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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
列車ジャック編
67/126

第53話:列車ジャックから救え!!

<ウィキ視点>


お嬢様が列車ジャックした『インセクト団』って奴らを魔法でボコボコにした。

俺はため息をつきつつ雷信と拓海と手分けして

気絶した『インセクト団』をロープで縛った。


「で、どうするんだ?お嬢様;」


「ボインってセクハラ発言した奴らは纏めてムチでしばくわ!!!

 残党も居るかもしれないし」


お嬢様はムチをぴしっと床に叩き不機嫌にそう言った;;;;

寝起きでかなり不機嫌そうだな。


「そうだな、乗客の安全もあるし。

 助けるのも武士道だ」


「こうなったら仕方ないな;

 俺も協力するぞ」


雷信と拓海も刀とクナイを取り出して臨戦態勢だ。


「さすがワシの息子だワシも戦うぞ」


信長もやる気だ・・・;さすが戦国の武将。すでに刀を抜いている。


「俺も戦うぞ、暇つぶしに丁度良いしw」


「俺も俺も」


「僕も」


リックとニッキーとマークスも戦うらしい。

暇つぶしって完全に遊び感覚だな;


「私も戦うわ。列車の旅をぶち壊しにされたくないもの」


「同感ね。許せないわ」


「わたしも戦う」


ノッレとロザンナとイノーゼも杖や弓矢や剣を取り出している。


「僕は非戦闘員ですからムリです;」


「私も戦えないからここに残ります」


キラとおはつちゃんはここに残るようだ。


「僕も戦う!!」


「いけません、アルフォンス!!

 あなたは伯爵家の跡取り、何かあったらどうするのですか?」


アルフォンスも名乗りを上げたがドヌーブに止められた。


「そうです。それにこの車両に残って守る人も必要ですし」


ドーソンからもたしなめられてアルフォンスは悔しそうにしてた。


「お姉様・・・」


「・・・アルフォンス、あなたは残りなさい。

 ここは任せます。あなたにしかできない事だと思ってお願い」


お嬢様はうるんだ目でアルフォンスに見つめられたが

アルフォンスに冷静にここに残るように言った。


「・・・僕しかできない事。わかりました;

 お姉様の期待に答えられるようここを守ります」


どうやらアルフォンスはここに残るようだ。


「ユーエリア、無事で帰って来なさい」


グレンに言われてお嬢様は黙ってうなずいた。

それで、班分けとして下の車両に行く班と

先頭の機関室に行く班に分かれる事にした。

以下、班分け。


・お嬢様、俺、雷信、拓海、イノーゼ、ノッレ


・信長、リック、ニッキー、ロザンナ、マークス


以上の班分けになった。

お嬢様が機関室へ行き、信長たちは後部車両に行く事になった。

よし、行くぞ。


織田信長おだのぶなが視点>


列車に乗り込んだ賊を倒すべく行動を開始したワシたち。

リックという小僧とニッキーというそばかすの小僧ともに

前衛をこなしつつ占領している敵を倒して行く。


「安心しろ峰打ちだ」


「列車を血で汚すとクリーニング代がかかるからな;

 ユーエに借りを作りたくないし;;;」


「・・・怒られてムチくらわされてもイヤだもんな」


「それに、下手に死んで悪霊になられても困るからな」


こういう時、変に未練を残して賊が死ぬと化けて出る恐れがあるからな;

優絵殿の列車を汚すわけにはいかん。


「げっ、悪霊っているの?;」


「おるぞ、我が国でもそれ専門の悪霊を退治する陰陽師がおるくらいだ」


「悪霊怖い・・・;」


お、赤い髪の娘と無口な小僧は幽霊が怖いのか。

子供じゃのう(笑)


「ふふふふ・・・子供じゃのう」


「なっ!!バカにしないで!!

 こ、怖くないんだからね!!」


「僕、怖い・・・。けど我慢する」


赤い髪の娘がぷりぷり怒りながら先に進めと促した。

無口な小僧は我慢しながら足が震えておるわ。

そんなやりとりをしつつ、敵を捕縛していくと変な黒い賊が現れた。

ほっかむりで顔が見えづらいな。


「ほほほ・・・ここまでやってくるとは命を狩るに好都合。

 今から召喚する魔物の餌食になりなさい!!!」


黒い賊は杖を光らせると巨大な二足歩行の剣を持って

鎧を着たブタの魔物が現れた。


「・・・オークジェネラル」


「無口の小僧、知ってるのか?」


「オーク、上位種、剣と力がもの凄い」


無口の小僧によるとどうやらこのブタの化け物はかなりの武術の持ち主らしい。


「ふっ!!!相手に不足はない!!!

