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ドS伯爵令嬢の異世界転生漫遊記(またの名を悪魔のドM下僕受難記)  作者: ねこもどき(ラルク)
ユーエリア商会開業編
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第6話:店舗の確保

私、ユーエリア・アークレイは商業ギルド長と儲け話しました。

なんか、お風呂のテーマパークの話をしたら

やけにギルド長がノリノリで計画しています。

目が$になってる・・・;


「ホントに目が$になってる人初めて見ましたわ」


「ホントにいるんですね」


「戦友のブルックリン商会とカルビン商会とも連携して・・・。

 投資先は貴族と王家と豪商を中心に・・・

 土地も探さねば・・・国王様に進言して・・・ぶつぶつ」


$じゃなくてこの国の貨幣はイエンなんだけどね;

目が$になってるギルド長を見て私とウィキは猫被りつつ引いてた。

なんかぶつぶつ言ってるし。


「ごほん、ギルド長。次の話ですが・・・」


「はっ!!失礼いたしました。壮大な計画に目を奪われてしまいました。

 はっはっはっ」


私が咳をすると笑ってごまかすギルド長・・・。

話を戻して、これが本題なんだよ。


「商店を開きたいので手ごろな空き店舗はないですか?」


「店ですか。

ふむ、めぼとしい立地は有名商人に取られてしまいましたからな~;」


さすが王国一の街、めぼとしい所は全滅か;

王都の地図を見せてもらうも、ほとんどが埋まっている。

貴族御用達の1番街はもちろん平民が軒を連ねる

2番街も目立つ所は取られている。

外れにしか空いてる所はなさそうだし。


「せめて中古の建物でも目立つ場所にあればいいのですが」


「中古ですか・・・。立地条件はいいところはあるにはあるのですが」


ギルド長は2番街の中心から少し隅の地図の場所を指差した。

ぎりぎり中心の通りに入っている。

立地としては十分だけどなぜに問題が?


「何か問題が?」


「いえ、浮浪者が居座っているのですよ」


「ホームレス?」


「ほーむれす???」


思わず地球の言葉が出てしまった。失礼。


「いえ、その浮浪者が占拠するなら追い出せばいいのでは?

 お城に嘆願して騎士でも使って」


「緑の騎士団も何回か追い出そうとしたのですが

返りうちにあってしまったらしく」


緑の騎士団とは大多数を平民で構成された騎士団で現代でいう警察である。

もっとも幹部は貴族がついているけどね。

ちなみに赤の騎士団は魔法使い中心の騎士団で

CIAみたいなスパイ活動も行っているらしい。

青の騎士団が剣も魔法も一流なエリートが集まるツワモノが組織している。

もしも、戦争が起こったら青の騎士団主体で行う。話がそれた;;;


「・・・騎士団がてこずるという事はかなりの魔法使いのやり手ですわね」


「平民は魔法が上手く使えないのが多いですしね。

 応援を呼ぼうにも他の騎士団は選民意識が強いですし。

 冒険者ギルドや魔法ギルドに頼もうにも折り合いが悪いですし」


冒険者ギルドはネット小説にありがちなモンスター討伐や

貴族や商人の護衛などを行う組織である。

魔法ギルドは冒険者ギルドに大まかな活動は似ているが

魔法が効く魔物専門である。

あと、新たな魔法の呪文を開発したり、

錬金術でアイテムを作る依頼を請け負っている。

冒険者ギルドと魔法ギルドは騎士と仲が悪い。

2つのギルド曰く、騎士や貴族は平民を踏み台にして生きてるから嫌いらしい。

騎士も最下層だけど貴族。だからこれらのギルド員からしたら胸糞悪いらしい。

プライドってこういうとき面倒だよね。

高ランクの人はそんなの気にしないらしいけど指名依頼は高いらしい。

仕方ない・・・。


「じゃあ私たちでなんとかいたしますわ。

その浮浪者を倒せばその建物はタダで手にいれることできませんか?」


「・・・ユーエリア様も商売人ですな(ニヤリ)。

 私もその物件には困ってましたので、よろしいでしょう。

 追い出せばギルド長の名において、その建物タダでお譲りしましょう。

 でも、できるので?」


私たちが浮浪者を追い出す代わりにタダで店舗を譲ってほしい事を言うと。

挑戦的に「できるので?」と言い返すギルド長。

試されてるわね・・・・。しかし私はチート。

ウィキもいるしチートパワーで何者でも勝てる。

修行の成果を見せる時。


「私に不可能はない(ニヤリ)」


「「・・・・!!!」」


私が冷酷にニヤリと笑うと、ギルド長はぞくっとしたのかドン引きしていた。

たかが6歳の令嬢にびびるなよ;

