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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
レオンバロン皇国編
108/126

第87話:闘魂の槍の主

<ユーエリア視点>


「邪神の復活なんてさせないぞ!!」


「世界を混沌になんかさせません!!」


「闘魂の槍は守って見せるのじゃ!!」


魔族たちの目的を知って大精霊たちは怒った。

私たちは魔族たちと一触即発の事態になった。


「ここは戦うしかないな」


「邪魔をするっていうんなら容赦しないわ!!」


ノヴァエビルとりリスプリムが刀とムチを構えて

私たちと戦う意思を見せた。


「やるってのね?

 私たちもあんたらには迷惑してるし、

 ここで決着付けるのもいいかもね」


「俺はお嬢様に従うしかないからな。

 やるぜ」


私とウィキも応戦して戦うつもりだ。

ウィキはやれやれといった感じで剣を構えた。


「デカパイ女と鬼仮面には負けないぜ!!」


「ボコボコにさせてもらうわ」


「戦う」


リックとノッレとイノーゼも武器を構えた。


「俺たちも後衛でサポートするぞ!!」


「アイテム、任せて」


「安心して戦って!」


ニッキーとマークスとロザンナは

後衛でアイテムを駆使してサポートしてくれるらしい。


「俺も武士として世界の為に戦うぞ」


「ここで止めないと大変な事になりそうだもんな」


「シンフォニア教国の借りは返してもらうぜ!!」


「・・・闘魂の槍は皇国にとって大事な物

 でも、私、動けない・・・;」


「お母様、危ないからこちらに避難しましょう」


雷信と拓海とヒデトも

ノヴァエビルとりリスプリムを取り囲んで睨みつけた。

特にヒデトはシンフォニア教国で大変な目に遭ったから

かなり怒ってる。

レイナはさっきの魔法の反動から動けないようだ。

リンカと一緒にニッキーたちのいる後衛へ避難している。


「ふん、どっからでも掛かって来るがいい!!」


「魔族の本気を見せてあげるわ!!」


そう魔族らは余裕を見せて戦いが始まった。

まずは拓海が忍者の素早さでノヴァエビルの

背後に回ってクナイを振り上げた。


「忍法『風切りの術』」


拓海はクナイを横に風を切るように素早く切りかかった。


「素早いな、

 だがこっちも負けてられないのでね!!」


ノヴァエビルは剣でクナイをはじくと

その隙に拓海に向かって突きの攻撃をした。


「『身代わりの術』」


「くっ、忍者の忍法か!!」


拓海はすばやく『身代わりの術』で自分の身体を丸太と入れ替えた。

ノヴァエビルの剣が丸太に付き刺さったまま抜けない。


「今だ!!『ブラッドソードレイン』」


ヒデトが血の剣を降らせてノヴァエビルを串刺しにしようとした。


「『マジックケージ』」


リリスプリムが結界で血の剣の雨をノヴァエビルをガードした。


「「『トールハンマー』」」


雷の大精霊のラウームドとともに

私は雷でできたハンマーの魔法で結界を叩いた。


「きゃあああああ!!!!」


「く、さすが大精霊の魔法だな;

 結界を一撃で壊すとは」


リリスプリムの結界を『トールハンマー』で砕いた。

結界は粉々になって消えた。

衝撃でリリスプリムは尻もちをつき、

ノヴァエビルは悔しそうに私とラウームドを睨みつけた。


「『前転回舞剣ぜんてんかいぶけん』」


「『暗黒十字剣あんこくじゅうじけん』」


リックが前転しながらノヴァエビルに切り掛かった隙に、

ウィキが暗黒の闇を纏った十字切りで魔族たちを一気に切り刻んだ。


「く・・・かなり重い斬撃だな;」


ノヴァエビルが前に出てリリスプリムをかばうように

ウィキの攻撃を刀で受け止めたが

かなりの衝撃で手がしびれてるようだ。


「舐めるんじゃないわ!!

 『ウイップコンチェルト』!!」


「『ウッドグローブ』


リリスプリムが闇のムチでウィキを縛りつけようとしたが

ノッレが地面から木のつるを生やして

リリスプリムの身体に巻きつけてムチを封じ込めた。

リリスプリムは蔓に巻かれて動けなくなった。


「放しなさい!!このチビ!!」


「いやよ。そのままつるに縛られなさい」


リリスプリムは身体を動かしながらノッレを罵倒するが

ノッレはどこ吹く風でつるできつく締め始めた。


「く、リリスプリム!!」


「貴様の相手は俺らだ!!

