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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編まとめ

俺と甘やかしたい彼女

また神様短編を書いてみました。

今回のは少し他のとはテイストが

違いますがお付き合いください。

「き、今日も疲れた……」

残業が終わって電車に揺られ家の前に着き

時計を見ると時刻は既に9時を回っていた。

「ただいま」

俺は家のドアを開けた。

するとそこには

「あら〜おかえりなさい〜」

「火野さん、ただいま」

そこには俺の彼女である火野さんがいた。


ーー長くて綺麗な黒髪


ーー穏やかで優しそうな笑顔


ーー母性溢れるスタイル


なんで俺がこんな美人な人と付き合えているのか

未だに疑問だ。

「今日も疲れたでしょう?

先にお風呂に入ってゆっくり疲れをとってきて

それからご飯を食べましょう」

「そうだね……先に入らせてもらうね」

「分かったわ〜なら私が洗ってあげましょうかぁ〜?」

「いやそれはいいよ!?」

「あら残念だわ……じゃあ〜ご飯の準備しているわ〜」

「う、うん。お願い」

と僕は火野さんが既に用意していた着替えを持って

風呂に入るのであった。



「じゃあ食べましょうか」

「うん、そうだね」

「「いただきます」

風呂から上がった俺は火野さんが作った料理を一緒に

食べることにした。

「うん、やっぱり美味しいね」

彼女が作る料理はとても美味しく、毎日辛くても

ある意味この料理で頑張れているのだと思う。

「あら、よかったわ〜お姉さん、頑張った甲斐が

あったわ〜うふふ」

と満足そうな表情をする火野さん。

この人は俺よりも年上だ。

そのためか結構、俺に世話を焼きたがる。

「あっ、そうだわ。あ〜んしてあげましょうか?」

「い、いやいいよ!! 恥ずかしいし……」

「ほらほら遠慮しないの〜お姉さんに

任せなさい〜?」

そのようにいうと火野さんは煮物を自分の箸で掴むと

俺の前に出してきた。

「ほら、あ〜ん」

「だ、だから……」

「あ〜ん」

「……あ〜ん」

結局俺が根負けして、火野さんからのを食べた。

「うふふ、お姉さん嬉しいわ〜」

またもや笑顔になる我が彼女。

「俺は恥ずかしいんだけど……」

「ほらほら恥ずかしがらないで〜次も、ね?

はい、あ〜ん」

結局火野さんの気が住むまであ〜んは続いた。


「じゃあ寝ようか」

「そうね、はい、こっちに来て」

と何故か火野さんに手招きをされる俺。

一応一緒の布団に寝ているので十分近いと思うのだが

今よりも近づけということらしい。

「はいはい、行くって」

俺がそう言い、火野さんの近くに行くと彼女は俺を

ギュッと抱きしめてきた。

「今日もよく頑張ったわね〜いい子いい子〜」

「ひ、火野さん……苦しい」

何故かというと火野さんが抱きしめると彼女の豊満な胸が

俺の頭を包み込むからだ。

彼女の胸はとてもボリュームがあるが、とても

柔らかく暖かい。

その感触に苦しいと思う反面、喜ぶ俺がいた。

「お姉さんがしたいからこうしているのよ?

ダメかしら?」

「い、いやいいんだけど……」

(これ以上されると色々と困る事になる……

なんて言えない)