ウィキもなぜかびびってるし。


「そうですか・・・・;;;;

 では、手にいれましたらご連絡ください;;;;;」


ギルド長から了解を得るとさっそく問題の店舗にウィキと向かう事にした。

店舗は一等地には及ばないものの平民ご用達の2番街にある。

王都には貴族御用達の店が並ぶ1番街と平民の店がひしめく2番街、

裏の危険な物を扱う店や娼館が並ぶ3番街がある。

2番街の大きな通りの少し端にどんっと立っているのが問題の店舗。

ちなみにこの店舗の前の持ち主は事業に失敗して路頭に迷ったそう。

店主はここで首をつったらしく気味悪がって買い手が見つからなかったそうだ。

店の場所を街の人に聞いた時に聞いた。

2階建てで木造でできていて

図解の間取りによると1階の敷地は横になった長方形の形の大きな店部分と

縦の長方形に長く伸びた形の敷地のバックヤードは

真ん中の廊下の左右2つづつドアがありそれぞれ部屋が分かれている。

2階は住居部分になってるそうだ。

屋根は紅い三角屋根の形状をしている。

ボロそうだけど少し修繕するだけで見た目は治せそうね。

さっそく、中に入ってみる。


「うわ~ぼろっちい。クモの巣に引っ掛かった。ぺっぺっ」


ドアを開けて入ると部屋の所々に少しクモの巣がある。

ウィキの頭にクモの巣がついてる。口の中にも入ったようだ。

ぺっぺっと吐き出している。


「内装は廃墟って感じね」


「でもコンビニぐらいあるな」


1階部分は店部分(横型の長方形の形)は

軽くコンビニくらい広さは十分あった。

でも、荒れ果てて木片や石ころが散らばっている。

まあ、直せば十分店として経営できるので問題ナッシング。

続いてバックヤード(縦に長い形)に入って見る。


「ドアが4つあるぞ」


「隅には階段と・・・。順番に調べてみますか」


左右に2部屋づつ部屋があり、奥には2階に続く階段がある。

暗くじめじめしてて何かが出そうだ。


「なんか出そうだな。お嬢様は怖くないのか?」


「見慣れてるからね」


「・・・霊を?」


見えるのか?とウィキは訝しげに私を見つめた。


「近所のお坊さんとゴーストハントしたことあるから」


「・・・お嬢様の前世の人生が気になってきたぜ」


おかげで幽霊の類は前世でイヤに霊感が強かったおかげで慣れてるし。

ウィキを痛めつけた真言もそのお坊さんに習ったものだし。

前世のバイト先の一つだったりする。

報酬が良くいいお金になった。


「まず、この扉から」


手前の右の扉を開いて部屋に入って見る。

ここも廃墟らしく少しボロい。

家具もベッドも荒れ果てている。


「広いな。空間魔法が掛けてある。

 倉庫兼仮眠室ってとこか?」


空間魔法が部屋にかかっているので中はとても広くなっていた。

しかし、普通の部屋より広い倉庫並みだとウィキは感心してる。

家具は手前隅に集中してるようだ。


「暗いので明かりつけるね『ライトボール』」


私が魔法で光の珠を浮かせるとパ●ック並みに明るくなった。

すると奥の方に誰かいる。


「子供・・・?」


「浮浪者にしては弱そうだな」


隅の方でがたがた震えている2人の子供を発見した。


「誰だ!!子供と大人?」


土色の肩まで伸ばした髪に深緑の瞳の5歳ぐらいの子供が警戒した声を上げた。

ぼろいつぎはぎのワンピースを着てる。


「あんたも子供じゃん」


「うっ;・・・私はこれでも15歳!!」


ふ~ん、成長が阻害されてる病気でもなってるのかな?