 ワシの刀の錆びにしてくれるわ!!!!!」


ワシは抜刀の構えをしてブタの化け物に立ち向かった。

ふっ、おもしろくなってきたな。


<ユーエリア視点>


私たちは機関室を目指して次々と車両を奪還していった。

そして、VIP車両の目の前に来た。


「様子をうかがう必要があるわね。

 『クレヤボヤンズ』」


私は無属性の透視魔法を使ってVIP車両を覗いた。


「こ、こんな事をして謀反でも起こすつもりか!!!

 グラスホッパー侯爵!!!!」


「ふっ、アークレイ伯爵の小娘のいいなりになり下がった

 貴殿きでんに従うのはイヤになったんですよ」


そう言って、出っ歯で濃緑の長髪のてっぺんがハゲ頭の

グラスホッパー侯爵がそう陛下に言い放った。

グラスホッパー侯爵がこの列車ジャックの主犯らしい。

どうやら陛下だけでなく王妃様やリチャード様やエリザベス様は縛られて、

緑の騎士団長が護衛役だったが壁にナイフで手足が張りつけになってる。

他の騎士たちは倒されてるようだ。

こりゃピンチだね;;;


「私はいいなりになったのではない!!!

 お互いの無い所を補っているだけに過ぎん!!

 ユーエリア殿もこの国を思って動いてくれているのだ!!!」


「それが貴族の弱みを握って脅す事なのですか?」


どうやらグラスホッパー侯爵は弱みを握られた腹いせに事を起こしたらしい。


「公にできない悪事を働く貴様ら貴族がいけないのではないか!!

 清く正しく生きてれば脅される事もない!!!!」


「うるさい!!うるさい!!うるさい!!!」


そう言ってグラスホッパー侯爵は陛下に向かってナイフを投げた。

ナイフがかすって陛下の頬から血が流れる。


「あなた!!」


「父上!!」


「陛下!!」


「おのれ、父上に何て事を・・・」


王妃様たちが真っ青な顔をして叫んだ。


「グラスホッパー家にも傍流だが王家の血が流れている。

 このまま捕らえさせてもらい

 処刑台に纏めて王家のみなさんを御招待しますよ。

 そして私が新たなる王になるのだ!!」


「・・・貴様」


陛下が悔しそうに歯ぎしりしてグラスホッパー侯爵を睨んだ。

・・・こりゃ早く助け出さないとヤバいな。

私は『クレヤボヤンズ』を切って作戦を考える事にした。


「はさみうちにする必要があるわね」


「二手に分かれるのか?」


私はウィキに頷くと作戦を伝えた。

ウィキは窓を開けるとイノーゼとノッレを連れて屋根の上に登った。

機関室は頼んだわよウィキ。


<ウィキ視点>


俺たちは列車の屋根に登り屋根づたいに機関車に向かった。

すると俺たちに気づいたのか機関車の窓から鉄砲を撃ってくる奴がいた。


「うおっ!!あぶねっ!!」


俺はマトリ●クス形式で身体を反らせて弾丸を避けた。

雷森羅ライシンラ国経由で銃が最近出回ってるからな;

敵にまでそれが渡ってるとはやっかいだな。


「わたしに任せて」


「おや?お嬢ちゃんが何かするのか?

 無駄無駄、銃には・・・」


敵が油断して笑っているのをよそにイノーゼは弓矢を構えた。


ヒュン!!!


「なっ!!!」


銃口に矢が刺さって撃てなくしたみたいだ。

敵は絶句した。


「イノーゼナイスw

 『ブロックバレット』」


「がっ!!」


ノッレが岩の弾丸を魔法で打ち出して敵を列車から振り落とした。

敵がいなくなったので機関車に忍び込む。

窓から蹴りを入れる勢いで入り込んだ。

そのまま敵は蹴られて隙ができた。


「なっ!!」


「敵か!!」


機関車に入り込んでいる敵が剣を向けてきたが遅い!!


シュ!!バキッ!!ドカッ!!


