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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第5章 誕生、ユニークな「ハンター」?

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第144話 「赤い両目」

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 


 突如、森の中に響き渡った2つの悲鳴のような叫び声。


 その叫び声の正体を探る為、春風、レナ、そしてアーデの3人は森の中を走っていた。


 (一体、何が起きたというんだ!?)


 と、春風が走りながらそう疑問に思っていると、


 「止まって!」


 と、前方を走ってたアーデが急に止まりながらそう言ってきたので、春風とレナは思わず「おっとっと!」と声をもらしながらも、どうにか止まることが出来た。


 ただ、その際危うく転びそうになったので、


 「あ、アーデさん、何を……?」


 と、春風は文句を言おうとして口を開くと、アーデは自身の口近くに人差し指を立てながら、


 「静かに」


 と、小声でそう返事したので、春風とレナは「ん?」と首を傾げると、


 「2人共、こっちに」


 と、アーデはそう言って、2人の手を取った後、自身の目の前にある大きな木のところまで引っ張った。


 そして、その木でピタリと止まると、アーデはソーッとその木の向こうを見始めたので、


 「ちょっと、どうしたのさ!?」


 と、レナは何か察しつつも、アーデに向かって怒鳴りながらそう尋ねたが、それにアーデは答えず、その代わりに、


 「見て。ただし、静かに、ソーッとね」


 と、前方を指差しながら、冷静な口調でそう言ってきたので、それを聞いた春風とレナは「は?」と首を傾げた後、アーデの言葉に従ってソーッと静かに彼女が指差した方向を見て、


 「「あ」」


 と、小さくそう声をもらした。


 3人から離れた位置にあったもの。それは、何やら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と、それに向き合う3人……否、2()()の男女だった。


 何故、3()()ではなく2()()だったのか?


 理由は単純。2人の男女の前で、もう1人が()()()()()()()()()()()()()()()。しかも、全然動く気配もなかったので、既に息絶えているのかもしれない。その犯人は、恐らく、男女の目の前にいる赤いオーラを纏った熊か、あるいは別の要因か。


 とにかく、そんな彼らの様子を見て、


 「た、大変だ、助けなきゃ……!」


 と、声をあげた春風はすぐに男女のもとへと駆け出そうとしたが、


 「駄目!」


 と、アーデが春風の肩をガシッと掴みながらそう言ってきたので、


 「ど、どうして!?」


 と、春風がそう問い詰めると、


 「あいつ……」


 と、今度は男女の目の前にいる熊を指差したので、


 「え? あの熊(?)がどうかしましたか?」


 と、春風がその熊を見ながらそう尋ねると、


 「熊じゃない。あいつは『バトル・ベア』。高い戦闘力を誇る()()()()()


 と、アーデもその熊……否、熊型の魔物、バトル・ベアを見つめながらそう説明した。


 その説明を聞いて、春風は「そ、そうでしたか」と呟くと、


 「でも……」


 と、アーデが表情を曇らせながらそう口を開いたので、それに春風が「え?」とまた首を傾げると、


 「で、『でも』って何ですか?」


 と、アーデに向かって恐る恐るそう尋ねた。


 その質問に対して、


 「あいつの()()、よく見て」


 と、アーデがそう答えたので、春風は「ん?」としながらも、再びソーッと静かにそのバトル・ベアの両目を見ると、


 (うっ! 何だ? 両目が……()()()?)


 離れてはいるが、何と、バトル・ベアの両目が、身に纏っているオーラと同じく不気味に真っ赤に染まっていたので、それを見た春風は、


 「な、何なんですか、アレ?」


 と、恐る恐るアーデに向かってそう尋ねると、


 「バトル・ベアは戦闘力こそ高いけど、決して()()()()()()()()()()()()()()()の」


 と、アーデはそう答えたので、


 「え、何それ、どういうことですか?」


 と、春風はまたそう尋ねると、


 「あのバトル・ベアは……『血濡れの両目(ブラッディ・アイズ)』化している」


 と、アーデはそう答えたので、


 「な、何ですか、その如何にもヤバそうな名前の状態は……?」


 と、春風が少しドン引きしながら尋ねると、


 「……それって確か、突然変異で凶暴化した魔物の総称……でしたよね?」


 と、それまで黙っていたレナがそう尋ねてきたので、


 「うん。ある時突然なってしまうという魔物達の総称で、そのなってしまう原因はまだ解明されてないの。ただ、そうなった際、あんなふうに赤いオーラを纏っている以外にも、両目がまるで血のように真っ赤に染まることから、いつしかそう呼ばれるようになった」


 と、アーデはコクリと頷きながらそう返事し、


 「そして、『血濡れの両目』化した魔物は、元々の戦闘力だけじゃなく()()()も大きくなってしまうの」


 と、更にそう説明した。


 その説明を聞いて、春風は「そんな!」と絶句したが、すぐに「いやいや」と首を左右に振ると、


 「あ、あの、あいつのことはわかりましたが、()()()()を助けないと」


 と、春風は2人の男女に視線を向けながらそう言うと、アーデは「おっと失礼」と言って、


 「そうだね。まずは私がアイツを引きつけるから、その隙に2人はあの人達を助けに行って」


 と、春風と同じように、今にも「血濡れの両目」とかしたバトル・ベアに襲われそうになってる2人の男女に視線向けながらそう言ったので、


 「え、待ってください、引きつけるって……」


 と、春風が何か言おうとしたが、それを遮るかのように、


 「大丈夫。引き付けたら、私も隙をついて逃げる。そしたら春風達と合流するから」


 アーデは笑顔でそう言うと、春風とレナ置いてその場から飛び出し、その途中で落ちていた石を拾い上げると、それをバトル・ベアに向かって思いっきり投げた。


 すると、ガッと見事に石がバトル・ベアの後頭部に当たったので、


 「グルル……」


 と、思わぬ一撃を受けて、バトル・ベアは痛そうに自身の後頭部を手で押さえた。そして、


 「ほらほらぁ、こっちこっち!」


 と、そんなバトル・ベアに向かってアーデがそう叫ぶと、それにピキッとなったバトル・ベアが、男女から離れて、今度はアーデに向かって襲い掛かろうとしてきたが、


 「じゃあね!」


 と、アーデは挑発するかのようにそう言うと、バトル・ベアに背中を向けるようにその場から駆け出し、それを追いかけるかのように、

 

 「グルァ!」


 と、バトル・ベアもその場から動きだした。


 その後、アーデ達がいなくなったのを確認すると、


 「よ、よし、オレ達も行こう!」


 「う、うん!」


 と、春風はレナに向かってそう言ったあと、動けずにいた2人の男女のもとへと駆け出した。


 


 


 


 

 


 


 


 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。今回の話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせることが出来ずに、けっか、1日遅れの投稿になってしまいました。


 本当にすみません。


 

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