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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
雷森羅国の侵攻編
54/126

第42話:王都防衛戦!!

<数日後、ユーエリア視点>


赤の騎士団の情報から数時間で

雷森羅ライシンラ国の軍が来ると連絡があった。

都エンジェの港では3つの騎士団全軍

(王都の警備の騎士たちは王都の市街地に居る)が集結していた。

ガレオン船にも騎士たちは乗っていて敵の船と睨みあっていた。

私とウィキとリックとノッレは武器を持って準備態勢だ。

船にはニッキー、マークス、ロザンナが乗っている。

ちなみに、キラは医者として教会の神父たちと衛生兵として

王都の港の隅の医療テントにスタンバイしてる。

ハイにゃんは邪魔なのでキラの所に預けた。

数時間経ち、雷森羅ライシンラ国の軍が海を越えてやって来た。


「来る!!」


空から大鷲に乗った鎧を纏った武士や忍者がやってきて

空から空中戦を仕掛けてきた。

私たちも式神で大鳥を呼び出してそれに乗って応戦する。

降下してくる武士や忍者も現れ、

地上にいる騎士たちも応戦して乱戦となった。


ピピピピピ・・・


「な、なんだ?変な模様が空中に?」


ドカン!!


「うわああああ!!!!」


「よーーーーーーしっ!!どんどん撃て!!!!!!!」


「「「「「はいっ!!!!」」」」」」


敵に丸い標的マークが重なると敵は魔法の砲撃に撃ち落とされた。

実は魔道式大砲は追跡機能でホーミング弾も打てる。

徹夜で術式の魔法陣を追加しといて良かった。

次々と騎士たちがそれを使い敵を撃ち落としていた。

緑の騎士団長のジークハルトの指揮によって順調に撃墜数を重ねていた。

戦争なので命のやり取りが行われ血しぶきが舞う。


「血を見るのは痛ましいけど、戦争なのよねっ!!」


一方、私は空中に居る武士をすれ違いざまに殴り落とした。

リックとノッレとウィキも剣や魔法で次々と敵を地面に落としていく。

すると敵の武将らしき2人組が巨大な鷹に乗って現れた。

赤い鎧の髭面ひげづらの男と

青い鎧を着た若い歌舞伎役者のような鋭い眼の男だった。


「やあやあ、我こそは雷森羅ライシンラの国の織田家家臣!!

 山形権座やまがたごんざなり!!」


「同じく鏑木新之助かぶらぎしんのすけ!!」


どうやら敵が名乗り上げをしているようだ。

まるで時代劇の合戦前の口上のようね;


「「いざ、尋常に勝負!!」」


2人がそう言うと鷹に乗って私たちに切り掛かってきた。

すれ違いざまに少し斬られたのか少し血が流れた。

負けてられないので殴り返す。


「やるな!!では、陰陽術『朱雀すざく』!!」


「『アクアガン』」


山形は式神の札を取り出し

四神の1つ朱雀を出現させ複数私たちに襲いかかった。

私はそれを水の魔力で次々打ち落として消した。


「む、妖術ようじゅつか・・・」


私たちの魔法を見てうぬぬ・・・と山形と鏑木は唸った。


「こっちもその気なら容赦しないわ。

 『アクアローリングカッター』」


「『ブロックバレット』」


「『水龍双牙縛斬すいりゅうそうがばくざん』」


「『ダークアロー』」


みんなが一斉に魔法を放つと

水の刃と岩の弾丸と闇の矢と2つの水龍の斬撃が敵を撃ち落とした。

2人の武将は鳥を落とされたが


「陰陽術『白虎びゃっこ』!!

 風を起こせ!!」


山形が式神で白虎を呼びだすとその風の力で

地面への衝突を防いで2人は着地した。

私たちもそれを追って地面に降りた。


「むう・・・。地面に引きづり下ろされてしまったな」


「しかし、空より地上の方が我ら武士に地の利がある」


山形と鏑木は刀と槍を構えた。


「そこの金の女子おなごと銀の男!!

