第54話:列車の爆発から救え!!列車ジャック事件解決!!
<織田信長視点>
ワシは『おーくじぇねらる』という
剣を持った二足歩行の鎧のブタの化け物と対峙しておる。
ブタと侮るなかれ、結構、やりおるわい。
ガキン!!!
ワシの刀とブタの剣がぶつかり合う。
結構、奴の剣は固い・・・・。
良い剣を使ってるな。
少し押され始めた、こやつかなり力があるな。
「ぬおっ!!!」
ワシはブタの剣に弾き飛ばされた。
「ノブナガさん!!」
「助ける」
「俺も加勢するぜ!!」
「俺も!!」
「邪魔はさせないわよ!!!
あなたたちの相手は私。『マジックケージ』」
「「「「うわああああ!!!」」」」
赤い髪の娘がワシを心配して声を上げた。
それで、リックの小僧どもがワシを助太刀しようとしたら
黒いほっかむりの賊に立ち塞がれた。
こやつ女だったのか。
どうやら見えない壁で小僧どもを封じ込めたらしい。
妖術か・・・。
ワシは立ち上がってブタに向かってニヤリと笑った。
「大事ない。
ふっ、ブタのような家畜に負けるワシではないわ!!
『流水』」
ワシは気配を消して、ブタに切り掛かる。
ブタは気配が追えないのか動きについてきていない。
「『切落』」
「ぐおおおお!!!!」
ワシはブタの腕を斜め切りで切り落とした。
「これで剣は使えまい!!!」
「ぐおおおおおお!!!!」
するとブタは叫び声をあげた。
・・・・!!!腕が再生しておる!!!
みるみる間に腕が生えおった!!
「化け物め!!!」
「はははは!!!
このオークジェネラルは特別製よ!!
切っても切っても再生するわ!!」
賊の女が笑いながらそう言い放った。
・・・再生とはこいつはやっかいな。
「『星眼』」
ワシは切っ先でブタを切り刻みながら思案する。
たしかに切ってもブタの傷が治っておるな。
「『牙追』」
ワシは突きに切り替えてブタを突きまくった。
鋭い『牙追』の連続攻撃にブタは攻撃を封じられておる。
しかし、奴は再生する肉体を持っておるから攻め手に欠けるな。
ならば・・・・・。
「臨兵闘者皆陣列在前・・・。
『九行強突牙連撃』」
ワシは陰陽術の九行で刀に霊力を込め、無数の突きをブタにしまくった。
叫び声もあげる間もなくブタは細切れから塵になった。
「バカな!!!!!!
なんで再生できないの!?
オークジェネラルが塵になるなんて!!!!」
「この『九行強突牙連撃』は
無数の『牙追』の超連続攻撃じゃ!!
無数の突きが肉片を残さないほど塵に分解する技。
ただのブタなどこれでお陀仏じゃわい」
「く・・・・」
そうこれは『牙追』の塵にするほどの突きの威力と
繊細な肉体の弱点を貫く制御能力が必要な技じゃ。
あと霊力も必要じゃがな。
「さて、ワシは女といえぞ賊に容赦する男ではないぞ!!
刀の錆びにしてくれるわ!!」
ワシは刀を構えて女の賊に向かい合った。
せっかくの旅行が台無しになった分、つけは払ってもらわねばな。
「しょうがないわね。
私が相手してあげるわ。
『ダークウイップ』」
女はどこからか黒いムチを取りだした。
「まるで優絵殿の『ぷれい』に使うムチじゃな;」
「あら?私の他にムチを使う奴がいるのね。
でも、私のはそこらのムチとは一味違うわよ!!」
そういって女はムチをふるってきた。
ワシはそれを避ける、攻撃がぬるいな;
「ぬるい攻撃だな」
「私のムチはそれだけじゃないわよ」
女はそう言うと地面から黒いムチが生えてきた。
な、ワシは驚いた。妖術のムチか!!
「ほら、避けないとwダンスでも踊りなさい!!!」
「ぬおっ!!!」
足元のムチがしつこい!!!
ワシは踊るように避けまくった;
くそっ!!女め;楽しんでおるな;
「『ブラックスピアー』」
女は妖術の黒い槍を空中に浮かせて放ってきた。
ワシは後ろに飛んで避ける。
ヒュン!!ばちっ!
