第48話:巨大鬼の進撃
<ウンディーネ視点>
雷森羅国の武士の山形と鏑木を
ロープで縛り騎士団に引き渡しました。
すると、海の方で何か光の柱が立ちました。
見ると、海に怪物が出現していました。
「なんですか?!あれは!!」
「あ~、地球の日本の昔話に出てくる鬼みたいだな;
でも、あんなでかいのは規格外なサイズだぜ;」
ウィキ殿の話によるとあれはオニというものらしいです;
紫色の巨体に雷撃を放つ2本の角、腰の虎柄のパンツ・・・。
すごい形相で恐ろしい・・・・。
あれだけ大きいものはウィキ殿は見たことなさそうでしたが・・・。
「ウィキ、ってウンディーネがなんでここに?」
「ユーエはどこ?」
リック殿とノッレ殿が戻ってきたみたいです。
王都の門はなんとかなったみたいですね。
「私がユーエリア様にずっと化けていたのです。
本物のユーエリア様は敵の本拠地に乗り込んでます。
それよりあの怪物が港に向かってるみたいです!
なんとかしないといけません!!」
怪物が王都の港に向かって進撃しています。
味方の船も次々と薙ぎ払われてしまいました。
「撃て!!撃てーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
ドンドン港にいる緑の騎士団長のジークハルト殿の指揮で
騎士たちが魔道式大砲を撃ちますがあまり効果が無いようです。
「ミニファイヤーボルトくんでは埒があきませんか;」
「なぁ、巨大大砲のファイヤーボルトくんのほうはどうだ?
あれで撃てば効くんじゃないか?」
ウィキ殿は10メートルはある巨大大砲を指差しました。
そうです、今こそあれを使う時です。
「みなさんは魔法が使える騎士たちを集めてください。
手分けして砲撃手を探しましょう!!」
「「「了解」」」
私たちは巨大大砲を受けるくらいの数十人の魔道師を集め始めました。
そして、巨大大砲の周りに集めて起動させます。
「巨大魔道式大砲ファイヤーボルトくんファイヤー!!!!!!!!」
私の指揮で魔力が大砲に重点して火の巨大な砲弾が発射されました。
ドカーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
オニに当たって少しは効いているようですね。
けれど、どんどん当てますが頑丈なのかオニは進撃をやめません。
「うがああああああああ!!!!!!!」
「うわあああああ!!!!」
「きゃああああああ!!!!」
「ああああああああ!!!!!」
鬼は叫び声をあげて港の騎士たちを手で薙ぎ払いました。
あああ!!!騎士たちはゴミを薙ぎ払うかのように
弾き飛ばされていきます。
「うがあああああああああああ!!!!!」
鬼の角に雷が集まり始めました。
そして、それを上空に飛ばし・・・。
ピシャピシャピシャーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!
「「「「「「「「ぎゃああああああああ!!!!!!!」」」」」」」
「・・・・む、無念;がくっ;;;;」
次々と落雷が落ちて港の騎士団を壊滅させました。
ジークハルト殿も気絶してしまったようです。
私たちも落雷をくらって地に伏せてしまいました。
「みなさん・・・大丈夫ですか?:;」
「くそっ;あれは効いたぞ・・・;」
「あんな化け物・・・反則だろ;;;」
「・・・少し・・痛いけど・・まだ動けるわ」
みなさん、立ち上がり強大なオニを睨みつけました。
しかし、オニは気にした感じでもなく陸に上がろうとしています。
「これ以上、進ませるわけにはいかないわ!!
『ウッドグローブ』!!!」
ノッレ殿が地面から魔法で巨大な木を生えさせ、
オニの足に向かって縄のように木を絡み付かせ固定させました。
「うごっ?うごっ!!」
オニは足を動かそうとしますが木を振り払えないようです。
「よしっ!!今がチャンスだ!!