 そなた等に死合しあいを申し込みたい」


「なんですって?;」


どうやら名指しで私とウィキに戦いを指名してきた。


「お二方ふたがた、その闘気・・・かなりの武人と見た。

 いくさをするに値する人物だ」


「ちょっと、待って!!私たちもいるのを忘れてもらっては困るわ」


「そうだぜ、これは戦争だから決闘するのは場違いじゃないのか?」


山形の言葉にノッレとリックは反論した。


「いいのか?すでにお前らの都の入口に我が国の忍軍が向かっている。

 潜入は時間の問題だ。

 行かないと都は凄惨な地になるぞ」


「「「「「・・・!!!」」」」


私たちは鏑木の言葉に戦慄した。

王都がヤバい!!!!結界があるとはいえ

敵は何か作戦があるかもしれない。


「くっ・・・;ユーエ!!!

 俺たちは王都の市街地に行く!!ここは任せた!!」


「ごめん!!」


「仕方ないわね・・・任せるわ」


私が許可を出すとリックとノッレは王都の市街地に向かった。

私とウィキは山形と鏑木に向かい合った。


「なぜ敵である私たちにそんな情報を?」


「卑怯は武士の恥!!

 なので忍者のようなこそこそする奴は好かんのでな」


山形の言葉から武士道の精神を感じた。

私はそこ心意気を汲んで決闘に応じる事にした。


「その決闘受けるわ」


「ありがたい。

 でも拙者らは武士。陰陽術は使わん。

 正々堂々己の武器だけで相手する」


「なんですって?;」


どうやら山県らは刀や槍だけで私たちと戦うらしい。


「陰陽術は外法だと思っているのでな。

 武士の誇りの刀に賭けて己の力だけで戦う」


「同じく槍に賭けて戦う」


「私たちが魔法を使っても?」


「「妖術ようじゅつが来ても己の刀(槍)で打ち破る!!」」


どうやら武士の誇りって奴で武器だけで戦うようだ。

こちらとしてはありがたいけどね。


「分かったわ。戦いましょう。

 アークレイ伯爵家第一子ユーエリア・アークレイ参るわ」


「アークレイ伯爵家別邸使用人ウィキリード・ハートフィリア。

 参る!!」


「「名乗るその意気や良し!!こちらも参るぞ!!」」


こうして、雷森羅ライシンラ国の武士たちとの

戦いの火ぶたが落とされた。


「織田真流抜刀術『星眼せいがん』」


山形は刀の切っ先を俊敏に動かして抜刀しながら切り刻もうとしたが

すれすれで私たちは避けた。


「鋭い剣術使うのね」


「織田真流抜刀術は御屋形様おやかたさまである

 織田信長おだのぶなが様が開祖した抜刀術なり!!