 『霊気闘雷剣れいきとうらいけん』!!」


雷信は霊気を纏った雷の鋭い刀の一撃を喰らわせた。

ノヴァエビルはそれを刀で防ぐが

雷の霊気が手を痺れさせて刀を放した。


「く、手が・・・手が・・・しびれる・・・」


「チャンス。『レインアロー』」


イノーゼがノヴァエビルの油断した隙に

弓矢を引いて無属性の纏った矢を降らせて攻撃した。


「『フレイムガード』」


すると氷からいつの間にか抜け出したのか

ディアボロが闘魂の槍から炎を発生させて

ノヴァエビルを炎の結界で守った。


「ディアボロ、助かったぞ」


「俺が動けない隙におもしろいことになってるな」


ノヴァエビルがディアボロに礼を言うと

ディアボロはこの状況が面白いのかニヤリをと笑って

私たちを見た。


「ディアボロが復活したわ;」


「しつこい・・・」


ディアボロが動けるようになった事に

リンカとレイナは顔を歪ませた。


「ふっ、魔族を舐めるな!!

 『ダークフレイムフィギュア』」


ディアボロは槍の力に闇の魔力を含ませて

周りに闇の炎を纏ったたくさんの3メートルぐらいの

ゴーレムを生み出した。


「げ!!なんだあの炎のゴーレムは!!」


「闇の魔力と炎の魔力を合わせた

 ゴーレムだ。さて、反撃させてもらうぞ!!」


リックはたくさんのゴーレムたちに嫌な顔をした。

ディアボロはゴーレムたちに命じて私たちを襲わせた。


「『セイントアクアレイン』」


「「「「「ぎゃああああああ!!!!!」」」」」


ウンディーネが魔法で聖なる雨を降らせて

炎のゴーレムを無効化した。

ゴーレムたちは叫び声をあげながら消えていった。

それにディアボロはウンディーネを見て苦い顔をした。


「水の大精霊もいたのか・・・;」


「邪悪なる炎は私が消し去ります!!」


そう言ってウンディーネは降らせた

聖なる水を巻きあげてやり状にして攻撃した。


「『スプラッシュボルグ』!!」


「おもしろい!!『スパイラルファイヤースピア』」


ディアボロも対抗して炎をやり状にして

同じようにぶつけた。

水と炎がぶつかり合ってかなりの衝撃を発生させている。

水蒸気が発生して辺りに熱気が漂い始めた。


「熱気か・・・。好都合だな!!

 『ヒートオーラアタック』!!」


ディアボロは熱気を操って

私たちに凄まじい熱さをぶつけた。


「く、熱い・・・」


「熱気が体力を奪ってく・・・」


私とウィキはあまりの熱さに倒れ込んだ。

周りのみんなも熱さに体力を奪われてヘタリ込んでいる。


「今だ!!『ブラックサンダー』!!」


「『スパイラルファイヤースピア』!!」


ノヴァエビルは黒い雷の魔法で私たちを撃った。

ディアボロも炎の槍の魔法で私たちに攻撃をした。


「まずい!!!!!」


火の大精霊のサラマンディーが叫ぶが

私たちは動けない。

魔法を喰らってしまうと思ったその時・・・。

ピタッっと『スパイラルファイヤースピア』が動きを止めた。

ついでに闇の雷の魔法も炎にさえぎられてガードされていた。


「な、なんで魔法が封じられてるんだ!!」


「炎の槍が輝いている!まさか、槍の仕業なのか?!」


なぜ魔法が止まったのか魔族たちは焦って輝く槍を見た。

すると闘魂の槍がディアボロの手から離れて飛んでいった。


「なっ!!槍が!!!」


「あ、あれは!!」


槍が飛んでいった先には私たちを追ってきたのか

皇帝ライオネルと側室のフレアと仲間のキラがそこにいた。

側には回復したのかビオラもいる。

ビオラの手には闘魂の槍が握られていた。


「なんでビオラ王子の手に槍が握られているんだ!!」


「闘魂の槍のあるじは正式な血筋の者しか本当は扱えない。

 槍が持ち主をあの少年に選んだのだ」


驚きを隠せないディアボロに

サラマンディーが槍が持ち主をビオラに選んだと説明した。

するとそれを肯定するように槍が淡く光り輝いた。


「槍に意思があるというのか?!」


「信じられない」


槍の意思に唖然とするディアボロとノヴァエビル。


「お前ら!!ビオラにした仕打ち許せん!!覚悟しろよ!!」


「そうよ!!大人しく捕まりなさい!!」


皇帝とフレアはかなり怒っているようで

拳を構えて睨みつけた。

すると、槍も呼応しているのか怒りに反応して

炎の魔力のオーラを放ち始めた。

するとビオラは闘魂の槍を構えた。


「ビオラ?」


「闘魂の槍が構えろって」


いきなり槍を構えたビオラに皇帝たちは驚いた。

槍が戦う意思をビオラに伝えているようだ。


「闘魂注入!!!

