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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第6章 動き出した「運命」

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第201話 春風&レナvs赤刃の死神(血濡れの両目)

 遅くなりました、1日遅れの投稿です。


 そして、今回はいつもより長めの話なうえに、少しグロテスク(?)な表現も含まれています。


 フロントラル近くの森。


 その森の中で、今、春風とレナの戦いが始まろうとしていた。


 2人が対峙しているのは、「血濡れの両目」化したポイズン・マンティスの上位種「デッド・マンティス」。


 「赤刃の死神」の異名を持っているというその魔物は、真っ赤に染まる両腕の鎌を構えながら、春風とレナをギロリと睨みつける。


 一方、春風とレナも、デッド・マンティスの両腕の鎌を警戒し始めた。無理もないだろう、何せスキル「神眼」から得た情報によれば、その鎌には僅かに掠っただけでも即死するほどの猛毒があるというのだから。


 お互い睨み合っている状況の中、レナが自身の武器である棒を構えながら口を開く。


 「春風。強化系の魔術、持ってる?」


 と、目の前のデッド・マンティスを睨みながらそう尋ねてきたレナに、


 「うん。炎、風、土の3属性持ってる」


 と、春風もデッド・マンティスを睨みながらそう答えた。


 レナはその答えを聞くと、


 「それじゃあ、前衛(まえ)は私に任せて、春風はひたすらそれで私を強化して。そして、余裕があったら自分も強化しつつ、魔術で援護して」


 と、春風を見ずにそう言い、


 「わかった」


 と、春風はコクリと頷きながらそう返事した。


 その後、春風は腰のケースから夜羽を引き抜き、それを右手でグッと握ると、いつでも魔術を放てる体勢に入り、


 「いつでもいいよ」


 とレナに向かってそう言うと、レナはコクリと頷いて、ゆっくり深呼吸すると、


 「お願い!」


 と、デッド・マンティスを睨みながらそう叫び、


 「『アクセラレート』! 『ヒートアップ』! 『プロテクション』!」


 と、春風はすぐにレナに向かって、風、炎、そして土属性の魔術をレナにかけた。


 その瞬間、レナの全身を、緑、赤、オレンジ色の光が包み込み、それからすぐに、


 「はぁあ!」


 と、レナがそう叫ぶと、レナの体が、アーマー・ボアと戦っていた時と同じように筋肉ムキムキの状態に変化した。


 そして、デッド・マンティスを睨みながら改めて棒を構えると、ダッとその場から駆け出し、デッド・マンティスに向かって突撃した。


 それを見たデッド・マンティスは、右の鎌を大きく振り上げ、レナがすぐ近くにまで来たのを確認すると、すぐにその鎌を振り下ろした。


 しかしその瞬間、レナは走るスピードを速くして、その鎌による攻撃を回避し、その勢いのまま、デッド・マンティスの腹部目掛けて棒による突き攻撃を繰り出した。因みに、その攻撃をする直前、レナは棒に予め自身の魔力を纏わせていた。


 腹部に強烈な一撃を受けて、


 「ギギギ……」


 と、デッド・マンティスはそう呻き声をあげたが、


 「ギ!」


 と、レナをギロリと睨みつけると、左の鎌を振り上げて、それでレナを攻撃しようした。


 だが、


 「『ウォーターエッジ』! 『ウォーターエッジ』! 『ウォーターエッジ』!」


 と、そこへ春風が水属性の魔術「ウォーターエッジ」を放った。それも3回連続である。


 その瞬間、3つの水の刃が、デッド・マンティスの鎌目掛けて放たれた。


 余談だが、実はレナがデッド・マンティスに突撃した時点で、


 「『アクセラレート』! 『ヒートアップ』! 『プロテクション』!」


 と、春風は自身に3属性の強化魔術をかけていた。


 まぁそれはさておき、春風が放った「ウォーターエッジ」が、デッド・マンティスの鎌目掛けて飛んだが、それに対してデッド・マンティスは特に気にすることもなく、鎌をレナ目掛けて振り下ろそうとした。