はったりにしては目が嘘言ってなさそうだし。


「おにいちゃんとおねえちゃんもこじ?」


真っ白な髪に白目の珍しい容姿でボブ系のショートカットの

3歳ぐらいの幼女がたどたどしく聞いてきた。

こちらもつぎはぎのワンピースを着ている。

お風呂に入ってないのかところどころ灰色に汚れていた。


「いや違うわ、この店の予定地を貰いに来ただけよ」


「なんですって!!お前も騎士団の回し物なの!?」


「・・・!(びくっ)」


私が要件を言うと2人のホームレス幼女がびくっとなった。

土色髪の幼女から騎士団の回し物だと思われてるらしい。


「残念ながら違うわ。ただの商人Fランクの駆け出しだけどね」


「ついでに俺は従者」


胸を張ってウィキが言うが私は否定させてもらう。


「間違い下僕」


「・・・1年たっても俺はそんな扱いなのね(笑)」


「ウィキは永遠の下僕です。

これは変わらない決定事項なのw」


「・・・俺の存在っていったい;;;」


ウィキは弱肉強食に負けたんだから仕方ない。

ふふふふ・・・死後もあらゆる手段を使って従属させてやる。


「なんか寒気が・・・;」


「あんたは普通じゃない(悪魔)んだから風邪引かないし。

 とにかく、この店は私の物」


寒気に震えるウィキはさて置いて、堂々と店の所有権を宣言してみる。


「出ていけっていうなら聞かないわよ。

 お前たちが出て行け!!『クラッカーストーン』」


こぶし大の石つぶてがパラパラと襲いかかって来た。

この子魔道師?

襲ってくる石ころを私らは避けた。


「『クラッカーストーン』

 『クラッカーストーン』

 『クラッカーストーン』

 『クラッカーストーン』」


「なり振り構ってないなこいつ」


「でも、子供に攻撃する訳にもいかないし・・・」


石つぶての乱れ打ちにウィキは剣で振り払い守っている。

私も小声で『ガードフィールド』の呪文で結界を作っているので無事。


「お前も子供でしょーーーーが!!!『クラッカーストーン』」


「まあ、確かに・・・」


肉体年齢は幼女たちと同年代だけど精神年齢は違うんだよね。

土髪幼女に突っ込まれて肉体年齢に気づくくらいだし。


「くっ、しぶといわね『ニードルウエイク』」


地面から鋭い突起が複数飛びだしてきたので、バック転で避ける。


「おっ、お嬢様。やるー」


「これぐらい軽い軽い」


パチパチと拍手するウィキ。

伊達に下僕と組手してませんからね。


「こうなったら最後の手段よ。

 大地よ咆哮せよ、地の精霊の加護の元、全てを押し流せ!

『グランドシェイキング』!」


大地が揺れて地割れから土が勢いよく襲いかかって来る。


「上級呪文?退避!!」


「飛べ!!」


私とウィキは風魔法で天井に飛んだ。

実はこの魔法は古代呪文で詠唱がいらない優れ物。

並みの魔道師だったらバカ長い呪文が必要だけど

私、魔力チートならではのしろもの。

魔力が足らないウィキの分もまとめて私が空を飛べるようにしてます。


「飛んでる?!卑怯よ!!!!降りてきなさい!!!」


地面で土髪幼女が叫んでる。


「何かめんどくさくなってきたな」


「上級魔法を使われちゃ容赦する必要ないよね。

 『ウインドチェーン』」


風が凪いで戒めの鎖として幼女2人を拘束する。

どうやら動きを封じたようだ。


「動けない!!!離せ!!!!この!!!!」


「うごけない」


土髪幼女はもぞもぞ動いて抵抗するが風の拘束は解けないようだ。

白髪幼女はびっくりしてじっとしてる。


「くそ・・・私たちを売るつもりね?このガキ!!」


「ガキは否定しないけど。この国の法律では奴隷売買は禁止されているわ」


土髪幼女がフー!!っと猫のように威嚇して叫ぶ。

私は奴隷商人ではありません。


「じゃあ、貴族の忌み物にするとか・・・」


「年齢を考えて物を言ったら?ガキ!!」


私がガキと言い返すと土髪幼女は憎々しげに言い返してきた。


「私は15歳よ!!」


「肉体年齢は5歳程度に見えるけど」


「私は小人族よ。だからこれ以上成長しないの」


「ホビットみたいなもの?」


「は?」


地球の指輪なファンタジー映画の名称じゃ呼ばれてないのか

土髪幼女は目が点になった。


「ともかく土髪幼女と白髪幼女。

 これからは商売の話をしましょうか?」


「土髪幼女とはなによ!!私はノッレという名前があるわ」


「わたしはいのーぜ」


どうやら土髪がノッレ、白髪がイノーゼという名前というらしい。


「じゃあ、ノッレにイノーゼ貴方達に商売を話をするわ。

 大丈夫、上手くいけば大物になれる機会を与えましょう」


私が誘惑するエデンの蛇のような声色でそう言うと。

他のみんながぞぞぞぞぞと寒気にが走ったような反応をした。


「お嬢様、なんか6歳児のくせに声がエロいぞ」


「あんたも実は年上?;;;;;」


「なんかこわい」


みんなヒドイ言い様よね。

ちょっとノっただけなのに・・・;

ウィキ!!後でトラウマになるような

エロいお仕置きしてやるから覚悟しなさい!!!


つづく


新キャラの幼女2人が出てきましたw

このあとどうなるのでしょ?w

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