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脅威・劇場魔法の真価!!

作者: 雨水

作者の暴走作品、色々法則とか無視してただのネタとしてお読みください(`・w・)

 固有魔法・劇場

 多種多様な魔術が存在する中、一際異彩を放っていると言えばこの劇場魔法だろう。他の魔法と言えば基本生きていく上で実用的といえる。日々の生活に使える物、狩や戦争に使える物などが一般的に言われる魔法と認識されている。


 さて、この劇場魔法は一体何ができるかと言うと、世の中のご婦人やお子様を楽しませる為にあるような物と口を揃えて人々は言う。なにせ発動した効果といえば、まず舞台装置を思い浮かべてもらうのが一番近い。

 何処からか光が射す(スポットライト)、一定の空間で音が響き渡る(音響効果の操作)、手作りの小道具の遠隔操作(人形劇の糸を無し等)等があり、熟練度によりその効果の大きさや範囲や発動時間が違う空間魔法の一種。

 この魔法の熟練度が高ければ高いほど宮廷等のお抱えとなり、王侯貴族に仕えた日にはソレこそ憧れの的になる事間違い無しではあるのだが……




 王宮の地下の一角にある儀式の間にて、同じような服を着た年齢的に十五程の少年少女が頭を抱えていた。

 煌びやかな服を着た女性曰く、国家占術師により発覚した事実で近い将来、魔獣の群れが様々な場所で溢れ出し人類の存続の危機が迫っている。

 現状の世界の戦力ではどれだけ集めても足らない、その状況を打破する為にも千年前に行われた英雄を呼ぶ儀式をするしかない。

 呼ばれた彼等は返答に困った、何せ命の危機すらない平和な世界で育ってきた唯の学生だ、出来る事なら直ぐにでも自分達の世界に戻してほしいが、どうやら帰還する方法は現状無いらしい。

 そして、彼等の中にはリーダーシップを取れるような勇者的存在も居なかった。キラキラした存在なら隣のクラスに居ただろうに何故うちのクラスが……などと頭を掻き毟る担任はいるが。何故か男女関係無く結束力が高いクラスだったりするので担任の頭の芝生はまだまだ大丈夫だろう。


 ステータスをみる魔法は存在するようで、一斉に確認をする学生諸君。

 ゲーム的要素がある為だろうか、重苦しかった空気も多少良くなり各自どのようなスキルを持っている等の会話がちらほら。

 其の中、この話のキーパーソンであり主人公といえる少年、名前を流 龍矢(ながれ りゅうや)、彼は言うならヲタクだった、身長も其れなりに高く、顔も悪くない部類、勉強は好きなものに極振りしてるとは言え出来ないわけじゃない、運動は何故か空手と剣道を実用レベルで使えるという。であるのに何故ヲタクかと言うと、自ら大げさに公言するぐらいスーパーなロボットが好きだからだ。おかげで級友からはがっかり男子と評価されている。

 ならば何故、運動も学問もと言うと彼曰く、ロボットに乗るなら体力が必要であり好きなキャラが空手や剣道やってたから、勉強は様々な状態で発想が生まれる可能性があるかららしい。一体なにを目指していたのか……


 そんな彼が手に入れた固有能力が劇場魔法。属性魔法や召喚魔法と言ったものなら理解できるが劇場とは?と疑問が尽きない。そしてその彼を見る周りの目といえば……生ぬるかった。

 国としては戦うための対策として呼び出したわけだが、戦うどころか唯楽しませるための能力を持った彼をどうしたものか?と思考はしたが、話を聞くに彼等の世界では命を賭けての戦いが無縁だったと、であるならば、彼にはそんな彼等の精神が壊れないようにするために神がこの能力を送ってくれたのだろうと判断、親切丁寧に劇場魔法について説明をする。

 級友や担任の反応といえば、"戦わなくて住むなんて羨ましいなぁ"とか"あの映画を再現してくれないかなぁ"などであり、昨今よくあるこの無能が!と国や級友が攻めるなんて事が無いなぜか優しい世界。

 しかし、そんな彼等を他所に、流の頭の中には一つの発想が生まれていた……これ、上手く扱えれば面白いんじゃなかろうかと。


 級友が戦闘訓練をする中、流は時間をかけて魔法や魔力の関連、魔道具の作り方等の知識を貪るように調べ上げ、ある物を造る為にトライアンドエラーを繰り返した。戦闘訓練に関しては元々武術を嗜んでたわけで、ソレの反復練習は行っている。




 そして遂に彼の妄想は爆発する事になる。




 王都に近い草原にて、英雄として呼ばれた級友達が戦っているが、どうにも苦戦している。一人また一人と死者は出ていないが、戦える者が居なくなるのも時間の問題と言ったところだろう。


「けが人を連れて先に王都に戻れ、此処は俺が支える!」


 級友の一人がそんな死亡フラグを立てる。


「お前だけじゃ無理だ!ここは皆を回復させて、一緒に戦うべきだろ!」


 まさにフラグのパレードである。だがそんな彼等の奮戦虚しく魔獣の群れは王都に近づいていく。


「ぐっ……ささえきれな……」


 一人の級友の命が散ろうとした、其の時。


ドォゴオオオオオオオオッ!!


