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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第6章 動き出した「運命」

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第206話 正体判明と、事情説明

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 森の木々の向こうより現れた複数の男女。


 その正体は、春風とレナにポイズン・マンティス達とその上位種であるデッド・マンティス(血濡れの両目)を擦り付けた者達だった。


 改めて見ると、人数は6人で、その内4人は見たところ20代くらいのガラの悪そうな雰囲気をした男性2人と女性2人で、残りの2人は春風やレナ同じ年齢くらいの少年と少女だった。よく見ると、2人の顔付きが何処か似ている気がしたのだが、


 (いや、そんなこと考えてる場合じゃないな)


 と、春風はそう考えて、今この場はスルーすることにした。


 全員、先程発せられたヴァレリーの怒声に怯えている様子で、そんな6人を見て、ヴァレリーは「ふん」と鼻を鳴らすと、


 「お前達、()()()()()()()()はどうした?」


 と、6人に向かってそう尋ねた。


 その質問を受けて、6人はビクッと体を震わせると、


 「あの……どちら様ですか? というか、ヴァレリーさん、その人達とはお知り合いでしょうか?」


 と、「ん?」と首を傾げた春風がそう尋ねてきたので、ヴァレリーは「はぁ」と溜め息を吐くと、


 「悪いな春風。こいつら全員、()()()()()()()なんだ」


 と、春風に向かって申し訳なさそうな表情でそう答えた。


 その答えを聞いて、春風が「え?」と声をもらすと、


 「あ、本当だ」


 と、レナが何かに気付いたかのようにハッとなったので、


 「え? レナ、わかるの?」


 と、春風は今度はレナに向かってそう尋ねると、レナはコクリと頷いて、


 「さっきは気付かなかったけど、あいつら全員、()()()()()()()つけてるでしょ? あれはね、『紅蓮の猛牛』のメンバーの証なんだ」


 と、チラッと6人を見ながらそう答えた。


 その答えを聞いて、春風は再び「え?」と声をもらすと、改めてヴァレリー達を見つめた。


 すると、レナの言う通り、ヴァレリーをはじめ、彼女と共にポイズン・マンティス達を屠った者達と、春風とレナに擦り付けを行った6人の左腕に、赤い腕章がついているのが見えたので、


 (おお、本当だ。ヴァレリーさんに初めて会った時はよくわからなかったけど、こうして見ると全員同じ腕章がついてる)


 と、春風は大きく目を見開きつつ、心の中でそう呟いた。


 そんな春風を他所に、


 「そうだ。で、今日はうちのメンバーで、4人1組でパーティを組んで、この辺りの魔物討伐の仕事をしていたという訳だ。因みに今言ったグレッグとジェシカというのは、そこの2人とパーティを組んでたんだ」


 と、ヴァレリーはチラッと目の前の少年と少女を見ながらそう説明し、


 「「は……はい、そうです」」


 と、少年と少女はビクッとしながらも、ヴァレリーの言葉を肯定した。


 その後、


 「で、お前ら、一体何があったんだ? グレッグとジェシカはどうした?」


 と、ヴァレリーが少年と少女に向かってそう尋ね、


 「「そ、それは……」」


 と、2人がビクッとしながら答えようとしたその時、


 「ここにいます、リーダー」


 という男性の声がしたので、それを聞いたヴァレリーをはじめとしたその場にいる者達全員がその声がした方へと振り向くと、その方向にある木々の向こうから、少々ボロボロの状態の鎧姿の男性と、その男性を支えるローブ姿の女性が現れた。よく見ると、2人の左腕にも、「紅蓮の猛牛」メンバーの証である赤い腕章をつけていたので、


 (あ、あの人達が……)