雷属性っぽいから水が効くだろう。
『アクアガン』×100」
「『アクアスプレットアウト』!!」
「『スプラッシュボルグ』!!!」
ウィキ殿とリック殿が水魔法で次々とオニを攻撃していきます。
私も海から魔法で水を巻きあげて、
その水の渦を槍のようにオニに突きたてました。
「ぎゃああああああああああああああ!!!!!!」
水の魔法がオニに効果抜群のようです。
鬼が苦しそうに叫び声をあげています。
「効いてる、効いてるぞ!!!」
「よしっ!!俺たちも水魔法で攻撃するんだ!!」
「総員!!水魔法使える奴はどんどん撃て!!!」
「「「「「「「「「『ウォーターボール』!!!!」」」」」」」」」」
騎士たちも水魔法でどんどんオニに攻撃していきました。
残った大砲でも水の砲弾を撃ちまくり押しています。
「があああああああああああああああ!!!!!!!!」
するとオニは叫び声をあげて雷を落としまくりました。
「「「「「「「「ぎゃああああああああああ!!!!!!!」」」」」」
大ダメージを受けるエンジェルム王国軍。港もめちゃくちゃです。
「くそっ!!負けてたまるか!!」
「何度でも立ち上がってここを守ってやる!!」
「ここで負けたら絶対後悔するわ!!」
それでも立ち上がってみんなはオニに攻撃を仕掛けていきます。
でも、決定打にはなりませんね;
「どうしたらよいのでしょうか?」
私は辺りを見回しながら悩みました。
・・・巨大大砲?
まだ、稼働できそうですね。
「みなさん、巨大大砲で決着を付けましょう。
力を貸してください!!」
そう言って私はみんなや残った騎士たちを引き連れ巨大大砲に集まりました。
「私の全魔力をこの大砲に込めて
水の大自然の力をここに集結させます。
みなさんも魔力を込めてください!!」
「おう!!!」
「分かった!!」
「この一撃に全てを込めるわ!!」
「「「「「俺(僕)たちも協力するぞ!!!!」」」」」
私とみなさんの魔力が大砲に集まっていきます。
10%・・・20%・・・30%・・・40%・・・
50%・・・60%・・・70%・・・・
「うがああああああああ!!!!!」
オニが魔力の流れに気づいたのか巨大大砲の方へ向かって来ます。
もう少し・・・もう少しで・・・魔力が充填するのに・・・
80%・・・90%・・・
「この魔力は水猫たち!!」
「ハイにゃんたちも助けるにゃw」
「みんながんばってにゃ!!」
「負けるなにゃ!!」
「しっかりにゃ!!」
すると、門辺りの方角から水の魔力が巨大大砲に注がれていきました。
私の眷族の水猫たちも力を貸してくれるようです。
念話でみなさんを元気づけています。
100%・・・120%!!!!!!
「巨大魔道式大砲ファイヤーボルトくん!!!
アクアバレットファイヤーーーーーーーーー!!!!!!!」
ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!
私の叫び声とともに超巨大な水の砲弾が発射されました。
あまりの魔力に巨大大砲が壊れてしまいましたが;
水流と共に水の砲弾がオニに向かって発射されていきます。
「うごっ!!!!!!!!!!
ぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!」
<『森羅雷鬼』!!!まさか?!>
超迅速かつ巨大な水の砲撃が鬼の腹を貫き大穴をあけました。
それを見たオニの肩にいる敵の総大将の武士が唖然としています。
ボン!!!!!!!
<そ、そんなばかなーーーーーーー!!!!!>
オニは倒れ消えて行って紙切れになりました。
オニに乗っていた敵の総大将の武士は海に落ちました。
これで、王都は守られたようですね。
敵ももう少ないようですし。
周りにいる残った敵を後始末した後、
生きている敵を捕縛して王都防衛線は終結しました。
ん?海の岸辺になにかいるようです。
「ぜぇ・・・はぁ・・・。
我が国の最強の式紙がやられるとは;;;
しかし、俺も武士・・・・。
一矢報いなければ・・・・」
「何が一矢報いるのですって?」
オニに乗っていた総大将の武士が生き残ったようです。
港の船橋につかまり息も絶え絶えな様子でした。
それを武器を持った私たちと騎士たちが見下ろしています。
「・・・・な、ああああ・・・・;」
「みなさん、やっておしまいまさい」
「「「「「「おう!!!!!!」」」」」」
ドカ!!!バキッ!!!!ボコッ!!!!!バカッ!!!!
「ぎゃあああああああああ!!!!!!」
みなさんに総攻撃され敵の武士はボコボコにされました。
それを捕縛してこれで戦いも終わりですね。
「おーーーーーーーーーーーい!!!!!
