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【1話読切!超短編】たそがれ!木林春夫 #実家へお土産を買って帰ったの巻

作者: 薫 サバタイス

挿絵(By みてみん)


木林春夫という伝説の男を知っていますか❓


たぶん誰も知らないと思います。


私もよく知りません。


はっきりしているのは、木林春夫が伝説の男だということだけ。


ですが「伝説」となっているからには、何かしら根拠となるエピソードがあるはずです。


これからお話しする出来事が、木林春夫をして、伝説の男たらしめたかどうかはわかりません。


判断は皆さんにおまかせします。


では、聞いてください。


【実家へお土産を買って帰ったの巻】


ただ今、帰省中の木林春夫さん。


実家に帰るにあたって、用意したものがあります。


それは……


お土産。


何を買って帰れば、喜ばれるでしょうか。


木林春夫さんは帰省予定日の2週間も前から、あーでもない、こーでもないと頭を悩ませていました。


ただ、どんなものを買うかは、だいたい決まっています。


ジャンルが決まっているというか、「誰を喜ばせるために買うか」が決まっていると言えばいいでしょうか。


その「誰か」というのは……


姪っ子です。


今、3歳6ケ月。


コロナのせいもあり、前回会ったのは3年前でした。


当然、赤ちゃんです。


木林春夫さんは、まだほんの小さな、おにぎりみたいに小さな姪っ子を抱っこして、家中を歩いたものです。


その後、すぐ再会できるかと思いきや、まさかのコロナ禍でなんと3年も会えませんでした。


これにはほんとにびっくり。


その3年の間に、姪っ子は言葉を話せるようになったらしく、たまにLINEでおしゃべりします。


でも、なにを言っているのか、木林春夫さんにはよくわかりません。


スマホから聞こえてくるかわいい声はあきらかに3歳児のものですが、内容はチンプンカンプン。


まるで呪文。


推測したところ、どうやらこのとき姪っ子はお絵かきをしていたようで、「赤が~」とか「黄色~」とか言っていました。


そのうち何を思ったか、「おじちゃんにこれ、あげる」と言って、スマホ越しにクレヨンを食べさせようとしたらしく、苦笑いするしかない木林春夫おじちゃん。


空間を超越しようとするなんて、なんて今どきの子でしょう。


そんな姪っ子の喜ぶお土産を、買うつもりなのです。


ただ同時に、他の親戚たちも喜ぶものである必要があります。


もし姪っ子にしかお土産に買わなかったとなれば、帰省中、ずっと一同から白い目で見られますから。


理想のお土産は、高からず、低からずのお値段。


持って帰るのに、ジャマにならない大きさ。


そして何より……


おじいちゃん、おばあちゃん、おとうさん、おかあさん、おにいさん、おねえさん、おとうと、いもうと、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、おじさん、おばさん、いとこ、はとこ、またいとこ、またまたいとこ、またまたまたいとこ、そしてもちろん、姪っ子。


この全員が喜びそうなお土産。


いやはや、難しいですね。


木林春夫さんはインターネットを駆使し、あたりかまわず人に尋ね、ついには国会図書館へも足を運びました。


そして、たどり着いた答えが……


鎌倉豊島屋の『鳩サブレ』でした。



     ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

教訓☞大変喜ばれたそうです。よかったですね、木林さん。

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