第44話:王都防衛戦2!!
<ウィキ視点>
「『落葉』!!」
上空から鏑木新之助の槍が襲いかかってきた。
かなりの威力で地面が割れたぞ;
だけど・・・。
「なに!!!」
「防げばどうって事はないな」
俺は腕に無属性魔法の結界の
『アルティメットシールド』を張って盾として防御した。
俺はその勢いで鏑木を弾き飛ばした。
「腕一本で防がれるとはな;」
「まあ、それはあんたの技の威力が弱いからだろ」
「なに!!」
俺の言葉に憤る鏑木だった。
「真の技って奴をこっちも見せるぜ。
『進波斬』」
俺は剣圧の鋭い衝撃波の斬撃を次々撃った。
その隙に鏑木に近づいて至近距離で『進波斬』を撃った。
「うおおお!!!」
鏑木はあまりの衝撃に尻もちをついて倒れ込んだ。
「なんて剣圧なんだ・・・;」
「これが技ってもんだ」
あまりの衝撃の斬撃に驚く鏑木。
俺がそう言うと鏑木は黙り込んだ。
「かなりの武人だと思っていたがここまでやるとは・・・。
こちらも本気で相手いたそう」
鏑木は真剣な顔をして立ちあがり槍を構えた。
闘気が開放されて周りに熱が発せされる。
どうやら本気の一撃をしかけるらしい。
「『熱波裂陣槍』」
槍が闘気の熱で発光している。
それを構えて渾身の突きの突進が襲ってくる。
「うおおおおお!!!!」
熱気で周りの空気が陽炎で揺れている。
こりゃ捨て身の一撃で来る気だな。
そう考えていると熱気で陽炎ができ蜃気楼になって鏑木の身体が消えた。
どこに消えたか俺は視線をさ迷わせる。
「おおおおおおお!!!!!」
「・・・!!」
上だった。とっさの攻撃で反応が遅れた。
熱を含んだ鏑木の槍先が俺に刺さった。
「討ちとったり!!!」
鏑木は俺を見て勝利を確信してそう勝鬨を上げたが・・・。
俺から血が流れてない事に気づけよな。
「『ダークミスト』」
俺の身体が闇の霧に変化してそこから移動した。
刺さった槍をすり抜けて別の場所に移った。
「いやぁ、分身体でも『ダークミスト』使えたな」
「お主・・・。よ、妖怪か?;」
俺の魔法を見て鏑木は俺を妖怪と勘違いしているようだ;
「いや、さっき言ったように魔王」
そう言って俺は剣を構えた。
「飽きてきたしさっさと終わらせるとしますか」
俺は闇の魔力を込め剣の刀身を闇色に変えていく。
魔王の必殺技見せてやるぜ。
「『魔王心破暗黒斬』!!」
俺が剣を振るうと暗黒の闇の刃が鏑木を切った。
その場に崩れ落ち鏑木は気絶した。
「死んではないようだな。
相手の精神だけ切る技だったけど上手く言ってよかったぜ」
見ると鏑木には傷一つ付いていない。
これは相手の精神を傷つける技だからな。3日ぐらいは寝たままだろう。
俺はそう言いながら鏑木を魔法のロープ改で簀巻きにして縛った。
こっちは片付いたがもう一方はどうなってるかな?
<山形権座視点>
拙者は地面から噴き出した水の渦の中におる。
これほどまでの妖術を使うとは・・・。
えんじぇるむは妖術が盛んな国みたいだな。
そんな事を息を止めながら考えていると水が引いていく。
「ぜぇ・・ぜぇ・・・ぜぇ」
「あら?長い間、水の中に居たのにまだ生きてたのね」
「拙者は雷森羅の国では素潜りを得意としていたのでな」
漁師の村で生まれて海で育った拙者はこれしきの事でくたばりはしない!!
拙者は刀を構えて金の女子に向かって切り掛かった。
「まだそんな動きができるのね」
「拙者の侍魂がある限り刀が鈍る事なし!!」
拙者は織田家家臣の誇りある武将!!
女子には負けん!!
「『浮き足崩し』」
拙者は女子の足を払い相手の体勢を崩した。
卑怯だと思うが敵の鉄壁な女子の隙を突くにはこれしかない。
闘気の一撃をこの刀に込める。
「『切落』」
拙者は渾身の一振りをして女子を斜めに切った。
崩れ落ちる女子。
「この死合い拙者の勝ちだな。
さて、銀の男とも死合いに行くか」
拙者は女子に背を向けて歩きはじめると
「・・・!!なんだこの蛇のような水は!!
うごっ!!」
まさかさっきの女子か?!
たしかに切り捨てたはずなのに!!
拙者は水の蛇に身体を締められ、口をその水で封じられた。
目線で後ろのほうをみると水の身体をした知らない女がいた。
よ、妖怪か?!
<ウンディーネ視点>
「油断しているからそのような事になるのですよ。
死んだふりは卑怯とは思ったのですが戦術です。ほほほ」
私は水で山形を縛りながら微笑みました。
山形は私を見て混乱しているようです。
では、説明しましょうか?