 燃える闘魂!!

 『炎爆闘魂槍えんばくとうこんそう』!!

 ゲンキデスカーーーーーーーーーー!!!!!!!」


ビオラは爆発的猛スピードで走り出し

炎の纏った槍でディアボロを貫いた。

ゲンンキデスカーって

どっかのアゴの出てるプロレスラー?;;;

私は心の中で突っ込んだ。


「ぐああああああああ!!!!!!」


ビオラの攻撃にディアボロは倒れ込んだ。


「ディアボロ!!」


「な、すさまじい威力だわ!!」


倒れたディアボロにノヴァエビルと

リリスプリムは驚愕した。


「これ以上、悪い事すると

 槍が許さないって言ってる」


「く・・・」


ノヴァエビルにもビオラは槍を向けると

ノヴァエビルは悔しそうに唇を噛んだ。


「さ、観念しなさい!!」


「手間掛けさせやがって;

 大人しく牢屋で反省するんだな」


私とウィキもノヴァエビルたちに詰め寄って睨みつけた。

みんなも取り囲んで魔族たちを追いつめた。


「く・・・ここまでか」


「詰んだわ・・・」


みんなに追い詰められて

ノヴァエビルとリリスプリムは真っ青な顔をした。

すると、上空から闇の強大な魔力のオーラを感じた。


ドンッ!!!


それが地面に降り立つとそこには

華麗な王族のような黒曜石でできたディアラと

ラメ状に輝いた黒いドレスを来た女性が現れた。

魔族らしく長い黒髪と赤い目と長い角とコウモリの翼をしている。


「これ以上、臣下たちを危険にさせない!!」


「「魔王様!!」」


どうやら現れたのは魔族の魔王らしい。

今の魔王は女性なようだ。

すると魔王はウィキを見てピタッと動きを止めた。


「・・・!!!」


「・・・アテナダリヤ」


魔王はウィキを見てかなり驚愕していた。

ウィキは小声で魔王の名前を言ってた。

どうやら知り合いのようだ。


「・・・ここは私たちは退く。

 これ以上危害を加えないと約束する」


「信じられるか!!お前らはビオラに危害を加えたんだぞ!!」


魔王の申し出が信じられないのか皇帝はたてがみを逆立てて威嚇した。


「それは謝る。

 少ないが慰謝料だ」


魔王は収納魔法の空間から地面に大量の金塊を置いた。

ざっと見るに3トンはありそうだった。


「・・・!!金で解決する気か!!」


「足りないなら後でニブルヘイムに請求しても構わない。

 では、さらばだ!!!」


金で解決しようとする魔王に皇帝は怒った。

しかし、魔王は聞く耳を持たず瀕死のディアボロを抱えて

ノヴァエビルとつるで縛られている

リリスプリムと一緒に瞬間移動して立ち去った。

(リリスプリムはノヴァエビルが抱えていた)


「く・・・逃げられた」


「金で解決なんてふざけた連中だったわね」


魔族たちに逃げられて皇帝は悔しそうに地面を殴りつけた。

私は残された金塊を見つめて魔族たちの対応にため息をついた。


「・・・あいつ魔王になったのか?;」


「ウィキ、あいつを知ってるのか?」


「・・・昔、色々あってな」


さっきの魔王を思い出しているのかウィキは懐かしい顔をしていた。

そんなウィキを見てリックを始めみんなは疑問に思っていた。

ウィキは現魔王と昔、いろいろあったらしい。


「ともかくラオニール城に帰りましょ」


「そうだな、ここの金塊は後で城の騎士たちに運ばせよう」


ともかく騒動が終わったので。

私たちはラオニール城に帰る事にした。

皇帝もやれやれといった感じでうなずいた。

金塊はあとで騎士たちが運ぶらしい。

こうしてレオンバロン皇国の水騒動は終わりを告げた。

・・・水道、早く設置した方がよさそうね。


つづく

こうして騒動はひとまず決着しましたw

しかし、現魔王はいったい何者なのでしょう?

ウィキとも顔見知りらしいし;

次回に続きますw

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