「しまった;;;;槍は囮か;」
「ノブナガさん!!」
「くそっ!!ここから出れれば・・・;」
「壁が通れねええ!!!」
「・・・僕、無力」
ワシは地面のムチを絡まされ手足を動けなくさせてしまった。
見えない壁に封じられている小僧どもに心配かけられちゃせわないな;
ワシは女に妖術の槍を向けられてニヤリと微笑まれた。
「ふん、手足を封じればさすがに動けないでしょ?
さ、命を奪って爆弾を起動させないとね」
「爆弾じゃと?」
「そうよ?特殊魔道製時限爆弾でねw
魂を爆弾に吸い込ませれば威力を増すのw
まぁ、なくてもそれなりに駅ぐらいは破壊できるけど、
それじゃ、つまらないでしょ?
あなたたちを殺して魂を吸収させれば街一つは壊滅かしらね」
「「「「「・・・・!!!!!」」」」」
どうやら爆弾で街を破壊する気らしい;;;;
くそっ;;このままやられてたまるか!!
どうにかこのムチを外さなければ・・・。
「手始めにこのライシンラ国のブシさんを殺してみようかしら?
ふふふ・・・あなた強いし、
魂を爆弾に吸収させれば良い威力が出そうねw
さよなら、ブシさん」
そう言って空中に浮いた黒い槍をワシに向かって投げてきた。
万事休すか!!
ヒュン!!!カキン!!
「わしがいるのを忘れてもらっては困りますな。御屋形様」
「伝蔵!!!」
「なっ!!どっから出てきたの?」
伝蔵が忍術『影潜みの術』で
ワシの影から出て来てクナイで槍を弾き飛ばし守ってくれおった。
女は伝蔵の出現に驚いている。
「ほっほっほっ。わしは御屋形様の影ですぞ。
御屋形様を守るのが忍道です。
さ、賊を片付けるとしましょうか?」
そう言って伝蔵は真剣な顔つきでクナイを構えて走り出した。
「なっ!!!!!!」
「忍法『神速クナイ斬り』!!!!」
神速の速さで伝蔵は女の賊をクナイで切った。
しかし、女は紙一重で避けた。
ん?黒い服が破けておる。ほっかむりの服が破けて床に落ちた。
パサッ・・・。
「・・・・いやあああああ!!!!!/////////」
「でかいな」
「まったくで」
それと同時に女の胸当ての布が破けて床に落ちた。
結構デカい胸だな。ワシと伝蔵はしげしげと見つめた。
女は恥ずかしがりながら手で胸を隠しておる。
「くっ・・・この屈辱忘れないわよ!!!
いつかあなたたちをぎゃふんと言わせて見せるからね!!!
瞬間移動!!!」
そう女の賊はそう捨て台詞を残して消えた。
それと同時にワシに絡んでたムチとリックの小僧どもの見えない壁も解けた。
「伝蔵助かったぞ。礼を言う」
「いえいえ、御屋形様を助けるのが忍者の定めですので」
伝蔵がいて助かったな。さすが織田家の菊林忍軍の頭領じゃ。
伝蔵の力を改めて信頼した瞬間でもあった。
<信長殿!!!みんな!!!たいへんだわ!!!>
「この声は・・・」
「優絵殿ですな」
「念話の魔法だな!!ユーエ、どうしたんだ?!」
リックの小僧の言葉からどうやら
優絵殿の遠くの声を伝える妖術らしいと分かった。
<この列車に爆弾がしかけられてるの!!!
私のいるVIP車両とあと後部車両に爆弾があるらしいけれど>
そうじゃった!!あの女の賊は爆弾を仕掛けたと言うとったな。
「こっち、火の魔力、感じる」
無口の小僧が後ろの車両を指差している。どうやらあっちに爆弾があるらしい。
小僧に付いていくと後部車両の一番後ろに変なカラクリの爆弾を見つけた。
カチコチ言っておる。
黒い透明な板に変な文字が動いておるな。
「・・・こりゃ、あと5分で爆発するな」
「なに!!!!!!」
リックの小僧が変な文字を見てそう言った。
大変ではないか!!!!
「もしかして、あと5分、駅、着く?」
「タイミングを見計らって駅を爆発させる気だな!!」
「このままじゃ、列車が着いたとたん駅が無茶苦茶になるわ!!!」
無口の小僧が冷静にそう言うとそばかすの小僧と
赤い髪の娘が真っ青な顔をした。
<みんな!!!よく聞いて!!!爆弾を今から処理します!!
