってください!!なんでその女性と婚約するのですか!!
私は王妃になるために教養やマナーや
外交などの勉強を努力してきたのに・・・。
美容だって努力したのに私のどこが不満なのですか?!」
スーナ嬢は泣きながらリチャード様に駆け寄った。
「僕は美しくないレディとは結婚したくない」
「・・・!!!」
リチャード様は冷たくそうスーナ嬢に言い放った。
真っ青な顔をしてふらりと倒れ込んでスーナ嬢は気絶した。
「・・・スーナ殿しっかり!!!リチャード!!
婚約者にこの仕打ちはヒドいぞ!!」
「リチャード!!あなた、何て事言うんですか!!」
「兄上ひどすぎます!!」
「リチャードのバカ!!スーナちゃんに何て事言うのよ!!」
「リチャード王子!!なんてことを!!」
倒れたスーナ嬢を見てリチャードに向かって王家の方々も阿鼻叫喚だ;
「僕は何て言われようとジュディと結婚するんだ。
行こうジュディ」
「はい、リチャード様」
そう言ってリチャード様とジュディはパーティー会場を退席していった。
会場は大混乱となり、その後、パーティーはムリヤリお開きになった。
うわ・・・リチャード様、やらかしたね;
私はエンジェルム王国の王家に混乱の嵐が吹き荒れると予感していた。
つづく
さて、リチャード王子がやらかしてしまいました;
婚約破棄物はファンタジーの定番ですね;
さて、この後どうなるのでしょうか?
次回に続きます。