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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第5章 誕生、ユニークな「ハンター」?

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第128話 「ハンター達の本拠地」へ


 翌日、ところ変わって中立都市フロントラル。


 宿屋兼食堂「白い風見鶏」、その一室にて、


 「う、うーん……」


 少年・雪村春風は目を覚ました。


 春風はゆっくりと上半身を起こすと、


 「ふあああ……」


 と、腕や体を伸ばしながら、大きく欠伸した。


 そんな春風に向かって、


 「おはようございます、春風様」


 と、枕元に置かれたマジスマの中にいるグラシアがそう挨拶してきたので、


 「あ、うん。おはようございます、グラシアさん」


 と、春風もグラシアに向かってそう挨拶を返した。


 因みに、昨日レベッカに叱られてから、部屋には結界を張ってないので、部屋の外にもれないようにお互い小さな声で言っていた。


 まぁそれはさておき、春風はベッドから起き上がると、すぐに歯を磨いてシャワーを浴びてさっぱりすると、服を着替えて部屋を出て食堂に向かった。勿論、グラシアが入ったマジスマをズボンのポケット入れてからだ。


 階段を降りると、


 「あら春風、おはよう!」


 「おはようございます」


 と、入り口にいたレベッカとその娘ウェンディが、笑顔でそう挨拶してきたので、


 「おはようございます、レベッカさんにウェンディさん」


 と、春風もニコッとしながら、2人に向かってそう挨拶を返した。


 その後、


 「昨夜はちゃんと眠れたかい?」


 と、レベッカにそう尋ねられたので、


 「はい。おかげさまでぐっすりと眠れました」


 と、春風はコクリと頷きながらそう答えると、


 「はは、そいつはよかった。ところで、今から食事かい?」


 と、レベッカに再びそう尋ねられたので、


 「はい、丁度今食堂に向かってたところです」


 と、春風は再びコクリと頷きながらそう答えた。


 その答えにレベッカが「そうかい」と返事し、それから少しの間談笑していると……。


 ーーぐぅ。


 「「「あ」」」


 と、春風のお腹からそんな音がしたので、春風はすぐに「す、すみません」と謝罪しながら話を切り上げると、2人と別れて食堂に向かった。


 食堂に入ると、


 「ああ、おはよう」


 と、カウンター席前にいたデニスにそう挨拶されたので、


 「おはようございます、デニスさん」


 と、春風は笑顔でそう挨拶を返した後、

 

 (ど、何処に座ろうかな)


 と、辺りを見回したが、悩んだ末に結局昨日と同じカウンター席に座ることにした。


 その後、


 「朝飯だろ? 今用意するから待ってな」


 と、デニスはそう言うと、奥の厨房へと入った。


 そして、それから暫くすると、


 「はいよ、お待ちどうさん」


 と、厨房から出来上がった朝ごはんを持ったデニスが現れ、春風の前にそれを置いた。


 用意されたのは、薄くスライスされた2枚の固めのパンに、生野菜のサラダ、こんがり焼かれたベーコンと目玉焼き、それと美味しそうな匂いを放つ透き通った色をしたスープ、そしてデザートは小さめにカットされた数種類のフルーツだ。


 春風は目の前に置かれたそれらを見て、


 (おお、凄く美味しそう)


 と、ゴクリと唾を飲みながら心の中でそう呟いた後、静かに両手を合わせて、


 「いただきます」


 と、一言そう言って、食事を始めた。


 その後、春風はそれらを全て美味しそうに平らげて、最後にデニスが用意したコーヒーを飲み干すと、再び静かに手を合わせて、


 「ご馳走様でした」


 と言った。


 そんな春風を見て、


 「ああ、お粗末様。それにしても随分と()()()()()()をするな」


 と、デニスが不思議なものを見るかのような表情でそう言ってきたので、それに春風が「え?」と反応すると、目の前の合わせた自身の両手を見て、


 「ああ、()()ですか? ()()での習慣みたいなものです」


 と、「はは」と苦笑いしながらそう言った。


 その後、春風は食堂を出ると、部屋に戻って支度をし、また部屋を出て受け付けカウンターに向かうと、


 「あ、春風おはよう」


 と、階段を降りた先にいたレナがそう挨拶してきたので、


 「おはよう、レナ。えっと、待たせちゃったかな?」


 と、春風はそう挨拶を返しつつ、恐る恐るそう尋ねると、


 「大丈夫、私も今来たところだから」


 と、レナは笑顔でそう答えたので、春風は「そ、そっか」とホッと胸を撫で下ろした。


 その後、受け付けカウンターにいたレベッカに、


 「すみません、出かけますので……」


 と言って部屋の鍵を渡し、そんな春風に、


 「あいよ。気をつけて行ってらっしゃい」


 と、レベッカが笑顔でそう言ってきたので、


 「はい、行ってきます」


 と、春風も笑顔でそう言うと、レナと共に「白い風見鶏」を出た。


 それから暫く歩くと、2人は「商店通り」に出た。


 そこは、もう既に多くの店が開いていて、大勢の人達がその店に入ったり通りを歩いてたりしてたので、


 「おお、昨日と同じくらい人がいっぱいいる……」


 と、春風はそう感心し、そんな春風を、レナは「ふふ」と笑いながら見つめていた。


 それからすぐに、


 「さぁ春風。今日はこっちだよ」


 と、レナがそう言ってその場から歩き出したので、春風はすぐにその後を追った。


 その後、「商店通り」を過ぎると、何やら大きな建物が見えたので、


 「あ、もしかしてあそこが?」


 と、春風がその建物を指差しながらそう尋ねると、


 「うん、私達の目的地だよ」


 と、レナが笑顔でコクリと頷きながらそう答えた。


 そして、そこから更に暫く歩くと、鎧姿の男性から、弓矢を背負った女性に、ローブ姿の男女などとやけに武装した人達と何度もすれ違うようになり、また更に暫く歩くと、レナが「目的地」と呼んだ大きな建物の近くに出た。


 よく見ると、その建物の出入り口には何人もの武装した人達が出たり入ったりしていたので、


 「……レナ」


 「ん? なぁに春風?」


 「一応確認したいんだけど、あそこが俺達の『目的地』なんだよね?」


 と、春風が恐る恐るそう尋ねると、


 「そうだよ。あそこが『全てのハンターが生まれる場所』、もしくは『ハンター達の本拠地』とも呼ばれている……」


 と、レナはその建物に視線を向けた状態でコクリと頷き、


 「『ハンターギルド総本部』だよ」


 と、真っ直ぐその建物を見つめながらそう答えた。

 


 

 


 

謝罪)


 大変申し訳ありません、誠に勝手ながら前回投稿した話の最後の方に加筆修正させてもらいました。


 本当にすみません。

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