みんなーーーーーーーーーーー!!!!!」
「あら?戦いは終わってしまったみたいね;」
「オーガ、倒せて、良かったw」
「ともかく王都が無事でよかったわw」
ニッキー殿や青の騎士団長のレイル殿、
それにマークス殿やロザンナ殿が
式神の巨大鳥に乗ってこっちに帰ってきました。
巨大鳥は事前にユーエリア様から譲り受けた式神のようです。
無事、彼らは私たちと合流して戦いの後始末をしました。
ユーエリア様、私たちは王都を守りました。
そっちも無事でいてください。
<ユーエリア視点>
王都の方も気になるけど、こっちの巨大鬼もどうにかしなくてはね。
巨大鬼の『森羅雷鬼』を見上げて私たちは立ち向かっていた。
「御屋形様、危険ですのでこちらに逃げてください」
「むう・・・こんな時に戦えんとは」
織田軍の忍者に抱えられて信長は安全な場所に移動した。
私との戦いのダメージで動けないので戦いに参加できないのが悔しいみたいね。
「全員!!!!陰陽術の札を構え!!
『青龍』!!!!!」
「「「「「「「「「「『青龍』!!!!!」」」」」」」」
菊林忍軍の頭領の伝蔵の指揮により織田軍の忍者と
武士たちが陰陽術の青龍を呼び出した。
そして水の攻撃を『森羅雷鬼』に繰り出す。
「俺たちも負けてられへんで!!!」
「私も戦います!!」
フロドやミーロも水の魔法陣が印刻してあるナイフを鬼に投げている。
「『アクアスプレットアウト』!!!!」
「『アクアガン』×100」
「アル様!!風の魔法で補助します!!
『エアロン』!!!!」
「『アクアバブル』!!!」
風に乗って強力な水流の魔法が『森羅雷鬼』に当たる。
リイムやドーソンやアルフォンスやウィキも魔法で立ち向かうが効いていない。
普通の魔法だと小さすぎて有効な魔法属性でも効果が少ないんだわ;
「ちっ、俺の魔力がもう少し戻っていれば・・・」
舌打ちして自分の力不足に悔しがるウィキ。
「私も神話魔法で迎え撃つわ!!
『セイントアクアドラゴン』!!!」
私はウンディーネ直伝の神話魔法で巨大な東洋型の水龍を出現させた。
それを『森羅雷鬼』に絡み付かせる。
「ぎゃああああああああああ!!!!!」
鬼に効いているようだ・・・。しかし。
「ぐおおおおおおおおおお!!!!!!」
ブチッ!!!!ブチブチブチ・・・・・!!!!!
水龍は鬼に引きちぎられて消えて行った。
し、神話魔法でも効果が無いとは・・・・。
「く・・・どうしたら?」
「おのれ・・・野田め・・・・!!!!」
絶望に打ちひしがれる信長と織田軍。
「仕方ないわね・・・。巨大な奴専用の奥の手いくわよ」
私は天に両手を突き出した。
「無属性巨大化魔法『ビッグマン』!!!!」
私自信が光り輝くと巨大化して鬼と同じ大きさになった。
体長約155メートルw
「な、ななななななな!!!!優絵殿が巨人になった!!!!!」
「よ、妖術はそんな事もできるのですか?;;;;」
「「「・・・・・;;;;;;」」」
信長と伝蔵は私を見て混乱している。
信長の息子とその女中の女の子と鷹宮は唖然としてる。
「あ~・・・お嬢様、ついに特撮の光の超人になっちまったか;」
「お、お姉様カッコいいですw」
「お、大きいです;」
ウィキは地球の特撮物の超人を思い出したのか呆れている。
アルフォンスは目を輝かせてこっちを見ている。
ドーソンは純粋に驚いてるようだ。
「そ、そんな魔法聞いた事ありません;;;」
「お嬢様は規格外やからな;気にしたら負けやで;」
「そうですよ。でも、すごいわねw」
「ユーエおねえちゃんすっごいおっきいw」
リイムはこの魔法を知らなかったのかすっごく混乱してた。
リイムの肩を叩いて落ちつかせるフロド。
ミーロとイノーゼはただただ私を見上げてすごいと思っているようだ。
「さあ、どっからでもかかってらっしゃい!!」
「うごおおおおおおおおおお!!!!!!」
私は巨大鬼に向かって拳を構えた。
鬼は咆哮を叫び戦う気まんまんのようだ。
こうして、特撮物風な戦いが幕を開けた。
・・・いつからこの小説は特撮物になったんだろ?
ファンタジーのはずだよね;;;;;
あ、またメタ発言しちゃったわ;;;
とにかく、戦うわよ!!!!!
つづく
ついにユーエリアも特撮物のウ●トラマンみたいに巨大化しましたねw
なんかファンタジーからますます逸脱してる;;;
次回、ユーエリアVS巨大鬼のバトルかもw