上条輝樹の日常
どうも、やまだと言います。
小説というものを書き始めてまだ日が浅く、サイトに投稿するのも今回で二度目とあまり慣れていないので、誤字や読みづらい部分が多々あるかと思いますが、ご了承ください。
さて、今回は初めてコメディというジャンルに挑戦してみました。
普段は全く書かないので、正直笑いというものが全くわからないのですが、頑張ってはみたのでよければ見ていってください。
「……なあ、輝樹ぃ」
旧校舎、第二理科室にて。
俺はいつものように文芸部の部室であるこの教室で、読書に勤しんでいた。
「なあ、輝樹ってばぁ」
この教室はいい、旧校舎だから誰も来ないし、何より俺がこの教室を利用する時間帯は丁度木陰ができて、大変涼しい。
「おーい、輝樹さーん?」
それに加えてなんと此処にはコタツまで付いているときた。もう日の打ちどころのない有料物件だ、いっその事此処に住みたいほどに。
「あれー……コレってもしかしてーー」
まあ、前述からも分かるとおり、俺はこの教室を大変気に入っている。
「ーー死んでるっ!?」
……ただ一つの不満を除いて。
「何でそうなる、本持って死ぬって、俺は二宮金次郎かよ」
「……」
あ、ヤバい。早速死にたいわ、うん。
「……なんか、ごめんね?今の笑いどころだったんだよね?」
うるせえ、慰められる方がよっぽど心にくるわ。
ーーそうだ。
コイツこそが、俺の唯一の不満の種。
名前は一野灯。
家が近くて家族間で仲がいいから、何となく一緒にいることが多い。
まあ、所謂腐れ縁だな。
では何故、俺がコイツに不満を持っているのか。
答えは実に簡単、煩いからだ。
……別に、普段から煩いから、この時間以外なら我慢できる。
だが然し、この時間は別だ。
俺は静かに本が読みたいんだ。
家では兄弟と同じ部屋でゆっくりと読書ができない。だからせめて学校だけでもと、俺は思っているんだが……。
コイツ、俺が教室を移動する度についてきやがる。
教室を変えても、図書館に行っても、カフェに行ってもーー
どこに行ってもついてくるのだ
え、なに?これは一種の嫌がらせなの?
そうまでして頑なに俺の時間を邪魔するの?
最近では『自分の存在 消す方法』と、ネットで調べてしまうほどにうんざりしているところだ。
「……お前、暇なの?」
俺は少し怒りを込めてそう言う。
「え、なに、見てわかんないの?」
あ、やば。殺意湧いた。コイツ以外関わったことないけど、初めて女に殺意が湧いたわ。
「……だったら友達と話してこいよ」
「えー、それじゃあ輝樹が一人ぼっちになっちゃうじゃんか」
「余計なお世話だよ、早く行け。」
また本に目を戻す。
「一人ぼっちは寂しいぞー、おうおうおー」
心底静かにしてほしいと願う俺を他所に、彼女は意味のわからん歌を歌い始める。
「さみし、さみし、寂しいぞーう♩」
ああ、だめだこれ。耳栓しよ……
カバンを漁ると中から耳栓を取り出した。
最近買った、粘土みたいな少しいい耳栓である。
俺はソレを耳にはめると、先程の続きを始める。
コレでやっと集中できる……。
と思ったのも束の間。
灯は俺の耳からソレを外して、さっきよりも大きな声で歌い始めた。
「一人ぼっちはーー」
「分かった!もう分かったから、さっき話しかけてた話、それが終わったら頼むから黙ってくれ!」
……いつもこうだ。
結局のところ、俺が折れてしまう。
というか、折れた方が早いと思ってしまう。
時には諦めも肝心って初めて言った人は、きっとこう言う気持ちだったんだろう。
いかがでしたでしょうか?
自分としては大して自信はないのですが、誰にも読んでもらえないままに倉庫に眠っているよりはいいかなと思い、投稿させて頂きました。
これを読んでくださった方には、是非に評価をしてくださればなと思います。
酷評でも全然構いませんので、評価をお願いします。
ではでは、またいつかのタイミングで投稿しますので、その時はお願いいたします。