 えんじぇるむの剣術とは訳が違うぞ!!」


そう言って次々と剣先をこちらに向けてきた。

そうしているとウィキにも鏑木からの槍術が襲いかかった。


「『流星りゅうせい』」


鏑木は次々と鋭い槍の突きをウィキにしてきた。


「突きが甘いな『魔追撃反斬まつげきはんざん』」


それを剣で流して身体を半回転させ

魔追撃反斬まつげきはんざん』でカウンター攻撃する。

すると鏑木は弾き飛ばされた。


「よそ見している暇があるのか?『円流えんりゅう』」


山形は円を描くような動きで刀で私を斬ってきた。

私はバック転で避けた。


「妙な動きを・・・」


「『落下流蹴らっかりゅうしゅう』」


私はジャンプして斜め下に蹴りを入れた。

その蹴りを避けてのけ反る山形。


「やるな;女子おなご


と言って山形は刀を鍔元つばもと

私に隠して右手を逆手に構え突き出した。


「『陰刀いんとう』」


「トリッキーな斬り方ね」


私は奇襲な斬りを水の壁で防いだ。

刀が水にまり斬撃が鈍った。


「水の壁だと!また妖術ようじゅつか?!」


「『乱舞攻散拳らんぶこうさんけん』」


山形が驚いた隙を突いて

乱舞攻散拳らんぶこうさんけん』で無数に殴った。

それに少し弾き飛ばされる山形。


妖術ようじゅつじゃなくてこれは魔法。

 『アクアスプレットアウト』」


私は地面から間欠泉を吹きださせ山形を水流で閉じ込めた。

山形は少し溺れているようだ。

その頃、ウィキは鏑木の槍を避けまくっていた。


「その速さ人間の動きではないな。

 化け物か?」


「イヤ、俺、魔王。『ブラックプラント』」


ウィキは鏑木の足元から闇の植物を出現させて足を動けなくさせた。

その隙に剣の柄で鏑木の腹をぶっ叩く。

鏑木の鎧が少し砕けた。


「ぐほっ・・・。

 切り捨てる機会だったのに手加減しておるのか?」


「いや、うちのお嬢様から人間はできるだけ殺すなって言われてるんだよね。

 ドSなのに優しいよな」


そう言ってウィキは鏑木の問いにやれやれとした感じで答えた。


「は?どえす?

 まぁ、よい。魔王のくせに甘い事で、

 うちの第六天魔王だいろくてんまおうの殿のほうが苛烈じゃ!!」


鏑木はそう言って大ジャンプをして地面に居るウィキに槍を向けた。

そして勢いよく突き下ろした。


「『落葉らくよう』!!」


ドンッ!!


鏑木の槍技が炸裂してもの凄い落下音が響き渡った。

ものすごい土煙りが辺りに漂った。

ウィキ?どうなったの?私は戦慄した。



<キラ視点>


僕は王都の港の隅に設置されている医療テントで

ハイポーションやマジックポーションを作ってます。

簡易的に錬金術ができる設備を作ってもらって

怪我をしている人達を治すために一生懸命働いています。

先生方に教わった錬金術で人々を助ける事ができるなんて喜ばしい限りです。


「ハイポーションを飲んでみんな元気になってにゃ~w」


ハイにゃんも患者さんたちにハイポーションを飲ませて手伝ってくれています。


「痛そうなのはうらやましいにゃけど;

 苦しそうなのはかわいそうにゃ;だから助けるにゃw」


と言ってハイにゃんは患者さんたちを介抱しています。

ハイにゃんはなんで痛いのがうらやましいのでしょう?

不思議です。


「うちの子!!うちの子がいないんです!!」


「ちょっ;怪我がひどいんですからじっとしていてください!!」


若い女の人が頭にけがをして血が流れています。

それを衛生兵が連れてきたようです。


「うちの!!うちのトムがいないんです!!

 きっと迷子になってるはずだわ!!」


「起き上がると傷が開きますから!!静かに!!」


若い女の人は起き上がろうとしましたが衛生兵に止められています。

僕は気になったのでバイトの人に

ハイポーション作りを任せて駆け寄りました。


「どうしましたか?」


「うちのトムとはぐれてしまったんです!!

 もし戦場に迷い込んだら・・・;

 ああああ!!!!」


そう言って女の人は泣きだしました。

どうやらお子さんとはぐれたみたいですね。


「だったら僕がお子さんを探してきますよ。

 あなたは横になってください」


「ハイにゃんも探すにゃ~www」


「あ、ありがとうございます!!」


女の人からそのお子さんの特徴を聞くと

僕とハイにゃんはその子を探す事にした。

戦場は激しくなっているからそこにいないといいけど。

僕らは医療テントから出てしらみつぶしに探す事にした。

無事でいてほしいです。


つづく


かなりバトルしてますねw

戦争だから仕方ないけど戦いはしてほしくないな;

さて、ハイにゃんとキラは外に出かけました。

男の子は見つかるのでしょうか?

次回に続きます;

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