 しかし、3回連続で放った「ウォーターエッジ」が、デッド・マンティスの鎌にあたった次の瞬間……なんと、鎌の方が水の刃によって真っ二つにされたので、


 「ギギィイイイイイ!」


 と、デッド・マンティスはそう悲鳴をあげた。


 すると、


 「うるさい!」


 と、レナはそう叫ぶと、今度は真っ直ぐ上に向かってジャンプした。


 そして、デッド・マンティスの頭上まで上がると、持っていた棒を大きく振りあげた。


 次の瞬間、棒に纏わせていたレナの魔力が大きく形を変えて、やがて大きな斧の刃になった。


 レナは魔力の斧となった棒を両手でグッと握り締めると、


 「でやぁあああああっ!」


 と叫びながら、デッド・マンティスに向かって思いっきり振り下ろした。


 それを見て、デッド・マンティスはすぐに頭をずらしたが、それでもレナの攻撃が止まることはなく、斧刃となった魔力はデッド・マンティスの肩を割り、そのまま腹部へと入ろうとした。


 だが、


 「ギギギィイイイイイ!」


 と、デッド・マンティスは体を大きく振りながらそう叫び出したので、


 「うわっ!」


 と、レナは棒を握り締めたまま吹っ飛ばされてしまった。


 「くぅ!」


 飛ばされたレナは、すぐに空中でクルクルと体を回転させて地面に着地したが、


 「はっ!」


 そのすぐ傍までデッド・マンティスが近づいていて、負傷しているにも関わらず、レナに向かってもう片方の鎌を振り下ろそうとした。


 だが、


 「『ウォーターエッジ』! 『ウォーターエッジ』! 『ウォーターエッジ』!」


 そこへすかさず、春風が再び「ウォーターエッジ」を放った。


 今度は、デッドマンティスの脚にである。


 再び放たれた3つ水の刃が、デッド・マンティスの脚に当たると、ザシュッと音を立てて、その脚を切り裂いた。


 脚を失ったデッド・マンティスは、


 「ギギィイイイイイ!」


 と、悲鳴をあげると、バランスを崩してその場に倒れた。


 その後、デッド・マンティスはギロリと春風を睨みつけたが、


 「何処見てんの!」


 と、レナがそう怒鳴ってきたので、ハッとなったデッド・マンティスがすぐにレナの方へと振り向くと、そこには魔力の斧を振り下ろすレナの姿があった。


 その姿を見たデッド・マンティスはすぐに鎌を振ろうとしたが、それよりも速く、


 「遅ぉい!」


 と、レナはそう叫びながら、先程一撃を入れたデッド・マンティスの傷目掛けて魔力の斧を振るった。


 その瞬間、デッドマンティスは真っ二つに割られたが、それでもレナは止まることなく、魔力で作った斧刃を消すと、今度は魔力を棒全体に纏わせて、


 「これで終わりだぁ!」


 と、デッドマンティスの頭部がついた半身目掛けて力いっぱい振るい、思いっきりぶっ飛ばした。


 「ギ……ギ……」


 飛ばされたデッド・マンティスの半身は、何度も地面をバウンドすると、最後はドサッと大きな音を立てて止まった。


 それを見て、


 「レナ……!」


 「うん!」


 と、春風とレナがトドメを刺そうとした、次の瞬間、


 「ギギィ!」


 なんと、真っ二つにされてるのにも関わらず、デッド・マンティスは残った右の鎌を支えにしながら半身だけの状態で起き上がったのだ。


 そして、すぐ近くにある春風が倒したポイズン・マンティスの死骸の1つの傍によると、大きな口を開けて……。


 ーーガブリ!


 「「な!?」」


 なんと、その死骸をバリバリと音を立てながら食べ始めたのだ。


 そのあまりの光景に、春風は思わず「うっ!」と口を押さえて吐き気を催していると、


 「み、見て!」


 と、レナがそう口を開いたので、春風は吐き気を我慢しながら「ん?」と、レナの視線の先を見ると、


 「う、嘘だろ?」


 なんと、春風とレナの目の前で、デッド・マンティスの体がボコボコと音を立てて変化したのだ。


 それまで半身だけだったデッド・マンティスだったが、ポイズン・マンティスの死骸を食ったことによって傷口が塞がるどころか、そこから更に変化して、新たな半身となった。


 また半身だけでなく、体の大きさ自体も先ほど以上に大きくなり、両腕の下からボコって新たな鎌がついた両腕も出てきて、ギラリと真っ赤に染まった。


 新たな姿へと変異したデッド・マンティスを見て、


 「お、おいおい……何の冗談だよ」


 と、春風はタラリと汗を流しながらそう呟いた。


 


 


 


 


 

 


 


 

 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。


 この話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせることが出来ずに、1日遅れの投稿となってしまいました。


 また、前書きにも書きましたように、今回は少しグロテスク(?)な表現も含まれていますので、読んでて気分を悪くしてしまったら、本当にすみません。



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