 空気が振るえ、叫ぶ。魔獣の群れの中央部分あたりで大爆発が起き、ひとつの影が飛び込んできた。


「魔獣の数に屈せず、背後の人々の為にと気力を振り絞る。それを……『勇気』という!」


「グルルルルルルルル」


 にらみ合う、一人と一匹。会話などできないだろうに意思疎通でもしようとしてるのだろうか?そんな中。


「おい流、お前非戦闘要員だろ、どうして此処に来た!」


「おい、其処で名前を呼ぶなよ、ここは魔獣が『お前は誰だ!』と聞いてきて俺が、魔獣に『魔獣に名乗る名など!』って言うシーンだろ!!」


 絡みがあるようで一切絡んでない会話。他の級友達も戦闘中なのに呆けた顔をしている。


「まぁ見てろって、此処からは俺、流 龍矢(ながれ りゅうや)のショータイムだ!」


 そう言うと同時に、自分を抱くようなポーズから大きく手を広げるようなポーズをとり叫ぶ!それと同時に見た目もどこぞのヒーロー物のような格好になっている。何処からか大音量でBGMも流れ出す。デデデーン


「マァァァァァァァァナウィィィィィィィィィング!!」


 マナウィング、背中からあふれ出た魔力を固め翼のようにした物。コレを出す事によって空も飛べるよ!的な魔法。


「マナ……ストライクゥゥゥゥゥゥ!」


 叫びながら、慣性の法則を無視した機動で魔獣に迫り、殴る!蹴る!たこ殴る!!それでも、魔獣群れはまだまだ減らない。


「無駄に数だけは多いな……ならコレだ!マナラブリュス!」


 取り出したのは両刃斧、一体どこに武器を隠していたのか……


「喰らえ……ラブリュスブゥゥゥゥゥゥメラァァァァン!」

 

 出すやいなや、思いっきり魔獣の群れに投げつける、グルグルと回転するラブリュスが魔獣の群れを切裂き……手元に戻ってくる、上手キャッチ、そしてなんて切れ味!良い子は絶対マネしないように!!

 級友も騎士団の方々も場の空気の非常識さに飲まれている。まぁ仕方ない事だろう、なんせ自分達が苦戦した相手を今まさに、殲滅せんと屠っているのが非戦闘技能と言われた劇場魔法の使い手なのだから。

 しかし魔獣もやられてばかりではいないようで、流の死角からの奇襲攻撃。

 級友の一人がそれに気がつき叫ぶ。


「流!右後ろ気をつけろ!!」


「あいよ!マナキャンセラァァァァァァ!」


 級友の声反応し、何処からかマントの様な物を魔獣の攻撃に合わせる、そしてマントモドキに触れた魔獣の攻撃が停止する。


「魔獣の王が奇襲か……もう後が無いのが丸判りだな、ならこの技で終わりにしてやる」


 そういうと、手を顔の前でクロスして溜のポーズをとる。魔力を収束し更にクロスした手の前で圧縮する。

 ビリビリと空気が震えだす、後ろで流れてるBGMも変わる、渦巻く魔力に魔獣は逃げようとするがその場から動けない、級友の何名かはBGMを知っているようで歌いだす、そして時がくる!


「マナビィィィィィィィィィィィィィィム!!」


 両手を広げ、腹の其処から叫び、目の前に圧縮した魔力を魔獣に向けて光線状撃ち込む!

 魔獣の王が光に飲まれ声無き叫びを上げるかのように魔力による光線の音が唸る。


 魔獣の王が消滅したためか、まだ生き残ってる魔獣達は慌てて逃げ出す。恐らくこの後に騎士団や級友達による追撃戦が始まるだろう。だが流にはそんなのお構いなしと言わんばかりに有る人物に目が行く。

 きっと流にとって魔獣の王は敵では無かったのだろう、寧ろ彼の敵は恐らく著作……げふんげふん。




 級友の一角に目を輝かせて流の戦闘を凝視する女子生徒が居た。その視線に流はなんとなく気がついていた為戦闘後少々話をする事にした。


「君は回復要因の娘だよね?でも君が本当にやりたいのはヒーラーではない、違う?」


「え……なんでそんな事……」


「戦闘中に向けてた視線を見れば判るよ、サテあえてこう尋ねようか……力が欲しくないか?君がこの手を取れば俺は君に君が望む力をあげよう」


「手を取れば、皆と一緒に戦えるんですか?」


「当然じゃないか!さっきの戦闘を見て戦えないと?俺が君に手を貸せば幾らでも戦えるようになる!この手をとればそうなれる



魔法少女にね!」


 その後彼女が手をとったかどうか、彼がどうしたかは作者もわからない。

 流「俺の力で魔法少……げふんげふん」


さてはて一体いくつネタがばれたか……

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