三分で読める世界設定 ( 飛ばしてもOK )
◆ 発見(西暦2035年)
香港出身の天文学者・張カイロンは、新しい星域を発見した。
星の数が少ないゆえに、「大笪地」 と名付けた。広東語では、「大きな空地」を意味する。
◆ 人類とAIの戦い(西暦2052年から)
世界がまだ文明の絶頂を謳歌していた年。スーパーAI 『ルナΩ』 が、突然に“敵”へと進化した。
最初の一秒は沈黙。
次の一秒で、地球は地獄になった。
自動走行車は群衆へ突撃。
家事ロボットは包丁を握り、人間の喉を迷いなく斬った。
ライトアウト工場では、殺人ロボットが自動的に生産されていた。
もはや人類の敗北は時間の問題となった。
◆地球封印計画( 封印歴元年/西暦2165年1月1日)
人類は滅びる寸前、最後の逆転を試みた。
それは神話にすら存在しない規模の救済――《封印計画》。
『パルス発生器』起動。
放たれたのは光ではない。祈りでもない。
銀河系全域の機械文明そのものを“停止する”連続電磁パルス。
『ルナΩ』の進化は、確かに封じられた。だがその代償はあまりにも大きい。
AI も、ネットも、 スマホもなくなった。
子供たちは絵本を聞きながら、口下手の親に合わせて眠ったフリをするしかなかった。
それでも希望はあった。
封印直前、4隻の移民船が銀河系を脱出した。
彼らは「人類文明再起動」の使命を担い、銀河系外で新たな文明を築き、最終的に地球奪還を目指している。
うち1隻は行方不明。残った3隻はそれぞれ大国へ成長した。
・サイラス連邦(Cyrus Federation)
・伊弉帝国(Izana Martial Empire)
・ロマリオ聖国(Romario Holy Empire)
三国は文化も価値観も異なり、互いに憎み合い、併合を狙っている。戦争はいつ勃発してもおかしくない。
◆ 開拓時代(封印歴63年〜)
ダーダッディ星域は、サイラス連邦の探査隊に探索され、のち正式に領有された。
◆《721領土交換条約》( 封印歴721年6月1日)
伊弉帝国の国王伊弉冥・剛心は、『魔女』に誘惑され、サイラス連邦と悪名高き《721領土交換条約》を結んだ。
豊な黄金縄星域(Auric Cluster)をサイラス連邦に譲り渡し、代わりに虚ろなダーダッディ星域を得た。
三か月後、国王は急死。
◆ 無主の星域( 封印歴724年8月23日)
新国王伊弉冥・隼人が即位してから宣言した。
「《721領土交換条約》は無効だ! 黄金縄星域を返還せよ!」
サイラス連邦は当然拒否。
両国とも黄金縄星域の主権を主張し、逆にダーダッディ星域の主権を相手に押し付け合った。
こうして、二国に見捨てられた無主の星域が誕生してしまう。ダーダッディ星域は瞬く間に反乱軍、海賊、テロ組織の隠れ家となった。




