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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
ブルームテンペストサーカス編
28/126

第22話:ブルームテンペストサーカス団その後の処遇

<ユーエリア視点>


貴族令嬢誘拐事件が解決して2週間が過ぎたわ。

捕まったバッファロー男爵とフロドは騎士団から聴取を受けてから

牢屋に収監されてた。

男爵たちは聴取で誘拐の罪の他に私のプレイの話もバラしたらしいが、

後でウィキと私は同意の上でプレイを行っていると答えたので

御咎めが無かった。

そう答えた時、緑の騎士団長のジークハルトはドン引きしていた・・・。


「個人の嗜好にはいろいろあるもんな・・・;」


・・・ジークハルトには私たちの趣味が理解できないようだ。


話を誘拐事件の処遇に戻そう。

男爵は結局、誘拐事件の主犯として縛り首になる事になった。

誘拐した貴族令嬢たちにいやらしい

如何いかがわしい事したんだから当然よね。

男爵には縛り首になる前に私が調合した回春かいしゅん薬と若返りの薬を渡しといた。

なぜ老けた呪いを解くアンチカースポーションを渡さなかったというと

結局、男爵は絞首刑になるからである。

死ぬ前にピーを再び勃たせて短い喜びを味合わせてから

絶望のまま死んでほしい。

フロドとはいうとまだ牢屋にいる。

私はリックを通して緑の騎士団長に直談判して、

フロドにとある取引をする許可をOKしてもらった。

私とウィキとリックは王都の罪人収容所に行ってフロドに会いに行った。

牢屋の中ではフロドはすっぴんで囚人服を着て、

一つ結びのみつあみをせず紫の髪を垂らして俯きぐったりしてた。


「・・・ユーエリア様たちかいな;

 こんな哀れなワイを笑いに来たんか?」


牢の前に立つ私たちにフロドは乾いた笑いをした。


「いや、孤児院やサーカス団のみんなが心配かと思って

その後の説明に来ただけよ」


私の言葉にフロドは恐る恐る心配そうに口を開いた。


「・・・ミーロは無事なんか?

それと孤児院の子たちやサーカスのみんなはどうなったん?」


「まず、ミーロは無事よ。呪いも解いておいたし、

 2週間で普通に動けるようになったわ。

 ちなみに孤児院の子たちも呪いは解いておいたわ。

 今、私の屋敷に居ます」


「ホンマか?良かった・・・」


そう聞いたフロドはよかったと涙を流した。


「それと私の屋敷に忍び込んだサーカス団員たちだけど。

 そいつらが忍び込んだ時に私の仲間がとっちめたから屋敷で軟禁されてるわ。

 でも、今は回復して無事。騎士団の見張り付きで軟禁中ね。

 サーカス団は休業中でメインキャストは暴漢に襲われて

 私の屋敷で休養中って街の人たちに伝えといた」


「・・・それは仕方ないわぁ;でも、無事なんやな」


フロドはそれを聞いてほっとしたようだ。

サーカス団の事は大ごとにならないよう内々に済ませといた。


「それでフロド・・・あなたの処遇だけど・・・。

 司法取引しない?」


「司法取引?」


司法取引という言葉にフロドは首を傾げた。


「つまり、私の傘下に入らないかっていう事。

 表向きは王国の第2王子のセドリック殿下の下に付く事になるわね。

 その下で赤の騎士団以外の殿下直属の諜報機関を作る事にしたの。

 殿下は私の下僕2号だし私がその諜報機関の裏の支配者よ。」


「諜報機関やて?!」


そう、これから先、情報が大切になる。

いつ何時、王国に変な事件が起こるか分からない。

貴族の見張りも兼ねて独自の諜報機関が必要だと思ったわけ。


「サーカス団の忍び込む機動力さえあれば

 いろいろな情報が手に入りそうじゃない?

 例えば貴族の弱みとか?」


「ワイたちを使って貴族の弱みを握ってそいつらを脅す気なん?;」


私の企みにフロドは引いているようだ;;


「貴族は腐ってる。平民との亀裂が深まってるし。

 それを正して貴族をまともにするには劇薬が必要でしょ?

 ぶっちゃけ、貴族を脅して領地経営をまともにさせて

 平民に優しい統治をさせるのよ」


貴族たちを脅して私が経営案を纏めた物を指示してそれを実行させる。

平民には優しくするよう自ら私が調教してみせるわ。


「そして私は王国の裏の支配者になる!!」


「うわ~;お嬢様悪だね;」


「ユーエが顔が恐ろしいほど悪役令嬢になってる;」


ウィキとリックも私の壮大な計画に少し引いてるようだ。

顔が悪って失敬な!!


「失敬な!!これは悪じゃなくて正義よ!!

 虐げられてる平民のためだしw」


「ははははは!!!おもろいな、このお嬢様は!!

 平民の正義の味方か!!

 ダークヒーローってとこやな?!いや、お嬢様はダークヒロインか?」


フロドは私の計画に大笑いした。ダークヒロイン、いいかもしれない。

フロドは意を決して私を見た。


「分かったわ!!ワイらも一枚噛んだろ。

 他のサーカス団員も諜報員になるんやろ?」


「そうよ、これで誘拐事件はチャラにしてあげるわw」


もちろんこの取引きで誘拐事件を起こしたサーカス団員の罪はチャラだ。


「決まりやな。ワイらはあんたの下に入る。

 正義のために働こうやないか!!」


「決まりねw」


こうして、直属の諜報機関を手に入れた私。

名前はそうね、「オニワバン」なんてどうかしら?

