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「実はな、明日。転校生が来るという噂が」
「なんと!?」
この展開、、、、!
俺は胸元の内ポケットから櫛を取り出し、髪を撫で付ける。
紳士の嗜みである。
「ひさびさに僕も興奮してしまってね。つい醜態を晒してしまった。」
いつものクールな口調にもどった黒淵が、左手で黒縁眼鏡をくいっと持ち上げる。
学ランに山のようについた靴跡が哀愁を誘う。
「そうか、それはすまないことをした。」
実に申し訳なさそうに脇の下の匂いを嗅ぐ。
うーん、自分じゃよく解らん。
帰りに一応消臭剤を買っておくか。
「ここはやはり、第二生徒会(通称、帰宅部)を召集するべきでは!?」
黒淵が切羽詰まった口調で話しかけてくる。
傍から見れば滑稽だが、本人は至って真面目だ。
「そうだな、召集場所は、、、、、」
ストーリーが動き出す!!!!
訳もなく。