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悪役王女に転生しました。でも、パパは何故か私を溺愛してきます。  作者: 下菊みこと


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ミーテとオネストの冬休み

ミーテとオネスト

俺はオネスト・コントラット。今日は婚約者のミミと一緒に美術館に来ている。…正直、俺にはあんまり芸術とか価値とか分からないんだけど、ミミが楽しそうなので良しとする。


「見て!ネスト!これ、シエラ様の新作だわ!タッチが柔らかくて、優しい雰囲気ね!」


「んー…そうだね。なんとなくだけど、優しい感じがするね。ペットの絵かな?」


「ええ、猫ちゃんね。とても愛くるしいわ」


キラキラした目でシエラ様とやらの絵を見るミミは、いつもより可愛い。普段は俺たち、ティーレ様の話しかしないからなぁ。


「そんなに気に入った?」


「ええ、とっても!」


「…。そんな笑顔を向けられると、連れてきた甲斐があるね」


不覚にもドキッとした。そりゃあミミだって女の子だし、柔らかいし、いい匂いもするし、普通に婚約者としても信頼してるけど。そういう顔は、反則だと思う。


「…?ネスト?」


「なんでもないよ。ほら、次に行こう」


さりげなくミミの手を握ってエスコートする。やっぱり柔らかい。


「まあ!見て、ネスト!ティーレ様の肖像画だわ!」


「マジで!?」


思わず二人で食い入るように見る。わあ、これだけは価値がわかる。名作だ。


「ティーレ様いい笑顔だね」


「愛らしいですわ」


「これいつのだろう」


「七歳くらいの頃だと思いますわ」


「めっちゃ可愛くない?」


「ええ、今のティーレ様もお可愛らしいけれども、この頃のティーレ様も素敵ですわ」


「わかる。庇護欲をそそるっていうかさぁ」


「ええ、ええ。まさにそれですわ。ティーレ様のこの表情をモチーフにするなんて、この画家はまだ無名のようですが、いずれ国が誇る芸術家となるでしょう」


おっといけない。せっかく婚約者同士、仲を深めようとこうして何の興味もない美術館まで足を運んできたのに、またティーレ様トークで盛り上がるところだった。


「いやぁ、肖像画もいいもんだね」


「ええ、本当に」


「さあ、次に行こうか」


「もうですの?もうちょっと幼いティーレ様を堪能させていただきたいですわ」


「気持ちは痛いほどよくわかるけどね。一応俺たちはデートに来たんだからさ」


「…あ、ごめんあそばせ」


「いや、いいよ。…あ、王妃陛下の肖像画だね」


「まあ、ティーレ様によく似てらっしゃるわね」


「ティーレ様が似たんでしょ。お美しい方だね」


「ええ、とっても素敵ですわ」


「国王陛下の肖像画もあるね」


「やはり、王家特有の赤い瞳が素敵ですわね」


こうして俺たちはデートを楽しんで、少しだけ仲を深めた。

なんだかんだで仲良し

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