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土龍と呼ばれた男  作者: アナホーリ三世
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夜明け前に目が覚める。今日も壁に寄り掛かった状態で睡眠をとった。

下に降りて小用を足し、上流側で水を口に含み口を濯ぐ。

その後顔を洗いタオルで拭いた後、裸になって濡らしたタオルで擦る。

シャツと褌を川で洗い、岩に広げ干す。。

服はそんなに汚れていないので洗わない。

裸のまま岩棚に上がり読経。その後気を体内に取り込む。

勤行を終わった頃に、日が昇り始め合唱。

『先程のお主の言葉に、この国の古の言の葉を詠っておったがお主喋れるのか』

?陀羅尼神呪のことか?アニマニから始まる神呪はサンスクリット語では無いのか?

『教えに対する喜び、賞賛そして守護を詠ったもの。我でも余りにも古い言葉過ぎて

 正確には訳せん。我が生まれし後、死せる前に自ら聖石に封印する以前に詠われた言の葉のようじゃ』

もしかして、我々の世界での神仏と言われている方々はこの世界の方々なのか?自分が異なる世界に

移動できたように神仏や聖人といわれる方々は、その霊力によって自由に移動でき、遍く三千世界を

照らし得たので有るまいか?

そもそもこの世界はなんと言われているのか?

『シュミ世界と言われておる。ちなみに今いる国は、主神アブロキティを祭り上げる

ポータラック教国という国であるぞ。』

文明レベルはどれくらいなのか?

『文明の起こりは、お主のおった世界とそう変わら無い年月が経っておるが、精霊による力を

使える為、文明水準としてはかなり遅れておるわい。竃に火をおこすのさえ精霊の力を借りて

出来るものだから中々技術が発展せんのじゃ。

お主らは、精霊の力を一部の人間しか使え無い為に必要に応じて技術が発展したのじゃ!

必要は発明の母と申すでないか!』

それでレベル的には?

『お主の知識を借りると、お主のいた国で言えば戦国時代位かの。文明が中々発展しづらい理由として

普通の動物以外に、魔物と言われる生物がおるのじゃ。この星は精霊素が強く漂っている為、邪が実体化しやすいのじゃ。力のない弱い者達が、魔物に襲われ人口の爆発も起こりづらい。又その障害によって、人々の移動が制限され、技術の交流も難しいというのも原因じゃな!』

『他にも他国との戦争時も火力は魔法である為、火薬類も無い。大型の建物もお主がやったように

精霊法で出来てしまう。病気や怪我人でさえも精霊法である程度治癒できる為、医術も発展しない。

貧しい者は治癒術に対して、対価が払えないからか、山草を使い薬を作ってしまう。まぁその薬も買い占める者がおる為、高額になり貧しい者は益々生きずらくなっておる。』

なるほど…。精霊法も良し悪しだな?

しかし魔物がいるという事は、町なり村なり行く為に気軽に歩けないぞ?

このまま行ったら食料もジリ貧だし。

『ハハハハハッ!心配するで無い。お主の気にあてられ魔物共はこの一角からしっぽを巻いて

逃げ出しておるわ。』

『それより人の方が危ないじゃろ、魔物は実力が分かると近ずいて来ないが、多くの人間はそんなもの

感じずに襲って来る事が多いぞ!』

山賊かよ!

『村人が徒党を組み山賊行為を行い旅人から金品を略奪する事が多い。もちろん魔物に対する備えと言うのもあるが。』

まさしく戦国時代の野伏じゃないか。リアル蜂須賀小六だわ!

取り敢えずトンネルを掘り進み、街道を偵察しその結果によって方針を決めよう。


■◇■◇


イマワタシハフルチンマッパデシタ。

関係ねぇか!誰にも見られる訳でも無し。朝食をサト◯のゴハンに昨日の残りの鳥と骨のスープで済まし

作業を開始する。

1m毎に掘り進み、片付け精錬していく段取りで行こう。


■◇■◇


軽い疲労と共に後、10cmの厚みを残し掘り上げる。収穫は、金銀が小粒程度。これは鉱脈に沿って掘っている訳では無いのでしょうがないだろう。他にはあのミスリルが30g程。30gといっても比重が軽いので、大きさは結構ある。赤ん坊のこぶし程度か。

チョット嬉しいので手のひらに乗せて、弄んでいたら薄っすらと光って来た。

何じゃこりゃ?

グノーシス先生お願いします。

『なんじゃグノーシス先生とは?まぁ良いか。ミスリル鋼は精霊力を通し易くある許容を越えると光る

特性があるのじゃ。飾り物が主じゃが、芯材にミスリルを使い鉄でコーティングした武器などは、精霊力と

純粋な力が合わさり、威力が増す中々の武器となる。また防具としても使い方によっては、鋼鉄を凌ぐ場合もある。』

よしっ、当面の目標はミスリル鋼集めだ。頑張るぞ!


■◇■◇


さてトンネルだが、残り10cm程度の壁となっている。街道の観察用に小窓を開ける。

縦10cm横30cmのスリット状に指定し実行する。

下側の街道を観察してみるに、道幅約5m。未舗装路だが踏み固められている。それなりの時間だからか

通行人はいない。又所々に轍と糞が落ちており、移動手段は動物が牽引する車両を使っていると

想像できる。本格的な観察は明日にして、晩飯の魚でも釣ろうではないか!

河原に降り褌を装着。そういえば沢を登りながら魚を何匹か釣ったはずだがあれ何処に行ったんだろう?

どっかいっちゃった!気を取り直して竿を引っ張り出す。今回テンカラ竿以外に仕舞い寸法30cmの

フライ竿を持ってきた。

これ位の川幅だったら、フライの方が攻められるだろうし!ウヒッ

丁度夕まずめの時間なので、ドライタイプで行ってみよう。

大当たり!入れ食い?投げ食い?5投げ5匹サイズは尺前後。スレてないぜ!

たくさん釣っても保存出来ないので、終了。

内臓とエラを取り枝に刺し塩をして1時間位干しておく。

今日も充実した1日だったな。夕方の座禅でもするか!













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