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部室へ帰り
何とか、食料を手に入れた康一は部室へ……
「PC室B」
俺達「ゲームプログラミング研究会(通称ゲープロ)」の部室に俺は何とか辿り着いた。
やっと戻ってきた此処も人で埋まってはいたが、部員の座るところは立ち入り禁止なのでそこにたどり着けばやっとこの窮屈な思いとはおさらばできる。
パソコンに向かう生徒や部外者を尻目に俺は部屋の奥に奥に移動する。
皆、デスクトップに貼り付けの虫だ。俺には目もくれない。俺に目をくれるのは、結局、腹を空かせて昼食を待ち焦がれていた部員どもだけだった。
「遅ーい! 何してんのよ、康一の鈍間! ホント、あんたってトロいんだから」
帰って来た早々にいつものニクったらしい声が飛んで来る。
椅子に足を組んで腰かけて偉そうに言い放ったのは、短髪にへんなカチューシャをした俺の一応の幼馴染みである 斎藤 ロシ だ。苦労して食糧を買ってきたのに、こいつは礼も無しに言葉の暴力を振るう。
俺は、そのムカつくくらいに全てが整ったその顔をぎいっと睨みつけた。