忍者服を着せて諜報させるのもおもしろそうねw

なんて、想像してみた。面白くなりそう。


<ノッレ視点>


私は別邸内のドアをくぐった中の巨大な空間にある

孤児院のみんなと遊んでいた。


「きゃははは!こっち、こっち」


「捕まらないよ~」


「鬼さんこちらw」


「ノッレ、遅い~」


「こらーーー待ちなさい!!」


そこの庭で鬼ごっこして広い空間の中にある庭でみんなと遊んでいる。

この空間には真っ白い宮殿みたいな『ホワイトハウス』っていう孤児院の建物と

広い庭に「あすれちっく」っていう木で組み合わせた遊具と

ブランコやローラー滑り台などの遊び場がある。

なぜか、人工太陽や平原などがあり、もう一つの世界が広がっていた。

・・・ユーエがこの空間を魔法で作ったらしいけど;ホントすごいわね。


「みんなーーー!!!ご飯よーーー!!!」


「「「「「「「「はーい!!!!」」」」」」


ホワイトハウスから出てきたエプロン姿のミーロが

孤児院の子供たちを呼んでる。

ご飯が出来たようだ。

ミーロはすっかり元気になってニッキーたち3人衆と料理をしながら

元気に働いてる。

私たちはホワイトハウスに入ると食堂に行った。

食堂には100人は軽く食事できるくらいのテーブルやイスがあって、

オープンなキッチンが対面にあって食事を作る様子が見れる。

ニッキーたちが忙しそうにまかないを作ってた。

各自好きな料理が取れるようにキッチン前にテーブルが置かれている。

そこから、ばいきんぐ形式だっけ?取れるようになってる。

全員料理をお盆に乗せて席に着いた。

私はシチューとサラダとクロワッサンを選んだ。


「「「「「「いただきます!!!」」」」」」


みんなで食事をする時のあいさつ(ユーエから教わった)をして

食事をし始める。


「なんだか、ここは『ハルメルンの笛吹き』の絵本に出てくる

子供たちの楽園みたいだね~」


「まさか屋敷のドアからこんな場所に繋がっているとは;」


軟禁されているガルドさんとジャンさんは食事を食べながら

この場所に感心してるようだ。

ちなみにサーカス団の人達もここを利用している。


「あ、その絵本、ユーエが作った話みたいですよ」


「あのレディは絵本まで書いてるのか;

 魔法もできてすごい商会も作って、おまけに孤児院まで;天才だね;」


私がそう言うとガルドさんはユーエの多才っぷりにかなり驚いてるようだ。

絵本も孤児院の子供たちに好評だし。

ちなみに『ハルメルンの笛吹き』は街にやってきた笛吹きが

鼠の大群を退治したけど、

街の人たちが報酬を払わなかったから笛の音で

街の子供たちを楽園へ連れ去った話ですって。


「貴族でもかなり毛色の違う感じだし、かなりの大物みたいね」


「ユーエ先生は特別ですからね」


ルルシアも規格外なユーエに驚いてるようだ。

キラはユーエの事を褒められてうれしそうだ。


「・・・でも、初めてあのお嬢様を見た時、寒気がしたぞ;」


「空気が普通の人と違う感じがしたわ。色気が・・・ルルシア姐以上だったわ」


双子のロビンとデイジーはユーエにただならぬ物を感じたらしい。


「そうだよな。ユーエはエロい!!」


「色気満開」


「あれで9歳だものね・・・」


ニッキーやマークスやロザンナも口ぐちに

ユーエの雰囲気の色気を思い出してた。


「「9歳!??」」


「どう見ても9歳に見えない!!

少なく見積もっても12歳かそこらじゃないのかよ?!」


「あれで9歳?冗談でしょ!;」


双子がユーエの実年齢に声を合わせて驚いていた。

たしかに雰囲気が大人に見えるけどね;


「・・・ロビンとデイジーの逆ってとこかしら?」


「ホントに人間なのかな?あのレディ?」


「・・・もしかしたら違うのか?」


ルルシアとガルドさんとジャンさんもユーエの正体について疑ってるようだ。

小人族の逆って大人族?;;;;


「でも、いい人だよね。

 誘拐犯の私たちをここまで良くしてくれるなんて」


ミーロはしみじみこの待遇を感謝してた。

ユーエはなんだかんだ言っても優しいもんね。

・・・ウィキとリックにはドSだけど;


「そう、ユーエおねえちゃんは優しい」


「イノーゼちゃんにとってもユーエリア様は優しいお姉ちゃんみたいね」


そう聞いたミーロは幸せそうにイノーゼを撫でた。


「そういえば、ユーエたちがフロドさんの所に行って

 司法取引しに行ってるみたい。

 もしかしたら、フロドさん牢屋から出られるかもだって」


「お兄ちゃんが!!よかった・・・」


私がその事を言うとミーロは涙を流した。


「騎士団を動かして罪を減刑するなんて何者なのかしら?」


「・・・とんでもない女性と知り合いになったね;」


「・・・伯爵令嬢とはそんなにすごい物なのか;」


「・・・もしかしたら、国家権力も動かせるのかもな;」


「まさか、・・・でもありえそうと思えるのはなぜかしら?」


サーカス団の面々もユーエの力に驚いて戦慄してた。

リックを下僕にするくらいだから・・・。ありえるのが怖い。


「けど・・・みんな笑顔だからいいよね」


サーカス団のみんなや孤児院のみんなも笑顔で過ごしてる。

ここまでできるユーエはただの貴族じゃない。

私はユーエリア商会の従業員でホントによかったと思う。

シチューの味を噛みしめながら自分の立場を誇りに思った。


つづく



はい、サーカス団はユーエリアの傘下に入りましたw

男爵は女の敵なので縛り首になりましたw

ハッピーエンドになったのではないでしょうか?

諜報員としてサーカス団は活躍してほしいものですw

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