同時に処理した方がいいから。
そうね、マークスが魔力の連動に良さそうだからお願いするわ>
「ユーエ、僕、何する?」
<今から私とあなたを魔力連動させるわ。
私の魔法をあなたも使えるようになるはず。
『コネクトマジック』!!>
優絵殿が妖術を使うと無口の小僧がびくっと驚いていた。
「すごい、魔力」
<今から空間魔法で空間ごと爆弾その物を外すわ!!
手をかざして!!>
「こう?」
無口の小僧が手をかざすと
爆弾が切り取られるかのように外されて空中に浮いた。
「外れた」
<後はそのそれぞれの爆弾を風魔法で空中に飛ばすわ!!
空のはるか上に移動させるイメージをして!!>
「分かった」
すると、爆弾が窓から飛び出て空に飛んでいった。
しばらくして空の上から
ドンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
大爆発が起きて風圧が窓から飛んできた。
どうやら爆弾は両方とも空の上で爆発して難を逃れたらしい。
「僕、できた」
<ありがとう、マークス。これで列車ジャックから列車は守られたわ>
優絵殿の声にみんな腰が抜けたのかヘタリと座り込んだ。
「助かった~」
「爆発しないでよかった~」
「気が・・・気が抜けたわ・・」
「怖かった」
みんなほっとしたのか口々に無事でよかったと安心したようだ。
「さすが優絵殿の妖術はすごいですな」
「まったくだ。さすが織田家の嫁だな」
優絵殿を織田家に嫁にできて本当によかったと思う。
ワシも伝蔵もうなずいていた。
<みんなごくろうさま。
私も犯人を捕縛できたから元の車両にみんなと戻るわ。
それじゃ、後で>
そう言って優絵殿は妖術の念話を切った。
こうして列車占拠事件は解決できた訳じゃ。
よかったのう。
<ユーエリア視点>
私たちはお互い元の車両に戻って、
無事、アークレイ伯爵領のアークレイ駅に着いた。
アークレイ駅は王都エンジェ駅と大体似た造りをしていた。
列車からホームに降り立ち空気を吸う。
「まったく、すごい目に遭ったよな;」
「スリルとショックとサスペンスに満ち溢れた旅だったぜ;」
「解決できたからよかったがな」
ウィキと拓海と雷信が口ぐちに感想を述べていた。
「それにしてもあの女。何者なのじゃ;」
「突然消えましたし。妖術の使い手で間違いないかと思いますが」
信長と伝蔵が犯人の一人に謎の女がいた事を何者なのか思案してた。
「でも、胸デカかったよな」
「それしか印象がないな」
「デカパイ」
「そんなに胸デカかったんですか?」
「「「ユーエ並み」」」
「って私と比べんじゃねーーーーーーー!!!!!!」
バシーーーーーーーン!!!!!
「「「「ご、ごめんなさい!!!!!;;;;;;」」」
リックとニッキーとマークスが犯人の印象について述べてた;
デカパイってどこみてんのさ;;;
リックたちがキラに聞かれると私並みに胸がデカかったらしい。
って私と比べんじゃねーーーーーーー!!!!!!
私が怒鳴ってムチで彼らをしばくと、もの凄い勢いで謝られた。
「や~ね;男って・・・・;」
「・・・胸じゃなくて犯人の顔ぐらい覚えてなさいよね;」
「やらしい」
「恥ずかしいです;」
ロザンナとノッレとイノーゼとお初ちゃんはリックたちを批難した。
「そ、そんなんじゃねえええ!!!!
ただインパクトがデカかっただけだ!!!」
「そ、そうだぞロザンナ!!誤解だ!!!」
「でも、じっとニッキー見てた」
「・・・ニッキー?(冷笑)」
「ごめんなさい(土下座)」
リック達が慌てて弁解した。
しかし、マークスの暴露によりニッキーはロザンナに冷たい笑いで怒られてた。
ニッキーはロザンナに土下座して謝った。
「お姉様、無事でよかったです」
「お嬢様、よかった」
「無事でよかった。
しかし、列車ジャック犯を捕まえるなんてすごいな」
「・・・ユーエリアさんの規格外さがまた増えましたわね;」
アルフォンスやドーソンや父や義母から無事をねぎらわれて。
自分の無事を改めて確認できた。
犯人も逮捕できたし(1人逃がしたけど)、
意義ある列車の旅だったと思う。
それにしても謎の女は一体何者なのだろう?
私は一抹の不安を残した。
つづく
謎の女は何者なのでしょうか?
これから先、ユーエリアたちに立ち塞がりそうな予感がします;
若干の不安を残しつつ、次の章に続きます。