六歳になりました!
六歳にしてこの世界の理科と数学と国語は天才レベル
御機嫌よう、ジェンティーレ・プリンチペッサ・アポカリッセです。月日が経つのは早いもので、六歳になりました!
さて、これまでの六年間、パパは私を溺愛してくれました。ちゃんと乳母も専属侍女もつけてくれて、さらにまだ幼いというのに家庭教師までつけてくれました。家庭教師の先生には天才だと褒められてます。中身が中学生なだけだけれども。この国ではインフラなども含めて魔法に頼っていて、だから数学と理科はあまり進んでいないのです。だから私の知識は、そのうち国の基礎理化学を変えてしまうかもしれないらしいです。国語は国語で、幸いなことにこの世界は日本語を使うようなのでやはり天才扱いを受けています。
パパは執務などで忙しい時も、私を自分の執務室に連れてきて、お茶とお茶菓子を振る舞ってくれます。
パパの政は今のところ上手く行っているようで、市井の人々はパパを聖王様と呼んでいるらしいです。おべっか使っているだけかも知れないけど。
さて、今日も今日とてパパの執務室でお茶とお茶菓子を食べています。
「パパぁー!」
「どうした、ティーレ」
「パパの綺麗な御髪触りたぁい!」
「またか。飽きないな」
パパの御髪は金髪キラキラでとても綺麗。肩より少し上で切っているから、ちょこっとなら髪型を弄れる。そんなパパはルビー色の瞳もとってもよく似合う。
私はママに似たから銀髪。でも、王家特有のルビー色の瞳はパパに似た。
ママの瞳は藤色だったらしい。ついでに言うと、主人公もルビー色の瞳だ。何故学園を卒業するまで王家の血筋だとバレなかったのかは謎。
パパは、主人公を見てどう思うかな?私を廃して、主人公を王位に就けようとは思わないかな?ちゃんと私を守って、私を王位に…いやせめて、普通の人生を送れるようにしてくれるかな。
「…どうした」
「え?」
「魂の色が、悲しみに染まっている。それでも、お前の魂の色は綺麗なままだがな」
パパはいつも、こうして私の欲しい言葉をくれる。…大丈夫、パパならきっと、私を守ってくれる。
「ううん、大丈夫!」
「…そうか。うん、大丈夫そうだな。何かあればいつでも言え」
「うん!」
「ところでティーレ。お前にもそろそろ専属護衛騎士が必要だろう」
「え?今の護衛騎士さんじゃダメなの?」
「ダメじゃない。これからもあいつらはお前につける。ただ、同じ年頃の騎士見習いを専属護衛騎士として側においたほうがいいということだ」
「ふぅん?」
まあ、パパがそういうならそうなのかな?
「じゃあ、専属護衛騎士さん、私が選ぶ!」
「…ふ、お前はそういう子だよな。好きにしろ」
ということで専属護衛騎士を選びます!
そのうち国の基礎理化学を変えてしまうかも