「あら、じゃあしばらくこうしているわ〜」

と更に強く抱きしめてくる火野さん。

「うぷっ……」

俺は半ば胸に溺れる形で意識が薄れていった。



俺と火野さんの出会いは数ヶ月前に遡る

その頃の俺は人生のどん底にいた。

大学卒業して俺は大手の会社に入社した。

そこで同期のとある女性と付き合っていた。

出世や彼女との付き合いが順調に進んでいて

彼女にプロポーズをしようとしていた。

だが俺よりも3つ上の上司に彼女を取られ

更にその上司が根も葉もない噂を広められた結果

俺はその会社を退職した。

そしてその噂というのが大学の友達や会社での他の同期に

まで広がり、俺は交遊関係を一気に失った。

そんな事があり、俺は人生に絶望しかけた。

だがある日は火野さんに会った。

彼女はアパートの管理人だった。

それから何故か彼女は俺の世話を焼くようになった。


ーーご飯を作ってくれたり


ーー気分的に落ち込んでいた俺を励ましてくれたり


人生のどん底にいた俺がここまで復活できたのか

彼女がいたからだ。

そんな彼女にいつの間にか好意を持つようになってきた。

再就職を決めたその日に俺は彼女に告白した。

「好きです!! 付き合っってください!!」

「あら、うふふ私もあなたの事好きよ。

私でよければいいわ〜」

……結果は何故かオッケーだった。

そして現在に至る。

付き合う前から俺に結構甘かったが、付き合ってから

その甘さに磨きがかかって‘、だだ甘になった。

「ほらほら、お姉さんに任せなさい〜

何でもしてあげるから〜」

……多分この人は人をダメにするタイプの人だ。



そしてとある日

俺たちはデートをしていた。

「さて今日は何をしたいかしら?

ほら言ってみて」

「普通に楽しもうよデートを……」

例えデートでも俺を甘やかそうとする火野さんだった。

「私はあなたをお世話するのが好きなのよ〜

ほらほら言ってごらんなさい」

「いやいや今日は普通にしよ」

僕は目の前にとある光景が目に入った。

「あら? どうかしたのかしら?」

「……ごめん、道変えてもいい?」

だが既に遅く……

「おっ、あいつじゃん〜!!」

「あっ、本当ね」

そこにいたのは俺の元彼女と彼女を取った上司だった。

「……お久しぶりです」

「元気してた〜? あっ、そういえばお前って

会社辞めたんだよな〜!!どうだ?」

わざと彼女との仲を見せつけるようにしてくる元上司に

イライラしながらも早くその場から立ち去りたい俺は

返事がかなりおざなりになった。

「……いや、特に」

「まぁまぁそんなにイライラすんなって〜

お前もそう思うよな〜?」

「そうね〜だからあんたは捨てられるのよ〜

ーーまぁこの人の方がいいんだけどね〜!!」

元彼女も元上司に同調するようにわざと言ってくる。

「あれ、隣のこの人は?」

「火野と言います」

「火野さんか……なぁあんた知ってるか?

こいつ、彼女取られたんだぜ? ダサくね?」

「……ッ!?」

「しかもこいつさ、彼女にずっと騙されていたこと

気づいていないんだぜ?」

「そうそう、まさかあんなに騙せるなんで

私も想像つかなかったわ!!」

と元上司と元彼女が火野さんにわざと聞こえるように

大声で言う。

俺は一刻もこの場から逃げたかった。

何よりも火野さんには聞かれたくなかった。

「ーー火野さん、行きましょう」

「大丈夫……?」

「俺は大丈夫です……」

俺は火野さんの手を握って、その場から逃げた。





「すいません、火野さん」

俺達はフードコートにいた。

「私はいいのよ、あなたは大丈夫なの?」

「俺は……少し疲れました」

机にはジュースとパフェがあった。

2つとも火野さんが買ってきた物だ。

「あっ、私少しお手洗い行ってくるわ〜

パフェ食べた元気出して」

「うん、分かった」






〈火野視点〉


「あいつ久し振りに見たな〜!!

あの表情ザマァ!!」

「本当そうね〜!! ねぇ次さ、あいつから

あの女離そうよ!! そしたらもっとあいつ絶望

するじゃん〜!!」

「お前性格悪いな〜」

「あんたもでしょ〜」

「ーー貴方でしたか」

「「ああっ?」」

私は彼氏を絶望させた2人の前に立った。

「お前は確か……」

「私は現在のあの人の彼女ですよ」

「そうかお前ら付き合っているのか〜」

「チョ〜受ける、あいつのどこがいいのかしら」

「あっ、そうかお前もあいつを騙しているのか!!

