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私が求めるのは
この憧憬は。この人物は。この気持ちは。私の想像なのだろうか。
それとも、私の記憶なのだろうか。
私には分からない。ただ…
ただこれは暖かい。
ただこれは懐かしい。
ただ、これは…… どこの世界?
目を閉じる。ここ数年、まるで脳に霧がかかったみたいに、
考えても
考えても
考えても
何も分からない。
あの時、何を怒っていたのだろう、誰と話していたのだろう、何を、思って、いた?
目が覚める。「 」が呼んでいる。少し怒っている?誰の声だろうか。私の仲間だったか? どうでもいい。その声を、温もりを求めて。
私はそこへ飛び込んだ。
現実であってほしい。現実でなくてもいい。
これは私の奇臆