 と、春風が大きく目を見開くと、


 「ぐ、グレッグさん!」


 「ジェシカさん!」


 と、少年と少女がそう声をあげながら、すぐに2人のもとへと駆け寄った。


 その後、ヴァレリーは新た現れた2人の男女に向かって軽いノリで、


 「よう、グレッグにジェシカ。随分とボロボロじゃないか」


 と、鎧姿の男性を「グレッグ」、ローブ姿の女性を「ジェシカ」と呼びながらそう声をかけると、


 「申し訳ありませんリーダー。このような姿で……」


 と、鎧姿の男性……以下、グレッグは申し訳なさそうな表情でそう謝罪してきたので、それにヴァレリーがニコッとしながら「ああ、気にするな」と返すと、すぐに真面目な表情になって、


 「で、お前達一体何があったんだ?」


 と、グレッグに向かってそう尋ねた。


 その質問に対して、グレッグは「それは……」と口を開くと、


 「私とジェシカ、そしてディックとフィオナのパーティでこの辺りの魔物を討伐している最中、彼らがこちらに駆け寄ってきたので何事かと尋ねましたが、彼らはこちらを無視して走り去ってしまったので、一体どうしたのかと疑問に思ってた時に……」


 と、グレッグはチラッと「ディック」と呼んだ少年と「フィオナ」と呼んだ少女を見て、その後残った4人の男女をギロリと睨みながらそう説明した。因みに、睨まれた4人の男女は一瞬キッとグレッグを睨み返したが、その後すぐに「あぁ?」とヴァレリーに睨まれてしまい、全員ビクッとなって下を向いた。


 その後、


 「ポイズン・マンティスと血濡れの両目化したデッド・マンティスに遭遇したと?」


 と、ヴァレリーがそう尋ねてきたので、その質問にグレッグは「はい」とコクリと頷きながら返事すると、


 「最初はポイズンマンティスだけでしたが、それから少ししてデッド・マンティスが現れたので、私とジェシカはその場に残ってディックとフィオナを逃しましたが、デッド・マンティスはポイズン・マンティスを数匹連れて後を追ってしまい、私達も追いかけようとしたのですが、残りのポイズン・マンティスに邪魔されてしまい……」


 と、ヴァレリーに向かって暗い表情でそう説明し、それを聞いたヴァレリーは、


 「なるほどな。で、ディックとフィオナ、お前達は逃げた先であいつらに合流し、それから間もなくして、春風とレナに追ってきたポイズン・マンティスとデッド・マンティスを擦り付けた、という訳だな?」


 と、ディックとフィオナに向かってそう尋ねると、2人はビクッとしながらも、

 

 「は、はい……」


 「その通りです……」


 と、シュンとしながらヴァレリーに向かってそう返事し、それからすぐに、


 「魔物の擦り付けは禁じられた行為、許されざる罪だ。お前らそれをわかってるにも関わらず、春風達を危険に晒したのか?」


 と、再びヴァレリーがそう尋ねてきたので、


 「「も、申し訳ありません!」」


 と、ディックとフィオナはビクッとしながらそう謝罪したが、


 「違うだろ!」


 と、ヴァレリーに怒鳴られてしまい、それを聞いた2人が「ひっ!」と小さく悲鳴をあげながらビクッとすると、


 「お前らが謝る相手は、あっちだ」


 と、ヴァレリーは春風とレナを指差しながらそう言ったので、それに2人だけでなく春風とレナまでもが「あ……」と声をもらすと、


 「「……」」


 と、ディックとフィオナは春風とレナに近づいて、


 「「申し訳ありませんでした」」


 と、深々と頭を下げて謝罪した。


 その謝罪を受けて、


 (うん、嘘は言ってないな)


 と、春風は心の中でそう呟くと、


 「顔を上げてください、お二人だけでなく、そちらのグレッグさんとジェシカさんも『被害者』だというのは理解出来ましたから」


 と、頭を下げた状態のディックとフィオナに向かってそう言い、それに続くように、


 「そうだよねぇ。そして、今回1番悪いのは……」


 と、レナもそう口を開くと、


 「あいつらだってのもわかったし」


 と、残った4人の男女をギロリと睨みながらそう言った。


 その視線を受けて、


 「「「「……」」」」


 4人の男女も、怯えながらもレナ、そして春風をギロリと睨み返した。


 


 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせることが出来ず、1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。

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