「ユーエリア様と戦っていると思っていたようですが。
実はさっきから私がユーエリア様に化けていたのです。
私の身体は水ですからただの剣では切れませんからね。
せめて魔力を込めなければダメージを受けません」
山形は水で口を封じられてその事実に驚きを隠せないようでした。
そして、山形は溺れてしまい気絶しましたわね。
実は化けていたというのとは少し違います、
私の身体をユーエリア様が遠隔操作で操っていたのです。
これは同調といい大精霊の契約者ができる能力の一つです。
私がユーエリア様に化けていたのは事実ですが戦っていたのは
間違いなくユーエリア様ですわw
「あら、あっけないですね。
死んではないようですけど。
ロープで縛りましょうか?」
私は魔法のロープ改で山形を縛りました。
すると魔王の分身体のウィキ殿も戦いを終えたのかこちらにやって来ました。
「終わったようだな」
「ウィキ殿も分身体なのにご苦労様でした」
実はここにいるウィキ殿は式神の分身体です。
本物のウィキ殿とユーエリア様は
今、雷森羅国の本拠地に乗り込んでます。
「分身だから上手く戦えるか不安だったけどなんとかなったな」
「そうですね。
さ、この敵の殿方たちを騎士団に引き渡しましょう」
私たちは敵を騎士団に引き渡し戦いに戻りました。
まだ、戦争は終わってないですからね。
人が傷つくのは嫌ですけど仕方ないですね。
<ニッキー視点>
俺、ニッキーだぜ。
俺とマークスとロザンナは
青の騎士団長のレイルさんの船に乗って激戦を繰り広げてる最中だ。
「どんどん撃ちなさい!!!
敵の船を沈めるのよ!!」
レイルさんの指揮で魔道式大砲を撃ちまくって船の砲撃船をしてる。
でも敵も鉄の大砲を持ってるのか大砲同士の消耗戦になってた。
「敵の大砲来る!!」
マークスがそう叫ぶと船の周りに結界ができて砲撃を防いだ。
「さすがユーエリア商会の結界魔道具ね」
「ユーエ特製だもんな。防御は完璧だぜ!!」
実は味方の船全部に結界の魔道具が仕掛けられているので防御は完璧だ。
俺とロザンナが船に仕掛けられた
ユーエ特製の結界の魔道具に感心していると次の砲撃が来た。
「こら!!あんたたち休んでないで大砲撃ちなさい!!
どんどん攻めていくわよ!!」
レイルさんに叱られたぜ;;;;
オカマだから変に迫力あるんだよな;;;
なんて言ったら叱られるので黙って大砲を撃った。
「一気に回りこんで攻撃するわV字の陣よ!!」
レイルさんは船の並びをV字にして
それを閉じるように接近し敵の船の挟み撃ちをした。
魔道式大砲を撃って一気に攻め大体の敵の船を沈没させた。
「海戦は圧勝ねw
あとは空中にいる鳥の敵を撃ち落とすだけだわ。
あら?なにか光ってるわ」
残った敵の船のうち一隻がなんか変な光を放ってる;
なんか怪しいぜ;;;;
光の柱が立ちあがって何かが現れた。
「なななななな!!!なによあれ!!!!」
「オーガ?」
「なんで海にオーガがいるの?;」
「すげえでけぇ;150メートル以上あるぜ;」
2つの角が生えていて、
虎の毛皮の腰巻きを付けた、
突然現れた紫色の巨大オーガに大パニックになる俺ら。
そのオーガの角が電撃を発生させて落雷を次々落とした。
周りの味方の船はその落雷で沈没していった。
「なんで結界がすりぬけているのよ!!!!!」
「あの雷、魔力、感じなかった」
「まさか魔力でない力で雷の魔法使ってるの?;;;
ヤバいわ!!それじゃ結界が効かないじゃない!!」
マークスの推測にレイルさんは焦ってた;;;;
魔力じゃないならなんの力を使ってるんだよ;;;
すると、なんか男の声が海上に響いた。
<やあやあ我こそは雷森羅国の
征夷大将軍織田信長様に仕える
織田家筆頭武士の太平清太である!!
『えんじぇるむ』国の武士たちよ!!
陰陽術の極みである最強の式神
『森羅雷鬼』の餌食となるがよい!!>
どうやらその声の男は巨大オーガの肩の上に乗っているらしい。
念話の魔法っぽい力で海上に声を伝えてるみたいだ。
なんて考えるとシンラライキのオーガが
俺たちの乗ってる船を破壊し手で薙ぎ払った。
「きゃああああああ!!!」
「みんな、浮かんでる、木の板、捕まる」
「けほっ;海水が口の中に入ったわ」
「おい!!あのオーガ!!港のほうに向かってるぞ!!」
船が転覆して俺たちは海の上に放り出された。
とっさに船の残骸の木の板に捕まって海の上を漂う。
あのオーガは王都の港に向かってるぞ;;;
このままじゃ、あのオーガに王都はめちゃくちゃにされる!!
く、ウィキたちがどうにかしてくれるといいけど;
俺たちは海の上に浮きながら王都の無事を祈った。
つづく
式神の巨大な鬼が現れました!!!
なんか、怪獣ものの特撮みたいな感じですね;;;
さて、王都は無事に守られるのでしょうか?
次回に続きます。