俺は素早く剣の峰で敵を殴りつけて気絶させロープを縛った。

捕まっていた添乗員を開放して機関室を奪還した。

あとはVIP室だけだ。


「お嬢様、こっちは奪還完了したぞ」


俺は念話魔法でお嬢様と連絡を取り合った。

VIP車両の扉の前に張り付き時を待つ。

あとは王様たちを助け出すタイミングだけだ。


<ユーエリア視点>


「OK分かったわ。一気に入るわよ。

 1、2、3!!!!GO!!」


私たちは念話でタイミングを見計らい、一気にVIP車両に乗り込んだ。

グラスホッパー侯爵を挟み撃ちにして武器や拳を構える。


「!!!これはアークレイ伯爵のご令嬢のユーエリア殿。

 あなたもこの列車に乗っていたのですか」


「観念しなさい!!もう車両はほとんど奪還したわ!!」


私の言葉にグラスホッパー侯爵は余裕そうだ。


「ふふふ・・・ここでやられるような私ではないですよ」


そう言って侯爵は黒い宝玉を取り出して飲み込んだ。

すると闇の魔力が一気に広がり黒い炎が侯爵の周りに燃え上がった。


「この『闇の炎玉えんぎょく』の力で私は私の国を作ります!!」


そう言って侯爵はナイフに黒い炎を纏わせて投げてきた。

避けるが避けてナイフが刺さった壁の部分が溶けている;;;

これは融解の炎か!!!


「『青龍せいりゅう』!!!」


雷信が陰陽術で青龍せいりゅうを呼びだすと水流を侯爵に当てた。

しかし、少し蒸発するだけで効かないようだ。


「く、陰陽術の水術だけじゃダメか!!!」


「俺もさっきから水の霊力の籠ったクナイ投げてるけど効かない;」


「わたしの弓矢でもダメ」


「土属性だとあまり効果ないわ;;;どうしたら」


拓海の攻撃でも黒い炎の壁で弾き飛ばされてる。

イノーゼの無属性の矢やノッレの土の魔法でもダメらしい。


「来ないのですか?こちらから行きますよ。

 『闇の封炎ふうえん』!!!」


そう言って侯爵は黒い炎で私たちを包みこんだ。


「あつっ!!!」


「苦しい・・・;」


「俺の『青龍せいりゅう』の

 水の霊力でガードしてるけど長くもたないぞ;」


「・・・このままじゃ炎で窒息死してしまうぜ」


「俺も水の魔法でみんなをガードしてるがこの炎、普通の炎じゃねぇ;」


「・・・闇の炎って言ってたって事は闇属性も含まれてるのかも」


雷信とウィキの水のガードでもたせてるが限界が近い。

闇の炎・・・、私はある事を思いついた。


「『セイントアクアレイン』」


私は魔法で聖なる雲を呼び出して天井に敷き詰めた。

そして聖なる雨を降らせた。

私たちを閉じ込めてた黒い炎が消えた。


「な、なんだこの雨は・・・!!!

 私の!!私の炎が消えていく!!!」


侯爵の黒い炎も消えていく。

思った通りだ闇属性だから聖なる効果のある水なら効くと思った。

私は拳を構えて雷信と共にダッシュした。


「「成敗!!!!」」


ドカッ!!!!!


「うあああああああ・・・・!!!!」


バンッ!!!


私の拳と雷信の刀が侯爵に当たり弾き飛ばし壁に激突した。

すごい音がしたから背骨でも折れてるだろう。

私たちは侯爵をロープで縛り、陛下たちの縄を解いた。

張り付けられてたジークハルトも助け出され

イノーゼに回復魔法をかけられていた。


「ユーエリア殿、助かった。礼を言う」


「ありがとう」


「助かったわありがとユーエリアちゃん」


「ユーエリア殿が偶然、乗ってて助かったな;」


「敵の捕縛は私の仕事だったのだが情けない;感謝する」


王家の方々とジークハルトからお礼を言われて私は良かったと微笑んだ。


「くくくく・・・・。

 これで終わったと思わないことです」


侯爵が気が付いたのかくくくと笑った。

私は訝しげに侯爵を見た。


「何がおかしいの?」


「この列車には爆弾が設置されています!!

 後部列車とここの両方にです!!

一つは私の身体に爆弾が設置されてます。

 今、私のはすでに起動させました。あと5分で爆発します。

 列車はあと5分で駅に着く計算ですから、

 こうなったら道連れに私と死んでいただきますよ」


「「「「「「「なんだってーーーーーー!!!!!」」」」」


どうやら爆発物のパニック映画みたいに

列車に爆弾が仕掛けられて爆発するらしい。

新たなる危機にみんなはパニックになった。

侯爵の白い春物のコートを脱がし身体を見ると

タイマー付きの時限爆弾が身体に巻きつけられてた。

デジタル式のタイマーがカチコチ音をたててる。

爆発物の解体とかやったことないしどうするの?

・・・解体やるしかないみたいね;

私は侯爵を拳で気絶させ、爆弾の解体に取り掛かった。


つづく

 


列車ジャックにはお約束の爆弾が仕掛けられてるようですw

どうやってユーエリアは爆弾を解除するのでしょうか?

次回に続きますw

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