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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第6章 動き出した「運命」

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第216話 エリック達からの「お礼」と「お誘い」


 双子の兄妹ディックとフィオナとパーティを組むことになった後、


 「それじゃあ、明日からこの子達と一緒に仕事をしてもらうから、よろしくな」


 と、ヴァレリーがそう言ってきたので、それに春風とレナが「わかりました」と頷くと、その場は解散となった。


 そして、総本部長室を出て、ヴァレリー、ディック、フィオナと別れると、


 「それじゃあ、今日の仕事を受けますか」


 「そうだね」


 と、春風とレナは仕事を受けようと掲示板へと向かった。


 その時だ。


 「あ! 春風、レナ!」


 と、自分達の名を呼ぶ声がしたので、それを聞いた春風とレナが「ん?」と反応し、すぐに声がした方へと振り向くと、そこには()()()()()()4人の男女がいた。


 その内2人の男性はと言うと、1人は短く刈りそろえた茶色の髪に筋肉のある体型をした真面目な雰囲気を持っていて、もう1人はその反対に少し長めの黒髪に浅黒い肌をしたノリの軽そうな雰囲気をしている。


 一方残りの2人の女性はというと、1人は長い金髪をポニーテールにした明るい雰囲気を出していて、もう1人は短めの黒髪に眼鏡をかけた大人しそうな雰囲気を出している。


 そんな特徴を持った4人の男女を見て、


 「あ、エリックさんにイアンさん!」


 と、春風は茶色の髪の男性を「エリック」、黒髪の男性を「イアン」と呼び、


 「ステラさんにルーシーさんも」


 と、レナは長い金髪の女性を「ステラ」、黒髪に眼鏡をかけた女性を「ルーシー」と呼んだ。


 そう、彼らは春風がハンターになった日に出会ったハンター達だったのだ。因みに、エリック、イアン、ステラは初仕事の時に入った森の中で、残ったルーシーはエリック達とフロントラルに戻り、アーデ戦った後に出会った。


 まぁ、それはさておき、春風とレナは名前を呼ばれてすぐにエリック達のもとに向かうと、


 「こんにちはエリックさん、イアンさん、ステラさん……」


 と、春風はエリック、イアン、ステラの順にそう挨拶したが、


 「えっと、ルーシーさんですよね?」


 と、眼鏡をかけたルーシーを見て首を傾げたので、


 「はい、そうですよ。私、本当は眼鏡っ子なんです。初めて会った時は……まぁ、本調子じゃなかったってことで」


 と、ルーシーは「ふふ」と笑いながらそう説明した。


 その説明を聞いて、春風が「ああ、そうでしたか」と納得の表情を浮かべると、


 「もう体の方はいいの?」


 と、レナがルーシーに向かってそう尋ねてきたので、


 「勿論ですよレナ。あれからしっかり療養しましたから」


 と、ルーシーは胸を張りながらそう答えた。


 その答えを聞いて、エリック、イアン、ステラが「はは……」と苦笑いすると、


 「春風、そしてレナ」


 と、すぐにエリックは真面目な表情になって春風とレナに声をかけた。


 それを聞いて、春風とレナが再び「ん?」と反応すると、


 「遅くなってしまったが、改めて、助けてくれてありがとう」


 と、エリックが深々と頭を下げながらそうお礼を言ってきたので、


 「ちょ、エリックさん、頭を上げてください!」


 と、春風が大慌てでエリックに向かって頭を上げてほしいと言ったが、エリックに続くように、


 「俺からも言わせてくれ、本当にありがとうな」


 「うん、2人のおかげで、こうしてルーシーのもとに帰ってこれたから。だから私からも、ありがとう」


 と、イアンとステラも頭を下げてお礼を言ってきたので、


 「え、えぇ? ちょっと恥ずかしいんですけど……」


 と、春風は恥ずかしそうに顔を赤くしながらオロオロし出し、


 「そんなに気にする程のことしてないけど……」


 と、レナも顔を赤くしながら「むぅ」と頬を膨らませた。


 すると、


 「あの、私からもあるんですけど」


 と、ルーシーがそう口を開いたので、それに春風とレナが、


 「「え、マジで!?」」


 と、目を大きく見開くと、


 「改めて、エリック達を助けてくれて、本当にありがとうございました」


 と、ルーシーもエリック達と同じように深々と頭を下げながらそうお礼を言ってきたので、


 「ちょっと、ルーシーさんまで!?」


 「ああ、もう! 気にしなくていいからいい加減頭上げなってぇ!」


 と、春風もレナも大慌てでエリック達に頭を上げてほしいとお願いした。


 それから間もなく、エリック達が頭を上げると、


 「そうだ春風。実は今日、君に返したいものが1つあるんだ」


 と、エリックがそう言ってきたので、それに春風が「え?」と首を傾げると、エリックは春風に向かって傍に抱えていた紙袋を差し出た。


 それを見て、


 (ん? 何だろう?)


 と、思った春風は、すぐにエリックからその紙袋を受け取り、その中身を見た後、それを手に取った。


 「あ、俺が貸したマント」


 その正体は、春風が初仕事をしていた時にエリックに貸した黒いマントだった。よく見ると、所々に縫った後が見えたので、


 「あの、これって……?」


 と、春風がその縫った後をエリック達に見せながらそう尋ねると、


 「あーそのぉ……すまない。魔物との戦いがあったから、多分だがその時に破れたんだと思って修復したんだが、変じゃないか?」


 と、エリックは申し訳なさそうな表情でそう答えたので、


 「ああ、そうでしたか。そんなに気にしなくていいですよ。ていうか……え、これエリックさんが縫ったんですか?」


 と、春風が「気にするな」と言いつつそう尋ねた。


 その質問にエリックが「ああ」と頷くと、


 「それともう1つ、君が貸してくれた盾なんだけど……」


 と、少し申し訳なさそうな表情でそう言ったので、


 「え、盾ですか? もしかして、使い心地が悪かったんですか!?」


 と、春風が不安そうな表情でそう尋ねた。


 その質問に対して、


 「い、いや! 盾自体は使い心地がとてもよかったよ!」


 と、エリックが慌てた様子でそう答えたので、その答えに春風が「じゃあ……」と質問しようとすると、


 「ただ、盾のことで君達に来てほしいところがあるんだ」


 と、真面目な表情でそう言ってきたので、


 「え? それって、何処なのでしょうか?」


 と、春風は再び不安そうな表情でそう尋ねた。因みに、その横ではレナも春風と同じ不安そうな表情をしていた。


 そんな春風の質問に対して、エリックが答える。


 「この都市の中にある『生産区』さ」

 


 


 

 ここにきて、漸く初仕事で出会った4人のハンター達の身体的特徴が書けました。


 遅くなってしまってすみません。

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