そりゃあいつと付き合うわけだ!!」

「えぇ〜性格悪い〜」

と目の前で騒ぐ2人。

「私からの要件を1つ聞いてくださる?」

「なんだ? きいてやろうじゃんか。

俺は心広いからな!!」

「優しい〜じゃん〜あいつとは違って〜」

「だろ? ハハハッ〜!!」

「じゃあ私からの要件を話させていただきましょうか。

ーー死んでもらえるかしら?」

「「はっ?」

「きなさい、我が焔」

私がそういうと周りに一気に炎が出現した。

「「ヒッ!?」」

いきなり怯え出す2人。

「どうやらあなた達がいるとね〜あの人が

幸せになれないのよ〜だから死んでもらうわ」

「あ、あんた一体なんなんだよ!!

人間じゃないだろ!!」

「ふふっ、確かに私は人間ごときと一緒にされては

困るわね〜私の名前は火野っていうのだけど

本名は違うのよ〜」

「本名が違うだと……!?」

「私の本名は火野、改め

ーーヒノカグツチと言います。

あなた達みたいな頭の悪い人間に簡単に言うと

“火の神”ってところかしら」

そう言いながら私は炎を使って徐々に2人を

追い詰めていく。

「ま、待て!? 俺は悪くないぞ!!

悪いのはこの女だ!!」

「わ、私よりあんたの方が悪いじゃないの!!」

「あぁ、なんて醜い争いなのかしら……

余計に消したくなるわ」

と更に火の勢いを強める。

「な、なんで俺らをこんな目に合わす!?

そんなにあいつが好きなのか!?」

「えぇ、そうよ〜。だってあの人可愛いんですもの〜

ーーあの人さえいれば他の人間は死んでも構わないわ」

そうだ。

私はあの人、彼氏さえいればいい。

他の人間なんてどうでもいい。

正直勝手に争って自滅してくれて構わない。

「あんた……狂ってるな……!!

ーーうわぁ!!」

と私はわざと男の腕めがけて炎を放った。

「おっと、炎が滑ったわ〜」

「い、いや……助けて……お願い」

女性の方は必死に私に向けて命乞いをしていた。

「あぁなんて醜いのかしら……

他人は平気で傷つけるのに自分が危ないと

命乞いをする……あぁ醜い……」

「や、やめてくれ!! お願いだ!!

二度とあいつにちょっかいを出さない!!

だから頼む!!」

「嫌よ、あなた達を生かしたらまたあの人との生活を

邪魔するもの〜私とあの人との生活を邪魔をするなら

何だって焼くわ。だって……」

と私は一呼吸置き、そして

「ーー生まれて来るときに母に火傷を負わせて

死なせたんですもの」

「「うわぁぁぁーーー!!」」

2人は炎に包まれた。


「まぁまぁ……随分醜いモノを燃やしてしまったわ〜」

目の前には人間だったであろう2つの炭があった。

「まぁでも自業自得よね。

ーーだって私とあの人との生活を邪魔したんだもの

これぐらい当たり前よね〜?」

私は2つの炭に背を向けると愛しの彼が待っている

フードコートに向かうのであった。

「この後、何して甘やかそうかしら〜ふふっ。

帰ったらあの人の好物を作って……そうして

ーーあの人を泣かせた奴らを燃やそうかしら?

ふふっ、楽しみだわ〜」

私はにやける表情を抑えきれずに歩き出した。

「大好きよ、他の何よりも。だから邪魔するものは

誰であろうとも許さないわ……!!

待っててね。私の愛しの彼氏クン〜」

今回のはヤンデレ系にしてみました。


なお今のところ連載で迷っているのは

ミコトと月詠の話です

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― 新着の感想 ―
[一言] 拝読しました。 『火野さん』ですぐに気付きましたよ。(三年くらいパ○ドラやってましたし(笑)) 彼氏さん、愛されてますね~‼ ちょっと、そこ! 愛が重いとか言わないの‼ 火野さんのCVは、…
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