お友達二人の婚約です!
実は知ってたパパ
御機嫌よう、ジェンティーレ・プリンチペッサ・アポカリッセです。今日は珍しくアル王太子殿下とビビさんが王宮に来ました。なんとなくそわそわしているので、これはもしかしていよいよ婚約の話かと私もそわそわします。
乙女ゲームでの流れなら、三年生の最後の冬に婚約なのですが、まあ今更です。これまでもストーリーと違う箇所が多々ありますし。
「ティーレ王女殿下。国王陛下にお願いがある。アポイントメントを取らせて欲しい」
「じゃあ今会っちゃいなよ。私からお願いしてみるから」
「ありがとうございます、ティーレ様!」
「いいっていいって」
この二人は見ていて微笑ましいし、応援したい。どうか私の断罪フラグに繋がりませんように!
ということで、早速パパの元に向かいます。
「パパぁ!私のお友達とちょっとだけお話してあげて!」
「ふん。いいだろう。呼んでこい」
「もうそこにいるよ!ほら、二人とも!」
二人を引きずってパパの前に連れてくる。
「お初にお目にかかります。クルデーレ・レ・アポカリッセ国王陛下におかれましては、ご機嫌麗しく。俺は、プロフェツィーア王国のアルディートという者です」
「お初にお目にかかります。クルデーレ・レ・アポカリッセ国王陛下におかれましては、ご機嫌麗しく。私は、ノービレ・ジーリョアムレートです。この国の男爵令嬢です」
「ふん。お前達がティーレの話していた…。なるほど、魂の色も悪くはない。発言を許す」
パパは二人の魂の色を見てご機嫌です。
「俺たちは婚約することになりました。しかし身分違いの恋です。父から、ビビがどこかの公爵家の養女になるなら認めると言われました」
「なので、その…お力添えをいただきたくて…」
ドキドキする。パパ、お願い!
「かまわない」
「えっ」
「いいんですか!?」
やったー!パパありがとう!
「ティーレの友人の頼み事ならば、聞いてやる。それに、プロフェツィーアとの友好関係も築けるチャンスだしな」
「ありがとうございます!」
「心より感謝を申し上げます!」
二人ともとっても嬉しそう!
「アルベローニ公爵家に掛け合っておく。待っていろ」
「はい!本当にありがとうございます!」
「感謝してもしきれません!ティーレ王女殿下もありがとう!」
「ううん、私はなにも!二人とも、おめでとう!」
「ありがとう!」
「ありがとうございます!」
ー…
二人が帰って、その後いつも通りリトと過ごして、リトも帰ってお夕食の時間。いつも通りパパと一緒にお食事です。ふと気になったので聞いてみます
「ねえ、パパ」
「なんだ、ティーレ」
「どうして二人のお願いをさらっと聞いてあげたの?」
そんなに二人の魂の色が綺麗だったのかな。
「あの二人はお前の友人だからな。素行調査では特に問題も見られなかったし、魂の色も悪くはない。それに…」
「それに?」
「姪っ子のためだからな」
…え?
「お前の友人という友人には、素行調査をしている。…そこでわかったことだが、あのノービレという令嬢は、お前の従姉妹だ。前王である父にはどうやら隠し子がいたらしい。その娘がノービレとやらだ」
知ってたの!?
「で、でも、それならビビさんには王位継承権が…それに、それを公表すれば公爵家の養女にならなくたって…」
「ティーレ」
パパが真っ直ぐに私を見つめます。
「このことは秘密にしておけ。下手に公表しても、ノービレとやらは幸せになるどころか、お前との王位継承権争いで神経をすり減らすだけだ」
「え?」
「今はお前だけしか王位継承権を持つものがいないから、表立っての貴族の派閥争いはないがな。ノービレとやらのことがバレたら地獄絵図だ」
た、確かにそうかも…。
「その分、幸せになれるように取り計らってやるから。お前は安心していろ」
「うん、パパありがとう!」
パパがこんなに私を愛してくれるなんて…嬉しいです。
ー…
数日後、ビビさんは正式にアルベローニ公爵家の養女になり、アル王太子殿下の正式な婚約者になりました。二人はプロフェツィーアに行き、ビビさんのお披露目会を開きました。私達も招待されましたが、アル王太子殿下がビビさんを全力で守っていて、微笑ましかったです。国民達も概ねビビさんを受け入れてくれているようでした。ほっとしました。
「ビビ、愛してる」
「アル…私も、愛してるよ」
そっと口付けを交わす二人。この二人の幸せが、いつまでも続きますように。
でも黙っておいた方がお互い幸せ




